専属ボディガードへの片思いを諦めたら、甘すぎる豹変が待っていました

いりん

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第1章 片思い

片思い5

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ー翌週

「おはようございます。百合子様…」

ドアを開けた橘が驚いた顔をしていた。

いつもの服装とは異なり、可愛いワンピースを着ているからだと思う。

久々に無表情以外の顔を見れたことに嬉しく思ったが、すぐいつもの表情に戻り、
「では行きましょう」とスタスタ歩きだしてしまった。

ーいつもは、私の後ろを歩いてくれるのに。

服装は褒められないとは思っていたが、
昔なら「いつもと服装がちがうな。どうした?」くらいは言ってくれていただろう。

やっぱりこれくらいでは変わらないんだな。

私はそれから試行錯誤して、
可愛い服だけではなく自分に似合いそうなコスメや香水などに変えてみた。

しかし、それらに対しても反応はなく、
敬語だけではなく、最近はこちらを見てくれることも少なくなった。

こちらを見て話しているときも、
きちんと顔を見てくれていないように見えた。

ーやっぱり諦めないといけないのかな。
せめて昔みたいな関係に戻りたい。
でも橘以外は考えられない。

前のように橘に話し掛けてみたが、
こちらの顔を見ず、素っ気なく敬語で返されることが続き、なかなか上手く行かなかった。

私はこれ以上どうすればいいのかわからなかった。

土曜日、
最近は他に変えれるところあるかな…
そんなことを考えながらショッピングをしていた。

すると、遠くで橘が見えた。

ー休日なら少し態度変わったりしないかな?

そんな微かな気持ちを胸に、
橘の近くに駆け寄った。

しかし、そのとなりには綺麗な女性がいた。

橘とならんでも遜色ない高身長でスタイルが良く、綺麗系な人。

ー私は背も低いし童顔だし全然違う。

最近の私には見せない笑顔を、
その女性に向けてはなしていた。

ーなんだ。
ああやって言ってたけど、好きな人がいたんじゃない。

私とは正反対の。

ハッキリ好きな人がいるとか、
好みじゃないって言ってくれれば良かったのに。

いや、橘からの立場じゃ言えないか。

ああいう角が立たない断り方をして、
距離を置いているうちに諦めて欲しかっただけだったんだ。

私は橘の気持ちを知り、
今までのイメチェンが意味ないことがわかった。

それから記憶がないが、
とりあえず家には着いたようで、
玄関に入った瞬間号泣した。

告白した日もはっきり振られた訳ではないと思って、泣かなかった。

それから冷たい態度を取られても、
どこかでまだ淡い期待をしていた。

でも、もう無理なんだ、
諦めないといけないんだ。

そう実感して、
その日は一日中泣いた。
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