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第二章
09.みだらな朝※
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はぁはぁと息を切らしてシーツに沈む私とは対照的に、彼が着ていた服を乱雑に脱いでいく。
彼はベッドの傍にあった小さなチェストからピンク色の箱を取り出すと、何連にも繋がったゴムを引っ張り出した。その一つをちぎり、怒張したペニスにするすると被せていく。
彼は私の腰を掴むと、ペニスの先端を入り口に押し付けた。
「ぁ……ん……!」
熱塊が入り口を歪に押し拡げる。確かな質量をもって、ゆっくりとぬかるむ中を拓いた。
「ぅ……ん……っ」
「大丈夫? 痛くないか?」
「痛く、ないです……」
久しぶりに熱を受け止めているけれど、時間をかけて中を拡げてもらったから痛みは感じない。乱暴に割り開くこともなく、なじませるような動きで軽く腰を振られた。
「楓奈、こっち……」
顎を掴まれ、ちゅうっと唇に吸い付かれる。キスに夢中になっているうちに奥まで入ったようで、そのまま最奥を甘く突かれた。
「あっ、んッ……ぁ……」
ぱちゅん、ぱちゅん、と次第に動きが激しくなっていき、ペニスの動きに合わせて中がきゅうきゅうと締め付けを強くする。指でさんざん弄られて探り当てられた弱いところを、ペニスの先端で容赦なく突き上げられた。
「やッあっ、そこ……だめっ……!」
「ダメじゃなくて、好きなところだろ?」
「うっ……あっ、ああッ……!」
気持ち良すぎて、勝手に腰が揺れる。とめどなく溢れた愛液が結合部から零れて、ピストンのたびに卑猥な音が響く。
彼との境目がわからなくなるぐらい、ぐずぐずに中が溶けて気持ちいい。
弱いところを何度もペニスでかき回されて、ピンと足先が丸まった。
「っ、あ、……も、むりっ、あっ……」
「もうちょっと頑張れるだろ?」
「やっ、んんッ……!」
彼の動きが緩やかになって、キスしながらご無沙汰だった乳首を指で弾かれる。
ほとんど腰を動かされていないのに、焦らすような弱い刺激が逆に私を追い詰める。両方の乳首を抓まれて、びくびくと腰が震えた。
「ん~~~ッ!」
「っ、こら、勝手に動いちゃダメだろ」
「だって……も、とまんないっ……」
もはや、体の制御を失っている。快楽に従順になった体が、極上の気持ちよさを求めて勝手に動いた。
「……わかった。いいよ、イっても」
「ひッ……!」
「その代わり、俺が満足するまで付き合ってもらうが」
「や……! だめっ、いっしょは、だめッ……!」
激しく中をピストンしながら乳首も同時に刺激されて、中が怖いぐらいに戦慄く。逃げるように腰を引くもすぐに捕まえられ、絶頂まで追い詰められた。
「ゃ~~~~~っ、あッ――――……!」
「……ッ」
絶頂と共にへこへこと腰が動いて、甘い快楽が奥から広がる。それでも彼は止まってくれなくて、私の唇を塞ぎながら中を穿った。
「ん~~~ッ、ぅ~~~~ッ!」
目眩がするような絶頂が尾を引いて、なかなか戻ってこれない。
――これ以上されたら、おかしくなっちゃう……!
