93 / 277
連載
125 彼と新たな毎日
しおりを挟む
これ以上進展は見込めないだろうと言うコーネイン侯爵の結論をもって、ようやく帰ることになった12家の面々。
その中で断絶家系の幾人かは、助力を申し出た誰かしらの領地にこのまま同行するようだ。
ちなみに大昔に断絶した元ルサンブール侯爵家の姪の姪の甥の姪の…以下同文…である、ビョルンさんと、元ペンハイム侯爵の血筋の姪の娘の夫であるイングウェイさんは、なんとこのリッターホルムに残るらしい。先見性があるな。将来が楽しみだ。
彼らは反省した聖王によって、一つでも功績を上げれば問答無用で子爵位を賜る事がすでに決定している。ぜひ頑張って復興への一歩を踏み出してもらいたいものだ。
ちなみにこれらの絵画は全て一旦このリッターホルムで預かることになった。いや、きっと返却無用だろうけど。
少し不気味だがユーリはすでに呪われの身だし問題ない。
今年のユールボックビア、絵画が目印なら隔離されたいま献納受けても大丈夫だろうか…。呪いを別の器に移しかえるにしてもすぐって事ないだろうし。
……
ま、まぁ、最悪ユーリの毒から血清を抽出してすれば何とか…。
それにしても〝郷愁”とは…
失われた闇の地、呪術師の里を指してつけられたタイトルだったか…。ならこれを描いたのは誰?
「いや~疲れた。ようやく静かになった。けど、高貴なる一族が真の悪人じゃなくて良かったよ。ユーリの祖先が極悪なんて考えたくなかったし…」
「ほんの少しの行き違いがこうまでこじれるとは…。古代とはかくも野蛮であることよ」
「子爵…、そうだね。理知と文明は比例するもんね。」
「前も言った通りだ。悪か善かは勝者か敗者か、その事実で変わるのだと。物事には多面性がある。おそらく闇には闇の言い分もあろうが、それに囚われ恨み続けるなど、その時点で善とは言えぬな」
「ほんとそうだね。教授…今回はありがとう。通算10日も居てくれて。」
「なに構わぬ。公爵閣下がミチュペチュの呪物を約束してくださったからな。」
え?ユーリ、いつの間に…。
そうして仲良し二人組が一つの馬車で帰っていき、今度こそ本当の静けさがリッターホルムに戻って来た。
それにしても高貴なる一族、長の末子。妙薬生成のスキルか…。それこそユーリが持つべき本来のスキル。呪いによって歪められた…誰からも崇められたはずの神々しいスキル。
呪術師め…。思い通り婿に迎えられなかったからって逆恨みも甚だしい…末子は関係ないじゃないか!にしても長兄、まるでケネスだな。見目麗しいけどただそれだけ。…酷い言い草だな。あ、またケネスが不憫に思えてきた。
…仕方ない。少し情も湧いてきたことだし、奴はノールさんと徹底的に鍛えなおして立派な王太子に育て上げるか。うっかり大公がユーリを後継に…なんて気にでもなったらもっと面倒だし。プリンスじゃダメなんだって、やっぱ肩書は公爵じゃないと。分かるかな?
しかしケネス、…イケるか?…イケるって!この僕とノールさんの手腕をもってすれば立派な王太子に!
そうとなれば手配せねば…
ちょうど聖神殿で大司教にも会いたかったし…、難関はユーリの説得…。
「駄目だ。決まってるじゃないか。もう王都は結構だ。毎年毎年…、冬になるたび!」
「そうは言うけど、普通に貴族はみんな冬に王都へ行くんだよ?社交しに。うちはたまたまだったけど行動として間違ってはいない。」
「社交などどうでもいい。ましてや殿下を教育だって?放っておけばいい。大叔父上もコーネイン卿もついているだろう?宮廷で雇い入れた教師はどうしたんだ。」
「イルマリ先生とアンテロ先生だっけ。あー、手を焼いてるみたい…。ノールさんに手紙で泣きついてた。だからこそこの冬の間にビシビシ…」
「今度はどこに座るつもりだ!」
まぁね。絶対ゴネると思ってた。難癖の中身は置いといて…。
しかしどーしよっかな…
「なんだ相変わらずなのかい?」
「そうなんだってば。エスターまた前みたいにいい方法考えてよ」
「いい方法か…」
今ナッツとサーダさんは王都のレストランを回っている。食べ歩きをしながらついでにガラムマサラのプロモーションもちょっとだけ。それでスパイスの受注が上がれば僕の懐はウハウハだ。
そんなわけで久々にエスターと夕食作り。
セカンドシェフもサードシェフも「ユーリウス様の夕食はぜひアッシュ様が」そう言うからだ。
