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六章 もふもふファミリーと闘技大会(道中)
67 気になる大陸
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早朝にルルア・タックの街を出ると、夜と見紛うほどの暗闇に襲われた。
「兄さん、また夜になっちゃった」
「違うな、これは……上だ!」
全員が馬車から降りて真上を見上げると、雲の上に巨大な建造物。
「何ですか、あれは!」
「この時期に見られる風物詩。今はここにあるのか……」
「もしかして?」
「ああ、ありゃ浮遊大陸だ。完全にその姿が見えるのなんて十数年ぶりじゃねぇか? 普段は雲に覆われちまってるのになぁ」
「それって始まりのダンジョンがあるところだよね?」
屋敷にいるときに授業で習った。
その一部が王国の敷地内に落下した。
そこの元ガーディアンがプロフェンである。
「じゃあ、プロフェンの家族とかいるのかな?」
『いないと思うよ? 僕の家族はここに居るみんなだもん。僕を作って、そのままどこかに行っちゃう人なんて知らないもん!』
いつになく饒舌に語るじゃない、この子。
「どうしたの、プロフェンちゃん? あのお空のお城が気になるの?」
トラネがいつになく吠えるプロフェンに対して話しかける。
「行ってみる? この機会を逃したら次はいつ上陸できるかもわからないんでしょ?」
「おいおいルーク。なに簡単に言ってんだ。俺たちには空に浮く手段がねーぞ?」
「それなら新しい家族のご紹介と行こうか?」
「家族? それってあの飛びトカゲか? あのサイズで飛べるのはせいぜ……ワイバーン!!」
驚いてる驚いてる。
伸縮で元のサイズに戻したら、兄さん達は目を丸くしていた。
「オッサンからの依頼……パブロンの東の山、確かワイバーン討伐だったか? あれってお前がやったのか」
「一匹懲らしめたらすぐ僕たちの仲間になるって言ってくれたよ?」
「ロキの懲らしめるは文字通り受け取れないところがあるからな。で、お前らどうする?」
「普通ならば帝都のAランク選考会を優先するんだが、目の前にお宝の山があるとわかってて手を出さないのは冒険者じゃないねぇ」
「お嬢様、その言い方ですと山賊か盗掘です」
「ストック、あんたねぇ。賛同しないなら置いてくよ?」
「はて、決定権を担っているのはお嬢様ではなくルーク君ですよ? ルーク君、ここで私一人を置いていくなんて事はありませんよね?」
「皆さん、仲良くしましょう。そもそも的があんなに大きければ、僕のスキルで何とかなります。バン達は乗り物として兄さん達を乗せていくだけです。飛行の方はちょっと安全性を確約できませんので」
人を乗せて飛ぶ訓練とかしてないもんね。
その為の引き寄せだ。ロキは攻撃に転じていたけど、要は使い方次第でどうとでもなる。
問題は使用範囲内じゃないと効果がないくらいだ。
ロキにバン組の固定、ルエンザにテリン組の固定を担当してもらい、ある程度の距離を稼いだらあとは僕の出番だ。
「何だったら途中で浮遊大陸寄ってきたから遅れただなんて言った方が箔がつかねぇ?」
「まだ行けるかわかってないのに気の早いリーダーだよ」
「んだよ、こう言うのはいけないって諦めるよりも行けるって確信持った方が案外行けるんだよ!」
兄さんとミキリーさんがいつもの痴話喧嘩を繰り広げている。
ストックさんはまた始まった、と言う顔。
僕たちはそれをいつもの事と見慣れているので特に止めようともしない。
口が疲れたら、そのうち辞めると分かっているからだ。
「さて、準備がいいかな?」
「体がワイバーンの一部みたいにくっついちまったよ!」
「もし途中で死んでもピヨちゃんが居るから大丈夫だよ」
「ピヨヨヨヨヨヨ(我にまかせよ)」
「おい、ルーク。行き掛けに物騒なこと言う……うおっ」
上空なんてそれこそ安全性の確保が一切されてないところだと聞く。地上に比べて薄い空気。走るだけで息も切れる。
「さぁ、空の大陸にレッツゴー」
「「「「「「「うわぁ~ーーー!!!!」」」」」」」
僕以外、全員が悲鳴をあげた。
乗り心地悪いもんね、ワイバーン。
インフィはまだしもトラネはもっと慣れてるモノだとばかり。
「無理、無理! こんな高さ落ちたら死んじゃうよ!」
そうならない為にロキが頑張ってくれてるのに。
地上がぐんぐん下に、小さくなっていく。
キサムに至っては立ったまま気絶していた。
器用なことするなぁ。
「何故だろうか、不思議と高揚感が湧いてくる」
「ピヨヨ?(主人の縁の地であったか?)」
「どうしたの、ピヨちゃん? お腹すいた?」
ダメだ、この主従。意思疎通がまるでできてない。
ピヨちゃんがハスキーボイスで古めかしい威厳増し増しの口調だって知ったらどんな態度を取るんだろうか?
