15 / 69
一章
犯行と鑑定
しおりを挟む
インディアの研究所から帰った翌日、この街の定宿となった宿屋「木漏れ日」の自室で僕らは寛いでいた。
この宿はエテルナに十ある宿の中で最高ランク。
商人や領主の客分など、それなりの身分を有する者が泊まる宿で、地方にしては高い。
しかし、師匠が安宿に泊まるなどあり得ないので、僕らが泊まる宿は常に最高ランクだ。
それなりに部屋も豪華で、寝室二つとソファのセットが設えられている居間の三部屋で一室、当然風呂付がこの宿のスタンダードだ。
「ところで師匠」
「ん?」
本から目を離さず答える。
窓際で陽の光を浴び足を組み本を嗜む姿は知性を携えた美術品の如く……
本題だ。
「インディアの遺跡どうやって見つけたんですか?よくよく考えるとそれだけがどうしても。」
「それか。なんてことはない、すり替えた。」
説明するとこうだ。
魔術協会を襲撃したあの日。
マスターの執務室でスクロールを受け取った、一瞬に犯行は行われた。
あの時スクロールを見た師匠は、その中にインディアのサインを見つけ、魔法陣を読み解いた。
すると、宝石と対で転移する魔法陣ということがわかり、ピンと来たらしい。
マスターが見つけたのは遺跡への鍵だと。
そこでスクロールをすり替え……
いや金貨二枚で買い取ったのだと。
「結果良ければ全て良しだろう。」
「いや、まぁ、結果は良いんですが……」
「結果が全てだろう。あれは私達でなければ対処は無理だ。財宝が少なかったのが残念ではあるが」
間違いなく、目当ては財宝だったな。
そう考えると、遺跡に行くまでの行動も理解できる。アリバイ工作を施した計画的金目当ての犯行だ!
クセになる!これは言わねばなるまい!
ソファから立ち上がると
風に揺らめくカーテンと椅子に置かれた読みかけの本だけを残し、そこには誰もいなかった。
「くそ、残念師匠!」
◇
「こんにちは!」
そんなこんなでその後が気になったこともあり、数日ぶりに魔術協会に足を運んだのだ。
「あ、レオ様!こちらへどうぞ」
たまたまフロアにいたマスターが執務室に案内する。
なんとも言えない顔でチラチラと職員達がこちらを見ている。
まぁ仕方ないのだが、とにかく暗い。
後ろめたいのは分かるが、それにしても酷いものだ、職員の士気の無さがそのまま協会の雰囲気を作り出している。
これ大丈夫なのかと本気で心配になるぐらいやる気を感じられない。
そんな、職員の働きぶりを尻目に二階に上がる。
部屋に入ると応接ソファに座る様促され、運ばれたお茶とお菓子を勧められる。
こっちは随分と反省したみたいだな。
「して、今日はどうなさいました?」
「その後どうなったか少し気になって、様子見です。ああ、勘違いして貰っては困りますがあの時の事は終わった事なので蒸し返すつもりは無いですよ。一応、街にいる以上、特級魔術士としては、なんらかの隠密行動中で無ければ魔術協会に立ち寄る決まりはあるので。」
査察も視野に入っているので本当に立ち寄る必要はあるのだが、師匠が面倒くさいという理由で立ち寄らないことが多いのはここだけの話だ。
「そうですか。それはご苦労様です。」
協会の雰囲気がわかっているのだろう、若干居心地が悪さを感じる。お陰で変な間が空いてしまいお茶に逃げる。
「いつまでご滞在のご予定ですか?」
なんとか振り絞って言葉を発する辺り、当初の印象から比べると好感が持てる。
少し室内を見渡すと、華美にならない調度品や整頓された机から仕事が出来る事を伺わせる。
本当に魔が差しただけなのだろう、後は協会の雰囲気をどうにかしないと。
それも、この人なら分かっているのだろうな。
「そうですね、シャナさんが王都から戻って来て報告を聞いたら旅立とうかと思ってます。」
王都までは馬車で片道十日ほど、途中二つの街と三つの村を通る道のりなので、まだ着いてはいないだろうから王都での用事も考えるとまだ十日以上は滞在する計算だ。
「そうですか、それまでのご予定は何か?」
「その話もあったのですが、良ければ鑑定が必要な物があればお手伝いしますが。」
