チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する

kozzy

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1巻

1-3

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 それでも残りの半日はアッシュから離れない、そう決めていたのに……報酬欲しさにこんな時にまで授業を強行する家庭教師には心底うんざりする。
 彼は大伯父上に雇われ不承不承ここにやってきた嫌な教師だ。だが僕を忌避するあまり理由をつけては授業を休む。それに気づいた大伯父上は彼の報酬を成果報酬としたのだ。
 どうせ社交界になど出られない僕に教育が必要だとは到底思えない。貴族学校にだって入学しないのだから。だけどアッシュが「勉強は大切だ。サボらないで」と言うから仕方なく、午前の一時間だけ許可を出した。
 その間に彼は魔法のようなカエデの手で僕の食事を作り上げていく。彼のいない間も彼の事を思い出しながら食事ができるようにと。
 授業を終え厨房へ向かうと、僕の出入りを良く思わないシェフはあからさまに顔をしかめた。
 こんなのはもう慣れっこだ。
 王都邸の使用人だけじゃない。ここの使用人であっても……領民であっても……、僕がそこにいるだけで、彼らは何か恐ろしいものでも見たかのように視線を逸らし、僕を避ける。
 それは薔薇園を腐食させたあの事件により顕著になった。
 だけどもう構わない。僕にはアッシュがいる。彼のためにも僕は価値のある男でいなければならない。権威も名誉も必要としないアッシュにとっては、社交界など面倒なものでしかないようだ。
 ふふ、そんな彼に選ばれた事実がまた一層誇らしい。
 最後の最後までつないだ手をようやく離し、翼竜の飛ぶ空をいつまでもいつまでも見上げながら、それでも涙をこらえ小さな彼を見送った。
 あれ以来、僕は毎週届くアッシュからの手紙だけを支えに日々を過ごしていた。
 翼竜便の代金もそうだが、彼から届く手紙に使われている紙は王都の高級品と比べても遜色のない品質だし、何よりこれだけ頻繁では切手代もけっして安くはないだろう。
 なのに彼は、金銭の援助を申し出た僕に「ユーリがくれるものはステキな笑顔だけでいいよ」と書いて寄こしたのだ。僕が胸を熱くしたのは言うまでもない。


 そうして三か月ほどが過ぎ……、このリッターホルムの地を再びの黒雲が覆い隠す。
 あの男——僕の生物学上の父親が卑しくも金の無心に現れたのだ。
 来訪を知ったアレクシは僕に決して階下へは下りてこないよう言い渡すと、ホールに向かってきびすを返す。そうしている間にも階下からは押し問答をする声が聞こえてきた。

「お帰りください、ペルクリット伯爵。ここへは足を踏み入れない、そう大公と約束されたはずです。その引き換えに、王都の屋敷と遊行に困らない程度の手当を受け取っているのでしょう?」

 執事のオスモはすげなく対応する。だが父親から爵位を継ぎペルクリット伯爵となったあの男は、横柄にもズカズカとホールの中央まで歩を進めると、僕に聞こえるようわざと大きな声を張り上げたのだ。

「何を言うか、あんなはした金程度。それに父親が息子の顔を見に来て何が悪いのだ」

 ぬけぬけと「子の心配をするのが親というものだ」などと嘯くあの男と親子である事が、どれほど忌まわしいか……

「なんと愚かな真似を。ペルクリット伯、あなたは何を考えておいでですか」

 オスモは呆れ声を出す。爵位を継承した僕は正式な公爵閣下だ。伯爵であるあの男とは家格が違う。ましてや彼らの出入りを差し止める事は、大公である大伯父上のもと正式にサインをした取り決めである。

「この不敬は見逃す訳にはいきませぬ。貴族議会を通じ正式に抗議を申し立てますぞ」
「そうだ! 心配などと空々しい! 王都邸でのユーリウス様への冷遇の数々、私は何一つ忘れてはいない! 父親らしい事など何一つしてもいないくせに……この恥知らずめ!」

