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236 彼とトネリコの樹
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あれからアルパ君にはお屋敷の中に部屋が用意された。ようやく教会での暮らしから解放され…、でもそのことに一番ほっとしたのは修道士さん達だったという。扱いに困ってたのか…。
何だかんだで僕とも、カレッジで上司にあたるノールさんとも、何ならナッツとも親しくなっていたアルパ君は思いのほかスムーズに馴染んでいた。まぁふわっっとした子だし生活自体は貴族の方が慣れてるしね。
手術跡がすっかり良くなる頃にはカレッジの仕事も再開し、以前よりも笑顔の増えた彼は思う存分リッターホルムを楽しんでいる。…そして時折山のように、いや山脈のように積まれた釣り書きを前に困った顔をしている…。今のリッターホルムに縁付きたい貴族家はとても多いのだ。現金なものだよね。
その釣り書きを仕分けするためにも、アルパ君にはカイが従者として側に付いた。
すっかり一人前になったユーリの従者、兄弟であるカイとダリ。その弟は弟の従者に…。ペルクリットですら従者の居なかったアルパ君はなんだか少しくすぐったそうだ。
アレクシさんはアルパ君を養子にという責任感から解放された。でもその事に一番喜んだのはノールさんと…ビョルンさんだった。
ノールさんはもともとアレクシさんとアデリーナの縁が深まることに反対だったし、ビョルンさんは…想い人がいきなり子持ちになるのは複雑だったんだろうと想像する。それももしかしたら恋敵かも知れないのに…。
そしてようやく…僕の誕生日から二か月遅れでユーリの誕生日が…、二十歳の誕生日がやってきた!WEB小説の向こう側だ!
ご当主様の誕生日。去年は王都に出向いてて祝えなかった誕生日。僕の誕生日なんかとは比べ物にならないくらい盛大な、領全員でお祝いするユーリの20thアニバーサリー!
僕の誕生日は…非常~に残念ながら邪魔が入ったけど今日こそは無事やり遂げて見せる!敏腕イベントプランナーたるこの僕が!
なんども眺めた『出かけよう!世界の奇祭20選』、行きたかったあの祭りもこの祭りも、見本なら山ほどあるんだこの頭には!毎年一つづっていうのはどうだろうか?
「父さん、母さん、それから兄さん!忙しい時期にムリ言ってごめんね。でも来てくれて嬉しいよ」
「いいのよ。母さんも一度翼竜乗って見たかったし」
「2騎も用意してくれてありがとな。」
「アッシュ、これは好きなところで好きなだけ飲み食いしてもいいのかい?マァの村の祭りに似てるんだな」
「規模は全然違うけどね。好きなだけ楽しんでいってね!今日は誕生日の中でも特別なんだ!どうしても全員でお祝いしたかったから…。今日だけは絶対…」
領内の至る所に振舞いの御馳走とビールが用意され、その様相はまるで世界最大規模の酔っ払いを生み出す祭典、オクトーバーフェスタのようだ。臨時休校となったため学生たちも町に繰り出し思い思いに楽しんでいる。飲んで食べて歌って踊って…ああ楽しそう。
そして二か月前テープカットをした船のオブジェには子供たちが群がり楽しそうに遊んでいる。
馬車に乗って領内を回る僕たちの目にはそんな光景ばかりが飛び込んできて…
それにああ…、領主の馬車に向かって大きく手を振る領民達。それに向かって手を振り返すユーリの姿。
あの日馬車の窓から目を逸らした悲しい子供はもうどこにも居ない。ここに居るのは領民にも使用人にも愛された、世界で一番幸せなリッターホルムのご当主様だ。
夢にまで見たユーリのお手振り…
「ユーリ、僕はこの日を迎えるために頑張ってきたんだよ」
それにユーリは何の返事もしなかった。だって…公爵様の唇はキスをするのに忙しいからね…
お屋敷の中でも着々と夜会の準備が進められていく。
公爵家主催の夜会への招待…、今では誰もがのどから手を出す、お待ちかねのプラチナチケットである。
解放された公爵邸に続々と訪れる招待客。ヴェストさんの打ち鳴らすドラの音を合図に…さぁ!待ちに待った大夜会が今始まる!
アレクシさんはノールさんやヘンリックさんに友人の間を忙しく連れまわされている。その度にグラスを交わして…きっと明日は二日酔いだ。
王城からは代表してケネスが来てくれた。ケネスはリッターホルムでも人気の王子様。既に領都でも散々飲んで…出来上がっている…だと?