そう思って彼の体を押しのけようとするも力が入らず、ぺしゃりとシーツの上に腕が落ちた。
「ごめん、楓奈」
――優しくできない。
かすれた声で囁き、私の体をかき抱きながら彼が腰を振る。その動きが徐々に乱れてきて、彼が小さく息を詰めた。
「……ッ」
ゴム越しに吐精され、彼のペニスが中で大きく跳ねる。
汗だくの体で私を抱き締めたまま、ちゅっと頬にキスを落とす彼のペニスはまだ元気で、気付いたらまた彼の腰が揺れていた。
「も……からだ、動かないから……」
ダメ、と吐息だけで囁いて、彼の両頬を手で包み込む。
セックスを比べるのは失礼だけれど、前の彼氏は前戯も挿入も淡白だった。淡白と言えば聞こえはいいけれど、自分本位のセックスだったとも言える。
だから、今日みたいに何度もイかされることもなかった。むしろ、イけないまま終わってしまう日も多かった。
セックスが気持ちいいと思えたことはあまりなかったのに。
それなのに彼とは体の相性がいいのか、はたまた彼の抱き方が上手いのか、さっきから好きにされっぱなしだ。体がくたくたで、もう動けそうにない。
私は赦しを乞うように彼の唇に軽く口づけると、続きはまた明日、と囁いて、彼の体を抱き締めた。
「そういうことをされると、逆に辛いんだが……」
「んむっ」
ちゅっと唇にキスされ、彼がずるりとペニスを引き抜く。
彼はティッシュを何枚か引き抜いてゴムと一緒にまとめると、私の体も綺麗に拭いてくれた。
「シャワー……浴びなくちゃ…………」
ふわっとひとつあくびをして、なんとか体を起こそうと力を入れるもうまく動けない。強烈な眠気と体の怠さから、数センチも動けなかった。
「シャワーはまた明日、一緒に浴びよう」
「ん……」
「だから今日はもう寝よう。俺も今日はこのまま寝る」
「わっ」
布団の中に引き込まれ、彼の腕の中に閉じ込められてしまう。
化粧だって落としてないし、体もベタベタで絶対に酷い顔をしているはずなのに。
それでも明さんは可愛いと言って私の額にキスをすると、そのまま目を閉じてしまう。
私はもぞもぞと彼の体にくっつくと、彼の顔を眺めた。
――今日は、このままでもいっか……。
体も動かないし、何よりこの温かさから抜け出せそうにない。
私は彼の背にゆるゆると手を回すと、彼の腕の中で丸くなって目を閉じた。
◇
「……おはよう、楓奈。起きれる?」
「ん、……ぅ……」
誰かに肩を揺すられている。一人暮らしを初めて、誰かに起こされるのは久しぶりだ。
そう、私は一人暮らし。誰かに起こされることなんてないはず――……。
「おはよ、楓奈」
「う、ん……?」
ゆっくりと目を開くと、美しい顔が目の前にあった。まるで絵画から飛び出してきたような美しさだ。職場で三時のプリンスと呼ばれるだけあって、寝起きでも綺麗な顔をしている。彫刻みたいな鼻の高さだなぁ……とぼんやり見つめていると、軽く唇にキスされて飛び起きた。
「なんっ……え、あれ……?」
「昨日のこと、もう忘れたのか?」
「えっ、あ……」
己の格好を見て、昨夜のことをすべて思い出す。私は急いで布団を顔まで引き上げると中に潜った。
「おはようございます、見ないでください……」
「昨日、さんざん見たのに?」
「それはそれ、これはこれなので……」
寝起きで整っていない顔を、彼に見られたくない。化粧も落とせていないし、髪だってボサボサなのだ。
しばらく布団の中に籠っていると、シャワーを浴びようと彼に言われた。
「シャワー……」
「お湯を溜めてくる。その間に少し外へ出てくるから、必要なものがあったら教えて」
どうやらマンションを出た目の前にコンビニがあるらしい。私は化粧落としなどのスキンケアや歯ブラシを頼むと、ラフな格好をして部屋を出ていく彼の後ろ姿を見送った。
――私、昨日、本当に……。
彼がいなくなった部屋で昨夜のことを思い出し、今更ながらじたばたと布団の中で暴れる。
昨夜の恥ずかしいあれやこれやを振り返って、枕に顔を埋めた。う゛ーっと唸り、満足するまで声を出してから、ゆっくりと体を起こす。