 感情的になるアレクシなど歯牙にもかけず、あの男はさらに声を荒げる。

「従者風情が偉くなったものだ。誰に向かってものを言っている! 下町で拾われた孤児ごときが!」

 アレクシは僕が七歳の時、乳母と入れ替わるようにして王都邸にやってきた。その後すぐにこの公爵領へと引き揚げたため、彼とあの男はほんの数か月程度の面識しかない。だがこの男はアレクシを下町の孤児と蔑み、一度たりとも本邸への出入りを許さなかった。なんて傲慢な男。

「では私から申し上げましょう。これが最後の通告です。この小切手を持ち今すぐその扉から外に出て、この地より即刻お立ち去りくださいませ。さすれば今回に限りお見逃しいたしましょう」

 オスモの用意した小切手を奪い取り、その内ポケットへと乱暴にねじ込むと、下劣な男はどこかの部屋にいるであろう僕の耳に届くよう、ことさら大きな声で刃のような言葉を投げつけた。

「ふん! 小切手などと……。だがくれると言うのなら貰っておこう。いいかユーリウス! 聞こえているのだろう、みじめな私の声が! それとも先代のリッターホルム公に騙された私をあざ笑っているのか!? だが私をこうしたのはお前の存在だ! お前は全てを腐らせる毒の子だ‼」

 毒の子……それが僕を表すもっとも的確な言葉……

「お前の母もお前が壊した! お前さえ生まれてこなければ私とカルロッタは上手くやっていたのだ! 毒公爵……それがお前の二つ名だ! 忘れるな! 毒を振りまくお前は一人寂しく生きて、絶望の中で死んでいくのだ!」

 母は僕が壊した……父は僕を憎んでいる……。だから僕は独りで生きていくのだ。こうして死ぬまで絶望の果てで……

「八つ当たりはやめろ! ユーリウス様の存在がなくともあなたが公爵位を受け継ぐ事はなかった!」
「およしなさい、アレクシ。声を荒げるのではありません。気は済みましたかペルクリット伯。ではお引き取りを……」

 乱暴に扉が閉められる音がした。張り裂けそうな心を抑えきれずに、僕は咄嗟に一番近くの部屋に飛び込んだ。
 中央の階段を上がり、右奥に突き当たるこの部屋こそ、母があの男を待ちわびた部屋だ。
 日当たりの悪い部屋の窓からは屋敷脇の馬車止めが見える。来る日も来る日もこの窓から、彼女は夫の馬車を探したのだ。待てど暮らせど到着しない馬車を待って、あの人は恋慕と恩讐を毎夜毎朝募らせていったのだ……

「オスモ! ユーリウス様はあの部屋の中だ。だが扉が開かないのはどういう事だ!」
「あの部屋には内鍵がついている。カルロッタ様が望まれたのだ……誰も入ってこられないようにと……」
「誰も……それはユーリウス様の事か……」

 困惑したアレクシの声が中まで聞こえてくる。
 父から浴びせられた言葉、そして母の残した黒い情念が僕の心を塗りつぶしていく。

「……オスモ……、こうなったユーリウス様はそう簡単には出てこないだろう」
「王都邸を後にした時のように、そして庭を腐食させた時のように毒素を吐かれる、そう思うのだな」

 アレクシがオスモと何かを話している。その声すらもはやおぼろげにしか届かない。

「私はアッシュ君を呼びに行ってくる。必ず連れて帰る。だからそれまで……頼む! ユーリウス様に間違いがないよう……」

 錯綜する感情。打ち消しては浮かび、浮かんでは打ち消す言葉の刃。そうして最後に残ったのはたった一つの言葉。【毒公爵】。
 アレクシの声が遠ざかる。そして僕の意識は……いつしか闇に囚われた。