そんな無防備な王子様は…鵜の目鷹の目の女性陣にジリジリと周りを包囲されて…いる…。ブルッ
アルパ君はさすがに病み上がりなので今回は自室の番人だ。若いから回復力は高いと思うけど…念の為ね。
手術の跡を見たがる人は多いけど…普通にセクハラだから!それ!
エスターはマイペースに今日も書庫から出てこない。エスターのぶれなさはいつでも僕の安定剤だ。
ナッツとサーダさんはある意味本日の裏主役。戦場の指揮官には声も掛けられやしない…
ん?ふ、ふおぉぉぉ!
「ユーリ…、いつもセクシーだけど今日は一段とセクシー、色気が駄々洩れだよ…。」
「そうかい?気に入った?」
「とっても!」
頭一個分以上の身長差は結局縮まらなかったな…、そんなことを考えながらユーリの隣で彼を見上げる。
その顔は威厳に満ち、その視線は未来に向いている。
そんな僕に気付いてふふっって笑うユーリを見て、僕の顔も思わず全開でほころんだ。
僕の憧れをこれでもかと詰めた大好きな毒公爵、ううん、エロ公爵。その後ろには発展途上の家令と引退した老執事と働き者の御者も居て孤独の影は…もうどこにもない。
そして僕には…
リッターホルムがあって、そこには大きな書庫とカレッジがあって…屋敷には常に最善を導き出す執事が居て、頑固だけどとても頭のいい教師が居て、僕の大事な本を僕より大切に扱う頭のおかしな司書が居て、そしていつでも僕を見守り僕のお腹を満たしてくれる義足のシェフとあざといパティシエが居る!
神様がくれた僕のボーナスステージ。僕は今幸せだって誰も彼もに届けばいい。距離も時間も関係なく…
「村長、御神木のある禁足地から白い花びらが…」
「これは…トネリコの花じゃないか。もう何年も咲かなかったと言うのに…。賢者様が喜んでいるのかのぅ?めでたいことだ」
「そう言えば今日はリッターホルムの祭りの日か。ラーシュとロブン、それからタピオは祝いに駆け付けたんだったな。」
「アッシュが調子に乗って叱られて無きゃいいが」
「はっはっはっ」
「大司教様、以前挿し木したトネリコの枝でございますが…」
「うむ。クルポックル様の枝であるな。」
「正直折れた枝を挿し木したところで…と思っていたのですがまさか根付くとは…」
「これが賢者様の奇跡であろう。だがこれも我らの信仰あってこそ」
「そのトネリコに花が咲いてございます」
「なんと!おお…ミーミルよ…ありがたや…」
「あ…、あらまぁ!あなた、おじいさんちょっと見て頂戴。ほらこの盆栽…」
「あの子のご友人が置いて行ったトネリコだな」
「ほらここ、白い花が…。」
「直植えでもなければ花は咲かないと思ったんだが…」
「じゃぁ向こうであの子に何か良いことでもあったのかしら…」
「そうだ。きっとそうだとも。娘夫婦にも見せてやろう。」
「すぐに呼んできますね」
長い長い僕の物語はこうして本当の幕を閉じ、そしてここからは僕とユーリ、二人で描く誰も知らない未知の物語が始まる。
季節は秋…、収穫を終えた畑は冬の間に力を蓄え、そして春、準備を終えた大地からは新たな種が芽吹くのだ。
僕のスキルは〝種子創造”。
農夫の息子が種子創造、まさにうってつけのスキルじゃないか。
大きなサロンの窓から覗く裏庭。そこから見えるのは公爵家には不似合いな、少しだけ素朴な、僕が精魂込めて作った手作りの庭。前世の祖母が読んでた大量のガーデニング本。こそっと見ていたあの本を参考に、祖母を思い出しながら毎日すこしずつコツコツ作りあげた再生の庭。
ユーリの為のその花園は今日も色とりどりの花を咲かせている。いつでも何があっても決して揺るがなかった僕の想いを花びらに乗せて。
「灰は栄養になる…灰は復活の証、灰は聖なる力…アッシュ、私のクルポックル…」
耳を震わすユーリの声。毒公爵の甘くて濃厚な毒は永遠に僕の栄養になる…。ユーリ、僕の銀の月…
「カイ、ねぇほらあれを見て。銀の月の下に新緑の森が出来てるよ。とても幻想的…」
「あれはオーロラですね。アルパ様は初めてですか?滅多に見れるものではないのですよ」
空を覆う大いなる緑の奇跡、そこには描かれていたのは誰にも見えない小さな3つのアルファベット。それは…
fin
ここまでお読みいただきありがとうございました。
本編はここまでです。
ちょこちょこっと軽いおまけ話が続きます。お付き合いいただけたら幸いです。
何だかんだで僕とも、カレッジで上司にあたるノールさんとも、何ならナッツとも親しくなっていたアルパ君は思いのほかスムーズに馴染んでいた。まぁふわっっとした子だし生活自体は貴族の方が慣れてるしね。
手術跡がすっかり良くなる頃にはカレッジの仕事も再開し、以前よりも笑顔の増えた彼は思う存分リッターホルムを楽しんでいる。…そして時折山のように、いや山脈のように積まれた釣り書きを前に困った顔をしている…。今のリッターホルムに縁付きたい貴族家はとても多いのだ。現金なものだよね。
その釣り書きを仕分けするためにも、アルパ君にはカイが従者として側に付いた。
すっかり一人前になったユーリの従者、兄弟であるカイとダリ。その弟は弟の従者に…。ペルクリットですら従者の居なかったアルパ君はなんだか少しくすぐったそうだ。
アレクシさんはアルパ君を養子にという責任感から解放された。でもその事に一番喜んだのはノールさんと…ビョルンさんだった。
ノールさんはもともとアレクシさんとアデリーナの縁が深まることに反対だったし、ビョルンさんは…想い人がいきなり子持ちになるのは複雑だったんだろうと想像する。それももしかしたら恋敵かも知れないのに…。
そしてようやく…僕の誕生日から二か月遅れでユーリの誕生日が…、二十歳の誕生日がやってきた!WEB小説の向こう側だ!
ご当主様の誕生日。去年は王都に出向いてて祝えなかった誕生日。僕の誕生日なんかとは比べ物にならないくらい盛大な、領全員でお祝いするユーリの20thアニバーサリー!
僕の誕生日は…非常~に残念ながら邪魔が入ったけど今日こそは無事やり遂げて見せる!敏腕イベントプランナーたるこの僕が!
なんども眺めた『出かけよう!世界の奇祭20選』、行きたかったあの祭りもこの祭りも、見本なら山ほどあるんだこの頭には!毎年一つづっていうのはどうだろうか?
「父さん、母さん、それから兄さん!忙しい時期にムリ言ってごめんね。でも来てくれて嬉しいよ」
「いいのよ。母さんも一度翼竜乗って見たかったし」
「2騎も用意してくれてありがとな。」
「アッシュ、これは好きなところで好きなだけ飲み食いしてもいいのかい?マァの村の祭りに似てるんだな」
「規模は全然違うけどね。好きなだけ楽しんでいってね!今日は誕生日の中でも特別なんだ!どうしても全員でお祝いしたかったから…。今日だけは絶対…」
領内の至る所に振舞いの御馳走とビールが用意され、その様相はまるで世界最大規模の酔っ払いを生み出す祭典、オクトーバーフェスタのようだ。臨時休校となったため学生たちも町に繰り出し思い思いに楽しんでいる。飲んで食べて歌って踊って…ああ楽しそう。
そして二か月前テープカットをした船のオブジェには子供たちが群がり楽しそうに遊んでいる。
馬車に乗って領内を回る僕たちの目にはそんな光景ばかりが飛び込んできて…
それにああ…、領主の馬車に向かって大きく手を振る領民達。それに向かって手を振り返すユーリの姿。
あの日馬車の窓から目を逸らした悲しい子供はもうどこにも居ない。ここに居るのは領民にも使用人にも愛された、世界で一番幸せなリッターホルムのご当主様だ。
夢にまで見たユーリのお手振り…
「ユーリ、僕はこの日を迎えるために頑張ってきたんだよ」
それにユーリは何の返事もしなかった。だって…公爵様の唇はキスをするのに忙しいからね…
お屋敷の中でも着々と夜会の準備が進められていく。
公爵家主催の夜会への招待…、今では誰もがのどから手を出す、お待ちかねのプラチナチケットである。
解放された公爵邸に続々と訪れる招待客。ヴェストさんの打ち鳴らすドラの音を合図に…さぁ!待ちに待った大夜会が今始まる!
アレクシさんはノールさんやヘンリックさんに友人の間を忙しく連れまわされている。その度にグラスを交わして…きっと明日は二日酔いだ。
王城からは代表してケネスが来てくれた。ケネスはリッターホルムでも人気の王子様。既に領都でも散々飲んで…出来上がっている…だと?