「方法…、そうだな、こんなのはどうだい?」
「ふむふむ…」
「ユーリ、はいアーン」
「ああ、とてもスパイシーで美味しいね。何だいこれは?」
「ジャンバラヤ。海鮮があったらパエリアにしたかったんだけどね。はい、キノコのサラダも。アーン」
「ふふ、久しぶりだ」
こうしてパーゴラの下で食事をするのは僕の誕生日ぶりだ。
すこぶるご機嫌なユーリ。例の話を切り出すなら今だな。
「ねぇユーリ。僕欲しいものがあるんだけど…」
「なんだい?君の為ならなんでも手に入れよう」
「あのね、王都の郊外に王家の直轄養蜂農場があるって聞いて」
「養蜂…蜂蜜かい?甘味ならうちは十分だろう?メープルもあるし、きみ新しくテンサイ?育てるって言ってただろう?」
「うん。でもそこで蜂蜜酒を作ってるって聞いて」
「蜂蜜酒…?まあいい、ならばちょうど今ナッツたちが王都に」
「王家の農場だよ?ナッツもサーダさんも平民だもの。いくら公爵家のシェフでもユーリ無しでは入れないよ!それにユーリの為のお酒だから自分で選びたい!」
「私の為のお酒…?」
「新婚だもん。当然知ってるよね?ねぇ、一緒に買いに行こ?」
「も、もちろん知っているとも。そうだね…、おっといけないハンカチを忘れてしまった。少し待っててくれるかい?」
「うん。早く戻ってきてね。あのね、ユーリが居ないとご飯が美味しくないの…」
「すぐに戻る!」
すごいなエスター…、ここまでのユーリの受け答え、すべてエスターの言った通りだ…。なんでわかるんだろう…。預言者?なにその才能…。
僕の台詞も一言一句、全部エスターに言われた通りにしたけど…上手くいくのかなぁ?こんなので?
「ヴェスト!アレクシ!どちらでもいい。蜂蜜酒を知っているか?」
「ユーリウス様…、また珍しい名前を…」
「蜂蜜酒がどうかなさいましたか?」
「アッシュが王都に、王家の直轄養蜂農場に買いに行きたいと。」
「それは又…一体何故?」
「わからぬが私の為の酒だと」
「ああ。」
「何か知っているのかヴェスト!」
「教会の古書に記されておりました。古代、新婚家庭の花婿には精力増強と種付けを期待して、多産の酒である蜂蜜酒が振舞われたと。」
「精力増強…!」
「種つっ…、馬鹿!ヴェストお前もっと言いようってものが…」
「ヴェスト。それは王都以外では買えないのか。」
「蜂蜜酒は現在〝神々の酒”とされ、聖王、つまり王家だけの酒となっております。ですがリッターホルム公爵家であれば血筋的に問題ないかと。」
「そうだったのか…、ああ!またしてもアッシュに教えられた!いつになったら彼をリードできるんだ!」バン!
「ユーリウス様、それよりも早くお戻りください。食事が冷めます」
「そ、そうだな。助かったヴェスト。アレクシも仕事に戻ってくれ…」
「お帰り~、もう!遅いよ!スープ冷めちゃうよ!」
「ごめんごめん。さぁ食事を続けよう?」
どうしたのかな?うっすら汗かいて。もう夜風はけっこう涼しいんだけど。そんなに汗かいてるのにハンカチはどこ?
「アッシュ、先ほどの件だけど…」
「 ‼ 」
「…雪が降り出す前に王都へ入らなくてはね。直ぐに準備に取り掛かろう」
エ、エスター様…、神様…
その中で断絶家系の幾人かは、助力を申し出た誰かしらの領地にこのまま同行するようだ。
ちなみに大昔に断絶した元ルサンブール侯爵家の姪の姪の甥の姪の…以下同文…である、ビョルンさんと、元ペンハイム侯爵の血筋の姪の娘の夫であるイングウェイさんは、なんとこのリッターホルムに残るらしい。先見性があるな。将来が楽しみだ。
彼らは反省した聖王によって、一つでも功績を上げれば問答無用で子爵位を賜る事がすでに決定している。ぜひ頑張って復興への一歩を踏み出してもらいたいものだ。
ちなみにこれらの絵画は全て一旦このリッターホルムで預かることになった。いや、きっと返却無用だろうけど。
少し不気味だがユーリはすでに呪われの身だし問題ない。
今年のユールボックビア、絵画が目印なら隔離されたいま献納受けても大丈夫だろうか…。呪いを別の器に移しかえるにしてもすぐって事ないだろうし。
……
ま、まぁ、最悪ユーリの毒から血清を抽出してすれば何とか…。
それにしても〝郷愁”とは…
失われた闇の地、呪術師の里を指してつけられたタイトルだったか…。ならこれを描いたのは誰?
