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222の頃、彼らは…
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「おやビョルン、こんなところでどうしたんだ」
「アレクシ様…、いえ、今日は非番なので領都で暇をつぶしていたところです」
「だが顔つきが冴えないようだ。どうかしたのかい?私で良ければ話を聞くが…」
断絶した12家の一つである元ルサンブール侯爵家に連なるビョルン。彼は亡くなった父親に代わり、母や弟妹達の面倒を見る実に感心な若者だ。
このリッターホルムへ来る前はオーケソン侯爵領でフットマンを務めていた見目の良い青年でもある。何しろあのビルギッタ嬢がお気に入りだったというのだから、そのことからも彼の見栄えが伺い知れると言うものだ。
その彼が領都の街頭に置かれたベンチに腰掛け、何度もため息をつきながら俯いているのだから気になるのも当然だろう。
私は素通りすることも出来ず、そう声をかけた。
「どう…と言っても、どうにかできることでも無いのでお気になさらず…。特に一つは自分自身の問題なので…」
「言ってみなければ分からないだろう?それに話して整理がつくこともある。私自身大して有益な助言が出来るなどと思っていないさ、だが聞くのは得意なんだ。さあビョルン」
「ありがとうございます。そうまで仰るのなら、実は…」
彼を悩ます大きな問題。それは彼の母親にある。またここにも問題のある母親が…、ここにアッシュ君がいたら恐らく「どいつもこいつも!」と息巻くだろう。
だが彼の母親に関する問題は以前より続く根の深い問題だ。その母親の失態があったからこそ、アッシュ君はビルギッタ嬢の招待を受けアデリーナとの初対面を果たしたのだから…。
「母はどうしても自分が本来なら貴族だったという思いが捨てられないのです。そのためいつも身の丈を超えたものを欲しがり、時に借金をしてまで手に入れてしまう…。父はそんな母を諫めもせず、働いて働いて、そして過労で亡くなりました…。私も出来る限りの事はしてきたつもりです。ここでの給金だってほとんど実家に送っているのですよ…」
「君は休暇もほとんど出歩かず屋敷で鍛錬に励んでいると聞いているよ。給金のほとんどを…、そうだったのか…」
彼の母親は今もオーケソン領に借りた小さな家に弟妹達の面倒を見ながら暮らして居るという。何故ここに呼ばないのかと聞けば、母親本人が嫌がるのだと言うじゃないか。
オーケソン領の一部はもともとルサンブール侯爵領だったはず。
断絶し、領地を接収され再編纂された時にオーケソン家に吸収されたのだと、12家について調べていた時、聖王国の歴史書にそう記してあった。
「ここはもともとルサンブール家の土地だった。だから動かない、そうかたくなに言い張ってどれだけ呼び寄せようとしても首を縦に振らないのです…。それどころか、いつになったら叙爵するのだ、何のためにリッターホルムへ行ったのだと私を責めるばかり…、少し疲れてしまって…」
「それは…確かに何と言って良いのか…」
「その叙爵すらイングウェイに先を越され…すこし気持ちが…その…、自分に公爵家の従士など務まるはずが無かったのだと…」
「馬鹿を言うな!確かにイングウェイは今回私をマァの村まで無傷で送り届けたことを高く評価され、ユーリウス様からの口添えもあり騎士爵を賜ったが君と彼とでは土台が違うだろう!」
同じくお家復興をかけリッターホルムに残った12家の一人、元ペンハイム侯爵家の縁続きになるイングウェイは一足先に準貴族とはいえ騎士爵位を賜った。
だが彼は妻も子も居る30前の青年で、年も上なら体躯も大きく、もともと地方にある男爵領の下町で肉の解体をしていた男。
刃物捌きにも血にも慣れた彼は殿下の護衛騎士から少し手ほどきを受けると、周囲が驚くほどあっという間に剣技を覚えていったのだ。
そしてあの日彼の護衛によって私はどれほど助けられたか分からない。それは事実なのだが…
「ビョルン、確かに彼は腕が立つ。だが人には向き不向きがあるものだし、何も功績は武功だけであげるものでは無いだろう?私を見るがいい。あの曲者ぞろいの屋敷の中で私が自分を顧みて平気でいると思うかい?」
「アレクシ様…」
「何も出来ない自分に落ち込んだこともあったさ。だがある時思ったんだ。曲者しか居ないからこそ私は普通でいよう、とね。」
「ふふ…」
「そうさ。皆すぐに暴走するだろう?あのノールでさえ」
「そうですね…、ああ見えてノール様はアッシュ様かエスター様がご一緒だとタガが外れるようです」
「ほらそれだ」
「え?」
「君は弟妹の世話をしていたからだろうか…、本当によく人を見ている。それはイングウェイには無い君の長所だ。」
「アレクシ様…、そう言って下さるのですか?」
「勿論だとも。君には恐らく人を采配する力がある。その力をもっと伸ばすと良い。いいかい、このリッターホルムでは争いなどもう起きないさ。と言うことはだ、イングウェイの出番は当分ないと言うことだ。」
「そんなこと…」
「いや、そうでなくてはいけないだろう?そして今から多くの人が、それも役人や従士が増えるリッターホルムではまさに君の力が必要になる。期待しているよ、ビョルン」
大した力になれない自分がもどかしい…。ここに居るのがアッシュ君やエスターであればもっと気の利いた言葉をかけるのだろうが…。
ビョルンには母親の問題はアッシュ君にも相談してみるとそう言い残し、仕事の途中でもある私はその場を後にする。