昨日は彼の部屋を見る余裕がなかったけれど、改めて周りを見渡すと、寝室もかなりの広さだった。
ベッドは二人で寝ても余裕があるし、大きなデスクや本棚があっても、まだまだ十分な広さがある。
昨夜、本も結構読むと言っていたけれど、確かに本棚には数多くの本が並んでいた。ハードカバーの小説以外にも、仕事に関する本がたくさん詰まっている。
――そういえば、どんな仕事をしてるか教えてもらってないな……。
経営の本が多く並んでいるけれど、彼からはどんな会社を経営しているのか詳しく聞かされたことがない。
彼は私の前ではあまり仕事の話をしようとしない。もっといえば、彼の出自に関することは意図的に伏せられていた。
聞こうとしても、のらりくらりとかわされてしまう。彼の仕事を疑ってはいないけれど、隠されたら気になるものだ。
もしかしたら本棚やデスクの周りを見れば、何かヒントがあるかもしれない。
少しだけなら覗いても許されるだろう。そう思ってベッドを抜け出したタイミングでガチャッと扉が開いた。
「あっ、明さん……おかえりなさい」
「あぁ、ただいま。ちょうど風呂も入ったし、一緒に入ろう」
彼が私の傍にやってくるなり、体に巻いていたブランケットを剥ごうとする。
さすがにそれは置いていけ、と言われても、今は素っ裸なのだ。なけなしの力で抵抗したら、ぐいっと体を引き寄せられた。
「どうせ、風呂で見ることになるだろ」
「そう……かもですけど」
確かに彼の言う通り、数分もしないうちにまた明るい場所で体を晒すことになる。
私は彼の圧に負けて、するりとブランケットを落とした。
「う、後ろを向いてください!」
「はいはい、わかったから」
彼をぐいぐいと押し、寝室を出る。そこまでは平和だったのに、彼に手を引かれて脱衣所に入った瞬間、扉を背にちゅうっと唇を吸われた。
「んっ、……うっ」
「昨日言ったこと、覚えてるか?」
「昨日……? ひゃあっ!」
ぐにっと胸を揉まれて形が変わる。わざと乳首が立ち上がるように胸全体を手で揉まれ、彼の手の中でぷっくりと先端が主張し始めた。
「続きは朝、だったよな?」
「ゃ……あっ、そんなこと、言って……」
ない。……ことはない。
もう体が持たないから明日、と言ったような気がする。
気付いてないフリをしようとしたけれど彼にはすべてバレているようで、軽く乳首に歯を立てられた。
「ほら、ここもまだ濡れてる」
「あ……、だめっ……!」
「ダメじゃないだろ? ここがヒクヒクしてる」
ちょっと蜜壺を指が往復しただけで、ぬるぬると入り口がぬかるんでくる。ヒクつく穴を指で撫でながら気まぐれにクリトリスまで指を滑らされて、びくりと腰が跳ねた。
「んッあ、そこ……、さわっちゃ……!」
すりすりとクリトリスを弄られて、蜜壺がくぱくぱと口を開く。立っていられなくて彼に寄りかかったら、気をよくしたのか、さらに激しくクリトリスを擦られた。
「ふっ、ぅ……らめっ、あッ、……ぁっ」
「楓奈、舌だして」
「んっ……」
言われるがまま舌を出し、彼の舌と絡める。
呼吸を奪われながら気持ちのいいところを弄られたらおかしくなってしまう。
奥からじゅわりと溢れた愛液が太ももを伝って、下まで垂れてきた。それをすくった指が勿体ぶるように穴を撫でて、ゆっくりと中に入ってくる。
浅いところをくちゅくちゅとかき回されて、腰が前後に揺れた。
「あッ、や……とまって、んッ、~~っ」
「まだ、指が奥まで届いてないのに」
「や、だめっ、ぁ~~~ッ!」
ぐにゅうっと奥まで指を入れられて、目の前がチカチカと明滅する。いつの間にか二本目の指が入っていて、指を中で拡げられた。
「……ぁ、あッ、も、イっちゃ、とめてっ、ああッ……!」
「本当に止めていいのか?」
「あっ、……ゃ、だって、イっ、……あっ」
「ナカ、こんなに気持ちよさそうなのに。わかるか? ここがヒクヒクしてるの」
「わかるっ、……わかる、からっ……!」
「ほら、もうイきそうだろ? このまま最後までしなくていいのか?」
「………っ、ぁ、らめっ、あッ、ん~~ッ!」
――ダメ、本当にイっちゃう……!