   ◇◆◇


 公爵領から帰った僕は精力的に動いている。
 一週間ほどは刈り入れに追われ、こんな僕まで肉体労働に駆り出されて毎日ヘロヘロだった。でもようやく落ち着き、これで農作業の効率化を徹底的に考える事ができるだろう。
 うちはしがない零細農家だけど、僕の発案で冬の間はキノコ栽培で生計を立てている。
 一年を通して収入がある事は暮らしの安定をもたらし、心の豊かさにもつながってくる。
 ちなみに、メープルの甘味は僕のナイショの収入源だ。あれの売買は素朴な父さん母さんたちには少々荷が重い。あっという間に食い物にされ、利権を奪われるのが目に見えている。
『種子創造』は自分で作る植物なら何であろうが、大小問わず生み出すのも枯らすのも自由自在。
 本当に有用なスキルを持って生まれた僕はとことんついている。前世でろくに徳も積んでないのに……これも転生特典なんだろうか……?
 さてそんな事より、人手を増やさず効率を上げるには農具をレベルアップさせるしかない。
 トラクターやコンバインを作るのはさすがの僕にも無理ゲーだ。僕が作れるのは頑張っても精々、木製の砕土機や脱穀機ぐらい。
『農具のすべて』で見た記憶を頼りに必死になって設計図を描き起こす。
 ああけど……やっぱりトラクターが欲しい……。アナログなトラクターといったら……牛? そうだなぁ……、牛ぐらいはいた方が良いだろうか?
 材料と道具を買い集め、こういう事は器用にこなすタピオ兄さんに組み立ては丸投げした。
 その間に並行して行商人には牛を一頭手に入れてもらう。
 でき上がった砕土機を牛に引かせれば、ほーら、立派なトラクター。あれ? これ僕より有能じゃない? 小柄な僕より牛はよっぽど役立つ働き者だ。おまけにかわいい。思わず兄さんが牛にモーモーって名付けるほど、彼はあっという間にわが家に馴染んだ。


 そんな風に奔走していたある日、いきなりすごい形相のアレクシさんが現れたのだ。

「アッシュ! アッシュ君! 頼む、今すぐ公爵領に来てくれ! 一刻の猶予もない、すぐにだ!」
「ア、アレクシさん……一体どうし……ユーリに何かあったの!?」
「ああ、事情は翼竜の上で話す。ともかくすぐに!」

 マァの村へと戻ってから僕とユーリは文通をしていた。『交際術初級編』にも記載のあった、離れていても互いを知るのにとても有効な手段だ。ただ……あの本の初版年月日は確か昭和だったけど……
 でもでも! つい先日届いた返事は、とても落ち着いて過ごしているのが伝わってくるものだったのに……! 一体この数日間で何があった!?

「父さん母さん、それから兄さん、僕は公爵領へ行ってくるよ。あの子を放ってはおけないんだ」
「アッシュ……あんたはこの間もそう言って出かけたのに、何をやってたの? 情けない……。助けてあげられなかったの?」

 アイタタタ……、さすが母さん、ツッコミがするどい。

「いいえ、お母上、彼は十分公爵家の救いになりました。ですが、若き公爵にはまだまだ支えが必要なのです」
「あらまぁ、こんな立派な従者様がいて、支えになってやれないのかい?」

 ぎょぎょっ! 母さん……公爵家の従者にこの言い草。強い。そこに割って入る援軍はいつもの二人、父さんとタピオ兄さんだ。

「まぁまぁ母さん、年の近いアッシュの方が良いって事もあるんだろうさ」
「アッシュ、行くなら半端してないでしっかり行ってこい。心配すんな、家には働き者のモーモーがいるからな。いいか、帰ってくる時はお土産だぞ。この間の干し肉美味かった~!」

 つくづく思う。日頃の行いってやっぱり大事。帰郷の際は大量の肉、その言葉を合言葉に僕はリッターホルム公爵領へと再び降り立つ事になったのだ。

「それにしてもそのくそじ、……父親ってほんとにお金の無心だけが目的だったのかな?」
「分からない……。彼らには十分すぎる手当が支給されてはいるが……浪費を楽しむ者たちにとって、いくらであろうと十全と言う事はないからな」

