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第二章 異世界交流と地球人たちと邪神討伐

#38 創造魔法と怯えと困惑

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ノイエ・ルージュで飛行中

「そういえば地図は作り始めたのか?」
【現在も作成中です、ダリス帝国、エルニア、マリク王国周辺の地図はおおよそ作成しました、今はその他の地域の地図を作成中です】
「早いな、ちょっと表示してくれ」
【了解です】

『フォン』

「おぉ~今までとかなり違うな、あれ?この海の表示は前に話した鉱床か?」
【その通りです、付近に無人島がありました、もし行かれるのでしたら拠点として使用出来ます】
「じゃあドラゴン退治が早く終わったら行ってみるか、目的地まではどれくらいで着く?」
【通常航行で2日程です、急ぎましょうか?】
「いや、通常航行で十分だ、そのまま頼む」
【了解です】

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「なので2日は色々出来ます」
「もうタッチャンエッチな事考えてるでしょ!」
「もちろん!でもそれだけじゃ無いよ、テル用の装備とか色々作ろうと思ってるんだよ」
「そうなの?」
「だってテルはあんまり頑丈じゃないだろ、これから戦いに行くんだし必要じゃないか?」
「それは別にいいんだけど、じゃあタッチャンと同じような服がいいな」
「えっ、鎧とかローブとかいらないの?」
「そんなのいらないよ、可愛いの作ってね!」
「良し、じゃあ採寸からだな」

えぇセクハラし放題でしたよ。
可愛い服作くって、エロい事して、服作ってはエロい事しての繰り返しさ!
その内テルも積極的になってきたし、俺的に最高の2日間だったね!

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【タツキ様そろそろ到着します】
「あれ、もうそんなに経ったのか?」
【はい、後数時間です、どの辺りに着陸しましょうか?】

テル用の装備を作り終わった頃にヒスイから連絡が入った。
今回のはかなり気合いを入れて作ってある。
まぁ下着まで作ったのは初めてなのでちょっとドキドキもしたな。
下着は色違いで数種類、タイツも姫蜘蛛糸で作り直して赤、白、黒と、そしてニーソックスも同じように作った。
動きやすいように膝までのワンピースを数種類と、竜革でコートとショートブーツ。
それと普段テルは使わないが魔法用の指輪型杖も作ってみた。

「少し手前で降下してくれ、そこからは歩いていく」
【了解です】

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さて一応場所の説明をすると、エルニアから北西に向かった先、比較的周りよりも登りやすそうな山の麓に来ている。
この山を越えるとドワーフ王国らしい。
そしてこの山にドラゴンが数多くいるらしい。

「つーかここからでもドラゴンが飛んでるのがわかるな」
「そうだね、こんなにいっぱいドラゴンがいるんだね、昔は絶滅するかもって言われてたのに」
「えっ、なにそれ?そんな事があったの?」
「うん、ちょっと人間が狩りすぎちゃって数が少なくなってたの」
「へぇ~、確かにドラゴンの肉旨いからな、・・・そう考えるとちょっと可哀想かな」
「でも人に被害も出てるんだから自業自得じゃないかな」
「じゃあ新武装の実験がてら行きますか?」
「あっ、でもその前にタッチャンのステータス見とこうよ、今どうなってるのか知っといた方が良いでしょ」
「・・・そうだな、んじゃステータスオープン」

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【名前】光本 辰樹【年齢】15(24)
【性別】男の娘(男)
【種族】人族
【クラス】創造主
【状態】可愛い呪い
【レベル】119
【腕力】255
【体力】255
【魔力】45
【敏捷】240
【物耐性】255
【魔耐性】255
【器用】255
【運】150
【魅力】219
【ギフト】完全耐性
【取得技能】カリスマ 全属性魔法 創造魔法 神級職人技能 超級狩猟技能 体術 斬術 女装 
【称号】巻き込まれし者 オークの天災 ゴブリンの天災 竜殺し 目覚めし者(女装) 人族を越えた人族

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だいぶ落ち着いて見れるようになってきたな。
俺の精神はかなり成長したようだ。

「・・・創造主って何?」
「さぁ?そんなクラスが表示されたから選んだだけだよ、つーかなんか変な技能増えてる、何か見たことあるな」
「ギフトであった創造魔法だね、使えるの?」
「知らない、でも魔力が凄いいるんでしょ、無理じゃね」
「小さいものでいいからイメージしてみてよ」

