専属ボディガードへの片思いを諦めたら、甘すぎる豹変が待っていました

いりん

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第1章 片思い

片思い3

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ーあれから数年が経ち、私も28歳になった。

今日は社長である父と面談する日だった。

私は父に『自分が社長になりたいと考えていること、
そして結婚相手は自分で決めたい』と伝えた。

「私も百合子が入ってしばらくしてから、そうした方がいいなと思ってたよ」

もう少し説得に時間がかかるかと思ったが、
まさかの一発で納得してもらった。

ーやっと橘に思いが伝えられる。
さすがに今日は早いかな?
でも、ずっと伝えるの我慢していたから、伝えたい。

私は急にソワソワしながら、
残業なしで仕事を終わらせることにした。

「今日は早かったんだな。」

「うん、プロジェクトを一段落したからね」

「それは良かった」

いつもは自分からもっとどんどん話し掛けるが、今日はそんな余裕はない。

いつもは橘が私のマンションの駐車場着いたら、部屋まで送ってくれる。

駐車場着いたら告白しよう。
私は車の中でどんな言葉で伝えるか、
頭で考えていた。

「着いたぞ。今日はずいぶん無口だな、
なんかあったか?」

少し心配そうに見てくれていた橘をみてキュンとした。

「私、橘が好き」

ーどんなところが好きとか、
どんな言葉で伝えようか、色々考えたが、
ポロっと口にでていた。

私は自分でも告白したことに驚いたが、
恐る恐る橘の顔を見上げた。

橘は驚いた顔をしていたが、
あまり嬉しそうには見えなかった。

「…俺は百合子には釣り合わない」

「え?
…いや、私は自分で社長になることを決めて、父にも認められたから、恋愛は自由にして大丈夫なんだよ」

「そういうことじゃない。
俺はただのボディガードだ。
百合子にはもっと似合う相手がいる」

「私は似合う相手と結婚したい訳じゃないよ」

「…すまない。今日は遅いからもう部屋まで送る」

そう言って半ば強引に車から下ろされ、
部屋まで送られたと思ったら、
おやすみの挨拶もせず、帰っていってしまった。

ー良い返事をしてもらえると確信していた訳じゃない。
でもあんなに嬉しくなさそうにされるとは…

私が好みじゃないとかではなく、
本当に釣り合わないと思っているだけなら、何度か伝えればわかってもらえるのかな?

ネガティブとポジティブな気持ちが入り交じって、その日は眠れなかった。




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