「本当ですか!それは助かります。」
魔術協会は各支部に登録する魔術士に対する各種サービスを収益の柱としている。
その一つに魔術士が持ち込む様々な物品の買取がある。
冒険者となる者も多い魔術師なので、魔物などの素材は冒険者ギルドに買い取って貰う事が多いのだが、様々な薬の材料や魔法の触媒、ダンジョンなどで手に入れる魔道具や魔術士の装備などは、魔術協会の方が適正価格で買い取ってもらえる。
餅は餅屋にという事なので、パーティーに魔術士がいる場合、魔術協会に買い取って貰う資格があるので、こちらのサービスを利用する事になる。
また、ポーションなど魔術師が精製した薬なども協会が買い取り、その質に応じた適正価格で販売もしている。
しかし、全てが適正価格で買い取れるわけではなく、それなりの鑑定結果に基づいたものでなければ、協会は損をしてしまうし、紛い物を売りつければ協会の信用が落ちてしまう。
そこで価格のつけられない物に関しては、専門の鑑定士や纏めて近くの支部に送り鑑定してもらうことになる。
要するに地方には人材が不足しているといいう事だ。
しかも、その鑑定も当然タダではなく、手数料や輸送費が取られるので依頼した協会の儲けは当然少なくなる。
利益は協会の福利厚生やある一定の利益を出すとボーナスが出たりと働いている職員やマスターの給与額に直結してくるので鑑定ができるかどうかは非常に重要なのだ。
ここエテルナ魔術協会に鑑定士はいない。先日の騒ぎもこの事が無関係では無いとの読みでの申し出だ。
「どれぐらいあるのです?」
「実は倉庫に鑑定できていないものが百数点ほど……お恥ずかしい話、手数料と輸送費を出すと赤字になってしまう可能性もあり手がつけられない状態になっております。しかし、買い取らないわけにもいかず、販売された時の収益に応じて支払うことでなんとか凌いでいるのが実情です。是非、鑑定をお願い致します。」
流石に百点以上あるということで、尻込みしたが、言ってしまった以上受けないわけにはいかない。
ということで倉庫に来た訳だが……
「どう見ても数百点ありますが……」
「いえ、流石にこれ全部を鑑定して頂く手数料が当協会にはありませんので、こちらの売れそうなものだけを」
鑑定が出来なければ不良在庫が増えるばかりだ。師匠の件もあるし、ここは……
「鑑定料は売れたらで結構です。片っ端からやってしまいましょう」
言えないけど若干の負い目もあるからな……
この宿はエテルナに十ある宿の中で最高ランク。
商人や領主の客分など、それなりの身分を有する者が泊まる宿で、地方にしては高い。
しかし、師匠が安宿に泊まるなどあり得ないので、僕らが泊まる宿は常に最高ランクだ。
それなりに部屋も豪華で、寝室二つとソファのセットが設えられている居間の三部屋で一室、当然風呂付がこの宿のスタンダードだ。
「ところで師匠」
「ん?」
本から目を離さず答える。
窓際で陽の光を浴び足を組み本を嗜む姿は知性を携えた美術品の如く……
本題だ。
「インディアの遺跡どうやって見つけたんですか?よくよく考えるとそれだけがどうしても。」
「それか。なんてことはない、すり替えた。」
説明するとこうだ。
魔術協会を襲撃したあの日。
マスターの執務室でスクロールを受け取った、一瞬に犯行は行われた。
あの時スクロールを見た師匠は、その中にインディアのサインを見つけ、魔法陣を読み解いた。
すると、宝石と対で転移する魔法陣ということがわかり、ピンと来たらしい。
マスターが見つけたのは遺跡への鍵だと。
そこでスクロールをすり替え……
いや金貨二枚で買い取ったのだと。
「結果良ければ全て良しだろう。」
「いや、まぁ、結果は良いんですが……」
「結果が全てだろう。あれは私達でなければ対処は無理だ。財宝が少なかったのが残念ではあるが」
間違いなく、目当ては財宝だったな。
そう考えると、遺跡に行くまでの行動も理解できる。アリバイ工作を施した計画的金目当ての犯行だ!
クセになる!これは言わねばなるまい!