 だけど、お金を引き出したいなら罵倒するよりすり寄る方が有効だ。だってユーリがいなくても、どうせそのくそ父親は公爵位につけないんだから。
 そう言うとアレクシさんも「言われてみれば……」と同意を示す。ホールにおける父親の振る舞いは、罵倒をユーリに聞かせる事が目的だったのかもしれないと。

「くそじ、父親の目的はユーリを傷つける事だったって言うの?」
「……ああもぅ! くそじじいで構わないっ! ……だとして息子を傷つけて何の利がある?」
「今はまだ分からないな。何を考えてるんだ、そのくそじじいは! だけど必ず突き止めてみせる! ばっちゃんの名に懸けて!」

 そうとも! 僕を鼓舞する存在である祖母に誓って! 絶対だ!
 アレクシさんが金にものを言わせて用意した三騎だての翼竜は現状かなりのハイペースで飛んでいるが、それでも事件から既に一日半が過ぎている。
 ユーリは大丈夫だろうか? 僕という異分子により、この世界はWEB小説とは既に違う道を歩んでいる。だけど、ユーリの父親であるマテアスの口から飛び出した【毒公爵】という言葉。このままでは僕のユーリがあの毒公爵になってしまう。
 だが残念だったなくそじじい! 僕がいる限りその結末には行かせない!

「一つ思いついた事があるんだけど……」

 僕はアレクシさんに語って聞かせた。
 昔々のとある文献に載っていた眉唾な話だ。ある偉い人たちが実験を行った。一つの植物には毎日優しい態度で優しい言葉を、一つの植物にはひどい態度でひどい言葉をかけるという実験で……結果は七割五分ほどの確率で優しい言葉をかけられた植物の方が発育も葉色も良く、野菜に至っては栄養価まで増したという。

「だから……こうは考えられない? ユーリは体内で毒を生成するから……」
「そうか! 冷酷な態度で罵倒され続けたら……毒の濃度が増すかもしれない。少なくともマテアスはそう考えた……」
「それをどう利用しようとしているかは、まだ分からないけど……」

 僕の意見を受けてアレクシさんがブツブツと独り言を呟く。

「……カルロッタ様がいる時は必要なかったのだ……奥様がユーリウス様に負の感情をぶつけていたから。その負荷がなくなってしまった……だから自ら来たのか……」

 なるほど、と心の中で相槌を打つ。けっこういい線いってるんじゃない?
 それにしてもあのくそじじいは、ユーリの毒をパワーアップして何かに利用しようとしているのか……。馬鹿め、それは国が滅ぶやつだ。
 ユーリの傍には僕がいる。前世では天才とも奇才とも言われたこの僕だ。僕のユーリに手を出した事、その身をもって必ず後悔させてやるからな!


   ◇◆◇


「オスモ! ユーリウス様は大丈夫か!」

 数か月ぶりに訪れた公爵邸。ホールに入るなり、アレクシさんは大声で執事のオスモさんを呼ぶ。その声を聞いてホールの奥からやってきたオスモさんの後ろには、荷物をまとめた大勢の使用人たちがいた。

「もうこんな屋敷では働けません! 私には家族がいるんです!」
「恐ろしい……、やはり公爵家には死が付きまとうんだわ!」

 そう吐き捨てると、彼らは次々と最後の給金を受け取り裏口から出て行った。

「な、何があった? オスモ……」
「見ての通りです。さすがに二度目ともなると引き留める事もできませぬ。ユーリウス様の毒に怯えた使用人たちは次々とこの屋敷を出ていき、あとは数人の通いの者を残すのみです……」
「二度目……、怯えてって、まさか!」

 そうだ。忠実な執事であるオスモさんがなぜ一階にいるんだ? ユーリは亡くなった母親の部屋、二階の突き当たりにいると聞いたじゃないか。
 中央の大きな階段を上り、広い広い公爵邸の一番奥を目指す。その途中で、僕とアレクシさんは異様な気配に足を止めた。

