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あの黒歴史に塗れた日から数日後。
暫く学校に行きたくなかったけれど、愛しのみっちーに会う為頑張って登校しました。私偉い。
「早く梅雨あけないかなぁ……」
「来週にはあけると思うよ」
「まだそんな先ですか……」
雨に濡れた窓をぼんやりと眺めながら、みっちーと二人で梅雨の話をする。この場の空気も季節並みにジメジメしてるわ……気怠いというか、頭にきのこ生えてきそうな感じ(?)
「こんにちは朝比奈藍華さん」
「えっ、なになに、突然フルネームとか怖いんだけど。颯太風邪ひいた?」
「この時期に風邪とかおかしいだろ。超元気だわ」
「じゃあ何」
「何って……次の時間テスト返ってくるからお前のメンタル保てるか確認しに来た」
「テスト……?」
しまった、テスト後の黒歴史の方が辛すぎてすっかり忘れてた。
「試験中に聞こえてきたけど、Octoberの意味も分かってない様じゃもう終わったな!ドンマイ!」
「颯太は私に埋められたくて仕方ない様ですね???そんなに言うなら埋めて差し上げますよ???」
こいつだけは許してならんと私の全細胞が叫んでいる。いつか必ず埋めてやろう。
「Octoberが分からなくても、他はできたんじゃないの?」
「いやいや、Octoberすら分からない奴が他の問題なんか解けないって」
みっちーの天使発言が聞こえてきてほっとしたのも束の間、颯太が厳しくツッコミを入れてくる。その通りだよこんちくしょう。
「テストなんて永遠に返ってこなければ良いのに……」
「先生殺そうか?」
「さらっと横から物騒な茶々を入れないで貰えますかね七海さん、怖いです」
てか、先生殺したところでテストは代理を使ってでもしっかり返ってきますからね。どうせなら答案用紙焼却してからパソコンに入ってるデータぶっ壊すまでやらないと無理……って冷静に考えてる自分が一番怖いな。友達と一緒に居続けると似てくるって聞いた事あるけど本当だわ。気を付けよう。
「まぁ、英語以外なら何とか希望は残ってるし?一応自信はあるよ、一応」
「一応を2回言ってる時点でアウトだろ」
「颯太ちょっと表出ような???」
「あっやばい俺死んだ」
暫く学校に行きたくなかったけれど、愛しのみっちーに会う為頑張って登校しました。私偉い。
「早く梅雨あけないかなぁ……」
「来週にはあけると思うよ」
「まだそんな先ですか……」
雨に濡れた窓をぼんやりと眺めながら、みっちーと二人で梅雨の話をする。この場の空気も季節並みにジメジメしてるわ……気怠いというか、頭にきのこ生えてきそうな感じ(?)
「こんにちは朝比奈藍華さん」
「えっ、なになに、突然フルネームとか怖いんだけど。颯太風邪ひいた?」
「この時期に風邪とかおかしいだろ。超元気だわ」
「じゃあ何」
「何って……次の時間テスト返ってくるからお前のメンタル保てるか確認しに来た」
「テスト……?」
しまった、テスト後の黒歴史の方が辛すぎてすっかり忘れてた。
「試験中に聞こえてきたけど、Octoberの意味も分かってない様じゃもう終わったな!ドンマイ!」
「颯太は私に埋められたくて仕方ない様ですね???そんなに言うなら埋めて差し上げますよ???」
こいつだけは許してならんと私の全細胞が叫んでいる。いつか必ず埋めてやろう。
「Octoberが分からなくても、他はできたんじゃないの?」
「いやいや、Octoberすら分からない奴が他の問題なんか解けないって」
みっちーの天使発言が聞こえてきてほっとしたのも束の間、颯太が厳しくツッコミを入れてくる。その通りだよこんちくしょう。
「テストなんて永遠に返ってこなければ良いのに……」
「先生殺そうか?」
「さらっと横から物騒な茶々を入れないで貰えますかね七海さん、怖いです」
てか、先生殺したところでテストは代理を使ってでもしっかり返ってきますからね。どうせなら答案用紙焼却してからパソコンに入ってるデータぶっ壊すまでやらないと無理……って冷静に考えてる自分が一番怖いな。友達と一緒に居続けると似てくるって聞いた事あるけど本当だわ。気を付けよう。
「まぁ、英語以外なら何とか希望は残ってるし?一応自信はあるよ、一応」
「一応を2回言ってる時点でアウトだろ」
「颯太ちょっと表出ような???」
「あっやばい俺死んだ」
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