「いや~疲れた。ようやく静かになった。けど、高貴なる一族が真の悪人じゃなくて良かったよ。ユーリの祖先が極悪なんて考えたくなかったし…」
「ほんの少しの行き違いがこうまでこじれるとは…。古代とはかくも野蛮であることよ」
「子爵…、そうだね。理知と文明は比例するもんね。」
「前も言った通りだ。悪か善かは勝者か敗者か、その事実で変わるのだと。物事には多面性がある。おそらく闇には闇の言い分もあろうが、それに囚われ恨み続けるなど、その時点で善とは言えぬな」
「ほんとそうだね。教授…今回はありがとう。通算10日も居てくれて。」
「なに構わぬ。公爵閣下がミチュペチュの呪物を約束してくださったからな。」
え?ユーリ、いつの間に…。
そうして仲良し二人組が一つの馬車で帰っていき、今度こそ本当の静けさがリッターホルムに戻って来た。
それにしても高貴なる一族、長の末子。妙薬生成のスキルか…。それこそユーリが持つべき本来のスキル。呪いによって歪められた…誰からも崇められたはずの神々しいスキル。
呪術師め…。思い通り婿に迎えられなかったからって逆恨みも甚だしい…末子は関係ないじゃないか!にしても長兄、まるでケネスだな。見目麗しいけどただそれだけ。…酷い言い草だな。あ、またケネスが不憫に思えてきた。
…仕方ない。少し情も湧いてきたことだし、奴はノールさんと徹底的に鍛えなおして立派な王太子に育て上げるか。うっかり大公がユーリを後継に…なんて気にでもなったらもっと面倒だし。プリンスじゃダメなんだって、やっぱ肩書は公爵じゃないと。分かるかな?
しかしケネス、…イケるか?…イケるって!この僕とノールさんの手腕をもってすれば立派な王太子に!
そうとなれば手配せねば…
ちょうど聖神殿で大司教にも会いたかったし…、難関はユーリの説得…。
「駄目だ。決まってるじゃないか。もう王都は結構だ。毎年毎年…、冬になるたび!」
「そうは言うけど、普通に貴族はみんな冬に王都へ行くんだよ?社交しに。うちはたまたまだったけど行動として間違ってはいない。」
「社交などどうでもいい。ましてや殿下を教育だって?放っておけばいい。大叔父上もコーネイン卿もついているだろう?宮廷で雇い入れた教師はどうしたんだ。」
「イルマリ先生とアンテロ先生だっけ。あー、手を焼いてるみたい…。ノールさんに手紙で泣きついてた。だからこそこの冬の間にビシビシ…」
「今度はどこに座るつもりだ!」
まぁね。絶対ゴネると思ってた。難癖の中身は置いといて…。
しかしどーしよっかな…
「なんだ相変わらずなのかい?」
「そうなんだってば。エスターまた前みたいにいい方法考えてよ」
「いい方法か…」
今ナッツとサーダさんは王都のレストランを回っている。食べ歩きをしながらついでにガラムマサラのプロモーションもちょっとだけ。それでスパイスの受注が上がれば僕の懐はウハウハだ。
そんなわけで久々にエスターと夕食作り。
セカンドシェフもサードシェフも「ユーリウス様の夕食はぜひアッシュ様が」そう言うからだ。
「方法…、そうだな、こんなのはどうだい?」
「ふむふむ…」
「ユーリ、はいアーン」
「ああ、とてもスパイシーで美味しいね。何だいこれは?」
「ジャンバラヤ。海鮮があったらパエリアにしたかったんだけどね。はい、キノコのサラダも。アーン」
「ふふ、久しぶりだ」
こうしてパーゴラの下で食事をするのは僕の誕生日ぶりだ。
すこぶるご機嫌なユーリ。例の話を切り出すなら今だな。
「ねぇユーリ。僕欲しいものがあるんだけど…」
「なんだい?君の為ならなんでも手に入れよう」
「あのね、王都の郊外に王家の直轄養蜂農場があるって聞いて」
「養蜂…蜂蜜かい?甘味ならうちは十分だろう?メープルもあるし、きみ新しくテンサイ?育てるって言ってただろう?」
「うん。でもそこで蜂蜜酒を作ってるって聞いて」
「蜂蜜酒…?まあいい、ならばちょうど今ナッツたちが王都に」
「王家の農場だよ?ナッツもサーダさんも平民だもの。いくら公爵家のシェフでもユーリ無しでは入れないよ!それにユーリの為のお酒だから自分で選びたい!」
「私の為のお酒…?」
「新婚だもん。当然知ってるよね?ねぇ、一緒に買いに行こ?」
「も、もちろん知っているとも。そうだね…、おっといけないハンカチを忘れてしまった。少し待っててくれるかい?」
「うん。早く戻ってきてね。あのね、ユーリが居ないとご飯が美味しくないの…」
「すぐに戻る!」
すごいなエスター…、ここまでのユーリの受け答え、すべてエスターの言った通りだ…。なんでわかるんだろう…。預言者?なにその才能…。
僕の台詞も一言一句、全部エスターに言われた通りにしたけど…上手くいくのかなぁ?こんなので?
「ヴェスト!アレクシ!どちらでもいい。蜂蜜酒を知っているか?」
「ユーリウス様…、また珍しい名前を…」
「蜂蜜酒がどうかなさいましたか?」
「アッシュが王都に、王家の直轄養蜂農場に買いに行きたいと。」
「それは又…一体何故?」
「わからぬが私の為の酒だと」
「ああ。」
「何か知っているのかヴェスト!」
「教会の古書に記されておりました。古代、新婚家庭の花婿には精力増強と種付けを期待して、多産の酒である蜂蜜酒が振舞われたと。」
「精力増強…!」
「種つっ…、馬鹿!ヴェストお前もっと言いようってものが…」
「ヴェスト。それは王都以外では買えないのか。」
「蜂蜜酒は現在〝神々の酒”とされ、聖王、つまり王家だけの酒となっております。ですがリッターホルム公爵家であれば血筋的に問題ないかと。」
「そうだったのか…、ああ!またしてもアッシュに教えられた!いつになったら彼をリードできるんだ!」バン!
「ユーリウス様、それよりも早くお戻りください。食事が冷めます」
「そ、そうだな。助かったヴェスト。アレクシも仕事に戻ってくれ…」
「お帰り~、もう!遅いよ!スープ冷めちゃうよ!」
「ごめんごめん。さぁ食事を続けよう?」
どうしたのかな?うっすら汗かいて。もう夜風はけっこう涼しいんだけど。そんなに汗かいてるのにハンカチはどこ?
「アッシュ、先ほどの件だけど…」
「 ‼ 」
「…雪が降り出す前に王都へ入らなくてはね。直ぐに準備に取り掛かろう」
エ、エスター様…、神様…
559
あなたにおすすめの小説
なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?
詩河とんぼ
BL
前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
主人公の義弟兼当て馬の俺は原作に巻き込まれないためにも旅にでたい
発光食品
BL
『リュミエール王国と光の騎士〜愛と魔法で世界を救え〜』
そんないかにもなタイトルで始まる冒険RPG通称リュミ騎士。結構自由度の高いゲームで種族から、地位、自分の持つ魔法、職業なんかを決め、好きにプレーできるということで人気を誇っていた。そんな中主人公のみに共通して持っている力は光属性。前提として主人公は光属性の力を使い、世界を救わなければいけない。そのエンドコンテンツとして、世界中を旅するも良し、結婚して子供を作ることができる。これまた凄い機能なのだが、この世界は女同士でも男同士でも結婚することが出来る。子供も光属性の加護?とやらで作れるというめちゃくちゃ設定だ。
そんな世界に転生してしまった隼人。もちろん主人公に転生したものと思っていたが、属性は闇。
あれ?おかしいぞ?そう思った隼人だったが、すぐそばにいたこの世界の兄を見て現実を知ってしまう。
「あ、こいつが主人公だ」
超絶美形完璧光属性兄攻め×そんな兄から逃げたい闇属性受けの繰り広げるファンタジーラブストーリー
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
過労死転生した悪役令息Ωは、冷徹な隣国皇帝陛下の運命の番でした~婚約破棄と断罪からのざまぁ、そして始まる激甘な溺愛生活~
水凪しおん
BL
過労死した平凡な会社員が目を覚ますと、そこは愛読していたBL小説の世界。よりにもよって、義理の家族に虐げられ、最後は婚約者に断罪される「悪役令息」リオンに転生してしまった!
「出来損ないのΩ」と罵られ、食事もろくに与えられない絶望的な日々。破滅フラグしかない運命に抗うため、前世の知識を頼りに生き延びる決意をするリオン。
そんな彼の前に現れたのは、隣国から訪れた「冷徹皇帝」カイゼル。誰もが恐れる圧倒的カリスマを持つ彼に、なぜかリオンは助けられてしまう。カイゼルに触れられた瞬間、走る甘い痺れ。それは、αとΩを引き合わせる「運命の番」の兆しだった。
「お前がいいんだ、リオン」――まっすぐな求婚、惜しみない溺愛。
孤独だった悪役令息が、運命の番である皇帝に見出され、破滅の運命を覆していく。巧妙な罠、仕組まれた断罪劇、そして華麗なるざまぁ。絶望の淵から始まる、極上の逆転シンデレラストーリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。