「毒素が……もうこんなところにまで……」

 無理に進もうとしたアレクシさんは眩暈めまいを起こしうずくまってしまう。致死毒ではなさそうだけど……、彼でダメなのだ。子供サイズの僕なんか、あっという間にバッタリだ。
 その時、ふと窓の外に意識が向いた。窓……窓……、そうか、窓だ!
 うずくまるアレクシさんの腕を引いて、階段の手前まで後退する。うーん、重い!
 そしてオスモさんに、その部屋から見えるという馬車止めの場所を教えてもらう。

「窓を割って侵入します。そうしたら換気ができるでしょ?」
「ですがあそこには階段もないですし、二階までかけられるはしごなどもございませんよ?」
「問題ないです。僕に任せて!」

 そうしてやってきた屋敷横。新鮮な空気に少し回復したアレクシさんも、ふらふらしながら僕のする事を見守っている。

「ど、どうするつもりだアッシュ君……?」
「いい、見てて。『種子創造』」

 これぞ『種子創造』の本領発揮! 僕が生み出したどんぐりの木は一瞬にしてその幹を伸ばし、その高さはゆうに十五メートルを超えた。

「す、すごい……」

 その声はどちらの声だったのだろう。
 とにかく僕はそこいらにあった薪割り用の斧をベルトに差し込むと、決して得意とは言えない人生二度目の木登りを決死の覚悟で始めたのだ。

「タピオ兄さんのスパルタ特訓がこんなところで活きるなんて……」

 独り言で気を紛らわせながら、なんとか部屋の中が見える窓の位置までやってくる。と、そこには……
 あああああ‼ 堕ちてる! 闇に堕ちかけてるよっ!
 ぎょっとして驚きのあまり足を踏み外した僕は、闇よりも先に地面に落ちそうになる。
 あ、焦った~。仕切り直して身体をいったん紐で固定すると、僕は深呼吸したあと思いっきり持ってきた斧を振り上げた。

「ひっ! ひぇぇ!」

 うわっ! 破片が飛んだ! 
 ビビりながらもなんとか何枚かの窓を割り、中への侵入を試みる。尖ったガラスは母さんの縫ってくれた服をびりびりに破いていく。
 母さんゴメン……。うっ! まだ少しクラっと来る……なんて効き目の毒だ……さすが僕のユーリ。
 ふとWEB小説の毒公爵を思い出す。国を滅ぼすほどの毒……。ああ……あの彼の絶望は一体どれほど深かったのか……。それを思うと胸が痛い。
 ガラスの破片を砕き、パリパリと音を立ててユーリに近づく。
 闇に堕ちかけているユーリの目に僕は映っていない。それが無性に腹立たしい!
 あれほど帰らないで! 一緒にいて! ずっと傍にいて! 大好きアッシュ‼ って言ったくせに!
 あ、最後のは村で見た夢か……
 ともかく! 腹立ちまぎれに近づくと僕はその右手を振り上げ思いっきり……
 ……ソッ。
 あ、あれ、おかしいな。もっとこう、バシィっとカッコよく決めるつもりだったのに……優しく頬に手を添えてしまった。本能がユーリを痛い目に遭わせる事を拒んだようだ。おっと、こっち見た。

「ア……アッシュ……」
「そうだよアッシュだよ! 何やってんの、こんなところで!」

 ユーリの手を取り無理やり立たせると、扉を開け放ち部屋を出る。
 毒素の残滓でよろめきながらもなんとか空気のいい場所まで移動して、僕はユーリに向かってコンコンと説教を始めた。
 あの部屋は実に良くない。なんて言うか、気の流れが悪くて嫌な感じだ。後で塩撒いておこう。

「ユーリ、手を貸して?」
「あ……ダ、ダメだ……僕からは今……」

 ユーリは距離を取ろうと後退るけど、そんなのこの僕が許す訳ない。僕は少し強引にユーリの手を握りしめた。

「毒素ならもう止まった。だから握り返してユーリ。ねぇ、温かいでしょう? 僕の手からは今、気が出てる。ユーリを想う気持ちの気だよ。こうして胸に当てていると温かくなってくるでしょう?」
「ああ……」
「なぜ傷の治療を手当てって言うか分かる? こうして手を当てたところから……その人を想う気持ちが溶け出して痛みを消すからだよ」
「手当て……」
「僕の気はユーリを癒す。だけどあの部屋の気は……気落ちの気だ! 二度と入らないで!」

 駆けつけてきたオスモさんとアレクシさんは、ガラスでひっかいた僕の傷を心配している。でも今はそんなのどうでもいい!

「ユーリ、あのくそじ、くそった、ええい! くそ親父はこれからもやってくるよ。そのたびに君はこんな風に心を乱すの? それはちょっと承認できないっ!」

 そうとも! ユーリの感情すら左右していいのは創造主であるこの僕だけだ!

「ねぇユーリ、君はこれから僕の言葉だけ聞けばいい」

 ユーリはぐっと息を詰まらせた。無茶苦茶言ってる自覚は……ある。
 だけどこんな風に他人の言葉で傷つくくらいなら……僕の言葉だけ聞いて僕の事だけ見て、僕にだけ話しかけて……とまでは言わないけど……僕の事だけを信じていればいい。そうでしょ?

「君の心が迷ったら、その時は僕が教えてあげる。君が進むのはこっちだよって」

 前世で祖母が僕にそうしてくれたように。ユーリが何度間違えそうになっても、根気よく。
 そして伝えたのだ。

「家族が欲しいのなら、僕が何にだってなってあげる。お父さんでもお母さんでもおばあちゃんでも。なんならペットでもいい! ユーリの心に僕以外の誰かがいると思うだけですごくこう、なんかすごく……すごく……あー! イライラする」

 詰まるところそういう事だ! なに僕以外の誰かの言葉で傷ついちゃってんの? ダメでしょ。

「イライラしたのか……」
「したよ! ものすごく!」
「ごめん……もうしない……」
「絶対? 約束する?」
「約束……、ああ、ああ約束するとも!」

 ユーリは約束という言葉に思いのほか強く反応してみせた。
 僕はあの時の約束通り甘いトマトをユーリに味見させた。もう一つの約束である望遠鏡も今では彼の宝物だ。
 ……そしてユーリは言うのだ。アッシュが約束を守ってくれたように、自分も約束をする。これからは君の言葉しか聞かないし、君の事しか見ない。心の内は君にしか話さないし君の事しか信じない、と。

「約束だ。そうしたら僕の全てになってくれる?」
「何にだってなるって言ったでしょ。ね、約束だよ、やくそ……」

 その瞬間、僕は意識を失った。予兆も見せずいきなり倒れた僕に、さぞかしみんな驚いた事だろう。
 目が覚めた時には手足を包帯まみれにしてユーリのベッドに横たわっていた。
 満足とまでは言えないけれど、実家の方はできる限りの準備を済ませてある。僕の代わりの労働力は牛と農具(改)が代わってくれるし、害獣対策も備えてきた。
 もう少しだけ畑の拡張も進めておきたかったけど仕方ない。後は兄さんに頑張ってもらおう。それでも暮らしに困らない程度の収穫には十分だろう。へそくり代わりのメープルと桑の木は枯らしてきたし、手持ちのお金は半分母さんに渡して、残りは全部持ってきた。
 ちなみに、母さんは渡された金額を見て絵に描いたように口を開けてた。あんぐりと。
 今後はユーリに相談して、刈り入れの時だけ毎年帰らせてもらうのはどうだろうか。
 それからどこかに場所を借りて、メープルと桑の木の群生林を作らせてもらおう。
 明日からの新生活を思うとわくわくして胸が高鳴ってくる。
 ユーリウス、僕の大切な毒公爵。君を亡国のラスボスになんか絶対しないと、今ここに宣言する!





   第二章


 鳥のさえずりで目が覚める。農家の子は朝が早いのだ。隣には部屋の主人が眠っている。一晩中僕を抱き枕のようにして眠った、少しばかり訳ありな部屋の主人が。

「起こさないように……そぉ……っと」

 ベッドから降りた僕は、まっ先にアレクシさんの姿を探した。聞きたい事は山ほどあるのだ。
 厨房の奥で途方に暮れるアレクシさんを発見。その奥、パントリーにはオスモさんの姿もある。

「なに秘密の会合してるんですか?」
「ああアッシュ君、おはよう。いや、今朝の食事をどうしようかとね……」

 どうやら逃げ出した使用人の中には、いつも忌々しげにユーリを見ていた無礼者のシェフとスーシェフもいたらしい。
 ユーリが薔薇園を腐食させた事で、大半の使用人は逃亡してしまった。ただでさえ少ないお屋敷の使用人がさらに数を減らして、残ったのは通いの最下級使用人のみ。主に掃除や皿洗いをするための若いホールボーイだけとなっている。
 彼らは働き手のいない家の年若い少年たちで、ここを辞めたら即刻家族が路頭に迷うとあって、家族の反対を押し切ってまでここに来ているのだ。もちろん今日の食い扶持を稼ぐために。

「シェフもメイドも高給でつなぎとめていたに過ぎないのです。ここ公爵家は、その……」
「人がいつかないんだ。君も知っての通りの理由でな。毒を生成するスキルを持つからと言って、人を殺めてまわっている訳ではないというのに……」

 翼竜便で初めてここへ来た時、宿屋のおかみさんも親父さんも「あそこへ行くなどやめておけ!」「いいかい、絶対公爵さまを怒らせるんじゃないよ」と口々に僕を止めた。
 それでも彼らがこの領を出ていかないのは、他領よりも格段に納める税が少ないからだ。
 畏怖とお金の力で治めているのが、このリッターホルム公爵領の実体……。権力に物を言わせないだけ、随分良心的だと思うんだけどね、僕は。
 聞けば聞くほどユーリを取り巻く環境がどれほど酷いか伝わってくる。屋敷の中でも、屋敷の外でも、彼はこの世に生まれ落ちた瞬間から偏見に晒され生きてきたのだ。

「先代から仕える私と亡くなったアレクシの養父、そして側仕えのアレクシ以外には、本当に……ユーリウス様を恐れない者は誰もいなかったのです」

 天才と呼ばれ注目を浴びていた前世の自分でさえネガティブな視線でなくともあれだけストレスが溜まるのだ。ならば、それが負の感情を伴ったものならどれほどキツイか……

「……そっか。分かった、とりあえずしばらくは僕が食事を作るよ。二人とも朝食まだなんでしょう? 簡単なものでいいよね。頭数が減っててよかった。不幸中の幸いだね、ははは……」
「アッシュ君、それは……」

 ちょっとアレクシさん、ここ笑うとこだよ?

「ですが、アッシュ様にそんな事をさせる訳には……」
「朝はちゃんと食べないと一日働けないよ。いいから遠慮しないで。けど早めに何とかしなくちゃね。ちょっと考える」

 僕は食材を探しにパントリーへと足を向けた。


 いい匂いのポタージュと美味しそうなフレンチトーストが焼き上がった頃、お目覚めの遅いユーリがそろそろと厨房へ姿を現す。そして周囲を一瞥するや、何が起きたかを理解した。

「おはようユーリ。匂いにつられるなんて食いしん坊だね。ほらそこに座って。食べながら今後の事を相談しよう?」
「今後……? 君はもうどこへも行かないと言っただろう? 今後の……何を相談するんだ……」
「どこにも行かないって、大丈夫。そういう相談じゃなくてお屋敷の事だよ。使用人の事とか……、あと樹を植えさせてほしくて」

 前回の別れから再会までの経緯を思えば無理もないけど……今後っていう単語だけで反応しすぎじゃないか?
 今回の事が相当堪えたのか……。繊細だな。僕とは大違いだ。そう、僕はいつだってポジティブな引きこもりだった。繊細さからは対極にいる者、それが僕だ。

