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番外編
*トロワ王国第三王子ジェイデン(3)
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ライラの結婚式から数日後。
ジェイデンは、いつものようにお忍び姿で街に繰り出していた。
貴族街の近くでは、すぐに大騒ぎになる為、ジェイデンは度々少し離れた街まで変装して出かけていた。
くたびれた服に、眼鏡とボロボロの帽子でも被れば誰もその相手を凝視する事はない為、今まで一度もバレる事はなかった。
この日も、普段から利用している書店に向かい、最奥の経済学や政治について記載されている棚へと向かった。
調べ物ついでに何冊か目を通し、そろそろ戻ろうと本棚の角に差し掛かった、その時…
どんっ!!
(っ!…危ない!)
曲がる直前に、ぶつかった相手が倒れそうだった為、咄嗟に手を伸ばした。
すると、細い手が自分の腕にきゅっ!と、しがみついて来た。そのまま、彼女の腰を支えてやると、ゆっくりと体勢をなおしていった。
「すまない、大丈夫か?」
彼女に怪我がないか確認するも、特に問題はなかったようだ。
すぐさま謝罪と礼を述べてくれた。
「私の不注意で申し訳ございません。
支えていただいたお陰で怪我もございませんでした。ありがとうございました!」
そう言って、顔を上げた彼女を見た瞬間、ジェイデンは驚きに目を瞬かせた。
彼女…いや、こちらの令嬢はあのトラネスタ公爵家の令嬢だったのだから。
しかも、日頃から令嬢達が好んで着るような華美なドレスではなく、至ってシンプルな飾り気のないドレスを着ている。
恐らく、目立たないように選んだであろうドレスは派手さがない分、彼女の元々の美しさを引き立てているようだった。
ジェイデンは素直に思った。
(…美しい)と。
首を傾けて、不思議そうな顔をしている彼女に気づき思わず微笑む。
(あぁ、久しぶりに騒がない相手に出会えた。彼女は、私の顔には興味が無いのだろう)
こんなに嬉しい事はあるだろうか。
まともに接することができる相手を見つけたのだ。
喜びを抑えつつ、彼女に怪我がなくて良かったと告げる。
ふわっと柔らかく微笑む彼女に、思わずジェイデンも微笑み返す。
そして、その場を後にしながらジェイデンは構想を練っていた。
自分を見ても騒がない。
自分と話しても倒れない。
あの棚に来たならば、経済・政治に理解もしくは興味がある。
自国の者ではない為、派閥に与える影響は最小限に抑えられる。
そして、誰もが文句をつけられない程の美貌の持ち主。
未だかつて、こんなにも完璧な相手がいただろうか?
城へ戻ったジェイデンは、すぐ様行動に移した。
「アストロ公爵家の親族である、隣国トラネスタ公爵家アリスティア・リーン・トラネスタ令嬢の情報を集めよ!」
ジェイデンは、いつものようにお忍び姿で街に繰り出していた。
貴族街の近くでは、すぐに大騒ぎになる為、ジェイデンは度々少し離れた街まで変装して出かけていた。
くたびれた服に、眼鏡とボロボロの帽子でも被れば誰もその相手を凝視する事はない為、今まで一度もバレる事はなかった。
この日も、普段から利用している書店に向かい、最奥の経済学や政治について記載されている棚へと向かった。
調べ物ついでに何冊か目を通し、そろそろ戻ろうと本棚の角に差し掛かった、その時…
どんっ!!
(っ!…危ない!)
曲がる直前に、ぶつかった相手が倒れそうだった為、咄嗟に手を伸ばした。
すると、細い手が自分の腕にきゅっ!と、しがみついて来た。そのまま、彼女の腰を支えてやると、ゆっくりと体勢をなおしていった。
「すまない、大丈夫か?」
彼女に怪我がないか確認するも、特に問題はなかったようだ。
すぐさま謝罪と礼を述べてくれた。
「私の不注意で申し訳ございません。
支えていただいたお陰で怪我もございませんでした。ありがとうございました!」
そう言って、顔を上げた彼女を見た瞬間、ジェイデンは驚きに目を瞬かせた。
彼女…いや、こちらの令嬢はあのトラネスタ公爵家の令嬢だったのだから。
しかも、日頃から令嬢達が好んで着るような華美なドレスではなく、至ってシンプルな飾り気のないドレスを着ている。
恐らく、目立たないように選んだであろうドレスは派手さがない分、彼女の元々の美しさを引き立てているようだった。
ジェイデンは素直に思った。
(…美しい)と。
首を傾けて、不思議そうな顔をしている彼女に気づき思わず微笑む。
(あぁ、久しぶりに騒がない相手に出会えた。彼女は、私の顔には興味が無いのだろう)
こんなに嬉しい事はあるだろうか。
まともに接することができる相手を見つけたのだ。
喜びを抑えつつ、彼女に怪我がなくて良かったと告げる。
ふわっと柔らかく微笑む彼女に、思わずジェイデンも微笑み返す。
そして、その場を後にしながらジェイデンは構想を練っていた。
自分を見ても騒がない。
自分と話しても倒れない。
あの棚に来たならば、経済・政治に理解もしくは興味がある。
自国の者ではない為、派閥に与える影響は最小限に抑えられる。
そして、誰もが文句をつけられない程の美貌の持ち主。
未だかつて、こんなにも完璧な相手がいただろうか?
城へ戻ったジェイデンは、すぐ様行動に移した。
「アストロ公爵家の親族である、隣国トラネスタ公爵家アリスティア・リーン・トラネスタ令嬢の情報を集めよ!」
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