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69話 逢引き ※R18
しおりを挟むほんの少し屈み、パダムはアイルを抱き上げ、邸の中を速足で歩く。
「きゃっ! パダム様?!」
「口を閉じていないと、舌を噛むぞ」
胸に抱いたアイルに微笑み、パダムは滑らかな額にキスを落とす。
上階への階段を、2段抜かしで駆け上ると…
その階の最奥の部屋へと再び速足で向かった。
両開きの重々しい扉を、パダムの広い背中で押して開き、室内へ入る。
居間を真っ直ぐ突っ切って、扉が開いたままの寝室へと走り…
もう我慢できないと、パダムはアイルの唇を奪いながら、ベッドへ飛び込んだ。
暖かい唇を吸いながら、アイルはパダムの太い首に腕を回し、引き寄せる。
アイルの銀の髪を飾る、オバット家の家宝、ダイヤモンドのティアラを手に取ると…
パダムはポイッと、ベットの下に放り投げた。
続けてイヤリングに、ネックレスも投げた。
家宝が無雑作に放り投げられたコトなど、パダムの唇や首筋に吸い付くのに夢中で、アイルは気付かなかった。
イブニングドレスの、大きく括れた胸元に唇を寄せ、アイルの白い肌に、淡い花びらを残しパダムはドレスを引き下げて行く。
魅惑的な丸い乳房が顕わになるが、ソコを味わうのは後のお楽しみにとって置き…
丸みの下を吸いお腹へと移動する。
「コレは… どう脱がせば良いのだ?」
イブニングドレスの、腰から下の部分が、どういう構造なのか分からず、パダムが首を捻ると…
「…あ、待って下さい…」
フカフカのベッドに寝転がったまま、腰を上げてアイルは自分で、小さなボタンを外し、腰のベルトを緩めると、スルスルと太腿まで下げた。
後はパダムが引き継ぎ、ドレスを足から引き抜くと、宝石と同じようにベッドの下へ放り投げる。
アイルもロンググローブを外すと、パダムはソレを受け取りやっぱりベッドの下に放り投げた。
パダム自身も自分の服を手早く脱ぎ捨て、その頃には久しぶりに見た、お互いの裸を、頬を赤く染め息を乱しながら、ウットリと見入った…
「…アイル …何て綺麗なんだ!」
「パダム様こそ… 何て、素敵なの?!」
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