131 / 138
再生の夜
しおりを挟む
ウル様とエドにとっては何年ぶりになる東への帰郷。
王の滞在に合わせ開催された夜会には、当然リンデン家も夫妻揃って招待されている。
その前に、とメッセンジャーが運んできたのは旦那様からの面会希望。といっても僕でなくエドに、だ。
いくら家を出たからと言って、エドは夫妻からの面会希望を拒否したりはしなかった。
「弟が正式に嫡男となった祝いもありますし…ご存知でしたか?母は私たちが不在の間に第三子に恵まれていたようです」
「え?初耳…。リンデンの旦那さまは何も言わなかったし…」
そもそも興味もなかったし。
「今いくつ?」
「三歳だとか」
つまり僕たちが西へ向かったあの頃前後に身籠ったのか…。頑張ったなドローテア夫人…
「父は父なりにお家のことを考えたのでしょう。祝いの品を届けて参ります」
異論はないって示して来るのね。エドはいつも思慮深いなあ…
「エミルとの婚儀もお伝えしなければなりませんし」
色々あって延び延びになっているが、彼らは西に戻り次第教会で結婚式をあげる予定だ。
「エド…、僕も行っていい?」
「……」
「えっ?」
「はあーっ!」
上から順に、オスビー、エド、僕である。
「エミル…君は大丈夫なのか」
絶句する僕とエドに代わって訊ねてくれたのはオスビーだ。やっぱり無関係なぶん平静というか…
「だって結婚の報告なのに妻が行かないのはおかしいでしょ?」
「ま、まあ…」
普通はそうだけと普通じゃないじゃん!
「会ってみたかったの…。ナンナーへのわだかまりと決別したお父様がどう変わったか知りたくて…」
「辛くない?」
「もう平気。僕には優しい夫も僕をウルリッヒだって…多分気付いてて、それでも息子にしてくれたお父さんとお母さんがいるから。それに…」チラ「かけがえのない友達もいるから」
ジーン…「そっか…」
前回が旦那さまにとっての決別ならば、これはウル様にとって本当の決別になるのだろう…
「あ!ウル様一つだけ…」
「なあに?」
「昔やらかしたイタズラのことで叱られたら…ごめんね?」
「フフ」
時効ってことでここはひとつ。
さてその日の夜。ウル様とエドが面会をしている間、オスビーは主賓席、つまり一段高い中央の王座に座っていた。
右横にはリュティガー様もいる。反対隣りは僕の席。けれど僕はジッとしてなんかいない。唯一無二の神子様は何人たりとも指図なんかされないのだ。
「あらまあ…、困った王妃様ですこと」
「ブリッタ様…だって僕は王妃である前に神子ですから」
「西の子爵夫人、オスヴァルトの母から手紙が参りました。彼女はあなたのことを〝賦活の神子”と呼んでおりましたよ」
「そうなんですか?」
「ええ。あなたはこの国に力を与え蘇らせた功労者です。なんでも好きになさいませ」
「…」ニヤリ
王妹殿下からの力強い許可ももらったことだし、今後も自由気ままにやらしてもらおうかな。
「聞きましたよ。第二妃第三妃のご子息たちを神殿都市に呼び寄せたと」
「いけませんでした?」
「いいえ。ですが何故神殿都市に?王族教育でしたら東の方が何かと都合よいでしょうに…」
これは諸々の老王族、有力な後ろ盾、様々な意味を含むのだろうが…西には王族のトップ、オスヴァルトが居るし後ろ盾なら辺境伯も居る。
「ブリッタ様、リュティガー様両名に教えを受けたオスヴァルトは誰よりもお手本に相応しい聡明で清廉な王だと思います。心配いりませんよ」
「まあ!上手いことを」
「本心です。それに東は東でいずれ産まれるリュティガー様のお子が継承なさればいいと思ってます」
「…ウルリッヒ様…そのようなことを…」
ブリッタ様は当然東の副王もいずれはオスビーの子が継承すると思っていたのだろう。僕のとんでも発言に言葉を失っている。
「ナンナーのご長老に聞きました。リュティガー様と亡くなられた長兄はとてもよく似ていたと」
諸々の挨拶に…とナンナー伯爵家を訪ねた僕に、「一族をお救い頂いたお礼を…」と杖をついて顔をだしたご長老。二時間ほどお話ししただろうか。ご長老が疲れてうつらうつらし始めるまで。
「ええ…。面差し、理知的な所もとてもよく似ていました。もっとも兄エラルドの方が勇敢でしたが」
リュティガー様は臆病だもんね。でもお兄さんの暗殺があったから臆病になったんだと思うよ?
「弟リュティガーは兄エラルドを尊敬し手本としていました。いえ、兄は多くの臣下からそれはもう期待されておりました。兄リカードはそれも忌々しかったのでしょう」
ハー「救い難いですね、おっと失礼」
「いえ」
「では代わり…という訳ではないですがリュティガー様の系譜を王子エラルドにお捧げください」
「まあ…」
「神は神がお作りになった命ある全ての安寧こそをお望みです。王座とかそう言ったものは後で付いてきた付属でしょ?神が欲しがったことなどありません。僕も欲しくないしオスヴァルトもそうです」
こうなったからには最後まで責任は取るが、執着する気はサラサラない。王族としての矜持をお持ちのブリッタ様にはその想いが通じるだろうか…
「…やはりあなたは王妃である前に神子なのですね。分かりました。その想いしかと受け止めましてございます」
「東の人々の安寧を」
「ええ。お約束します」
そして終わりなき夜会にキリをつけて僕は…王の部屋でなくウル様にとっても思い出の部屋、神殿の自室へと戻ることにした。
僕とウル様はここに泊まるつもりだ。
「ど、どうしたのウ、エミル!なにか言われたの!」
そこに居たのは涙にぬれるウル様。とエド。
旦那様ー!事と次第によっちゃただじゃおかないからな!
「心配無用ですウルリッヒ様。エミルが泣いているのは悲しさではありませんから」
「え…?」
訪れた長男エドと元使用人の息子、エミルから伝えられた結婚の報告に旦那様は少しの反対もなさらなかったそうだ。
おまけに僕がお屋敷で行った数々の過去の悪行に関しても、何一つ叱責なさらなかったとか。
そしてエドと両親、弟たちの歓談を黙って見続けたウル様が席を立ったその時、旦那様はエミルの手を取り強く握るとこう言ったそうだ。
「馬鹿で愚かな私と違いお前は昔から本当に聡く情深い。お前の存在はウルリッヒだけでなく私にとっても救いであった。いまさらおめおめと私が西へ出向くことは出来ぬが…私が傷つけたウルリッヒとエドヴィン、二人の息子をどうか…どうか頼む」
と。
王の滞在に合わせ開催された夜会には、当然リンデン家も夫妻揃って招待されている。
その前に、とメッセンジャーが運んできたのは旦那様からの面会希望。といっても僕でなくエドに、だ。
いくら家を出たからと言って、エドは夫妻からの面会希望を拒否したりはしなかった。
「弟が正式に嫡男となった祝いもありますし…ご存知でしたか?母は私たちが不在の間に第三子に恵まれていたようです」
「え?初耳…。リンデンの旦那さまは何も言わなかったし…」
そもそも興味もなかったし。
「今いくつ?」
「三歳だとか」
つまり僕たちが西へ向かったあの頃前後に身籠ったのか…。頑張ったなドローテア夫人…
「父は父なりにお家のことを考えたのでしょう。祝いの品を届けて参ります」
異論はないって示して来るのね。エドはいつも思慮深いなあ…
「エミルとの婚儀もお伝えしなければなりませんし」
色々あって延び延びになっているが、彼らは西に戻り次第教会で結婚式をあげる予定だ。
「エド…、僕も行っていい?」
「……」
「えっ?」
「はあーっ!」
上から順に、オスビー、エド、僕である。
「エミル…君は大丈夫なのか」
絶句する僕とエドに代わって訊ねてくれたのはオスビーだ。やっぱり無関係なぶん平静というか…
「だって結婚の報告なのに妻が行かないのはおかしいでしょ?」
「ま、まあ…」
普通はそうだけと普通じゃないじゃん!
「会ってみたかったの…。ナンナーへのわだかまりと決別したお父様がどう変わったか知りたくて…」
「辛くない?」
「もう平気。僕には優しい夫も僕をウルリッヒだって…多分気付いてて、それでも息子にしてくれたお父さんとお母さんがいるから。それに…」チラ「かけがえのない友達もいるから」
ジーン…「そっか…」
前回が旦那さまにとっての決別ならば、これはウル様にとって本当の決別になるのだろう…
「あ!ウル様一つだけ…」
「なあに?」
「昔やらかしたイタズラのことで叱られたら…ごめんね?」
「フフ」
時効ってことでここはひとつ。
さてその日の夜。ウル様とエドが面会をしている間、オスビーは主賓席、つまり一段高い中央の王座に座っていた。
右横にはリュティガー様もいる。反対隣りは僕の席。けれど僕はジッとしてなんかいない。唯一無二の神子様は何人たりとも指図なんかされないのだ。
「あらまあ…、困った王妃様ですこと」
「ブリッタ様…だって僕は王妃である前に神子ですから」
「西の子爵夫人、オスヴァルトの母から手紙が参りました。彼女はあなたのことを〝賦活の神子”と呼んでおりましたよ」
「そうなんですか?」
「ええ。あなたはこの国に力を与え蘇らせた功労者です。なんでも好きになさいませ」
「…」ニヤリ
王妹殿下からの力強い許可ももらったことだし、今後も自由気ままにやらしてもらおうかな。
「聞きましたよ。第二妃第三妃のご子息たちを神殿都市に呼び寄せたと」
「いけませんでした?」
「いいえ。ですが何故神殿都市に?王族教育でしたら東の方が何かと都合よいでしょうに…」
これは諸々の老王族、有力な後ろ盾、様々な意味を含むのだろうが…西には王族のトップ、オスヴァルトが居るし後ろ盾なら辺境伯も居る。
「ブリッタ様、リュティガー様両名に教えを受けたオスヴァルトは誰よりもお手本に相応しい聡明で清廉な王だと思います。心配いりませんよ」
「まあ!上手いことを」
「本心です。それに東は東でいずれ産まれるリュティガー様のお子が継承なさればいいと思ってます」
「…ウルリッヒ様…そのようなことを…」
ブリッタ様は当然東の副王もいずれはオスビーの子が継承すると思っていたのだろう。僕のとんでも発言に言葉を失っている。
「ナンナーのご長老に聞きました。リュティガー様と亡くなられた長兄はとてもよく似ていたと」
諸々の挨拶に…とナンナー伯爵家を訪ねた僕に、「一族をお救い頂いたお礼を…」と杖をついて顔をだしたご長老。二時間ほどお話ししただろうか。ご長老が疲れてうつらうつらし始めるまで。
「ええ…。面差し、理知的な所もとてもよく似ていました。もっとも兄エラルドの方が勇敢でしたが」
リュティガー様は臆病だもんね。でもお兄さんの暗殺があったから臆病になったんだと思うよ?
「弟リュティガーは兄エラルドを尊敬し手本としていました。いえ、兄は多くの臣下からそれはもう期待されておりました。兄リカードはそれも忌々しかったのでしょう」
ハー「救い難いですね、おっと失礼」
「いえ」
「では代わり…という訳ではないですがリュティガー様の系譜を王子エラルドにお捧げください」
「まあ…」
「神は神がお作りになった命ある全ての安寧こそをお望みです。王座とかそう言ったものは後で付いてきた付属でしょ?神が欲しがったことなどありません。僕も欲しくないしオスヴァルトもそうです」
こうなったからには最後まで責任は取るが、執着する気はサラサラない。王族としての矜持をお持ちのブリッタ様にはその想いが通じるだろうか…
「…やはりあなたは王妃である前に神子なのですね。分かりました。その想いしかと受け止めましてございます」
「東の人々の安寧を」
「ええ。お約束します」
そして終わりなき夜会にキリをつけて僕は…王の部屋でなくウル様にとっても思い出の部屋、神殿の自室へと戻ることにした。
僕とウル様はここに泊まるつもりだ。
「ど、どうしたのウ、エミル!なにか言われたの!」
そこに居たのは涙にぬれるウル様。とエド。
旦那様ー!事と次第によっちゃただじゃおかないからな!