そんな無防備な王子様は…鵜の目鷹の目の女性陣にジリジリと周りを包囲されて…いる…。ブルッ
アルパ君はさすがに病み上がりなので今回は自室の番人だ。若いから回復力は高いと思うけど…念の為ね。
手術の跡を見たがる人は多いけど…普通にセクハラだから!それ!
エスターはマイペースに今日も書庫から出てこない。エスターのぶれなさはいつでも僕の安定剤だ。
ナッツとサーダさんはある意味本日の裏主役。戦場の指揮官には声も掛けられやしない…
ん?ふ、ふおぉぉぉ!
「ユーリ…、いつもセクシーだけど今日は一段とセクシー、色気が駄々洩れだよ…。」
「そうかい?気に入った?」
「とっても!」
頭一個分以上の身長差は結局縮まらなかったな…、そんなことを考えながらユーリの隣で彼を見上げる。
その顔は威厳に満ち、その視線は未来に向いている。
そんな僕に気付いてふふっって笑うユーリを見て、僕の顔も思わず全開でほころんだ。
僕の憧れをこれでもかと詰めた大好きな毒公爵、ううん、エロ公爵。その後ろには発展途上の家令と引退した老執事と働き者の御者も居て孤独の影は…もうどこにもない。
そして僕には…
リッターホルムがあって、そこには大きな書庫とカレッジがあって…屋敷には常に最善を導き出す執事が居て、頑固だけどとても頭のいい教師が居て、僕の大事な本を僕より大切に扱う頭のおかしな司書が居て、そしていつでも僕を見守り僕のお腹を満たしてくれる義足のシェフとあざといパティシエが居る!
神様がくれた僕のボーナスステージ。僕は今幸せだって誰も彼もに届けばいい。距離も時間も関係なく…
「村長、御神木のある禁足地から白い花びらが…」
「これは…トネリコの花じゃないか。もう何年も咲かなかったと言うのに…。賢者様が喜んでいるのかのぅ?めでたいことだ」
「そう言えば今日はリッターホルムの祭りの日か。ラーシュとロブン、それからタピオは祝いに駆け付けたんだったな。」
「アッシュが調子に乗って叱られて無きゃいいが」
「はっはっはっ」
「大司教様、以前挿し木したトネリコの枝でございますが…」
「うむ。クルポックル様の枝であるな。」
「正直折れた枝を挿し木したところで…と思っていたのですがまさか根付くとは…」
「これが賢者様の奇跡であろう。だがこれも我らの信仰あってこそ」
「そのトネリコに花が咲いてございます」
「なんと!おお…ミーミルよ…ありがたや…」
「あ…、あらまぁ!あなた、おじいさんちょっと見て頂戴。ほらこの盆栽…」
「あの子のご友人が置いて行ったトネリコだな」
「ほらここ、白い花が…。」
「直植えでもなければ花は咲かないと思ったんだが…」
「じゃぁ向こうであの子に何か良いことでもあったのかしら…」
「そうだ。きっとそうだとも。娘夫婦にも見せてやろう。」
「すぐに呼んできますね」
長い長い僕の物語はこうして本当の幕を閉じ、そしてここからは僕とユーリ、二人で描く誰も知らない未知の物語が始まる。
季節は秋…、収穫を終えた畑は冬の間に力を蓄え、そして春、準備を終えた大地からは新たな種が芽吹くのだ。
僕のスキルは〝種子創造”。
農夫の息子が種子創造、まさにうってつけのスキルじゃないか。
大きなサロンの窓から覗く裏庭。そこから見えるのは公爵家には不似合いな、少しだけ素朴な、僕が精魂込めて作った手作りの庭。前世の祖母が読んでた大量のガーデニング本。こそっと見ていたあの本を参考に、祖母を思い出しながら毎日すこしずつコツコツ作りあげた再生の庭。
ユーリの為のその花園は今日も色とりどりの花を咲かせている。いつでも何があっても決して揺るがなかった僕の想いを花びらに乗せて。
「灰は栄養になる…灰は復活の証、灰は聖なる力…アッシュ、私のクルポックル…」
耳を震わすユーリの声。毒公爵の甘くて濃厚な毒は永遠に僕の栄養になる…。ユーリ、僕の銀の月…
「カイ、ねぇほらあれを見て。銀の月の下に新緑の森が出来てるよ。とても幻想的…」
「あれはオーロラですね。アルパ様は初めてですか?滅多に見れるものではないのですよ」
空を覆う大いなる緑の奇跡、そこには描かれていたのは誰にも見えない小さな3つのアルファベット。それは…
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
本編はここまでです。
ちょこちょこっと軽いおまけ話が続きます。お付き合いいただけたら幸いです。
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