チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する

kozzy

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124.5 小話2題 ナッツのめくるめく…

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「ナッツは万事上手くやるだろうか…」

「ああ、ナッツとサーダは明日から慰労休暇でしたね。ユーリウス様、ナッツに何を頼んだのか伺っても?」

「構わない。そう、あの日私は考えたのだ。ヘンリックは確かによくやってくれた。彼のおかげでつつがなく事を進めることが出来た。」

「え、ええ、はい…」

「だが最善かどうかはまた別の話だ」

「…え、ええ…?」

「彼は私と同じ立場だろう?受け入れる側の気持ちまでは分かるまい。」

「まぁ…」

「だからナッツに頼んだのだ。一日も早くサーダと結ばれ、私に的確な助言が欲しいと」

「……」

「彼は快く聞き入れてくれたうえに任せておけと胸を張ってくれた。実に心強い」

「…ナッツなら問題ないでしょうが。」

「それで今はふれあい程度で我慢しているのだ。二度も失望させるわけにはいかない!」

「ゴホッ!…そうでしたか…」

「そうとも。ナッツの帰還が実に楽しみだ。そしてアッシュとの雪辱戦も…」










「シェフ~、さっきのレストランお高い割には少し塩味が足りなかったよね~?」 

「うむ。やはり塩は気前よく入れねばな。」

「その前のお店も素材の味を生かしすぎ~」

「うむ。だが我らにはアッシュのシーズニングがあるからな。同じようにはいかぬのも仕方ない。」

「少しスパイス置いてきたんでしょ~?」

「アッシュに頼まれたからな。」

「シェフってば到着早々働き者なんだからぁ。ねぇシェフ~、僕今日は一杯歩いて疲れちゃった。」ノシッ
「疲れたのなら寝てはどうだ。」

「…そうだけど…シェフは何してるの?もうこんなに暗いのに~。早く一緒に寝ましょうよ~♡お休みは始まったばかりなんだし明日にすればいいのに~。」
「忘れぬうちにレシピに起こしておかなければ。書き残すことは大事だとアッシュも言っていたからな」

「ふぅ~ん。ねね、シェフ。お昼ま王都のお店で買って来たこの寝間着どうですか~♡可愛い?」ピラッ
「ヒラヒラしているな」

「そうだけどそうじゃなくて、まぁいいや。ねね、露店で買ったこの練り香水どう?色っぽい?首のとこ嗅いでみて~♡」
「ナッツよ、調理中につけてはならぬぞ」

「むむ…、手ごわい。でも今回の僕は一味違うよ。ユーリウス様からの任務もあることだしね」

「どうした?ナッツ」
「ん~ん、なんでも。あっ、シェフ~、お茶入れますね~。いつもみたいにお砂糖ひとつっと…」

チャポン…

「ん?紫の砂糖?」

「あっ!あー!ラ、ラベンダー!それラベンダーのエッセンス混ぜてあって!可愛い色でしょ?お菓子作りにいいかと思って!」
「そうか。工夫は大切だ。菓子作りは順調か?」

「うんとっても。シェフにも御馳走したいな~♡甘い甘い僕の秘密のとっておきのデザート♡」
「ふむそうか。では楽しみにしておくか」

「そうそう。じゃあはいシェフ。これ飲んで。僕が淹れたとっておきのお茶。ぐっと。ぐぐっと!飲んで!さぁ!」ゴクリ…

「うむ、後でもらおう」
「だめっ!今飲んで!」

「そ、そうか。お前がそう言うなら」グビ…



「ぐー、かー」

「わあぁぁぁぁん、うえぇぇぇぇぇん、シェフのばかー!」


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