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刺殺未遂事件の真相?
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皆が落ち着いた所で先生が真剣な顔で私を見た後、アヤナ達もチラッと見た。
ん?人払いしろって?
私はアヤナ達に此方の話が聞こえない程度に下がってもらった。
「昨日、馬鹿の供述書を見せてもらった。」
馬鹿って犯罪者のキークだよね。
なんで言いにくそうなの?
「よく教会側が見せてくれましたね。」
今はまだ秘匿じゃないの?
「私は神弁者だからね。
本来なら裁判で明らかになる筈だったんだ。
彼が言うには君に嵌められたそうだ。」
自分が刺しといて嵌められた?
何巫山戯た事言ってんだ!
犯罪者の供述によると私が刺された日、呼び出したのはキークだが、それは二日前に言ったそうだ。
日時と場所を指定したのはリアナでそれ以外なら時間は取れないと言われて渋々承諾した。
そして事件の日、犯罪者がピンクをつれて学園別館の秋の庭園に行きリアナを糾弾。
リアナもピンクに婚約者のいる男性に近付くなとか、犯罪者に護衛なら皇太子を諌めろとか色々言われ、犯罪者曰く「俺を見下していた」と。
リアナの言ってる内容は正当だけどね。
極めつけが「皇太子殿下の護衛として学園で帯刀を許されていますが、貴方の剣の先は何処に向いているのですか!」
と皇太子の騎士としての誇りを傷つける発言をされたので脅すつもりで剣を抜いたのだそうだ。
それにも関わらず怯えるどころか
「その女に誑かされ皇太子殿下の護衛が殿下の婚約者に剣を向けるとは!
恥を知りなさい!!」
と言われ切れて刺した。脳筋か?!
別館にはアルマエル枢機卿が、特別講師で休憩に使われていて騒ぎに駆けつけた。
そしてリアナはその時に神前裁判を頼んだ。
犯罪者は神前裁判をする為に自分を挑発し刺すよう仕向けた。
と主張している。
「教会はその供述に対してどう反応してるんですか?」
「馬鹿はそう思っている。と認識している。
だがサウスリアナ様に教会から召喚命令が出された。君に聖玉を使った質問をしたいそうだ。」
私は息を飲んだ。
命をかけての神前裁判申請を枢機卿2人が認めたのに、神判者の言葉で神告者が質問(尋問)されるなんて聞いた事がない。
「本来なら君に記憶があれば裁判前に訴状の真偽を問う為の聖玉による尋問があったそうだ。
それに今回は前例を考えても意味が無い。何が起きても冷静さを忘れるな。」
私の動揺を見透かし、言い聞かせるように見据える。
「私も付き添うことが許されている。どうする?」
表情を少し和らげて聞いてきた。
私を心配して手を差し伸べてくれているのを感じて面映ゆくなった。
「一緒に行ってください。」
「私の生徒ですからね。」
先生ってツンデレ?
「ありがとうございます。」
少し照れながらお礼を言う。
先生が帰った後、部屋に戻り人払いをしてリアナの事を考えた。
今までどうしてリアナが私に自分の人生を譲ったのか疑問だったけど、今回の件でわかった。
万が一聖玉に真偽を問われても無関係の私なら何も問題ない。
ちょっと疑問が残るけど。
いくら病んでたとはいえ、ここまで周到に策を巡らせられる子だ。
それがなきゃ自分の手でやった筈だよ。
己の人生を終わらせてでも復讐するとは。
その執念は怖·····恐ろし···いや他に手段が無かったんだろう。
はぁ~。それにしても後どれだけ頑張らなきゃいけないの?
命懸けすぎるんですけどーー!
ん?人払いしろって?
私はアヤナ達に此方の話が聞こえない程度に下がってもらった。
「昨日、馬鹿の供述書を見せてもらった。」
馬鹿って犯罪者のキークだよね。
なんで言いにくそうなの?
「よく教会側が見せてくれましたね。」
今はまだ秘匿じゃないの?
「私は神弁者だからね。
本来なら裁判で明らかになる筈だったんだ。
彼が言うには君に嵌められたそうだ。」
自分が刺しといて嵌められた?
何巫山戯た事言ってんだ!
犯罪者の供述によると私が刺された日、呼び出したのはキークだが、それは二日前に言ったそうだ。
日時と場所を指定したのはリアナでそれ以外なら時間は取れないと言われて渋々承諾した。
そして事件の日、犯罪者がピンクをつれて学園別館の秋の庭園に行きリアナを糾弾。
リアナもピンクに婚約者のいる男性に近付くなとか、犯罪者に護衛なら皇太子を諌めろとか色々言われ、犯罪者曰く「俺を見下していた」と。
リアナの言ってる内容は正当だけどね。
極めつけが「皇太子殿下の護衛として学園で帯刀を許されていますが、貴方の剣の先は何処に向いているのですか!」
と皇太子の騎士としての誇りを傷つける発言をされたので脅すつもりで剣を抜いたのだそうだ。
それにも関わらず怯えるどころか
「その女に誑かされ皇太子殿下の護衛が殿下の婚約者に剣を向けるとは!
恥を知りなさい!!」
と言われ切れて刺した。脳筋か?!
別館にはアルマエル枢機卿が、特別講師で休憩に使われていて騒ぎに駆けつけた。
そしてリアナはその時に神前裁判を頼んだ。
犯罪者は神前裁判をする為に自分を挑発し刺すよう仕向けた。
と主張している。
「教会はその供述に対してどう反応してるんですか?」
「馬鹿はそう思っている。と認識している。
だがサウスリアナ様に教会から召喚命令が出された。君に聖玉を使った質問をしたいそうだ。」
私は息を飲んだ。
命をかけての神前裁判申請を枢機卿2人が認めたのに、神判者の言葉で神告者が質問(尋問)されるなんて聞いた事がない。
「本来なら君に記憶があれば裁判前に訴状の真偽を問う為の聖玉による尋問があったそうだ。
それに今回は前例を考えても意味が無い。何が起きても冷静さを忘れるな。」
私の動揺を見透かし、言い聞かせるように見据える。
「私も付き添うことが許されている。どうする?」
表情を少し和らげて聞いてきた。
私を心配して手を差し伸べてくれているのを感じて面映ゆくなった。
「一緒に行ってください。」
「私の生徒ですからね。」
先生ってツンデレ?
「ありがとうございます。」
少し照れながらお礼を言う。
先生が帰った後、部屋に戻り人払いをしてリアナの事を考えた。
今までどうしてリアナが私に自分の人生を譲ったのか疑問だったけど、今回の件でわかった。
万が一聖玉に真偽を問われても無関係の私なら何も問題ない。
ちょっと疑問が残るけど。
いくら病んでたとはいえ、ここまで周到に策を巡らせられる子だ。
それがなきゃ自分の手でやった筈だよ。
己の人生を終わらせてでも復讐するとは。
その執念は怖·····恐ろし···いや他に手段が無かったんだろう。
はぁ~。それにしても後どれだけ頑張らなきゃいけないの?
命懸けすぎるんですけどーー!
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