双子の転生先は双子でした

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Chapter 1

14*兄の噂と、双子の立ち位置

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案の定、その日姉が屋敷に戻ることは無かった。

姉達が部屋を出た後、忙しい兄に頼んで、馬車乗り場まで連れてきてもらった双子は、そのまま王城を後にした。
そして、その時の様子が後に兄に対する様々な憶測に繋がっていく。
もちろん、本人達にとっては至って普通に仲良く兄妹で腕を組み歩いているだけだったのだが、何も知らない周りの者達にとっては、信じられない光景だったのだろう。

兄のダニエルは、双子達からみても大変かっこいい。
そして、次期辺境伯であり現在は王太子付の近衛でありその隊を率いる隊長でもある。
その為、適齢期の令嬢達からすればそれだけで十分魅力的なのだが、更に人気の高い理由…
それは、兄が硬派だということだ。
ただし、決して女性との接し方が不器用というわけでは無い。妹ばかり3人もいるのだ。どちらかといえば、女性の扱いには慣れている。しかし、ダニエルはどんな時も、決して無闇矢鱈に女性に触れることはない。常に、一定の距離を保ち、相手が誰であっても笑顔で丁寧に対応する姿に惚れない女性はいないだろう。
双子である妹たちからしても、たまにドキッとさせられてしまう瞬間があるのだから、面識の少ない赤の他人の令嬢達からするとその破壊力は凄まじいだろう。

姉であるエリザベスからの情報によると、裏では兄のファンクラブまで結成されているらしい。
しかも、その人気は王太子に次ぐ堂々の第2位である。
ちなにみ、余談ではあるが‥姉大好きサイラスに関しても、以前まではファンクラブは存在していたらしい。しかし、エリザベスへの愛の強さが強烈すぎて、今はすでに解散しているそうだ。
まぁ、そう言った経緯から、兄への隠れ信仰者は大変多いらしい。
お近づきになりたくて声をかけるものの、それ以上踏み込んだ話しができない為、お互いを牽制しまくっている中、突如として現れたのが…双子である。


現在、騎士舎を始めとする王城内ではすごい勢いで、先日のダニエルの"両手に花"事件が拡散されていた。
あの時、部屋には他に3人の騎士達もいたはずなのだが…
何故か、では無くとして、2人の様子が広まっていたのだ。
しかも、それだけではない。
何でも、『隊長の腕に胸を押しつけしなだれて歩く様子に、隊長は鼻の下を伸ばしてデレデレだった』とか、『色仕掛けでダニエル様を落とそうとしている』、『隊長も等々愛人を囲い始めた』等々…
嫌みと嫉妬のオンパレードだった。

しかし、中には違った目線の噂もあり‥
『エリザベス様のドレスが斬新で素敵だった!』、『サイラス様が、エリザベス様を見て速攻でお持ち帰りされていた』、『3人のドレスはどこのお店の物かしら?』『髪型が可愛らしい!次の夜会で真似をしたい!』等、好意的な話しも多く聞かれたのだ。
こちらの噂に関しては、営業担当の母と姉が大いに闘志を燃やしていた。

「「間違いなく売れるわ!」」と。


本当に、心強い人達である。


ちなみに、今回の噂の的となったダニエル自身は、「根も葉もない噂に惑わされているなんて、情けない奴らだ」と半ば呆れかえり、もはや訂正も否定もしない始末。

本当に、この人も心が強い人である。

でも、流石に王太子にまで聞かれたときは、きちんとお答えしたらしい。
しかも、正直に話したところ、デビュー時に挨拶に来た双子を知っていた王太子は、最初なかなか信じてくれなかったそうだ。その為、次の夜会の前に一度双子を連れて挨拶に行くことになった。


___それが、まさにである。


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