6 / 110
第一章 転生しました。
気になる名前。
しおりを挟む
幼い私が、こんな質問をアンナにしたのは恐らく初めてだったのだろう。
――――五歳児だし。
それでもアンナは「そろそろお話するのタイミングだと思っていました。」と微笑んでくれた。
一番最初の5才児の無邪気な質問は、お兄様について。
実は名前すら知らない。
前世の記憶が戻る前の記憶にも情報がない。
皇国って特殊なの?姫に何も教えなさ過ぎじゃない?と思う。
小さな姫の予想通りの可愛い質問にアンナは目を細め語る。
私のお兄様の名前は
“シュヴァリエ・ヴァイデンライヒ”
年齡は9才。
このヴァイデンライヒ皇国唯一の皇子であり、正妃の子。
心優しく聡明で、皇国一どころか世界でも類を見ない莫大な魔力持ちなんだそう。
心優しい兄が居るなんて心強い。
会った事ないけれど、もう少し成長したら会って貰えたりするのだろうか。
五年も離宮に居るのだ、そろそろ離宮の周り以外の景色も見たい。
異世界の街とか興味ある…といいつつ、何でもいいから離宮以外の場所に行きたいだけなのだ。
アンナと二人の生活は好き。何年でもいい。
でも、アンナとお出掛けも出来ないのは無理、今すぐどうにかしてほしい。
悶々と誰にともなく文句を垂れ流しつつ、何かを忘れている気がして仕方がない。
気になるのは、この国の名前“ヴァイデンライヒ”…何処かで見た事があるような気がする。
自分の姓名だけれど、そんなんじゃない。
とても大事な事な気がするけど情報が足りなくて思い出せない。
前世の母が良く言ってた「アレよ、アレテレビに出てて、長い髪の…」
さも貴重な情報の様に言われるけど、
そんな人いっぱいいるっていう曖昧なヤツ。
思い出せそうで思い出せなくて、思わずスマホで調べてしまいたくなる。
スマホなんてないけど。
自分の脳だけを頼りにじっくり思い出そうと考え込むと、額の方にチリチリとした痛みが走った。
今は止めといた方が懸命かな…
目覚めてからすぐの事、頭使うのはもう少し後の方が良さそうだ。
アンナの説明はまだ続いていたので、もう一度集中する。
アンナは綺麗なお姉さんだけど、怒らせると冷たい鬼で怖いのだ。
アンナの説明では、今、ヴァイデンライヒは慌ただしい。
国を揺るがす大きな出来事が起きて、皆それにかかりっきりになっているらしい。
その大きな騒ぎが起こって、今までたくさん悪さをしていた人達が罰を与えられてるのだそうだ。
それって粛清ってヤツ……?
どの国も過ぎたる権力は腐敗を齎すって事かもねー。
権力も使う人間次第って事なんだけど。
誰も彼もに媚びらへつらわれて、最大限に敬われ何でも優先されてるうちに、勘違いしちゃうのかもね。
甘言に誑かされず、自己を律し研鑽を重ねられる人って、凄いよね。
私、誑かされるわ。きっと。
甘い食べ物出されて、優しくされたら、きっとほいほい着いて行く。
うんうん…と頷きかけて、ハッとアンナを見た。
楽しい話をしてる訳じゃないからか、アンナの眉間の皺がえらい事になってる……
深刻そうな表情をしたアンナは、私を見て頷いた。
えっ、私が誑かされるって事考えてたのバレてるの?
そうと勘違いしそうなピッタリのタイミングでアンナは頷く。
眉間の皺凄いけど……怒ってないよね…?
アンナは言い出しにくそうに顔を歪めた後、溜息をついて切り出した。
「姫様には、お話しなければならない事があります。」
アンナが重々しく前置きする。
「…姫様の母君は二日前に急な病によりお亡くなりになりました。」
――――えっ…………死んだの!?
兄の話をしていた筈が、一転して実の母親が亡くなった話で唖然とした。
ビシッと固まる私の肩に、アンナがそっと手を乗せ宥める様に擦る。
「姫様が目覚めてから日がまだ経っていないというのに、こんなお話を耳に入れる私をお許し下さい。
本当はもう少し落ち着いてから話すつもりでした…。」
――――そっか死んだのか。病で…。
私の中の母とは、決まった日にお茶をするだけの関係で、私に会うのも儀礼的な感じの人だった。
月に1~2度開かれていた、血の繋がった母だというのに、お茶の最中もほぼ会話もなく…
淡々とお茶とお菓子だけを口に入れる私を、観察するだけの母の図だった。
「クラウディア、貴方も皇女としての自覚を持つのよ。精進なさい。」
という言葉を最後にお茶会は終わる。締めの言葉みたいな感じ。
母との思い出を振り返っている時、あら?と思った。
…………ん?んん?