だが、それでも私を見送るビョルンの顔は、もう地面に向いては居なかった…。
「アレクシ様…、いえ、今日は非番なので領都で暇をつぶしていたところです」
「だが顔つきが冴えないようだ。どうかしたのかい?私で良ければ話を聞くが…」
断絶した12家の一つである元ルサンブール侯爵家に連なるビョルン。彼は亡くなった父親に代わり、母や弟妹達の面倒を見る実に感心な若者だ。
このリッターホルムへ来る前はオーケソン侯爵領でフットマンを務めていた見目の良い青年でもある。何しろあのビルギッタ嬢がお気に入りだったというのだから、そのことからも彼の見栄えが伺い知れると言うものだ。
その彼が領都の街頭に置かれたベンチに腰掛け、何度もため息をつきながら俯いているのだから気になるのも当然だろう。
私は素通りすることも出来ず、そう声をかけた。
「どう…と言っても、どうにかできることでも無いのでお気になさらず…。特に一つは自分自身の問題なので…」
「言ってみなければ分からないだろう?それに話して整理がつくこともある。私自身大して有益な助言が出来るなどと思っていないさ、だが聞くのは得意なんだ。さあビョルン」
「ありがとうございます。そうまで仰るのなら、実は…」
彼を悩ます大きな問題。それは彼の母親にある。またここにも問題のある母親が…、ここにアッシュ君がいたら恐らく「どいつもこいつも!」と息巻くだろう。
だが彼の母親に関する問題は以前より続く根の深い問題だ。その母親の失態があったからこそ、アッシュ君はビルギッタ嬢の招待を受けアデリーナとの初対面を果たしたのだから…。
「母はどうしても自分が本来なら貴族だったという思いが捨てられないのです。そのためいつも身の丈を超えたものを欲しがり、時に借金をしてまで手に入れてしまう…。父はそんな母を諫めもせず、働いて働いて、そして過労で亡くなりました…。私も出来る限りの事はしてきたつもりです。ここでの給金だってほとんど実家に送っているのですよ…」
「君は休暇もほとんど出歩かず屋敷で鍛錬に励んでいると聞いているよ。給金のほとんどを…、そうだったのか…」
彼の母親は今もオーケソン領に借りた小さな家に弟妹達の面倒を見ながら暮らして居るという。何故ここに呼ばないのかと聞けば、母親本人が嫌がるのだと言うじゃないか。
オーケソン領の一部はもともとルサンブール侯爵領だったはず。
断絶し、領地を接収され再編纂された時にオーケソン家に吸収されたのだと、12家について調べていた時、聖王国の歴史書にそう記してあった。
「ここはもともとルサンブール家の土地だった。だから動かない、そうかたくなに言い張ってどれだけ呼び寄せようとしても首を縦に振らないのです…。それどころか、いつになったら叙爵するのだ、何のためにリッターホルムへ行ったのだと私を責めるばかり…、少し疲れてしまって…」
「それは…確かに何と言って良いのか…」
「その叙爵すらイングウェイに先を越され…すこし気持ちが…その…、自分に公爵家の従士など務まるはずが無かったのだと…」
「馬鹿を言うな!確かにイングウェイは今回私をマァの村まで無傷で送り届けたことを高く評価され、ユーリウス様からの口添えもあり騎士爵を賜ったが君と彼とでは土台が違うだろう!」
同じくお家復興をかけリッターホルムに残った12家の一人、元ペンハイム侯爵家の縁続きになるイングウェイは一足先に準貴族とはいえ騎士爵位を賜った。
だが彼は妻も子も居る30前の青年で、年も上なら体躯も大きく、もともと地方にある男爵領の下町で肉の解体をしていた男。
刃物捌きにも血にも慣れた彼は殿下の護衛騎士から少し手ほどきを受けると、周囲が驚くほどあっという間に剣技を覚えていったのだ。
そしてあの日彼の護衛によって私はどれほど助けられたか分からない。それは事実なのだが…
「ビョルン、確かに彼は腕が立つ。だが人には向き不向きがあるものだし、何も功績は武功だけであげるものでは無いだろう?私を見るがいい。あの曲者ぞろいの屋敷の中で私が自分を顧みて平気でいると思うかい?」
「アレクシ様…」
「何も出来ない自分に落ち込んだこともあったさ。だがある時思ったんだ。曲者しか居ないからこそ私は普通でいよう、とね。」
「ふふ…」
「そうさ。皆すぐに暴走するだろう?あのノールでさえ」
「そうですね…、ああ見えてノール様はアッシュ様かエスター様がご一緒だとタガが外れるようです」
「ほらそれだ」
「え?」
「君は弟妹の世話をしていたからだろうか…、本当によく人を見ている。それはイングウェイには無い君の長所だ。」
「アレクシ様…、そう言って下さるのですか?」
「勿論だとも。君には恐らく人を采配する力がある。その力をもっと伸ばすと良い。いいかい、このリッターホルムでは争いなどもう起きないさ。と言うことはだ、イングウェイの出番は当分ないと言うことだ。」
「そんなこと…」
「いや、そうでなくてはいけないだろう?そして今から多くの人が、それも役人や従士が増えるリッターホルムではまさに君の力が必要になる。期待しているよ、ビョルン」
大した力になれない自分がもどかしい…。ここに居るのがアッシュ君やエスターであればもっと気の利いた言葉をかけるのだろうが…。
ビョルンには母親の問題はアッシュ君にも相談してみるとそう言い残し、仕事の途中でもある私はその場を後にする。
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