街を作っていた僕は気付いたらハーレムを作っていた⁉

kozzy

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84.5 party night

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「レジー、ああ…思った通りだ。君のラベンダーの髪にはオフホワイトが良く似合う」
「へ、へぇー…」

大喜びで衣装を広げるアルバート。着る本人以上にテンション高いの何とかならないかな?
そもそも計ったようにサイズがピッタリすぎて…ドン引きだよ!


「さぁ、仕上げはこれだ。胸の一番目立つ場所に飾ろう」
「ブローチ…?」

「ライトアメジストをライトゴールドで装飾したんだよ。どうだい?ラベンダーとゴールドが絡み合って…素晴らしい意匠だろう?ふふ、このデザイナーには王室御用達の認可を出してしまった。私情を挟むなんて…未熟な王太子だ」

「良いんじゃないですか?素敵なブローチですよね。気に入りました。けど…」

どこはかとなく感じる邪気と書いて邪まな気!…メイズで手に入れた浄化ポーションで何とかなるやつだろうか?
…無理だな。何とは言えないがそういう類じゃない。


「やあレジー、これは…」
「セザール。早い到着だね。まだかなり時間あるっていうのに…」
「…君と話したくてね、だけど…、参ったな。話したかった事を全て忘れてしまったよ…」

「レジナルド、正直良く似合っている。だがオフホワイトはパーヴェルにこそ似合う色だ。今後は遠慮してもらえないだろうか?穢れを知らない無垢な色…それはまさに彼の清らかn」
「はいストップ」

「レジーお前そうしてるとやっぱり綺麗だな。普段がああだから忘れてた。」
「オスカーのそれは褒め言葉かな?ありがとうって言っておくよ」

綺麗ねぇ…、情緒のお子ちゃまなオスカーまでこんな事言うなんてゲームの強制力って普通じゃないよね。



王宮の大広間、そこにひしめくのは選ばれし貴人たち。あーあ、うんざりだよ。

ん?待てよ…?貴人…。そうかっ!どうせこの苦行からは逃げられない。ならば考え方を変えるんだ。
良いか自分、目の前に居るのは未来の宿泊客かねづる…。そう思えばお愛想の一つや二つ…。ニコも言ってたじゃないか。「仕事れいはい中のあたしは女優よ」って!

こちとら顔出し実況してた強者だよ?1000人単位の視聴者の前で笑顔を振りまきながら、一つでも多く〝グッドボタン”をおして貰おうと一時間しゃべり倒してた事考えたらせいぜいホールに集まった百人程度…何とか出来なくてどうする!

さあ!『チャンネル登録』の時間だ!


「アルバート第一王子殿下、そしてレジナルド・ランカスター・ハミルトン侯爵の御入場です」

「第一王子がご執心と噂のレジナルドか…どれ、王族を篭絡する悪魔のご尊顔でも見、うぅっ!」

「会う者がみな虜になるというレジナルド…笑止!私が見定めてや…、おおおっ!」

「所詮狂魔力の継承者ランカスターではないか。私は惑わされたりなど…、はぅあ!」


やー、どーもどーも、はーい、レジー君ですよー。狂魔力の継承者でーす。ウエストエンドをよろしくねー。どーもねー。手なんか振ってみちゃったりなんかして…

とは言え…みんな見過ぎだって。
どんなけ狂魔力の継承者に興味津々なの?今この会場に僕を見てない人はいないんじゃないかって言うくらいの視線を感じる…。す、すごい圧…。やっぱ画面越しとプレッシャーが違う。

「レジー、笑顔を振りまきすぎだ。皆の目が釘付けじゃないか」
「ホント失礼しちゃう。いくら狂魔力の継承者だからってこんなに見なくても、ねぇ?」

「ふふ、馬鹿だね君は。それよりほら、ファーストダンスの時間だ」
「あ、言っときますけど僕ダンス踊れないんで」

「えっ⁉」

「当たり前です。僕はこれが初めての夜会で…、ましてや本来ならこれからも社交の予定なんか無かったんですから。独りでダンスを覚えたって虚しいでしょう?」
「レジナルド…、ああっ!私が迂闊だった、すまない!」

「いえ。お分かりいただければそれで。じゃあそういうことで」
「ではこうしよう、おいで!」
「なぁっ!」

アルバートの光魔法が全身を包んでガッチリ僕を固定する。これは…あれだ!シャリムの拘束魔法の光バージョン!だが甘い!こんな光の拘束くらい簡単にっ!って、あ、ああ?

「私が君を動かすよ。力を抜いて楽にしてて」
「アルバート…、じゃぁオネガイシマス」

マリオネット方式。

ま、まぁ?王子様に恥かかせるわけにはいかないし?仕方ない。身を委ねるか。

でもこれは…、ある意味楽っちゃ楽なんじゃないか?ぼーっとしてるだけでダンスが終わるとか。これいいな。疲れないし。
とは言え、アルバートの固定はシャリムの拘束よりも精度が甘くって…、まだまだだね。少し補強してあげたのはここだけの話だ。

ダンスの終了を待って駆け寄ってきたのはいつもの面々。そのいつ面が思い思いの感想を口にする。

「アルバート、レジー、光に包まれた君たちに会場の全員が見惚れていた。少しやり過ぎじゃないか?」
「クレームは全てアルバートにお願いします。僕関係ないんで」

「ローランド…、そうは言うがこれくらいしなければ彼女たちは諦めやしないだろう?あれくらい見せつけてやれば…」

「あの…、何の話?」
「レジー、アルバートの結婚相手の話だ。みんな婚約者になりたくてウズウズしてるからな。ははっ、魅惑の王子様も大変だ」

「それと僕がどう関係…」
「ライバルがお前となったら引っ込む令嬢は多いって話だ。何しろ美貌、財力、なにをとっても敵わないんだからな。それに相手が狂魔力の継承者じゃ裏でコソコソ意地悪も出来やしない。アルバートも上手いこと考えたよな」

「…僕男だけど…?」

「お前…、何言ってんだ。この国じゃ男同士の婚姻はとっくに許可されてるだろ?」
「やめるんだオスカー!もしかしたら彼は知らされていなかったのかも知れない…」
「セザール、それはつまり…、狂魔力の暴走によって長生き出来ない彼に婚姻など関係無い、そう周りが気を回したと言う事か?」
「そうさローランド、悲しいことだけれど…」

え?ええっ?勝手にシンミリするの止めてくれない?いやいやいや、そんな訳無いじゃん。むしろジェイコブを筆頭にみんな、小さな僕をもう一度見たい、とか、レジー様の分身が10人くらい居たら、とか言ってんだから。むしろ嫁を貰って跡継ぎバンバン作る気満々でしょうよ!

てことは…、まさかっ!もしかしてこっちのゲームってそういう世界観?
う、うう、うっそー…、はっ!そういえばニコが言っていた…

『彼をメインに据えたパラレルワールドの物語』って。

気が付くべきだったんだ…。何故スピンオフでもアナザーストーリーでも無くパラレルなのか。
僕はその時、10トンくらいのハンマーで頭を叩かれたくらいの衝撃を受けていた。



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