あ、私の名前クラウディアって言うんだったわ。
ポンっと思わず手を打ちそうになり我慢する。
アンナが「姫様」としか呼ばないから、名前忘れかけてた。
そっか…クラウディアね。
危ない危ない。うっかりアンナに「私の名前ってなんていうの?」なんて聞くとこだった。
――――でも引っかかる。
さっきのシュヴァリエ・ヴァイデンライヒって名前もアレ?って思ったし、
クラウディア・ヴァイデンライヒって名前も……見覚えがあるんだよね。
それも、その2つの名はセットだと思う。
別個ではなく、セットって思うのは兄妹だからだとは思うのだけど。
前世で見かけた気がするのだ。
それも書籍かテレビか…何かの媒体で。
どれだっけ、なんだっけ…
クラウディア・ヴァイデンライヒとシュヴァリエ・ヴァイデンライヒ。
………うーーーー
と頭を悩ませ始めていたら、アンナが声をかけてきた。
「姫様……。回復してからという事ですので、直ぐという事ではないのですが、
今まで離宮でお過ごしになられた姫様は、回復後は王宮住まいとなります。」
少し言いづらそうなアンナ。
小さい離宮でのアンナとの暮らしが壊される事に、幼い私が取り乱すと心配しているのだろう。
取り乱しはしないけど、怖さはあるよね。
だって、王宮って魔窟じゃないの?
直球ではない変化球で悪口をネチネチ言ったり、笑顔で悪事を働く魔の者が闊歩する…
皇子がもう生まれてるから、姫1人如きが権力闘争に巻き込まれる事は無さそうだけど。
「行くのはもう変えりゃりぇないの…?」
コテッと首を傾げ無邪気に問うてみる。
「はい……。絶対に覆す事の出来ぬ方からの命令ですので。」
この皇国で姫の身分の私の処遇を動かせる相手って事だもんね。そりゃ無理だわ。
「アンナも来てくりぇりゅ?」
「勿論でございます!姫様が行く所、どこへなりともアンナは着いて行きます。」
前世の記憶が戻ってから、ラ行の滑舌は良くなってはいるけど、急に使わなくなるのも怪しまれそうで、ラ行に関しては我慢している。
アンナだから警戒はしてないけど、心配はかけたくない。
その後一時間にも及んだ質問タイムは私にとってとても有意義な事だった。
5才の頭の中には、これから必要な情報だけでなく、基本的なのも欠如していた。
コレは知っておきたい的な情報はそれなりに仕入れ安心したら、
居なくなってた眠気が戻ってきたようだ。
さっさと寝よう。
意識が落ちそうで落ちない、その中間の極上の気持ちよさをユラユラしていると、去った筈のアンナが医師を連れて戻ってきた。
――――あ、忘れてなかったんですね、さすがアンナさん。
医師を連れてくる速さにもびっくりした。
どうやったらそんな速さで呼びに行き連れて来れるのか。
アンナもチートなのか。
きっちりと診て貰い、やけに苦い薬を飲まされる。
良薬口に苦しというけれど、罰ゲームじゃないのコレ。
「おやすみなさいませ、姫様。」
「おやすみ、アンナ…」
口の中に罰ゲーム的な苦味をいつまでも感じながら就寝したのだった。
――――五歳児だし。
それでもアンナは「そろそろお話するのタイミングだと思っていました。」と微笑んでくれた。
一番最初の5才児の無邪気な質問は、お兄様について。
実は名前すら知らない。
前世の記憶が戻る前の記憶にも情報がない。
皇国って特殊なの?姫に何も教えなさ過ぎじゃない?と思う。
小さな姫の予想通りの可愛い質問にアンナは目を細め語る。
私のお兄様の名前は
“シュヴァリエ・ヴァイデンライヒ”
年齡は9才。
このヴァイデンライヒ皇国唯一の皇子であり、正妃の子。
心優しく聡明で、皇国一どころか世界でも類を見ない莫大な魔力持ちなんだそう。
