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番外編 聖女と出会い
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リリアナが亡くなってから半年後。暑く、海日和であるその日に聖女アメリアはご挨拶のために2度目の天界訪問を行った。1度目は聖女として認定を受けるときに会った。天王ヴィアルーナは銀髪に水色の瞳でアメリアとまったく同じ色。自分は本当に天王陛下の子なのだと認識させられた時だった。天界にある庭の東屋に天王はいた。
「陛下、お久しぶりでございます。」
深々と頭を下げるアメリアにちらりと視線を向けた天王ヴィアルーナは言った。
「ええ、久しぶりね。座りなさい。」
アメリアは向かいの席に腰かけた。
「私もちょうど会いたいと思っていたわ。下の様子はしっかりと見ていたわ。ずいぶんと弁えぬ令嬢でしたのね。あなたに友人ができたことも本当によかったわ。とても心の澄んだ素敵な方ね。大事になさい。」
天王ヴィアルーナは昔と変わらず美しく、優しく、凛としていた。
「そうだ、紹介するわ。私の甥のリアモンドよ。良かったら仲良くしてやってちょうだい。」
天王ヴィアルーナの後ろに控えていた綺麗な顔立ちの男性が挨拶する。
「お初にお目にかかります、陛下の甥のリアモンド・ルーズと申します。」
アメリアは一瞬呆けた。
「初めまして、聖女のアメリアと申します。」
「良かったら2人だけで話してみなさい。」
天王ヴィアルーナはくすくすと笑うと席を立ちその場を去った。
「あ、なんかすみません。」
アメリアが謝罪するとリアモンドは微笑んだ。
「いいえ、私が無理を言ったのです。」
「え?」
きょとんとするアメリアにリアモンドは言った。
「以前陛下が宝玉であなたのことを見ておりました。偶然その時アメリア様のことを見てしまい。一目惚れでした。」
顔を真っ赤にするアメリアにリアモンドは追い打ちをかけた。
「どうか、私とお付き合いしていただけませんか?」
あわあわするアメリアにリアモンドは懇願した。
「返事はすぐでなくとも大丈夫です。ですができるだけあなたのおそばにいたいのです。どうかおそばにいることを許してくださいませんか?」
「は、はい。」
アメリアはおずおずとうなづいた。
「あの、私のことはアメリアと呼んでください。」
「良いのですか?」
「はい。」
「それでは私のことはリアモンドと呼び捨てでお願いします。」
「わかりました。リアモンドさ・・・じゃなくてリアモンド。」
互いに微笑みあった。その後天王ヴィアルーナに挨拶に行き、2人は戻った。神官たちは飛びあがるほど驚いたが聖王は相手が天王ヴィアルーナの甥だと聞き安心した。それから2人はどんどん仲良くなりついに付き合い始めた。2人の結婚式には天王ヴィアルーナも参加し過去にないほどの豪華さだったとか。
「陛下、お久しぶりでございます。」
深々と頭を下げるアメリアにちらりと視線を向けた天王ヴィアルーナは言った。
「ええ、久しぶりね。座りなさい。」
アメリアは向かいの席に腰かけた。
「私もちょうど会いたいと思っていたわ。下の様子はしっかりと見ていたわ。ずいぶんと弁えぬ令嬢でしたのね。あなたに友人ができたことも本当によかったわ。とても心の澄んだ素敵な方ね。大事になさい。」
天王ヴィアルーナは昔と変わらず美しく、優しく、凛としていた。
「そうだ、紹介するわ。私の甥のリアモンドよ。良かったら仲良くしてやってちょうだい。」
天王ヴィアルーナの後ろに控えていた綺麗な顔立ちの男性が挨拶する。
「お初にお目にかかります、陛下の甥のリアモンド・ルーズと申します。」
アメリアは一瞬呆けた。
「初めまして、聖女のアメリアと申します。」
「良かったら2人だけで話してみなさい。」
天王ヴィアルーナはくすくすと笑うと席を立ちその場を去った。
「あ、なんかすみません。」
アメリアが謝罪するとリアモンドは微笑んだ。
「いいえ、私が無理を言ったのです。」
「え?」
きょとんとするアメリアにリアモンドは言った。
「以前陛下が宝玉であなたのことを見ておりました。偶然その時アメリア様のことを見てしまい。一目惚れでした。」
顔を真っ赤にするアメリアにリアモンドは追い打ちをかけた。
「どうか、私とお付き合いしていただけませんか?」
あわあわするアメリアにリアモンドは懇願した。
「返事はすぐでなくとも大丈夫です。ですができるだけあなたのおそばにいたいのです。どうかおそばにいることを許してくださいませんか?」
「は、はい。」
アメリアはおずおずとうなづいた。
「あの、私のことはアメリアと呼んでください。」
「良いのですか?」
「はい。」
「それでは私のことはリアモンドと呼び捨てでお願いします。」
「わかりました。リアモンドさ・・・じゃなくてリアモンド。」
互いに微笑みあった。その後天王ヴィアルーナに挨拶に行き、2人は戻った。神官たちは飛びあがるほど驚いたが聖王は相手が天王ヴィアルーナの甥だと聞き安心した。それから2人はどんどん仲良くなりついに付き合い始めた。2人の結婚式には天王ヴィアルーナも参加し過去にないほどの豪華さだったとか。
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