想像したらそれだけで面白いが、今やるのは少し怖い。
「ハイストップ、どこで拾ってきたのそのキノコ」
「さっき森でな」
早速ピヨちゃんに餌でもやろうとあげかけたキノコ。
僕は即座にゴミ拾いを起動してルテインさんの手元のキノコをジュッと溶かす。見た目通り猛毒だった。
それ以前に道中で森を通った記憶がない。
まるで無意識にピヨちゃんを殺す魔導具にでもされたのではないかと勘繰ってしまう。
「ピヨヨ(助かった)」
ここでピヨちゃんにグロッキーになられるのは本末転倒だからね。さて、浮遊大陸が近づいてきた。
『ダメだ、これ以上登れない! 透明な壁があるみたいだ!』
バンがキューンと可愛く鳴く。本当に困ってる様だ。
「ワイバーンは何だって?」
兄さんがすぐに意図を察して僕へ尋ねる。
「空気の壁があるみたいだって。これ以上飛ぶのは無理みたい」
「チッ、やっぱ上手くいかねぇか」
そう言った矢先。
大陸側から何かがチカッと光った。
「あん? 何だありゃ」
バシュゥウウウ!
それは一条の流れ星となって、僕たちの真横を通り過ぎた。
そしてその光が大陸へと流れ着くと、ドォオオオン! と大きな大爆発を引き起こす。
「おいおいおいおいおいおい!」
「狙われてる!?」
「まさか近づいただけで敵対行動を取られたって見られたのか?」
「防衛システムがまだ働いてるんだ」
「何百年前の代物がまだ動いてるって言うのかい?」
こちらがなにも対応できぬうちに、次から次へと事態は繰り広げられる。
続いて空中に投影された人物。
いや、猫である。
かわいいにゃんこが服を着て二足歩行で映像水晶の前でにゃんにゃん鳴いていた。かわいいねー。
みんなでほっこりしちゃう。
「ここから先はニャンジャ屋敷にゃ。人間の出入りは許可されてないのにゃ。それ以上近づくと次は当てるにゃー」
僕やトラネは手をワキワキさせながらモフりたいきもちにさせられる。
「もしかして、ニャンゾウか?」
「にゃにゃ! 何故某の名前を知っておるにゃん?」
ルテインさんが目を細めて懐かしむ。
「お知り合いですか?」
「ここは前世で過ごした世界に似ていた。もしかしたらと思って問いかけたらドンピシャの様だ」
「前世の記憶ですか」
はぁ。
前世ってなに?
兄さんに聞いたら、生まれてくる前に全く違う人生を歩んでいた記憶が残ったまま新しい人生を歩むことだそうだ。
女神教の教えの一つだって。
僕あんまり詳しくないんだよね。
ただそういうのがあるって今回知れて、ルテインさんが猫ちゃんの街訪問の鍵になってるのは確かだった。
「キッカ姫という名に心当たりはないか?」
「姫様であらせられるか!? 何故人間がその名を知っておいでか!」
「私はキッカ姫の生まれ変わりだ。もしお主がニャンゾウであるのなら、三傑の誓いを覚えておるか?」
「その言葉をどこでお知りになられたにゃん、人間」
「ならばその言葉を唱えられたら矛を引いてくれぬか? 私達は貴殿達に刃を向けにきたわけではない。どうかそれだけは信じてほしい!」
「今遣いを出しますにゃん。しばしお待ちを」
交渉の末、空中に投影されたスクリーンが消える。
『上に行けるみたい! 行っちゃう?』
バンが真上からの圧力が減ったことを伝え、上に行くかどうかの案内を出すが、ルテインさんが待ったをかけた。
「どうかここから先はわたしに任せてもらえないか? 夢の中で何度も見た場所だ。記憶が正しければ……そら、お迎えが来た」
それは小さなボート。
水の上でもないのに浮かび、船頭がひょいと会釈をする。
僕たちはバンやテリンの上から降りて、その船に飛び乗った。
バン&テリンを伸縮で小さくさせて懐に忍ばせる。
「凄いにゃ、それどうやったにゃ? あとで教えてほしいにゃ」
「ええ、良いですよ。でもその前に疑いを晴らさないといけません」
あ、そうだったにゃ。と自分の仕事を思い出し、船頭にゃんこがオールを漕ぎ出すと空の上を水上にいる様にゆっくりと進む。
みんなおっかなびっくりしながらなんとか沖へ。
足場もそこが抜けないかそわそわしながら石で組まれた階段を上がり、
「わぁー」
水平線の向こうまで花畑になっている場所へと案内された。
「ニャンゾウか」
「いかにも」
そこへ跪くにゃんこは甲冑を見に纏い、ルテインさんを見定めていた。
「随分と小さくなった」
「お戯を。キッカ姫が大きくなられたのです」
「そうかもな」
雑談を交えながらも、まだどこか信じきれていない空気が流れる。僕たちはそんなやりとりをただ、見守る他なかった。
「兄さん、また夜になっちゃった」
「違うな、これは……上だ!」
全員が馬車から降りて真上を見上げると、雲の上に巨大な建造物。
「何ですか、あれは!」
「この時期に見られる風物詩。今はここにあるのか……」
「もしかして?」
「ああ、ありゃ浮遊大陸だ。完全にその姿が見えるのなんて十数年ぶりじゃねぇか? 普段は雲に覆われちまってるのになぁ」
「それって始まりのダンジョンがあるところだよね?」
屋敷にいるときに授業で習った。
その一部が王国の敷地内に落下した。
そこの元ガーディアンがプロフェンである。
「じゃあ、プロフェンの家族とかいるのかな?」
『いないと思うよ? 僕の家族はここに居るみんなだもん。僕を作って、そのままどこかに行っちゃう人なんて知らないもん!』
いつになく饒舌に語るじゃない、この子。
「どうしたの、プロフェンちゃん? あのお空のお城が気になるの?」
トラネがいつになく吠えるプロフェンに対して話しかける。
「行ってみる? この機会を逃したら次はいつ上陸できるかもわからないんでしょ?」
「おいおいルーク。なに簡単に言ってんだ。俺たちには空に浮く手段がねーぞ?」
「それなら新しい家族のご紹介と行こうか?」
「家族? それってあの飛びトカゲか? あのサイズで飛べるのはせいぜ……ワイバーン!!」
驚いてる驚いてる。
伸縮で元のサイズに戻したら、兄さん達は目を丸くしていた。
「オッサンからの依頼……パブロンの東の山、確かワイバーン討伐だったか? あれってお前がやったのか」
「一匹懲らしめたらすぐ僕たちの仲間になるって言ってくれたよ?」
「ロキの懲らしめるは文字通り受け取れないところがあるからな。で、お前らどうする?」
「普通ならば帝都のAランク選考会を優先するんだが、目の前にお宝の山があるとわかってて手を出さないのは冒険者じゃないねぇ」
「お嬢様、その言い方ですと山賊か盗掘です」
「ストック、あんたねぇ。賛同しないなら置いてくよ?」
「はて、決定権を担っているのはお嬢様ではなくルーク君ですよ? ルーク君、ここで私一人を置いていくなんて事はありませんよね?」
「皆さん、仲良くしましょう。そもそも的があんなに大きければ、僕のスキルで何とかなります。バン達は乗り物として兄さん達を乗せていくだけです。飛行の方はちょっと安全性を確約できませんので」
人を乗せて飛ぶ訓練とかしてないもんね。
その為の引き寄せだ。ロキは攻撃に転じていたけど、要は使い方次第でどうとでもなる。
問題は使用範囲内じゃないと効果がないくらいだ。
ロキにバン組の固定、ルエンザにテリン組の固定を担当してもらい、ある程度の距離を稼いだらあとは僕の出番だ。
「何だったら途中で浮遊大陸寄ってきたから遅れただなんて言った方が箔がつかねぇ?」
「まだ行けるかわかってないのに気の早いリーダーだよ」
「んだよ、こう言うのはいけないって諦めるよりも行けるって確信持った方が案外行けるんだよ!」
兄さんとミキリーさんがいつもの痴話喧嘩を繰り広げている。
ストックさんはまた始まった、と言う顔。
僕たちはそれをいつもの事と見慣れているので特に止めようともしない。
口が疲れたら、そのうち辞めると分かっているからだ。
「さて、準備がいいかな?」
「体がワイバーンの一部みたいにくっついちまったよ!」
「もし途中で死んでもピヨちゃんが居るから大丈夫だよ」
「ピヨヨヨヨヨヨ(我にまかせよ)」
「おい、ルーク。行き掛けに物騒なこと言う……うおっ」
上空なんてそれこそ安全性の確保が一切されてないところだと聞く。地上に比べて薄い空気。走るだけで息も切れる。
「さぁ、空の大陸にレッツゴー」
「「「「「「「うわぁ~ーーー!!!!」」」」」」」
僕以外、全員が悲鳴をあげた。
乗り心地悪いもんね、ワイバーン。
インフィはまだしもトラネはもっと慣れてるモノだとばかり。
「無理、無理! こんな高さ落ちたら死んじゃうよ!」
そうならない為にロキが頑張ってくれてるのに。
地上がぐんぐん下に、小さくなっていく。
キサムに至っては立ったまま気絶していた。
器用なことするなぁ。
「何故だろうか、不思議と高揚感が湧いてくる」
「ピヨヨ?(主人の縁の地であったか?)」
「どうしたの、ピヨちゃん? お腹すいた?」
ダメだ、この主従。意思疎通がまるでできてない。
ピヨちゃんがハスキーボイスで古めかしい威厳増し増しの口調だって知ったらどんな態度を取るんだろうか?
想像したらそれだけで面白いが、今やるのは少し怖い。
「ハイストップ、どこで拾ってきたのそのキノコ」
「さっき森でな」
早速ピヨちゃんに餌でもやろうとあげかけたキノコ。
僕は即座にゴミ拾いを起動してルテインさんの手元のキノコをジュッと溶かす。見た目通り猛毒だった。
それ以前に道中で森を通った記憶がない。
まるで無意識にピヨちゃんを殺す魔導具にでもされたのではないかと勘繰ってしまう。
「ピヨヨ(助かった)」
ここでピヨちゃんにグロッキーになられるのは本末転倒だからね。さて、浮遊大陸が近づいてきた。
『ダメだ、これ以上登れない! 透明な壁があるみたいだ!』
バンがキューンと可愛く鳴く。本当に困ってる様だ。
「ワイバーンは何だって?」
兄さんがすぐに意図を察して僕へ尋ねる。
「空気の壁があるみたいだって。これ以上飛ぶのは無理みたい」
「チッ、やっぱ上手くいかねぇか」
そう言った矢先。
大陸側から何かがチカッと光った。
「あん? 何だありゃ」
バシュゥウウウ!
それは一条の流れ星となって、僕たちの真横を通り過ぎた。
そしてその光が大陸へと流れ着くと、ドォオオオン! と大きな大爆発を引き起こす。
「おいおいおいおいおいおい!」
「狙われてる!?」
「まさか近づいただけで敵対行動を取られたって見られたのか?」
「防衛システムがまだ働いてるんだ」
「何百年前の代物がまだ動いてるって言うのかい?」
こちらがなにも対応できぬうちに、次から次へと事態は繰り広げられる。
続いて空中に投影された人物。
いや、猫である。
かわいいにゃんこが服を着て二足歩行で映像水晶の前でにゃんにゃん鳴いていた。かわいいねー。
みんなでほっこりしちゃう。
「ここから先はニャンジャ屋敷にゃ。人間の出入りは許可されてないのにゃ。それ以上近づくと次は当てるにゃー」
僕やトラネは手をワキワキさせながらモフりたいきもちにさせられる。
「もしかして、ニャンゾウか?」
「にゃにゃ! 何故某の名前を知っておるにゃん?」
ルテインさんが目を細めて懐かしむ。
「お知り合いですか?」
「ここは前世で過ごした世界に似ていた。もしかしたらと思って問いかけたらドンピシャの様だ」
「前世の記憶ですか」
はぁ。
前世ってなに?
兄さんに聞いたら、生まれてくる前に全く違う人生を歩んでいた記憶が残ったまま新しい人生を歩むことだそうだ。
女神教の教えの一つだって。
僕あんまり詳しくないんだよね。
ただそういうのがあるって今回知れて、ルテインさんが猫ちゃんの街訪問の鍵になってるのは確かだった。
「キッカ姫という名に心当たりはないか?」
「姫様であらせられるか!? 何故人間がその名を知っておいでか!」
「私はキッカ姫の生まれ変わりだ。もしお主がニャンゾウであるのなら、三傑の誓いを覚えておるか?」
「その言葉をどこでお知りになられたにゃん、人間」
「ならばその言葉を唱えられたら矛を引いてくれぬか? 私達は貴殿達に刃を向けにきたわけではない。どうかそれだけは信じてほしい!」
「今遣いを出しますにゃん。しばしお待ちを」
交渉の末、空中に投影されたスクリーンが消える。
『上に行けるみたい! 行っちゃう?』
バンが真上からの圧力が減ったことを伝え、上に行くかどうかの案内を出すが、ルテインさんが待ったをかけた。
「どうかここから先はわたしに任せてもらえないか? 夢の中で何度も見た場所だ。記憶が正しければ……そら、お迎えが来た」
それは小さなボート。
水の上でもないのに浮かび、船頭がひょいと会釈をする。
僕たちはバンやテリンの上から降りて、その船に飛び乗った。
バン&テリンを伸縮で小さくさせて懐に忍ばせる。
「凄いにゃ、それどうやったにゃ? あとで教えてほしいにゃ」
「ええ、良いですよ。でもその前に疑いを晴らさないといけません」
あ、そうだったにゃ。と自分の仕事を思い出し、船頭にゃんこがオールを漕ぎ出すと空の上を水上にいる様にゆっくりと進む。
みんなおっかなびっくりしながらなんとか沖へ。
足場もそこが抜けないかそわそわしながら石で組まれた階段を上がり、
「わぁー」
水平線の向こうまで花畑になっている場所へと案内された。
「ニャンゾウか」
「いかにも」
そこへ跪くにゃんこは甲冑を見に纏い、ルテインさんを見定めていた。
「随分と小さくなった」
「お戯を。キッカ姫が大きくなられたのです」
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