「心配無用ですウルリッヒ様。エミルが泣いているのは悲しさではありませんから」
「え…?」
訪れた長男エドと元使用人の息子、エミルから伝えられた結婚の報告に旦那様は少しの反対もなさらなかったそうだ。
おまけに僕がお屋敷で行った数々の過去の悪行に関しても、何一つ叱責なさらなかったとか。
そしてエドと両親、弟たちの歓談を黙って見続けたウル様が席を立ったその時、旦那様はエミルの手を取り強く握るとこう言ったそうだ。
「馬鹿で愚かな私と違いお前は昔から本当に聡く情深い。お前の存在はウルリッヒだけでなく私にとっても救いであった。いまさらおめおめと私が西へ出向くことは出来ぬが…私が傷つけたウルリッヒとエドヴィン、二人の息子をどうか…どうか頼む」
と。
439
あなたにおすすめの小説
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
大嫌いなこの世界で
十時(如月皐)
BL
嫌いなもの。豪華な調度品、山のような美食、惜しげなく晒される媚態……そして、縋り甘えるしかできない弱さ。
豊かな国、ディーディアの王宮で働く凪は笑顔を見せることのない冷たい男だと言われていた。
昔は豊かな暮らしをしていて、傅かれる立場から傅く立場になったのが不満なのだろう、とか、
母親が王の寵妃となり、生まれた娘は王女として暮らしているのに、自分は使用人であるのが我慢ならないのだろうと人々は噂する。
そんな中、凪はひとつの事件に巻き込まれて……。
失恋までが初恋です。
あんど もあ
ファンタジー
私の初恋はお兄様。お兄様は、私が五歳の時にご両親を亡くして我が家にやって来て私のお兄様になってくださった方。私は三歳年上の王子様のようなお兄様に一目ぼれでした。それから十年。お兄様にはルシンダ様と言う婚約者が、私にも婚約者らしき者がいますが、初恋は続行中ですの。
そんなマルティーナのお話。
【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー
エウラ
BL
───僕の人生、最悪だった。
生まれた家は名家で資産家。でも跡取りが僕だけだったから厳しく育てられ、教育係という名の監視がついて一日中気が休まることはない。
それでも唯々諾々と家のために従った。
そんなある日、母が病気で亡くなって直ぐに父が後妻と子供を連れて来た。僕より一つ下の少年だった。
父はその子を跡取りに決め、僕は捨てられた。
ヤケになって家を飛び出した先に知らない森が見えて・・・。
僕はこの世界で人生を再始動(リスタート)する事にした。
不定期更新です。
以前少し投稿したものを設定変更しました。
ジャンルを恋愛からBLに変更しました。
また後で変更とかあるかも。
完結しました。
婚約破棄された「無能」聖女、拾った子犬が伝説の神獣だったので、辺境で極上もふもふライフを満喫します。~捨てた国が滅びそう?知りません~
ソラ
ファンタジー
「エリアナ、貴様との婚約を破棄し、この国から追放する!」
聖女としての魔力を使い果たし、無能と蔑まれた公爵令嬢エリアナ。
妹に婚約者を奪われ、身一つで北の最果て、凍てつく「死の森」へと捨てられる。
寒さに震え死を覚悟した彼女が出会ったのは、雪に埋もれていた一匹の小さなしっぽ。
「……ひとりぼっちなの? 大丈夫、私が温めてあげるわ」
最後の手向けに、残されたわずかな浄化の力を注いだエリアナ。
だが、その子犬の正体は――数千年の眠りから目覚めた、世界を滅ぼす伝説の神獣『フェンリル』だった!
ヒロインの淹れるお茶に癒やされ、ヒロインのブラッシングにうっとり。
最強の神獣は、彼女を守るためだけに辺境を「極上の聖域」へと作り替えていく。
一方、本物の聖女(結界維持役)を失った王国では、災厄が次々と降り注ぎ、崩壊の危機を迎えていた。
今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくる王子たち。
けれど、エリアナの膝の上には、甘えん坊の神獣様(執着心MAX)が陣取っていて――。
「聖女の仕事? いえ、今は神獣様とのお昼寝の方が忙しいので」
無自覚チートな聖女と、彼女にだけはデレデレな神獣様による、逆転溺愛スローライフが幕を開ける!
(本作品はAIを活用して構成・執筆しています)
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる