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ごく普通な農家の息子は勘当息子を溺愛する?🈡
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そして急遽開催された家族会議。議題は言わずと知れた『カミーユ君を今後どうするか』だ。
「母さん、父さん、タピオ兄さん、それで…どうすんのカミーユ君?」
「そのうち飽きて帰るかと思ったんだけどな。」
「すっかり村にも馴染んじゃってね。」
「え、ひどいですタピオさん、お母様」
「ひどいのは君だよ?カミーユ君」
「ちょっと外出て帰って来るとなんだかいっぱいお菓子貰って帰ってくるのよ」
「村の長老たちがカミュちゃんカミュちゃんって可愛がってるんだよな。ネリばあさんとか」
「皆さんお優しいです」
「へ、へぇ…?」
おかしいな…。僕は頼りにされたことはあっても「アッシュちゃん」なんて可愛がられたことはなかったのに…
むしろげんこつを食らう方が多かったような…
「あんたは口が減らないのよ」
「お前は一言多いんだよ」
「ハモった⁉」
「まぁ良いじゃないか、カミーユが満足するまで好きにさせてやれば。一人面倒見るくらい…なぁタピオ」
「いつまでもグズグズしてたあんたが悪い」
「仕方ないだろ。いろいろとやることがあったんだって」
「う…、それを言われると…申し訳なさの極み…」
農村の娘や息子は所帯を持つのがとんでもなく早い。大体10代のうちに結婚して20歳で子供が二人、とかざらだから。ましてや兄さんの代は男比率がけっこう高い。兄さんってば魔女退治に気を取られて嫁取り合戦に出遅れてしまった。
おかげで既に該当するお相手が村にはほぼ居ない…。あくまで村の中にはだけど…。だからって兄さんがわざわざ村の外まで嫁探しに行くとは到底思えない…。
「いいさ。俺は酒飲んで仲間とワイワイやってる方が性に合ってるし。カミーユの世話くらい大したコトじゃない」
「タピオ、あんた犬でも飼うみたいに…」
「犬は共通認識なのか…」
「おかしいか?」
「そうだ母さん、ついでにあれも話しておこうか?実はなアッシュ…。母さんのお腹にはな…」
「照れちゃうわねぇ。」
「な、なんてっ?!」
賢者の赤い実を食べた影響かなにかだろうか?母さんたちはこんなに夫婦仲が良いのに僕の弟は出来なかった。
…僕の推察だが、きっとこれはWEB小説の終わりまで、つまりユーリが20歳を過ぎるまで、僕に直接関わるキャラ増員がNGだった為じゃないかと思う。
つまり既にその縛りは解禁になってるはず…だからってまさか今、あ、赤ちゃん?
「実はね、カミーユが森で採ってきた不思議な実を食べたらこうなってね…」
「ぎょぇーーー!か、母さん!お告げは?何も夢見に立たなかった?」
「大丈夫よ。変な感じはしないから」
「カミーユ君、その森って…」
「もちろんあの泉のある森です。あの場所こそ絵に残すべきかと思いまして。」
「カミーユ君‼ 何でもかんでも拾って来るんじゃありません!母さんもとりあえず何でも噛るのヤメテ!」
「何だか食べられる気がしてねぇ…」
「す、スイマセン…。でも泉の傍にあるトネリコの絵を描いてたらフワリと落ちてきて…。どうしてだかお母様に渡さなきゃいけない気がして…」
「フワリと…トネリコの翅果か…。」
気がして気がしてって二人そろって何呑気なこと言ってんだか!これが笑茸とかだったらどうすんの!あ、けど…
ふ、と頭に浮かんだのは、これがクルポックル様からの奇蹟なんじゃないかって事。賢者様の頼みをきいて僕を宿し育て上げた母さんへの贈り物なんじゃないかって…。
突拍子もない思い付きだけど、案外正解な気がする…。
「とにかくこの子は普通の子よ。楽しみねぇ」
「まるで僕が普通じゃないみたいな…失礼な!」
「まぁまぁ。そんな訳だ。アッシュだけじゃなくタピオもなにか大仕事を終えたんだろう?なら残りの人生は好きなように生きるといい。父さん母さんのこととか考えなくていいからな。自分の為に生きるんだ。分かったかいタピオ。それからアッシュも」
「ありがとう父さん。」
「…うん。」
「じ、じゃぁタピオさん、いつか一緒に旅にでませんか?僕絵を描きながら国中周るの夢だったんです!」
「旅…?」
「おじいちゃんになってからでもいいんです。僕…、タピオさんとの馬車の道中も船旅も全部夢みたいに幸せだった。あんな風にもう一度二人で旅したい…。一年くらい掛けて…。あ、あのっ!今度はちゃんとお金持って行きますから…」
その言葉にタピオ兄さんが何を感じたのかは分からない。けど…、兄さんの顔には、まんざらでもない、そう書いてあった。
兄さん…。そう言えば昔っからお土産お土産って外のものが大好きだった…。リッターホルムに来たときもすごく楽しそうだったし…。新しいものや珍しいものが大好きな兄さん。もしかして兄さんは以前から色んな世界を見たかったのかも知れない…。
マァの村で日々楽しそうに暮らす兄さん…。けど兄さんが本当にしたかったことは何だろう…?
…父さんの言う通りだ。僕の成長を護るために生を受けた兄さん。使命を終えた今、兄さんには自由に生きて欲しい…。いや、そうすべきだ。
あ…だからクルポックル様は母さんに赤ちゃんを…!
…そっか…、あれは兄さんへのお礼でもあったんだ。兄さんが母さんたちを心配しなくていい様にっていう…
とにかく、こうして兄さんの小屋にはすっとぼけた絵描きがお婿さんを自称しながら居座ることになってしまった。
カミーユ君がどこまで本気かいまいち分からない。けど彼は兄さんが隣に居るだけで満足みたいだし…?相変わらず兄さんは笑いながら、割と適当にあしらっている。
この二人の仲が今後飼い主とペット以上へ進展するかどうかについては…神のみぞ知る、だ…。
「母さん、父さん、タピオ兄さん、それで…どうすんのカミーユ君?」
「そのうち飽きて帰るかと思ったんだけどな。」
「すっかり村にも馴染んじゃってね。」
「え、ひどいですタピオさん、お母様」
「ひどいのは君だよ?カミーユ君」
「ちょっと外出て帰って来るとなんだかいっぱいお菓子貰って帰ってくるのよ」
「村の長老たちがカミュちゃんカミュちゃんって可愛がってるんだよな。ネリばあさんとか」
「皆さんお優しいです」
「へ、へぇ…?」
おかしいな…。僕は頼りにされたことはあっても「アッシュちゃん」なんて可愛がられたことはなかったのに…
むしろげんこつを食らう方が多かったような…
「あんたは口が減らないのよ」
「お前は一言多いんだよ」
「ハモった⁉」
「まぁ良いじゃないか、カミーユが満足するまで好きにさせてやれば。一人面倒見るくらい…なぁタピオ」
「いつまでもグズグズしてたあんたが悪い」
「仕方ないだろ。いろいろとやることがあったんだって」
「う…、それを言われると…申し訳なさの極み…」
農村の娘や息子は所帯を持つのがとんでもなく早い。大体10代のうちに結婚して20歳で子供が二人、とかざらだから。ましてや兄さんの代は男比率がけっこう高い。兄さんってば魔女退治に気を取られて嫁取り合戦に出遅れてしまった。
おかげで既に該当するお相手が村にはほぼ居ない…。あくまで村の中にはだけど…。だからって兄さんがわざわざ村の外まで嫁探しに行くとは到底思えない…。
「いいさ。俺は酒飲んで仲間とワイワイやってる方が性に合ってるし。カミーユの世話くらい大したコトじゃない」
「タピオ、あんた犬でも飼うみたいに…」
「犬は共通認識なのか…」
「おかしいか?」
「そうだ母さん、ついでにあれも話しておこうか?実はなアッシュ…。母さんのお腹にはな…」
「照れちゃうわねぇ。」
「な、なんてっ?!」
賢者の赤い実を食べた影響かなにかだろうか?母さんたちはこんなに夫婦仲が良いのに僕の弟は出来なかった。
…僕の推察だが、きっとこれはWEB小説の終わりまで、つまりユーリが20歳を過ぎるまで、僕に直接関わるキャラ増員がNGだった為じゃないかと思う。
つまり既にその縛りは解禁になってるはず…だからってまさか今、あ、赤ちゃん?
「実はね、カミーユが森で採ってきた不思議な実を食べたらこうなってね…」
「ぎょぇーーー!か、母さん!お告げは?何も夢見に立たなかった?」
「大丈夫よ。変な感じはしないから」
「カミーユ君、その森って…」
「もちろんあの泉のある森です。あの場所こそ絵に残すべきかと思いまして。」
「カミーユ君‼ 何でもかんでも拾って来るんじゃありません!母さんもとりあえず何でも噛るのヤメテ!」
「何だか食べられる気がしてねぇ…」
「す、スイマセン…。でも泉の傍にあるトネリコの絵を描いてたらフワリと落ちてきて…。どうしてだかお母様に渡さなきゃいけない気がして…」
「フワリと…トネリコの翅果か…。」
気がして気がしてって二人そろって何呑気なこと言ってんだか!これが笑茸とかだったらどうすんの!あ、けど…
ふ、と頭に浮かんだのは、これがクルポックル様からの奇蹟なんじゃないかって事。賢者様の頼みをきいて僕を宿し育て上げた母さんへの贈り物なんじゃないかって…。
突拍子もない思い付きだけど、案外正解な気がする…。
「とにかくこの子は普通の子よ。楽しみねぇ」
「まるで僕が普通じゃないみたいな…失礼な!」
「まぁまぁ。そんな訳だ。アッシュだけじゃなくタピオもなにか大仕事を終えたんだろう?なら残りの人生は好きなように生きるといい。父さん母さんのこととか考えなくていいからな。自分の為に生きるんだ。分かったかいタピオ。それからアッシュも」
「ありがとう父さん。」
「…うん。」
「じ、じゃぁタピオさん、いつか一緒に旅にでませんか?僕絵を描きながら国中周るの夢だったんです!」
「旅…?」
「おじいちゃんになってからでもいいんです。僕…、タピオさんとの馬車の道中も船旅も全部夢みたいに幸せだった。あんな風にもう一度二人で旅したい…。一年くらい掛けて…。あ、あのっ!今度はちゃんとお金持って行きますから…」
その言葉にタピオ兄さんが何を感じたのかは分からない。けど…、兄さんの顔には、まんざらでもない、そう書いてあった。
兄さん…。そう言えば昔っからお土産お土産って外のものが大好きだった…。リッターホルムに来たときもすごく楽しそうだったし…。新しいものや珍しいものが大好きな兄さん。もしかして兄さんは以前から色んな世界を見たかったのかも知れない…。
マァの村で日々楽しそうに暮らす兄さん…。けど兄さんが本当にしたかったことは何だろう…?
…父さんの言う通りだ。僕の成長を護るために生を受けた兄さん。使命を終えた今、兄さんには自由に生きて欲しい…。いや、そうすべきだ。
あ…だからクルポックル様は母さんに赤ちゃんを…!
…そっか…、あれは兄さんへのお礼でもあったんだ。兄さんが母さんたちを心配しなくていい様にっていう…
とにかく、こうして兄さんの小屋にはすっとぼけた絵描きがお婿さんを自称しながら居座ることになってしまった。
カミーユ君がどこまで本気かいまいち分からない。けど彼は兄さんが隣に居るだけで満足みたいだし…?相変わらず兄さんは笑いながら、割と適当にあしらっている。
この二人の仲が今後飼い主とペット以上へ進展するかどうかについては…神のみぞ知る、だ…。
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