心優しい兄が居るなんて心強い。
会った事ないけれど、もう少し成長したら会って貰えたりするのだろうか。
五年も離宮に居るのだ、そろそろ離宮の周り以外の景色も見たい。
異世界の街とか興味ある…といいつつ、何でもいいから離宮以外の場所に行きたいだけなのだ。
アンナと二人の生活は好き。何年でもいい。
でも、アンナとお出掛けも出来ないのは無理、今すぐどうにかしてほしい。
悶々と誰にともなく文句を垂れ流しつつ、何かを忘れている気がして仕方がない。
気になるのは、この国の名前“ヴァイデンライヒ”…何処かで見た事があるような気がする。
自分の姓名だけれど、そんなんじゃない。
とても大事な事な気がするけど情報が足りなくて思い出せない。
前世の母が良く言ってた「アレよ、アレテレビに出てて、長い髪の…」
さも貴重な情報の様に言われるけど、
そんな人いっぱいいるっていう曖昧なヤツ。
思い出せそうで思い出せなくて、思わずスマホで調べてしまいたくなる。
スマホなんてないけど。
自分の脳だけを頼りにじっくり思い出そうと考え込むと、額の方にチリチリとした痛みが走った。
今は止めといた方が懸命かな…
目覚めてからすぐの事、頭使うのはもう少し後の方が良さそうだ。
アンナの説明はまだ続いていたので、もう一度集中する。
アンナは綺麗なお姉さんだけど、怒らせると冷たい鬼で怖いのだ。
アンナの説明では、今、ヴァイデンライヒは慌ただしい。
国を揺るがす大きな出来事が起きて、皆それにかかりっきりになっているらしい。
その大きな騒ぎが起こって、今までたくさん悪さをしていた人達が罰を与えられてるのだそうだ。
それって粛清ってヤツ……?
どの国も過ぎたる権力は腐敗を齎すって事かもねー。
権力も使う人間次第って事なんだけど。
誰も彼もに媚びらへつらわれて、最大限に敬われ何でも優先されてるうちに、勘違いしちゃうのかもね。
甘言に誑かされず、自己を律し研鑽を重ねられる人って、凄いよね。
私、誑かされるわ。きっと。
甘い食べ物出されて、優しくされたら、きっとほいほい着いて行く。
うんうん…と頷きかけて、ハッとアンナを見た。
楽しい話をしてる訳じゃないからか、アンナの眉間の皺がえらい事になってる……
深刻そうな表情をしたアンナは、私を見て頷いた。
えっ、私が誑かされるって事考えてたのバレてるの?
そうと勘違いしそうなピッタリのタイミングでアンナは頷く。
眉間の皺凄いけど……怒ってないよね…?
アンナは言い出しにくそうに顔を歪めた後、溜息をついて切り出した。
「姫様には、お話しなければならない事があります。」
アンナが重々しく前置きする。
「…姫様の母君は二日前に急な病によりお亡くなりになりました。」
――――えっ…………死んだの!?
兄の話をしていた筈が、一転して実の母親が亡くなった話で唖然とした。
ビシッと固まる私の肩に、アンナがそっと手を乗せ宥める様に擦る。
「姫様が目覚めてから日がまだ経っていないというのに、こんなお話を耳に入れる私をお許し下さい。
本当はもう少し落ち着いてから話すつもりでした…。」
――――そっか死んだのか。病で…。
私の中の母とは、決まった日にお茶をするだけの関係で、私に会うのも儀礼的な感じの人だった。
月に1~2度開かれていた、血の繋がった母だというのに、お茶の最中もほぼ会話もなく…
淡々とお茶とお菓子だけを口に入れる私を、観察するだけの母の図だった。
「クラウディア、貴方も皇女としての自覚を持つのよ。精進なさい。」
という言葉を最後にお茶会は終わる。締めの言葉みたいな感じ。
母との思い出を振り返っている時、あら?と思った。
…………ん?んん?
