少女のままで

chandeme

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二章 片思い

灰色の繁華街

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都会にいると感じる都会特有の寂しさや虚しさがある。



飽きるほどのアスファルトの匂いと乾いたビル風。








そこに身を置く私は時々ふと消えたくなることがあった。


学校のことやバイト先のこと。
それからお父さんのこともお母さんのことも
仲良しの岬のことも
そして大好きな人のこともなにもかも全て忘れて
消えてしまいたくなることがある。


私の幸せはどこにいっちゃったのかな。

私の個性も
私らしさも
どこにいっちゃったんだろう。


たくさんたくさん幸せの場所さがしてみたけど

みつからなかった。



だからね、もういいの。




いっそのことこの都会の闇に私のカラダを溶かしてしまえば

私はなにもかも忘れられるような気がした。






東京はとても人が多くてとても賑やか。

だけど

いや
だからこそ凄く寂しい。
雑踏の中にいるときは
いつも寂しさが私の胸を刺した。



こんなにもたくさん人がいる。

でも私を
成井一美を誰も知らない。

私も誰のこともわからない。



誰1人わからないのなら誰もいないのと同じ。
そう
渋谷には私以外ホントはだれもいないのかもしれない。


成井一美もホントは
いないのかもしれない。

こぼした涙には誰も気付かない






自分のことが嫌いなの

だから他人のこともほんとは
嫌い。



私のいない街

私がいなくなっても
誰も気付かない

だってこんなにたくさん人がいるから。





人は忘れないと生きてなんかいけない

辛いことも悲しいことも

でも何もかもを手放してなんか
生きても行けない。

これ以上何を失わなければいけないんだろうか。

2度と会えなくなってしまうなんて
私はもう嫌だ。


悲し過ぎる。
もう会えないなら
今どこでなにをしてるのかさえ
わからないじゃない。




冷たい指先。

乾いたビル風は私の寂しい気持ちに寄り添った。





ホントの気持ちは...


信号機が赤から青になる。


携帯が鳴った。



「松田...あれ?松田さんからだ。」


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