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25.特別な夜の密約
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結局、レイは女生徒に捕まって以降、寮部屋に戻ってくることはなかった。アイツのことだ、さっさと切り上げて部屋に帰ってくるだろう……と少しだけ期待して帰りを待っていたのだが、とんだ計算違いだったようである。
(……どうせ、女子に囲まれて鼻の下でも伸ばしてるんだろうよ)
リックは心の中で悪態をつくと、約束通りノエルの部屋の前まで来た。左腕に袋を二つ抱えた状態で部屋のドアノブを回す。すると、開いた扉にバンッと何かが勢いよくぶつかった。
「痛たたた……」
「えっ!? 誰!? つーか、すんません!!」
「私だよ、私。アインだ」
「あっ、えーっと、ノエルと同室の……」
「そうそう。君と会うのは久しぶりだねぇ」
アインがニヤリと笑って、肩からずり落ちたローブを引き上げる。
アインはノエルの同室者だ。部屋にいるところをほとんど見たことがなく、授業後は常に外をほっつき歩いている。ノエルの部屋で姿を見るよりも図書館や談話室、実験室で遭遇する率が高い男だった。
そんなアインは、いつ会っても身なりがひどい。ボサボサの長い白髪に、フレームがガタガタの丸眼鏡、身の丈に合わないローブを引き摺り、常に大きな分厚い本を持っている。
ノエルはアインのことを怒らせると怖い奴だと豪語するが、リックは彼が怒っているところを見たことがなかった。どちらかと言えばニヤニヤと笑っていることの方が多く、怪しさ満点の男だ。また、同じ歳なのかと疑ってしまうほどアインには不思議なオーラがあり、動きもゆったりしているせいか、年齢不詳の仙人のような雰囲気がある。実際、髪が白いこともあって、後ろ姿だけを見れば高齢の男性に見えなくもなかった。
「君、いま失礼なこと考えたでしょ」
「へ?」
「いや、まぁ、いいんだ。案外、勘が鋭い。っていうか君、不思議な魂の形をしているねぇ」
「魂……?」
「あぁ。二つの性質が混ざり合ってるといえば良いのかな? とにかく、色が違うんだ。以前会ったときはそうんなふうに思わなかったんだけど……」
「はぁ……」
「あと、何か別のものも憑いてないかい?」
「別のもの……?」
矢継ぎ早に言葉を投げつけられて、リックは会話についていけなくなる。
魂の形だの色だの言われても理解できない。それに霊感も強い方ではないから、何か別のものが憑いていると言われても感知しようがなかった。
「えーっと……」
「リック! 中に入っておいでよ」
「お、おう!」
アインの後ろ、ベッドでゴロゴロしていたらしいノエルがぴょんと降りて近付いてくる。ノエルはアインの体を押しのけると、リックの腕から袋を二つ取り上げた。
「アインも変なこと言わないの」
「ごめん、ごめん。つい気になって。私はもう行くよ。だけどその前に」
アインがリックの耳元に顔を寄せる。アインは丸眼鏡をくいっと押し上げると、ニヤリと口角をあげてリックに耳打ちした。
「困ったことがあれば、私のところへおいで」
「は、はぁ……」
「いまはまだ困りごとはないだろうけれど、きっとそのうち出てくるだろうから」
そう言って、アインが部屋を出ていく。アインは相変わらずというべきか、ローブの裾を引き摺りながら廊下の奥へと消えてしまった。
「ごめんね。アインが変なこと言って」
「いや、大丈夫……だけど、久々に顔見たわ」
「この部屋にほとんど居ないしね。僕としてはその方が気を遣わなくていいけど」
アイン、怒ると怖いんだよなぁ、とノエルがぼやく。そんなに怖そうには見えないが、常に笑っている男から笑みが消える瞬間は確かに怖いのかもしれない。
「あれ? こっちの袋はお菓子?」
「そう。この前、出かけた時に買ったやつ。せっかくだから食べながらやろうぜ!」
「さっすがリック! 分かってるね」
部屋の中央にあるソファーに二人で腰かけ、丸テーブルにお菓子や花を作るための材料を広げる。
寮部屋の備品はだいたい同じだが、部屋によって雰囲気や置かれているものが微妙に違う。リックの部屋は長い間、相方がおらず、一人だったこともあり、ソファーや丸テーブルなどはなかった。代わりに部屋の中央にはカーペットだけが敷かれている。
リックとしてはソファーやテーブルが部屋にあるのは羨ましい。以前からリックが頻繁にノエルの部屋へ訪れていたのは、このソファーに座るためでもあった。ふかふかで座り心地がよく、寝落ちても体が痛くならないほど大きなソファーで、リックは地味に気に入っている。
「さて、やりますかー」
「うん」
二人ともお菓子をパクパクと食べながら紙を折り、小さな薔薇を作っていく。最初こそリックもノエルも黙々とひとりで手を動かしていたが、途中から作業を分担した方が早く終わることに気付いてやり方を変えた。力加減がいらない、大雑把に折っても問題ないところをリックが、繊細さが必要な部分はノエルで仕上げていく。
そうしてお菓子や飲み物が尽きかけた頃、半分ほどの紙が薔薇の形になった。
「うっしゃ~~! やっと半分まできた!!」
「まだ半分あるけどね」
「だとしても、このペースならあと数日で終わるだろ」
リックはぐぐっと伸びをして、ソファーの背凭れに深く沈み込む。
今日はかなり疲れた。これがあと数日も続くのは辛いが、なんとか終わりそうなことにホッとしていると、扉の方から微かに物音がした。
「なにか届いたのかな?」
ノエルがソファから立ち上がり、扉の方へ向かっていく。
何か届け物がある場合、軽くて小さい物なら袋に入れられた状態でドアノブに吊り下げられる。重い物や大きい物は寮長が管理している部屋まで取りに行くのがこの寮のルールだ。
ノエルは扉を開けると、ドアノブに掛かっていた袋を回収して戻ってきた。
「花みたい」
「あー、あれか」
袋の中には、縦に長い黒箱がふたつ入っていた。さらにその箱を開けると、薔薇の造花が入っている。茎にはリボンが巻き付いており、そこに名前を書いて相手に送るのがならわしだった。
ノエルの部屋に届いたということには、きっとリックの部屋にも同じ物が届いていることだろう。
「今年も楽しみだね」
「楽しみなのはお前だけだろ。去年もたくさん誘われやがって」
うらやましい奴め! と、リックはノエルの腕を肘で小突く。ノエルはえへへ、と笑うと、早速箱を開いた。
「でも、僕はいつもリックにしか渡してないじゃない」
「むしろ、なんでいつも俺に渡すんだよ……」
「リックもくれるし」
「俺のは行き先がねぇから仕方なくだわ」
「じゃあ、今年もくれる?」
ノエルがソファーに手をつき、リックの方に身を乗り出す。こてんと首を傾げ、懇願する姿は可愛げがあるものの、ノエルの目は真剣そのものだった。
「えっと……」
「なーんて、冗談だよ。今年こそ、ちゃんと本命の誰かに渡せるといいね」
「お、おう……」
「だけど、夜だけはいつも通り僕にちょうだい?」
ノエルがリックの手を握り、やわやわと手のひらを揉む。
彼の言う夜とは、文化祭が終わった日の夜のことだ。ハロウィンの翌日、リックはひとつ歳を取る。ノエルは毎年パーティー終わりにそのままリックの誕生日を祝いたいと、ささやかながら誕生日会を開いてくれていた。リックもそれを毎年楽しみにしており、今年もそう言ってくれるのは嬉しかった。
「もちろん。つーか、毎年ありがとな」
「今年も楽しみにしててね。……あっ、だけどひとつだけ約束ね」
ノエルがリックの手をギュッと痛いぐらいに握る。痛い痛い痛い! と声を上げるも、ノエルの力は増すばかりだった。
「誕生日会は僕と二人だけ。アイツのことは呼んじゃダメだよ」
(……どうせ、女子に囲まれて鼻の下でも伸ばしてるんだろうよ)
リックは心の中で悪態をつくと、約束通りノエルの部屋の前まで来た。左腕に袋を二つ抱えた状態で部屋のドアノブを回す。すると、開いた扉にバンッと何かが勢いよくぶつかった。
「痛たたた……」
「えっ!? 誰!? つーか、すんません!!」
「私だよ、私。アインだ」
「あっ、えーっと、ノエルと同室の……」
「そうそう。君と会うのは久しぶりだねぇ」
アインがニヤリと笑って、肩からずり落ちたローブを引き上げる。
アインはノエルの同室者だ。部屋にいるところをほとんど見たことがなく、授業後は常に外をほっつき歩いている。ノエルの部屋で姿を見るよりも図書館や談話室、実験室で遭遇する率が高い男だった。
そんなアインは、いつ会っても身なりがひどい。ボサボサの長い白髪に、フレームがガタガタの丸眼鏡、身の丈に合わないローブを引き摺り、常に大きな分厚い本を持っている。
ノエルはアインのことを怒らせると怖い奴だと豪語するが、リックは彼が怒っているところを見たことがなかった。どちらかと言えばニヤニヤと笑っていることの方が多く、怪しさ満点の男だ。また、同じ歳なのかと疑ってしまうほどアインには不思議なオーラがあり、動きもゆったりしているせいか、年齢不詳の仙人のような雰囲気がある。実際、髪が白いこともあって、後ろ姿だけを見れば高齢の男性に見えなくもなかった。
「君、いま失礼なこと考えたでしょ」
「へ?」
「いや、まぁ、いいんだ。案外、勘が鋭い。っていうか君、不思議な魂の形をしているねぇ」
「魂……?」
「あぁ。二つの性質が混ざり合ってるといえば良いのかな? とにかく、色が違うんだ。以前会ったときはそうんなふうに思わなかったんだけど……」
「はぁ……」
「あと、何か別のものも憑いてないかい?」
「別のもの……?」
矢継ぎ早に言葉を投げつけられて、リックは会話についていけなくなる。
魂の形だの色だの言われても理解できない。それに霊感も強い方ではないから、何か別のものが憑いていると言われても感知しようがなかった。
「えーっと……」
「リック! 中に入っておいでよ」
「お、おう!」
アインの後ろ、ベッドでゴロゴロしていたらしいノエルがぴょんと降りて近付いてくる。ノエルはアインの体を押しのけると、リックの腕から袋を二つ取り上げた。
「アインも変なこと言わないの」
「ごめん、ごめん。つい気になって。私はもう行くよ。だけどその前に」
アインがリックの耳元に顔を寄せる。アインは丸眼鏡をくいっと押し上げると、ニヤリと口角をあげてリックに耳打ちした。
「困ったことがあれば、私のところへおいで」
「は、はぁ……」
「いまはまだ困りごとはないだろうけれど、きっとそのうち出てくるだろうから」
そう言って、アインが部屋を出ていく。アインは相変わらずというべきか、ローブの裾を引き摺りながら廊下の奥へと消えてしまった。
「ごめんね。アインが変なこと言って」
「いや、大丈夫……だけど、久々に顔見たわ」
「この部屋にほとんど居ないしね。僕としてはその方が気を遣わなくていいけど」
アイン、怒ると怖いんだよなぁ、とノエルがぼやく。そんなに怖そうには見えないが、常に笑っている男から笑みが消える瞬間は確かに怖いのかもしれない。
「あれ? こっちの袋はお菓子?」
「そう。この前、出かけた時に買ったやつ。せっかくだから食べながらやろうぜ!」
「さっすがリック! 分かってるね」
部屋の中央にあるソファーに二人で腰かけ、丸テーブルにお菓子や花を作るための材料を広げる。
寮部屋の備品はだいたい同じだが、部屋によって雰囲気や置かれているものが微妙に違う。リックの部屋は長い間、相方がおらず、一人だったこともあり、ソファーや丸テーブルなどはなかった。代わりに部屋の中央にはカーペットだけが敷かれている。
リックとしてはソファーやテーブルが部屋にあるのは羨ましい。以前からリックが頻繁にノエルの部屋へ訪れていたのは、このソファーに座るためでもあった。ふかふかで座り心地がよく、寝落ちても体が痛くならないほど大きなソファーで、リックは地味に気に入っている。
「さて、やりますかー」
「うん」
二人ともお菓子をパクパクと食べながら紙を折り、小さな薔薇を作っていく。最初こそリックもノエルも黙々とひとりで手を動かしていたが、途中から作業を分担した方が早く終わることに気付いてやり方を変えた。力加減がいらない、大雑把に折っても問題ないところをリックが、繊細さが必要な部分はノエルで仕上げていく。
そうしてお菓子や飲み物が尽きかけた頃、半分ほどの紙が薔薇の形になった。
「うっしゃ~~! やっと半分まできた!!」
「まだ半分あるけどね」
「だとしても、このペースならあと数日で終わるだろ」
リックはぐぐっと伸びをして、ソファーの背凭れに深く沈み込む。
今日はかなり疲れた。これがあと数日も続くのは辛いが、なんとか終わりそうなことにホッとしていると、扉の方から微かに物音がした。
「なにか届いたのかな?」
ノエルがソファから立ち上がり、扉の方へ向かっていく。
何か届け物がある場合、軽くて小さい物なら袋に入れられた状態でドアノブに吊り下げられる。重い物や大きい物は寮長が管理している部屋まで取りに行くのがこの寮のルールだ。
ノエルは扉を開けると、ドアノブに掛かっていた袋を回収して戻ってきた。
「花みたい」
「あー、あれか」
袋の中には、縦に長い黒箱がふたつ入っていた。さらにその箱を開けると、薔薇の造花が入っている。茎にはリボンが巻き付いており、そこに名前を書いて相手に送るのがならわしだった。
ノエルの部屋に届いたということには、きっとリックの部屋にも同じ物が届いていることだろう。
「今年も楽しみだね」
「楽しみなのはお前だけだろ。去年もたくさん誘われやがって」
うらやましい奴め! と、リックはノエルの腕を肘で小突く。ノエルはえへへ、と笑うと、早速箱を開いた。
「でも、僕はいつもリックにしか渡してないじゃない」
「むしろ、なんでいつも俺に渡すんだよ……」
「リックもくれるし」
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「じゃあ、今年もくれる?」
ノエルがソファーに手をつき、リックの方に身を乗り出す。こてんと首を傾げ、懇願する姿は可愛げがあるものの、ノエルの目は真剣そのものだった。
「えっと……」
「なーんて、冗談だよ。今年こそ、ちゃんと本命の誰かに渡せるといいね」
「お、おう……」
「だけど、夜だけはいつも通り僕にちょうだい?」
ノエルがリックの手を握り、やわやわと手のひらを揉む。
彼の言う夜とは、文化祭が終わった日の夜のことだ。ハロウィンの翌日、リックはひとつ歳を取る。ノエルは毎年パーティー終わりにそのままリックの誕生日を祝いたいと、ささやかながら誕生日会を開いてくれていた。リックもそれを毎年楽しみにしており、今年もそう言ってくれるのは嬉しかった。
「もちろん。つーか、毎年ありがとな」
「今年も楽しみにしててね。……あっ、だけどひとつだけ約束ね」
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いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
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