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24話 王都までの旅2
しおりを挟む『よく聞けよアイル… 国王陛下はもう長くない』
フジャヌの言葉が、アイルに重く伸し掛かる。
<お兄様も心底、危機感を感じておられるご様子だった…>
『王太子のスカラン殿下自らが、私にパダム様がアンギヌ王国へ帰らぬよう尽力せよと、命じられたのだ …お前もこの話を聞いたからには、協力しろアイル』
「王太子殿下も本当にお気の毒に… 王族などに生まれると、本当に苦労するのね… パダム様も国王陛下も… お気の毒に」
大きをため息をつき、首を横に振りながら、独り言を零すアイル…
馬車に揺られるウチに、うつらうつらと眠ってしまったカチャンを、向かい側の座席に寝かせ、遊んでいた石を、袋に入れて荷物の中へ大切にしまう。
<でも… 本当にパダム様を引き留めて良いのだろうか? 何の恩も無い、むしろ自分を捨てた国を助けるために、苦労すると分かっていて留まるなんて>
「パダム様を思えば、引き留めない方が良くて… 国を思えば留まって欲しい」
アイルは本当に、どうして良いのか分からなかった。
だが、パダム自身の望みはアイルが側に居るコトである。
眉を下げて、アイルは困ったように微笑む。
<嬉しい… だから、私に出来るコトなら、ずっとお側に居たい! パダム様の望みを叶えたい!>
細い指を組み合わせ、膝の上に乗せるとアイルは、ガタゴトと馬車に揺られながら、清らかな水色の瞳を閉じた。
パダムがアイルに残した、言葉と笑顔を順番に思い浮かべる。
スグに忘れてしまわないように…
『アイル… 私と一緒に来て欲しい、私の側に居て欲しい!』
<あの言葉は… もしかして、自分から、来たくて来たワケではないこの国を、一緒に出ようという意味が込められていたのかしら?>
ハッと瞳を開き、アイルは大事なコトを、あの時いくつも流してしまっていたコトに、気付く。
『君も私に、魔獣と戦えと言うのだな?』
アイルは震える手で唇を押さえた…
『君の分も私が戦おう』
「私の為に… 魔獣と戦うと… 言ってくれたの? パダム様は私が望んだから?! そんな… そんな…」
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