「樹? ああ、『種子創造』か。君のスキルはいいね。死の影がついて回る僕のスキルとは大違いだ……」
「うっ! ちょちょちょ、あのねユーリ、君の毒は貴重な薬になってたくさんの人を助ける事ができる。もっと胸を張っていいんだよ」
「胸を張るのは難しい……。僕は王家の意向に従って採取された毒を渡しているだけで……それがどのように使われているかもよく知らないんだ」

 王家がユーリの毒をどのように利用しているのか、WEB小説を知る僕はよーく分かっている。が、それをここで告げる事はできない。
 それにしてもさっさと公爵を継がせ、こうして王家に縛り付けるとは……実に上手いやり方じゃないか。かと言って、王家のこのやり方には一ミリも納得できない! 毒を差し出させておきながら使い道も教えないなんて……。だからこそ余計な憶測が偏見を生み出すのだ。
 ならば……今こそ僕の『危険な山野草一覧』の知識が炸裂する時だ!
 毒の多くは生存本能によって生み出されている。生き物なら子孫を、植物なら株を残していけるよう、ただただ上位種に捕食されないために毒を持つのだ。そしてその毒は使い方次第で薬にもなる。
 僕はそこまで一気に説明すると、ユーリに向かって不意にお願いする。

「ちょっとその毒見せてみてよ」
「ダメなんだ。僕の毒は王家によって厳重に管理されている。命に関わる制約があるんだ……」
「なっ! クソ王家め。ん? 何を笑って……?」
「昨日も言ってた。クソ親父って。ふっ、あはは、君は案外口が悪い」

 あー……、現代の若者だったからね……。祖母によく「クソって言うんじゃありません!」と叱られていた事を思い出す。こんな笑われるならちゃんと言う事聞いとけばよかった。
 でもまぁ、気品溢れる公爵さまにはお楽しみいただけたようで……
 そして僕はユーリの手を引き屋敷の外へ出ると、ヤードボーイの来ない一角で空いた地面にいくつかの植物を生やす。ヒガンバナやベラドンナ、あの有名なトリカブトまで。

「いいユーリ。これらはかなり強力な毒草だけど、少量なら使い方次第で薬になるんだ。これは鎮痛に役立つし、こっちは筋弛緩薬になる。それからこれは咳や痰を止める事もできる」

 ユーリは僕が説明した植物を手に取ってしげしげと眺めている。

「それが解明される過程で命を落とした人もいたかもしれない。だけど、その犠牲さえ無駄にしない人がいたからこれらは薬になったんだ。毒が悪いんじゃない。いつだって人を殺すのは毒を扱う人間だ」

 そう、どこかの偉い学者が言ったのだ。巨大なエネルギーは世の中を進化させる事も滅ぼす事もできる。そしてそれを決めるのはいつだって扱う人間なのだと。それと同じだ。


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3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)  インスタ @yuruyu0   Youtube @BL小説動画 です!  プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! ヴィル×ノィユのお話です。 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけのお話を更新するかもです。 名前が  *   ゆるゆ  になりました。 これからもどうぞよろしくお願い致します! 表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。

王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰
BL
アーバスノイヤー公爵家の次男として生誕した僕、ルナイス・アーバスノイヤーは日本という異世界で生きていた記憶を持って生まれてきた。 アーバスノイヤー公爵家は表向きは代々王家に仕える近衛騎士として名を挙げている一族であるが、実は陰で王家に牙を向ける者達の処分や面倒ごとを片付ける暗躍一族なのだ。 そんな公爵家に生まれた僕も将来は家業を熟さないといけないのだけど…前世でなんの才もなくぼんやりと生きてきた僕には無理ですよ!! え? 僕には暗躍一族としての才能に恵まれている!? ※すべてフィクションであり実在する物、人、言語とは異なることをご了承ください。  色んな国の言葉をMIXさせています。 本作は皆様の暖かな支援のおかげで第13回BL大賞にて学園BL賞を受賞いたしました! 心よりお礼申し上げます。 ただ今、感謝の番外編を少しずつ更新中です。 よければお時間のある時にお楽しみくださいませ

余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない

上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。 フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。 前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。 声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。 気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――? 周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。 ※最終的に固定カプ

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

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