小さいもので簡単そうなもの、・・・・・銃弾かな?
銃弾銃弾銃弾銃弾銃弾銃弾銃弾銃弾

『ピカー、コロン』

「出てきたね」
「なんか出たな」

触ってみると普段使っている銃弾そのものだった。
でもな~、なんかな~。

「ツマンナイ」
「何が?」
「作る過程が無いからツマンナイ!小さいのを大量に作るときは便利かも知れないけどな」
「そうなんだ、後はこれからタッチャンはどうするの?戦闘職に変えるの?」
「そうだな~、良いのがあれば変えてもいいかな、これからは戦うのが主体になりそうだし、それに作るための技術はあるから、どの職にしても大丈夫だろうしな」
「遂に戦闘職に変えるんだね」
「まぁ良いのがあればな」
「じゃあ張り切ってドラゴン退治に行こう」
「お~~~!」

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「おかしくね?」
「そうだね」

山に入ってしばらく進んでも一向にドラゴンに出くわさなかった。
遠目には見えているが近づくと全く気配がない。
もしかして避けられてるのか?

その後も観光がてら歩いて進んでいき、開けた場所に出た。

地球の鉱山跡地、戦隊ヒーローの決戦場のような場所だ。
そこかしこから何かの気配がするが、出てくる様子がない。

どうしよう?全くの想定外だな。

「テル、これはどうしたらいいの?ドラゴン出てこないよ」
「そうだね、これなら普通にドワーフ王国まで行けそうだよね」

こうしていてもしょうがない、聞いてみよう!

「すいませ~ん、誰か話せるドラゴンさんいませんか~?」

・・・・・

・・・・・

「よし、先に進もう!」
「そうだね」

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その後も進んでいくがドラゴンが出てこない(汗)

・・・よし、もうこうなったら本気で行く!
全力で探してやる!

サーチの魔法を限界まで広げて反応があったところに全力で走る!
テルも魔法で飛んで着いてきてるな。

そうしてやっと一匹のドラゴンを見つけた!

そのドラゴンはとてもドラゴンらしいドラゴンだった。

緑色の鱗、強靭な牙に爪、10mはある大きな体躯、背中から広がる翼、巨木のような太さの尾、そして鋭い眼光に2本の角!

そんな雄々しいドラゴンが何故か、丸まって怯えたようにこちらを見ている(汗)

・・・これはドラゴンだよな?
ちゃんと慧眼鏡でも成竜(緑)って出てるもんな。
何でこんなに怯えてるんだ?

「話が違くねぇか?」
「そうだね、凄い怯えてるよね」
「これを退治すんの?俺やだよ」
「この子、何でこんなに怯えてるんだろうね?」
「おい、そこのドラゴンさん、あんた話はできるか?」
『クキャァァ』
「・・・」
「・・・」
『クキャ、クキャァ』
「鳴き声可愛いな、でかいけど」
「そうだね、良く見ると顔も可愛いかも」
「違う、そうじゃない、話の出来るドラゴンはいるか?」
『クキュゥゥ、クキャッ!』

緑のドラゴンはそう鳴くとドワーフ王国への道からそれた場所にある山の上の方に首を向けた。

「あの山に話せる奴がいるのか?」
『クキャックキャッ!』

ドラゴンがその大きな首を縦に振る。

「行ってみるか」

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山の麓に着いて一夜を明かし、早速朝から登っていく。
そこは山肌がむき出しの岩山だ。
魔物の気配は所々あるがドラゴン程の大きさはない。
道中に何度か魔物は倒したが、猪、鹿、熊などの種類ばかりだった。

昼過ぎまで登ったが、いい加減飽きて来たので浮遊バイクを取り出す。

「バイクで行くの?」
「うん、もう景色見るの飽きた!早いとこ見つけよう!」

テルを後ろに乗せて浮遊バイクで翔ばす。
1時間ほど走ると大きな洞窟が現れた。

「多分この中だよな」
「うん、奥に大きな魔力の反応があるよ」

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洞窟は薄暗く非常に巨大なトンネルのようだった。
巨大なドラゴンでも悠々通れる広さで、下に下って進んでいく。
しばらく歩くと遠目に光が見えてきた。
そこまで行くとそこには広い空間が広がっていた。
上は吹き抜けになっていて空が見える。
広間は大きな学校のグラウンドぐらいはあるな。
おそらく昔の火口だったんだろう。

そして俺らの目の前に一匹のドラゴンが舞い降りてきた。
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