あ、私の名前クラウディアって言うんだったわ。
ポンっと思わず手を打ちそうになり我慢する。
アンナが「姫様」としか呼ばないから、名前忘れかけてた。
そっか…クラウディアね。
危ない危ない。うっかりアンナに「私の名前ってなんていうの?」なんて聞くとこだった。
――――でも引っかかる。
さっきのシュヴァリエ・ヴァイデンライヒって名前もアレ?って思ったし、
クラウディア・ヴァイデンライヒって名前も……見覚えがあるんだよね。
それも、その2つの名はセットだと思う。
別個ではなく、セットって思うのは兄妹だからだとは思うのだけど。
前世で見かけた気がするのだ。
それも書籍かテレビか…何かの媒体で。
どれだっけ、なんだっけ…
クラウディア・ヴァイデンライヒとシュヴァリエ・ヴァイデンライヒ。
………うーーーー
と頭を悩ませ始めていたら、アンナが声をかけてきた。
「姫様……。回復してからという事ですので、直ぐという事ではないのですが、
今まで離宮でお過ごしになられた姫様は、回復後は王宮住まいとなります。」
少し言いづらそうなアンナ。
小さい離宮でのアンナとの暮らしが壊される事に、幼い私が取り乱すと心配しているのだろう。
取り乱しはしないけど、怖さはあるよね。
だって、王宮って魔窟じゃないの?
直球ではない変化球で悪口をネチネチ言ったり、笑顔で悪事を働く魔の者が闊歩する…
皇子がもう生まれてるから、姫1人如きが権力闘争に巻き込まれる事は無さそうだけど。
「行くのはもう変えりゃりぇないの…?」
コテッと首を傾げ無邪気に問うてみる。
「はい……。絶対に覆す事の出来ぬ方からの命令ですので。」
この皇国で姫の身分の私の処遇を動かせる相手って事だもんね。そりゃ無理だわ。
「アンナも来てくりぇりゅ?」
「勿論でございます!姫様が行く所、どこへなりともアンナは着いて行きます。」
前世の記憶が戻ってから、ラ行の滑舌は良くなってはいるけど、急に使わなくなるのも怪しまれそうで、ラ行に関しては我慢している。
アンナだから警戒はしてないけど、心配はかけたくない。
その後一時間にも及んだ質問タイムは私にとってとても有意義な事だった。
5才の頭の中には、これから必要な情報だけでなく、基本的なのも欠如していた。
コレは知っておきたい的な情報はそれなりに仕入れ安心したら、
居なくなってた眠気が戻ってきたようだ。
さっさと寝よう。
意識が落ちそうで落ちない、その中間の極上の気持ちよさをユラユラしていると、去った筈のアンナが医師を連れて戻ってきた。
――――あ、忘れてなかったんですね、さすがアンナさん。
医師を連れてくる速さにもびっくりした。
どうやったらそんな速さで呼びに行き連れて来れるのか。
アンナもチートなのか。
きっちりと診て貰い、やけに苦い薬を飲まされる。
良薬口に苦しというけれど、罰ゲームじゃないのコレ。
「おやすみなさいませ、姫様。」
「おやすみ、アンナ…」
口の中に罰ゲーム的な苦味をいつまでも感じながら就寝したのだった。
262
あなたにおすすめの小説
モブが乙女ゲームの世界に生まれてどうするの?【完結】
いつき
恋愛
リアラは貧しい男爵家に生まれた容姿も普通の女の子だった。
陰険な意地悪をする義母と義妹が来てから家族仲も悪くなり実の父にも煙たがられる日々
だが、彼女は気にも止めず使用人扱いされても挫ける事は無い
何故なら彼女は前世の記憶が有るからだ
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
山下小枝子
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラからモテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
妖精隠し
棗
恋愛
誰からも愛される美しい姉のアリエッタと地味で両親からの関心がない妹のアーシェ。
4歳の頃から、屋敷の離れで忘れられた様に過ごすアーシェの側には人間離れした美しさを持つ男性フローが常にいる。
彼が何者で、何処から来ているのかアーシェは知らない。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
攻略なんてしませんから!
梛桜
恋愛
乙女ゲームの二人のヒロインのうちの一人として異世界の侯爵令嬢として転生したけれど、攻略難度設定が難しい方のヒロインだった!しかも、攻略相手には特に興味もない主人公。目的はゲームの中でのモフモフです!
【閑話】は此方→http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/808099598/
閑話は最初本編の一番下に置き、その後閑話集へと移動しますので、ご注意ください。
此方はベリーズカフェ様でも掲載しております。
*攻略なんてしませんから!別ルート始めました。
【別ルート】は『攻略より楽しみたい!』の題名に変更いたしました
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる