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番外編
*トロワ王国第三王子ジェイデン(2)
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キラキラと光が差し込む程の晴天に恵まれた朝。
部屋の扉を叩く音と共に、愛らしい妹の声が聞こえてきた。
「お兄様!おはようございます♪」
入ってもいいか?と声がかかり、了承の返事をするとすぐさま部屋の扉が開いた。
ニコニコと、満開に花開くような笑顔で入ってきたのは妹姫のライラだ。
「ちゃんと、準備して下さってますか!?
今日は絶対に来てくださいませ!!!」
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。今日は、必ず参列するさ!可愛い妹の結婚式なんだから!」
そう断言しても、信じれないのか「本当に大丈夫かしら?」と、首を傾げながら心配そうに見てくる妹の頭を笑いながら撫でた。
今日は、ライラの結婚式である。
相手は、トロワ王国でも由緒あるアストロ公爵家の嫡男セルジオ。
彼とは何度か話をした事もあり、彼の誠実さもその類い稀な能力も高く評価していた。
特に、ライラへの想いは一途過ぎて、疑う余地が全く無いほどだった。
報告に来たはずが、その内3分の2は「ライラが可愛くて仕方がない!」と言ったような惚気なのだから…。
兄としては、安心して妹を任せれる相手だ。
「今日は、私も楽しみにしているよ!
さぁ、お行き。今日は、お前の方が準備が必要なはずだろう?
綺麗なドレス姿を楽しみにしているよ!」
そう言って、ライラの額に優しく口付けを落とすと、ライラは嬉しそうに部屋を後にした。
そして、ジェイデンも準備を整え式が行われる教会に他の兄弟達と一緒に向かった。
現在、トロワ王国の王子王女で婚約者がいないのはジェイデンのみ。
その中でも、姉の第一王女と長兄である王太子は既に結婚しており子も設けている。
次兄の第二王子と弟の第四王子もすでに婚約者が決まっていた。
今日の式には、各々のパートナーも同伴しているため、相手のいないジェイデンは更に目立つことになる。
式場に着くなり、王族の到着が伝えられた。
ざわめいていた式場が、一瞬静まり返るもののすぐにお祝いの声が上がり始めた。
「「この度はおめでとうございます!」」
「おめでとうございます!陛下!」
「アストロ公爵殿!目出度いですな!」
嫁ぎ先となる、アストロ公爵家の当主夫妻が挨拶に見え、陛下達と別室へ移っていった為、ジェイデンを始めとする王子王女達は各々に式場内を見回っていた。
予定より大幅に増えた列席者達の対応している者は、アストロ公爵家の者たちだろう。
それは、自分が列席するという情報が漏れたせいでもあった。
流石に、申し訳なく思う。
あちらで、客人の対応しているのはセルジオの妹のサフィーナ嬢だろう。
もちろん、彼女も私の婚約者候補の筆頭に名前が上がっていた一人だ。
しかし、彼女は残念なことにひと足違いで別の相手と婚約してしまった…
彼女も、自分を特別視しない貴重な相手だったのに。
そう少し残念に思いながら、微笑ましく見ていると、サフィーナの側にいる令嬢が目に映った。
年配のご婦人に手を貸し、外へと連れ立って行った令嬢は初めて目にする相手だった。
髪色や雰囲気からして、隣国の者だろうか?
アストロ公爵家の長女は、隣国の公爵家に嫁いだ事を思い出す。
恐らく彼女は、セルジオとサフィーナ嬢の従姉妹で隣国トラネスタ公爵家の御令嬢だろう。
彼女の親切な姿を目に焼き付け、ジェイデンは自席へと戻っていった。
もちろんこの時は、只しっかりした令嬢だな!ぐらいにしか認識していなかった。
しかしその後、ジェイデンは無意識のうちに彼女の姿を追い続けていく。
部屋の扉を叩く音と共に、愛らしい妹の声が聞こえてきた。
「お兄様!おはようございます♪」
入ってもいいか?と声がかかり、了承の返事をするとすぐさま部屋の扉が開いた。
ニコニコと、満開に花開くような笑顔で入ってきたのは妹姫のライラだ。
「ちゃんと、準備して下さってますか!?
今日は絶対に来てくださいませ!!!」
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。今日は、必ず参列するさ!可愛い妹の結婚式なんだから!」
そう断言しても、信じれないのか「本当に大丈夫かしら?」と、首を傾げながら心配そうに見てくる妹の頭を笑いながら撫でた。
今日は、ライラの結婚式である。
相手は、トロワ王国でも由緒あるアストロ公爵家の嫡男セルジオ。
彼とは何度か話をした事もあり、彼の誠実さもその類い稀な能力も高く評価していた。
特に、ライラへの想いは一途過ぎて、疑う余地が全く無いほどだった。
報告に来たはずが、その内3分の2は「ライラが可愛くて仕方がない!」と言ったような惚気なのだから…。
兄としては、安心して妹を任せれる相手だ。
「今日は、私も楽しみにしているよ!
さぁ、お行き。今日は、お前の方が準備が必要なはずだろう?
綺麗なドレス姿を楽しみにしているよ!」
そう言って、ライラの額に優しく口付けを落とすと、ライラは嬉しそうに部屋を後にした。
そして、ジェイデンも準備を整え式が行われる教会に他の兄弟達と一緒に向かった。
現在、トロワ王国の王子王女で婚約者がいないのはジェイデンのみ。
その中でも、姉の第一王女と長兄である王太子は既に結婚しており子も設けている。
次兄の第二王子と弟の第四王子もすでに婚約者が決まっていた。
今日の式には、各々のパートナーも同伴しているため、相手のいないジェイデンは更に目立つことになる。
式場に着くなり、王族の到着が伝えられた。
ざわめいていた式場が、一瞬静まり返るもののすぐにお祝いの声が上がり始めた。
「「この度はおめでとうございます!」」
「おめでとうございます!陛下!」
「アストロ公爵殿!目出度いですな!」
嫁ぎ先となる、アストロ公爵家の当主夫妻が挨拶に見え、陛下達と別室へ移っていった為、ジェイデンを始めとする王子王女達は各々に式場内を見回っていた。
予定より大幅に増えた列席者達の対応している者は、アストロ公爵家の者たちだろう。
それは、自分が列席するという情報が漏れたせいでもあった。
流石に、申し訳なく思う。
あちらで、客人の対応しているのはセルジオの妹のサフィーナ嬢だろう。
もちろん、彼女も私の婚約者候補の筆頭に名前が上がっていた一人だ。
しかし、彼女は残念なことにひと足違いで別の相手と婚約してしまった…
彼女も、自分を特別視しない貴重な相手だったのに。
そう少し残念に思いながら、微笑ましく見ていると、サフィーナの側にいる令嬢が目に映った。
年配のご婦人に手を貸し、外へと連れ立って行った令嬢は初めて目にする相手だった。
髪色や雰囲気からして、隣国の者だろうか?
アストロ公爵家の長女は、隣国の公爵家に嫁いだ事を思い出す。
恐らく彼女は、セルジオとサフィーナ嬢の従姉妹で隣国トラネスタ公爵家の御令嬢だろう。
彼女の親切な姿を目に焼き付け、ジェイデンは自席へと戻っていった。
もちろんこの時は、只しっかりした令嬢だな!ぐらいにしか認識していなかった。
しかしその後、ジェイデンは無意識のうちに彼女の姿を追い続けていく。
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