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きっと彼から逃げられません3
しおりを挟む未成年の飲酒シーンがありますが、けして喚起しているわけではありません。
飲酒は法律に乗っ取り二十歳を越えてから、個人の体質を考えて摂取しましょう。
「くーは、くーは」
「はいはい、何ですか?御幸」
ご機嫌なミユは、俺に擦り寄るを通り越して抱き着いてくる。なんとも可愛いくて思わず抱きしめて、昔のように頭を撫でてしまうが、今この場には相応しくない行いだろうと、撫でる手を止めた。
久しぶりにクラスの奴らと集まって、親が留守だという家で飲み食いしたのが間違いだった。
未成年だから悪ぶるのか大人の階段を上がった気でいるのか、酒を出して酒盛りを始めた時にミユを連れて帰ればよかった後悔の念が押し寄せてくる。
単純なミユは最初アルコールを飲む事を躊躇していたが、ミユの友人だと生意気にも豪語する加藤に進められて、そのまま一気飲みしてしまったのだ。
後で加藤にはきつく言っておくとして、問題は今のミユの事態をどうするべきかである。
「……どうしてミユって言わないんだよ」
「いつも呼ぶと嫌がるでしょう?」
「それはだって……!皆の前で恥ずかしい……」
ちくしょう。何だ、可愛いじゃねえか。
もじもじとこちらを見上げてくるミユは凶悪だ。
ついつい甘やかしたい気持ちと、わざとそっけなくして、甘えさせたいと思う気持ちとがぶつかってしまう。
裏腹な葛藤が交錯している中で、加藤がやけににやにやした顔付きでこちらに近づいて来た。
「御幸って甘えただよなー。だからって酔っ払ってるこいつを襲うなよ」
「こんな所で、しかも泥酔した奴を襲うわけがないでしょう。そもそも初めてがこんなんじゃ可哀相です」
「…………何、まだ手を出してなかったの?!」
信じられないという顔をする加藤を思いきり殴りたい衝動にかられたが、ミユに塞がれていて、今の本願が叶わない。
いらつきながらも、からかう気満々の加藤を睨み付けた。
そもそもまだ手を出していないし、ミユを汚すのに躊躇いがある俺に、そんな酔っ払いを襲うなど卑怯な事はしたくなかった。
「手をとっくに出してるのかと……」
「何かいけないんですか?」
睨み付けるよりも、にこりと笑んでやれば、見る見るうちに血の気を無くしていく加藤は実に観察対象として楽しかった。
いやしかし、いきなり正座して、すみませんすみませんと謝られたら迷惑だ。
どう謝っても報復されるのはミユに一気飲みさせた時点で決まっているのに。
馬鹿な奴だ。
無駄なあがきで謝り倒す加藤はほうっておいて、とりあえず離れないミユを抱き上げて、そのまま帰る事にした。
幸い俺の両親も旅行に行っていて、家には誰もいない。
きっとミユもおばさん達に怒られたくはないだろうから、ゆっくりと俺の部屋で寝かせてやればいい。
「でも次はないからな」
お酒は控えさせようとかたく決意して、自分の理性を総動員して、俺は目的地に向かって歩き出した。
END
あとがき
実は両思いだったりして……。
呉羽は烏龍茶をずっと飲んでいました。割と堅実な男(笑)
も腹黒い性格してるはずです。
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