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203 彼と鋼の頭脳 ②
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「クラウス様、一体どうして王城までがこの様な…。王の居室のあるこの城は何より安全な場所なのではないのですか!?」
「そうあるのが本来の姿でしょうね。実は王家の抱える騎士団は高位になればなるほど前王の一言で引き立てられた騎士が多いのです。」
「そうなのですか…」
「もちろん正規の評価を経てその地位へと至った者も居ます。ですが前王はあの通りのお方でしたので…。見目の良い者、巧言の上手い者ほど優遇されておりました。」
実力が伴わないと仰りたいのだろうか?
答えを求めた僕にコーネイン家の護衛騎士、クラウス様は、ため息をつきながら内部事情を教えて下さる。
それによると、前王の名に胡坐をかき鍛錬を怠った怠け者はヴェッティ王の統治下、新たなる組閣の元で降格されたのだと。その遺恨は火種となって彼らの中に燻ぶり続け…
「あろうことか彼らは城の中に居ながら徒党を組んでこの機に乗じたのです。」
そして今まさに前王派と合流し彼らを城に招き入れようとしているのだと…。
剣を交えるクラウス様に守られようやくついた執務室では、皆が顔を突き合わせながら策を論じ合っていた。
そんな中僕に気付いたヘンリックは大股で近づき僕を一喝した。
「ノール!早く北の地へ戻るんだ!君の居場所はユーリウス様のお側だろう!」
「戻らない!君が何と言おうと絶対戻らないよ!アッシュ君だって言ってくれた。雪解けまでまだ時間はあるから大丈夫って…。ユーリウス様の為にもヴェッティ王を失う訳にはいかない。殿下は大切な僕の教え子だ。何より…君に無事で居て欲しい…。だから僕は…、いつも君が助けてくれたように今度は君の助けになろうって、そう決めてここに来たんだ!」
「聞くんだノール!」
「さあヘンリック、状況はどう?前王派はどうなってるの?こうみえて僕はあのアッシュ君に鍛えられてるんだよ。剣は振るえないけど知恵なら少しは貸せると思う。」
「君って人は…。そうだ。君は昔から誰よりも頑固だったね…」
諦めたようにようやく重い口を開くヘンリック。
平等を謳うヴェッティ王に叛意を持つ貴族は僕が思うよりもずっと多い。
中には新興とは言え元老院に籍を置く貴族もいる。その事実が、聖王に至るまでの腐敗した長い年月を物語る…。
「メンドーサ侯は前王派についた。元老院からはもう一家、ルーテンバリ侯も造反した…。実に残念な事だ。だが新興貴族の中で最も影響力のあるコルトバ侯がヴェッティ王についたことは幸いだった。」
「意外だったね。コルトバ侯はてっきり王を煙たく思っているかと…、その…自領の税率を下げられたりとか…あったでしょう?」
「ああ。彼は目先の減収よりもっと大局を見据えていると言うことだろう。だがメンドーサ侯…、彼はリッターホルムの事業から締め出されたことを相当悔しがっていた」
人は利に目が眩むとここまで浅慮になるのか…。都合のいい解釈だけを信じて己の立つ道が破滅の道だと気付かない…。
「オーケソンは聖王の封蝋環をもって、これが前王の意志による聖戦だと嘯いている。王家の封蝋環は王座を意味する大切な神器。あれがあちらにある限り向こうに靡くものが後を絶えない…厄介な事だ」
「封蝋環…、…ヘンリック、機会を見てどうにかそれを僕が目にする場面を作って。考えがある。それにね、寝返るものは寝返らせればいい。アッシュ君ならきっとこう言うよ。「僕はあきらめの悪い男。敵に寝返るような奴、ゴミ掃除が出来たと思えばいい。願ったり叶ったりだ!」ってね」
「ゴミ掃除…、そうだ、きっと彼ならそう言う。はは、ならば徹底的に行わなくては!」
少数と言えど精鋭ぞろいのコーネイン家、そしてファークランツ家の騎士団。
彼らはアッシュ君仕込みの戦術、〝縦深防御” を、たかが若輩の話だと言うのに真剣に聞き入れ城内の守りに取り入れて下さる。その度量こそが彼らの有能さを物語っている。
それでも特権に固執する前王派の数は少なくない。
数の力に押し負け一部の侵入を許すと、彼らは王の身柄を求め奥へと向かう。
一つは前王を求め捕らえられた収監塔へ。そしてもう一つが現王の居る玉座の間。
無用な流血を嫌ったヴェッティ王は逃げも隠れもせず堂々と待っておられるのだ。何という胆力…。
その威厳を供えた現王に対し、不遜にも声を張り上げ己の大義を掲げるオーケソン侯爵。これを見てもなお器の差が理解できないなんて…
アッシュくんが言っていた。「バカはバカでも底なしのバカは無敵なんだよ。めんどくさい」と…。あれはこういう意味か…。
「ヴェッティ大公!其方は王の封蝋環を持たぬ者、正式な王とは認められぬ!まだ整わぬ殿下を誑かし操るとは言語道断!我らは聖王の代理として使命を以て王座を奪還する!」
「私は誑かされてなどおらぬ!お前のその使命とは何を以て証明する!其の方らこそ詭弁であろう!」
「聖王の代理とはずいぶん大口をたたく。王は辺境に籠っておられた。いつどのように代理の任を得たというのだ!証明できるものならして見せよ!」
煽るヘンリックの言葉にオーケソン侯爵は恭しく台座に乗った封蝋環を捧げ持った。
「見るがいい!これこそが王の証、聖王の封蝋環!では聞くがヴェッティ!其方は何を以て王などと謀るか!」
「封蝋環なら私の物がある!」
「殿下!それは王太子の証であって王の証ではございませぬ!なんの証明にもなりませぬぞ!」
「ぐ…」
「差し出せぬならこれより武を以て偽王を制圧する!皆準備は良いか!」
「お待ちください!封蝋環ならばここに!」
殿下の横に並んでいた僕が後ろ手からそっと差し出す物、それは王の封蝋環。二つとあるはずのない封蝋環が現れた事で前王派の動揺が伝わってくる。
「なっ!なんと!封蝋環が二つ!」
「ええい!何を言うか、偽物であろう!」
「若造!戯言をぬかすでないわ!私がそのような事を信じると思うのか!」
「お疑いならば受益をもたぬ他者を呼ぶがいいでしょう。」
「ならば大司教を呼べ。聖神殿の大司教。彼こそ誰よりも公正な者。そして神器に詳しい者。これ以上裁定に相応しいものはおらぬ!拒めばそれこそが偽物だと言うことだ!〝制約”によってそれまで手出しはさせぬ!良いなオーケソン!」
「よ、よし!殿下の申し出に異論はない!」
アデリーナから渡された封蝋環に彼らは絶大な自信を持っていたのだろう。その申し入れは受け入れられ、そして護衛に連れられた大司教様はその二つの封蝋環を見比べるや確信をもって言い放った。
「ヴェッティ王の持つものが真実本物でございます。」
「な!何を言うか!大司教ともあろうものがその目は節穴か!私は此度の乱に入る前、何人もの鑑定家に見せておるのだぞ!その誰もが本物だと断定したのだ!」
「ですが侯爵閣下…、この溝の底にある小さな小さな小傷をご覧ください。」
「何⁉」
「溝の底に隠れ上手く見えませぬが小さな傷が入ってございます。これが真実本物であればこのような傷入ろうはずがございませぬ。封蝋環は聖なる神器。塵ほどの傷もつかぬのです」
大司教の言葉に狼狽えたのは反乱軍の騎士たちだ。気の毒に…。彼らは今この瞬間、大義を失ったのだ…。
「ええい!ここまできて今更引けぬわ!いけ‼ヴェッティを討ち取るのだ!」
「ノール下がれ!」
「ヘンリック、その前にこれを!」
手渡したのはペリドットを埋め込んだ蹄鉄のブローチ。
出会った頃に彼がくれた綺麗な緑の石…。考え込んではすぐにふさぎ込む僕にと彼がくれた勇気の石。これだけはどれほど暮らしに困窮しても手放さなかった友情の証…。
「君のヘリオライトほどじゃないけど…、でも役立てて。」
「勇気が湧くよ。ありがとうノール」
石を媒体にして発されるヘンリックのスキル〝陽光”
それは直視できない程の激しい光で彼らの視力を一時的に奪い…その瞬間、僕らは勝利の手ごたえを確かに感じた…。
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「もちろん正規の評価を経てその地位へと至った者も居ます。ですが前王はあの通りのお方でしたので…。見目の良い者、巧言の上手い者ほど優遇されておりました。」
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答えを求めた僕にコーネイン家の護衛騎士、クラウス様は、ため息をつきながら内部事情を教えて下さる。
それによると、前王の名に胡坐をかき鍛錬を怠った怠け者はヴェッティ王の統治下、新たなる組閣の元で降格されたのだと。その遺恨は火種となって彼らの中に燻ぶり続け…
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「ノール!早く北の地へ戻るんだ!君の居場所はユーリウス様のお側だろう!」
「戻らない!君が何と言おうと絶対戻らないよ!アッシュ君だって言ってくれた。雪解けまでまだ時間はあるから大丈夫って…。ユーリウス様の為にもヴェッティ王を失う訳にはいかない。殿下は大切な僕の教え子だ。何より…君に無事で居て欲しい…。だから僕は…、いつも君が助けてくれたように今度は君の助けになろうって、そう決めてここに来たんだ!」
「聞くんだノール!」
「さあヘンリック、状況はどう?前王派はどうなってるの?こうみえて僕はあのアッシュ君に鍛えられてるんだよ。剣は振るえないけど知恵なら少しは貸せると思う。」
「君って人は…。そうだ。君は昔から誰よりも頑固だったね…」
諦めたようにようやく重い口を開くヘンリック。
平等を謳うヴェッティ王に叛意を持つ貴族は僕が思うよりもずっと多い。
中には新興とは言え元老院に籍を置く貴族もいる。その事実が、聖王に至るまでの腐敗した長い年月を物語る…。
「メンドーサ侯は前王派についた。元老院からはもう一家、ルーテンバリ侯も造反した…。実に残念な事だ。だが新興貴族の中で最も影響力のあるコルトバ侯がヴェッティ王についたことは幸いだった。」
「意外だったね。コルトバ侯はてっきり王を煙たく思っているかと…、その…自領の税率を下げられたりとか…あったでしょう?」
「ああ。彼は目先の減収よりもっと大局を見据えていると言うことだろう。だがメンドーサ侯…、彼はリッターホルムの事業から締め出されたことを相当悔しがっていた」
人は利に目が眩むとここまで浅慮になるのか…。都合のいい解釈だけを信じて己の立つ道が破滅の道だと気付かない…。
「オーケソンは聖王の封蝋環をもって、これが前王の意志による聖戦だと嘯いている。王家の封蝋環は王座を意味する大切な神器。あれがあちらにある限り向こうに靡くものが後を絶えない…厄介な事だ」
「封蝋環…、…ヘンリック、機会を見てどうにかそれを僕が目にする場面を作って。考えがある。それにね、寝返るものは寝返らせればいい。アッシュ君ならきっとこう言うよ。「僕はあきらめの悪い男。敵に寝返るような奴、ゴミ掃除が出来たと思えばいい。願ったり叶ったりだ!」ってね」
「ゴミ掃除…、そうだ、きっと彼ならそう言う。はは、ならば徹底的に行わなくては!」
少数と言えど精鋭ぞろいのコーネイン家、そしてファークランツ家の騎士団。
彼らはアッシュ君仕込みの戦術、〝縦深防御” を、たかが若輩の話だと言うのに真剣に聞き入れ城内の守りに取り入れて下さる。その度量こそが彼らの有能さを物語っている。
それでも特権に固執する前王派の数は少なくない。
数の力に押し負け一部の侵入を許すと、彼らは王の身柄を求め奥へと向かう。
一つは前王を求め捕らえられた収監塔へ。そしてもう一つが現王の居る玉座の間。
無用な流血を嫌ったヴェッティ王は逃げも隠れもせず堂々と待っておられるのだ。何という胆力…。
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「ぐ…」
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「ノール下がれ!」
「ヘンリック、その前にこれを!」
手渡したのはペリドットを埋め込んだ蹄鉄のブローチ。
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