期待で戦慄く体からずるんと勢いよく指が抜けて、中が小刻みに収縮する。
――あと少しでイけそうだったのに。
どうして、と訴えるように彼を見たら、明さんがにんまりと悪い顔で笑った。
「……さ、シャワーにしようか」
彼はベッドの傍にあった小さなチェストからピンク色の箱を取り出すと、何連にも繋がったゴムを引っ張り出した。その一つをちぎり、怒張したペニスにするすると被せていく。
彼は私の腰を掴むと、ペニスの先端を入り口に押し付けた。
「ぁ……ん……!」
熱塊が入り口を歪に押し拡げる。確かな質量をもって、ゆっくりとぬかるむ中を拓いた。
「ぅ……ん……っ」
「大丈夫? 痛くないか?」
「痛く、ないです……」
久しぶりに熱を受け止めているけれど、時間をかけて中を拡げてもらったから痛みは感じない。乱暴に割り開くこともなく、なじませるような動きで軽く腰を振られた。
「楓奈、こっち……」
顎を掴まれ、ちゅうっと唇に吸い付かれる。キスに夢中になっているうちに奥まで入ったようで、そのまま最奥を甘く突かれた。
「あっ、んッ……ぁ……」
ぱちゅん、ぱちゅん、と次第に動きが激しくなっていき、ペニスの動きに合わせて中がきゅうきゅうと締め付けを強くする。指でさんざん弄られて探り当てられた弱いところを、ペニスの先端で容赦なく突き上げられた。
「やッあっ、そこ……だめっ……!」
「ダメじゃなくて、好きなところだろ?」
「うっ……あっ、ああッ……!」
気持ち良すぎて、勝手に腰が揺れる。とめどなく溢れた愛液が結合部から零れて、ピストンのたびに卑猥な音が響く。
彼との境目がわからなくなるぐらい、ぐずぐずに中が溶けて気持ちいい。
弱いところを何度もペニスでかき回されて、ピンと足先が丸まった。
「っ、あ、……も、むりっ、あっ……」
「もうちょっと頑張れるだろ?」
「やっ、んんッ……!」
彼の動きが緩やかになって、キスしながらご無沙汰だった乳首を指で弾かれる。
ほとんど腰を動かされていないのに、焦らすような弱い刺激が逆に私を追い詰める。両方の乳首を抓まれて、びくびくと腰が震えた。
「ん~~~ッ!」
「っ、こら、勝手に動いちゃダメだろ」
「だって……も、とまんないっ……」
もはや、体の制御を失っている。快楽に従順になった体が、極上の気持ちよさを求めて勝手に動いた。
「……わかった。いいよ、イっても」
「ひッ……!」
「その代わり、俺が満足するまで付き合ってもらうが」
「や……! だめっ、いっしょは、だめッ……!」
激しく中をピストンしながら乳首も同時に刺激されて、中が怖いぐらいに戦慄く。逃げるように腰を引くもすぐに捕まえられ、絶頂まで追い詰められた。
「ゃ~~~~~っ、あッ――――……!」
「……ッ」
絶頂と共にへこへこと腰が動いて、甘い快楽が奥から広がる。それでも彼は止まってくれなくて、私の唇を塞ぎながら中を穿った。
「ん~~~ッ、ぅ~~~~ッ!」
目眩がするような絶頂が尾を引いて、なかなか戻ってこれない。
――これ以上されたら、おかしくなっちゃう……!
そう思って彼の体を押しのけようとするも力が入らず、ぺしゃりとシーツの上に腕が落ちた。
「ごめん、楓奈」
――優しくできない。
かすれた声で囁き、私の体をかき抱きながら彼が腰を振る。その動きが徐々に乱れてきて、彼が小さく息を詰めた。
「……ッ」
ゴム越しに吐精され、彼のペニスが中で大きく跳ねる。
汗だくの体で私を抱き締めたまま、ちゅっと頬にキスを落とす彼のペニスはまだ元気で、気付いたらまた彼の腰が揺れていた。
「も……からだ、動かないから……」
ダメ、と吐息だけで囁いて、彼の両頬を手で包み込む。
セックスを比べるのは失礼だけれど、前の彼氏は前戯も挿入も淡白だった。淡白と言えば聞こえはいいけれど、自分本位のセックスだったとも言える。
だから、今日みたいに何度もイかされることもなかった。むしろ、イけないまま終わってしまう日も多かった。
セックスが気持ちいいと思えたことはあまりなかったのに。
それなのに彼とは体の相性がいいのか、はたまた彼の抱き方が上手いのか、さっきから好きにされっぱなしだ。体がくたくたで、もう動けそうにない。
私は赦しを乞うように彼の唇に軽く口づけると、続きはまた明日、と囁いて、彼の体を抱き締めた。
「そういうことをされると、逆に辛いんだが……」
「んむっ」
ちゅっと唇にキスされ、彼がずるりとペニスを引き抜く。
彼はティッシュを何枚か引き抜いてゴムと一緒にまとめると、私の体も綺麗に拭いてくれた。
「シャワー……浴びなくちゃ…………」
ふわっとひとつあくびをして、なんとか体を起こそうと力を入れるもうまく動けない。強烈な眠気と体の怠さから、数センチも動けなかった。
「シャワーはまた明日、一緒に浴びよう」
「ん……」
「だから今日はもう寝よう。俺も今日はこのまま寝る」
「わっ」
布団の中に引き込まれ、彼の腕の中に閉じ込められてしまう。
化粧だって落としてないし、体もベタベタで絶対に酷い顔をしているはずなのに。
それでも明さんは可愛いと言って私の額にキスをすると、そのまま目を閉じてしまう。
私はもぞもぞと彼の体にくっつくと、彼の顔を眺めた。
――今日は、このままでもいっか……。
体も動かないし、何よりこの温かさから抜け出せそうにない。
私は彼の背にゆるゆると手を回すと、彼の腕の中で丸くなって目を閉じた。
◇
「……おはよう、楓奈。起きれる?」
「ん、……ぅ……」
誰かに肩を揺すられている。一人暮らしを初めて、誰かに起こされるのは久しぶりだ。
そう、私は一人暮らし。誰かに起こされることなんてないはず――……。
「おはよ、楓奈」
「う、ん……?」
ゆっくりと目を開くと、美しい顔が目の前にあった。まるで絵画から飛び出してきたような美しさだ。職場で三時のプリンスと呼ばれるだけあって、寝起きでも綺麗な顔をしている。彫刻みたいな鼻の高さだなぁ……とぼんやり見つめていると、軽く唇にキスされて飛び起きた。
「なんっ……え、あれ……?」
「昨日のこと、もう忘れたのか?」
「えっ、あ……」
己の格好を見て、昨夜のことをすべて思い出す。私は急いで布団を顔まで引き上げると中に潜った。
「おはようございます、見ないでください……」
「昨日、さんざん見たのに?」
「それはそれ、これはこれなので……」
寝起きで整っていない顔を、彼に見られたくない。化粧も落とせていないし、髪だってボサボサなのだ。
しばらく布団の中に籠っていると、シャワーを浴びようと彼に言われた。
「シャワー……」
「お湯を溜めてくる。その間に少し外へ出てくるから、必要なものがあったら教えて」
どうやらマンションを出た目の前にコンビニがあるらしい。私は化粧落としなどのスキンケアや歯ブラシを頼むと、ラフな格好をして部屋を出ていく彼の後ろ姿を見送った。
――私、昨日、本当に……。
彼がいなくなった部屋で昨夜のことを思い出し、今更ながらじたばたと布団の中で暴れる。
昨夜の恥ずかしいあれやこれやを振り返って、枕に顔を埋めた。う゛ーっと唸り、満足するまで声を出してから、ゆっくりと体を起こす。
昨日は彼の部屋を見る余裕がなかったけれど、改めて周りを見渡すと、寝室もかなりの広さだった。
ベッドは二人で寝ても余裕があるし、大きなデスクや本棚があっても、まだまだ十分な広さがある。
昨夜、本も結構読むと言っていたけれど、確かに本棚には数多くの本が並んでいた。ハードカバーの小説以外にも、仕事に関する本がたくさん詰まっている。
――そういえば、どんな仕事をしてるか教えてもらってないな……。
経営の本が多く並んでいるけれど、彼からはどんな会社を経営しているのか詳しく聞かされたことがない。
彼は私の前ではあまり仕事の話をしようとしない。もっといえば、彼の出自に関することは意図的に伏せられていた。
聞こうとしても、のらりくらりとかわされてしまう。彼の仕事を疑ってはいないけれど、隠されたら気になるものだ。
もしかしたら本棚やデスクの周りを見れば、何かヒントがあるかもしれない。
少しだけなら覗いても許されるだろう。そう思ってベッドを抜け出したタイミングでガチャッと扉が開いた。
「あっ、明さん……おかえりなさい」
「あぁ、ただいま。ちょうど風呂も入ったし、一緒に入ろう」
彼が私の傍にやってくるなり、体に巻いていたブランケットを剥ごうとする。
さすがにそれは置いていけ、と言われても、今は素っ裸なのだ。なけなしの力で抵抗したら、ぐいっと体を引き寄せられた。
「どうせ、風呂で見ることになるだろ」
「そう……かもですけど」
確かに彼の言う通り、数分もしないうちにまた明るい場所で体を晒すことになる。
私は彼の圧に負けて、するりとブランケットを落とした。
「う、後ろを向いてください!」
「はいはい、わかったから」
彼をぐいぐいと押し、寝室を出る。そこまでは平和だったのに、彼に手を引かれて脱衣所に入った瞬間、扉を背にちゅうっと唇を吸われた。
「んっ、……うっ」
「昨日言ったこと、覚えてるか?」
「昨日……? ひゃあっ!」
ぐにっと胸を揉まれて形が変わる。わざと乳首が立ち上がるように胸全体を手で揉まれ、彼の手の中でぷっくりと先端が主張し始めた。
「続きは朝、だったよな?」
「ゃ……あっ、そんなこと、言って……」
ない。……ことはない。
もう体が持たないから明日、と言ったような気がする。
気付いてないフリをしようとしたけれど彼にはすべてバレているようで、軽く乳首に歯を立てられた。
「ほら、ここもまだ濡れてる」
「あ……、だめっ……!」
「ダメじゃないだろ? ここがヒクヒクしてる」
ちょっと蜜壺を指が往復しただけで、ぬるぬると入り口がぬかるんでくる。ヒクつく穴を指で撫でながら気まぐれにクリトリスまで指を滑らされて、びくりと腰が跳ねた。
「んッあ、そこ……、さわっちゃ……!」
すりすりとクリトリスを弄られて、蜜壺がくぱくぱと口を開く。立っていられなくて彼に寄りかかったら、気をよくしたのか、さらに激しくクリトリスを擦られた。
「ふっ、ぅ……らめっ、あッ、……ぁっ」
「楓奈、舌だして」
「んっ……」
言われるがまま舌を出し、彼の舌と絡める。
呼吸を奪われながら気持ちのいいところを弄られたらおかしくなってしまう。
奥からじゅわりと溢れた愛液が太ももを伝って、下まで垂れてきた。それをすくった指が勿体ぶるように穴を撫でて、ゆっくりと中に入ってくる。
浅いところをくちゅくちゅとかき回されて、腰が前後に揺れた。
「あッ、や……とまって、んッ、~~っ」
「まだ、指が奥まで届いてないのに」
「や、だめっ、ぁ~~~ッ!」
ぐにゅうっと奥まで指を入れられて、目の前がチカチカと明滅する。いつの間にか二本目の指が入っていて、指を中で拡げられた。
「……ぁ、あッ、も、イっちゃ、とめてっ、ああッ……!」
「本当に止めていいのか?」
「あっ、……ゃ、だって、イっ、……あっ」
「ナカ、こんなに気持ちよさそうなのに。わかるか? ここがヒクヒクしてるの」
「わかるっ、……わかる、からっ……!」
「ほら、もうイきそうだろ? このまま最後までしなくていいのか?」
「………っ、ぁ、らめっ、あッ、ん~~ッ!」
――ダメ、本当にイっちゃう……!
期待で戦慄く体からずるんと勢いよく指が抜けて、中が小刻みに収縮する。
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