第二の人生、公爵令嬢として頑張りますぅ?

as

文字の大きさ
38 / 64

教会側は人の気持ちなんぞ分かってない!

しおりを挟む
先生から教会召喚の話を聞いた翌日、朝からアルマエル枢機卿が邸に迎えに来ました。

こっちは考えすぎて寝不足なのにムカつく程の爽やか笑顔。
生クリームたっぷりのケーキを顔面に投げつけたい!

でも教会に逆らえる強心臓じゃないんで大人しくアヤナとリッツヘルムと一緒にドナドナされました。

教会に着くとセルシュ先生が先に来ていて一緒に小聖堂に入った。

円卓のど真ん中に聖玉が置かれ、奥に首座主教様、左右に2人の枢機卿、左側に犯罪者~?!
なんで犯罪者がいるの?

「何故キーク殿がここに?」

吃驚し過ぎて入口で固まった私の後ろにいた先生が代わりに聞いてくれた。
  
「念の為です。質問に不備があってはいけませんからね。
この者からも少し質問させたいのです。
サウスリアナ様には指一本触れさせません。」

エジエル様が言うように手足は縛られてるし、今は猿轡されてるから指一本所か近付く事さえ出来ないけど。

「わたくしは被害者と思っておりましたが、違った様ですね。刺した者に尋問される罪を犯していたとは存じませんでした。」

これ位の嫌味は言わせてもらう。どうせあんた達には効かないだろうけど。

「先程も言ったように念の為です。」

やはり砂粒程も効いていない。

「教会が今回の件で慎重を期しているのは分かっておりますわ。
神宝の使用を許された裁判を中止する位なのですから。」

えっ?教会側全員が彫像になったんだけど。
これは効くかなと思ったけど想像以上に効いた。

首座主教様、息して!
嫌味で死なれたら目覚め悪すぎる!!

「皆様、驚かれた被害者の・・・・サウスリアナ様の言・・・・・・・・・葉程度で・・・・その様にならずとも。こちらの方が衝撃を受けておりますのに。」

ぉお!!先生の嫌味で人間に戻った。良かった。こんなんで人殺しにならんで。
首座主教様は咳込んでるが生きてる。

「サウスリアナ殿。そなたの気持ちを思いやれず申し訳ないが、どうか協力を願いたい。」

そして初めて喋った。しかも枢機卿と違ってめっちゃ低姿勢。
こっちの罪悪感を刺激してくるわぁ~

「わたくしこそ動揺し、失礼を致しました。申し訳ありません。」

「おお、ではお許し下さるかな。」

ここはもう肯定一択しかないでしょうが!

「はい。辛いですが教会の為なら被害者でも・・・・・耐えてみせますわ。」

教会の為に頑張るんだから誠意を見せろよ!って含んだけど読み取ってよね。

後ろで先生はボソッと甘いって言うし、教会騎士は睨んでくるし、教会の重鎮は既に笑顔だし。

あんたら私の言外を読み取ってないよね!








しおりを挟む
感想 129

あなたにおすすめの小説

一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました

しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、 「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。 ――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。 試験会場を間違え、隣の建物で行われていた 特級厨師試験に合格してしまったのだ。 気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの “超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。 一方、学院首席で一級魔法使いとなった ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに―― 「なんで料理で一番になってるのよ!?  あの女、魔法より料理の方が強くない!?」 すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、 天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。 そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、 少しずつ距離を縮めていく。 魔法で国を守る最強魔術師。 料理で国を救う特級厨師。 ――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、 ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。 すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚! 笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない 

堀 和三盆
恋愛
 一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。  信じられなかった。  母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。  そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。  日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

処理中です...