ソファから立ち上がると
風に揺らめくカーテンと椅子に置かれた読みかけの本だけを残し、そこには誰もいなかった。
「くそ、残念師匠!」
◇
「こんにちは!」
そんなこんなでその後が気になったこともあり、数日ぶりに魔術協会に足を運んだのだ。
「あ、レオ様!こちらへどうぞ」
たまたまフロアにいたマスターが執務室に案内する。
なんとも言えない顔でチラチラと職員達がこちらを見ている。
まぁ仕方ないのだが、とにかく暗い。
後ろめたいのは分かるが、それにしても酷いものだ、職員の士気の無さがそのまま協会の雰囲気を作り出している。
これ大丈夫なのかと本気で心配になるぐらいやる気を感じられない。
そんな、職員の働きぶりを尻目に二階に上がる。
部屋に入ると応接ソファに座る様促され、運ばれたお茶とお菓子を勧められる。
こっちは随分と反省したみたいだな。
「して、今日はどうなさいました?」
「その後どうなったか少し気になって、様子見です。ああ、勘違いして貰っては困りますがあの時の事は終わった事なので蒸し返すつもりは無いですよ。一応、街にいる以上、特級魔術士としては、なんらかの隠密行動中で無ければ魔術協会に立ち寄る決まりはあるので。」
査察も視野に入っているので本当に立ち寄る必要はあるのだが、師匠が面倒くさいという理由で立ち寄らないことが多いのはここだけの話だ。
「そうですか。それはご苦労様です。」
協会の雰囲気がわかっているのだろう、若干居心地が悪さを感じる。お陰で変な間が空いてしまいお茶に逃げる。
「いつまでご滞在のご予定ですか?」
なんとか振り絞って言葉を発する辺り、当初の印象から比べると好感が持てる。
少し室内を見渡すと、華美にならない調度品や整頓された机から仕事が出来る事を伺わせる。
本当に魔が差しただけなのだろう、後は協会の雰囲気をどうにかしないと。
それも、この人なら分かっているのだろうな。
「そうですね、シャナさんが王都から戻って来て報告を聞いたら旅立とうかと思ってます。」
王都までは馬車で片道十日ほど、途中二つの街と三つの村を通る道のりなので、まだ着いてはいないだろうから王都での用事も考えるとまだ十日以上は滞在する計算だ。
「そうですか、それまでのご予定は何か?」
「その話もあったのですが、良ければ鑑定が必要な物があればお手伝いしますが。」
「本当ですか!それは助かります。」
魔術協会は各支部に登録する魔術士に対する各種サービスを収益の柱としている。
その一つに魔術士が持ち込む様々な物品の買取がある。
冒険者となる者も多い魔術師なので、魔物などの素材は冒険者ギルドに買い取って貰う事が多いのだが、様々な薬の材料や魔法の触媒、ダンジョンなどで手に入れる魔道具や魔術士の装備などは、魔術協会の方が適正価格で買い取ってもらえる。
餅は餅屋にという事なので、パーティーに魔術士がいる場合、魔術協会に買い取って貰う資格があるので、こちらのサービスを利用する事になる。
また、ポーションなど魔術師が精製した薬なども協会が買い取り、その質に応じた適正価格で販売もしている。
しかし、全てが適正価格で買い取れるわけではなく、それなりの鑑定結果に基づいたものでなければ、協会は損をしてしまうし、紛い物を売りつければ協会の信用が落ちてしまう。
そこで価格のつけられない物に関しては、専門の鑑定士や纏めて近くの支部に送り鑑定してもらうことになる。
要するに地方には人材が不足しているといいう事だ。
しかも、その鑑定も当然タダではなく、手数料や輸送費が取られるので依頼した協会の儲けは当然少なくなる。
利益は協会の福利厚生やある一定の利益を出すとボーナスが出たりと働いている職員やマスターの給与額に直結してくるので鑑定ができるかどうかは非常に重要なのだ。
ここエテルナ魔術協会に鑑定士はいない。先日の騒ぎもこの事が無関係では無いとの読みでの申し出だ。
「どれぐらいあるのです?」
「実は倉庫に鑑定できていないものが百数点ほど……お恥ずかしい話、手数料と輸送費を出すと赤字になってしまう可能性もあり手がつけられない状態になっております。しかし、買い取らないわけにもいかず、販売された時の収益に応じて支払うことでなんとか凌いでいるのが実情です。是非、鑑定をお願い致します。」
流石に百点以上あるということで、尻込みしたが、言ってしまった以上受けないわけにはいかない。
ということで倉庫に来た訳だが……
「どう見ても数百点ありますが……」
「いえ、流石にこれ全部を鑑定して頂く手数料が当協会にはありませんので、こちらの売れそうなものだけを」
鑑定が出来なければ不良在庫が増えるばかりだ。師匠の件もあるし、ここは……
「鑑定料は売れたらで結構です。片っ端からやってしまいましょう」
言えないけど若干の負い目もあるからな……
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる