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4、パートナーとは

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『パートナー』

魔力を供給する人間とそのもらった魔力で魔法を使う魔族の関係のことを指す。

「…………はい?」

「…………」

なぜか私は将来有望そうな魔族にパートナーに誘われている、昼休みまでの授業を見ている限りでは実際優秀そうだ、それゆえにわからない。

「え、い、いや、だから、その、私…………魔力量2なんだけど………」

「なぜそんな謙遜するんだ?、お前の魔力はこの学院、いや、世界でトップクラスじゃないか」

「……ああ、いや、それは子供の頃の話で今はただの出涸らしだよ」

「………?」

私の魔力量を聞いてもなお迫ってくるレクス、何故かわからなかったが、おそらく神童と呼ばれていた頃の話を鵜呑みにしてしまっているのだろう。

「実際、魔力の数値を測ったら2、だから私なんかよりーーー」

「どこで測ったんだ?」

「え?」

「だからどこで魔力を測定したんだ?」

「えと、こ、この学院の入学時に測ってもらった………けど?」

私の話を聞いた後、彼は疑問をぶつけてくる、私は正直に返答する。

「…………なるほど、なら一つだけお願いしたいことがある」

「な、なに?」

「次は魔法の演習だろ?、パートナーで魔法の練習をする、それで俺と組んでくれないか?」

「えッッッ??!!、そ、それはその…………」


何かに納得したレクスはこの後の授業で組めと言ってくる、冗談ではない、今でさえこんな所に連れ込まれて虐められるのに、そんなことをしたら火に油を注ぐようなもの、私は断ろうとする。

「頼む、これで恥をかくようなことがあれば俺はもう一生お前に関わらない」

「ーーえ?」

「………どうだ?」

「………わかった、けど、その言葉忘れないでよ」

「わかっている」

………どうせ現状維持でも絡まれる、後々のことを考えるならここで不安要素を排除しておいた方がいい。



ーーーーーーーーーーーーーーーー

いつもだったら、誰も私と組んでくれないので見学している魔法実習、いくら座学で点を取っていても、実習に参加しないなら成績は最下位で当たり前、今日も同じだと思っていたが、思わぬ申し出により参加することになってしまった。

(うぅぅ、周りの視線が痛い………)

「どうした、リレイ?」

「ーーーッッッッ\\\、な、なんでもない!!!」

「そうか、なら良かった………」

周囲の視線が私たちに刺さりまくって、居た堪れなくなっていると、レクスが私を心配してくれる、顔をかなり近づけさせて、恥ずかしかった私はすぐさま彼から距離を離す。

「………そこまで調子に乗るとは思わなかったな~」

「ーーーーッッッッ、こ、コブリー………」

いつの間にか近くにいたコブリーとアルフレッド。

「ねぇ~アルフレッド、こいつらに格の違いを思い知らせてやらない?」

「そ、そうしたいの山々なんだけど……相手はあの人狼族だぞ?」

「大丈夫よ、どんなに優秀な魔族でもパートナーがカスじゃ話にならない、それに優秀な人狼族の次期族長に勝ったとなれば、魔王候補にも推薦されるんじゃない?」

「!!」

「潰すなら早い方がいいでしょ?」

「……………なるほど、わかったよハニー」

コブリーと違い、びびっていたアルフレッド、しかしコブリーの話を聞いてその気になる。


「決まり、ねぇ、貴方達……私達と模擬戦しないかしら?」

「え?」

この実習には二つの選択肢がある、魔法の試射や精神統一、パートナーと二人で行う訓練と同意があれば他のコンビとの模擬戦を行える、コブリーは私達に後者の模擬戦を持ちかけているわけだ。

「い、嫌だよそんなの……やりたくない………」

「ふ~ん………私に逆らうんだ」

「ーーーヒッッッッ」

負けがわかってる勝負なんてしたくない、いくら模擬戦場には結界が張ってあり、どんな怪我、死ぬようなことがあっても結界の外に吐き出されるだけで済むと言ってもやりたくない、何故ならそれは手加減しなくても良いってことだ、傷が残らないってだけで痛覚が消えるわけじゃない、ショック死しないように痛みにある程度の制限があるが、逆に言えば気絶しない程度の痛みがずっと続くというわけだ、彼女たちの全力の魔法なんて食らったら痛いじゃ済まないのは明白、しかし、私が断ろうとするとコブリーは圧をかけてくる、彼女の威圧に体が震える。

「ーーいいぞ、受けて立ってやる」

「え?、な、何を言ってるの?」

「そうそう、初めからそう言えば良いのよ」

「……ただし条件が一つある俺達が勝ったらもう彼女を虐めないでくれ」

「いいわ、その条件でやってあげる」

(どうせこっちが勝つし)
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