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68 断罪と本人
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せっかくの下町デートを自らパーにしてしまった僕は愛の迷い子、シャノン・プリチャード16歳…
その汚名を挽回…返上…挽回…返じ…。とにかく、あと10日ほどしか居ないジェロームと、どうやって仲を深めようか、今もこうして明日の計画を立てている。
えーと、ギリ学校が始まるから制服姿も見てもらって…、その頃はブラッドも帰って来てるはずだから最後の夜は何が何でも泊まってもらって…それから…
「シャノン様、少しよろしいですか?」
「ルーシー、どうしたの?」
「モリセット邸の執事が使いをよこしまして…、エンブリー男爵の訪問を延期していただきたいと」
「な!なんで!」
「なんでもバーナード伯がエンブリー卿との面会をお望みのようで…そのバーナード伯の日程が明日しか取れないそうです」
う~ん、ジェロームにも王都の繋がりはあったほうがいいだろう…。良妻たるもの、夫の足は引っ張らない。
「じ、じゃあ明後日で…」
「商業ギルドへ行かれるそうです」
だぁぁぁぁ…オフィシャルなら仕方ない…
「ぐっ!…明明後日!」
「シャノン様の出仕がございます」
おのれ!ここでも阻むか!燃え落ちろ王城!
「明明明後日…これ以上は無理…」
僕の忍耐が…
「畏まりました。そうお伝えいたします」
くっ!残一週間を切ってしまった。なんてこった!
けどその翌日、僕はジェローム来訪の延期を不幸中の幸いと考えていた。なぜならアノンが重めの夏風邪をひいたからだ。
こんな時にお会いしても気が気じゃない…。僕は病人ファーストな男だ。
なので僕は「シェイナの面倒は大船に乗った気分で任せろ!」と、ミルクとおむつを持って自室へと彼女を連れ込むことにした。…なんか響きが良くないな…、自室で子守することにした。
ピンポン感染はよくない。それに乳母たちも病人の看病しながらシェイナの相手をするのは大変だろう。それに僕はこう見えて、前世でまだ元気な頃は弟妹たちの面倒をよくみていた。
僕のために色々我慢してくれた弟妹たちの代わりに、せめて今の弟妹たちに恩返し…と常々考えている。自己満だけど。
「良いのですかシャノン様?奥様が社交でお留守の間に勝手をして…」
「乳母の許可はもらったけど?」
「あれは許可とは言いません。有無を言わせなかったじゃないですか」
「いいの」
僕は高飛車シャノンだから。
それに、いちど二人っきりになりたかった。乳母やニコールさんの目を気にしてコソコソじゃなく。正真正銘の二人っきりに。だって僕とシェイナは二人で一つ。
今日はお父様もブラッドもまだ領地から帰って無くてニコールさんも不在で、しかも乳母たちはアノンに掛かり切りときた。千載一遇のチャンス!
「ニコールさんが帰るまではカイルもルーシーも立ち入り禁止。兄妹水入らず!いいね!」
「か、かしこまり…ました…」
そして現在に至る…
「シェイナ、お兄ちゃんと腹割って話そう。シェイナは本当にもう神子じゃないんだね?」
「アプ~?」
「…もしかして…だけど、記憶はあるよね?」
「……」フイッ
この反応…
「あるんだねシェイナ。お兄ちゃんの目を誤魔化そうったってそうはいかないよ!こっち見なさい」
「…」サッ
ふーん、バックレるつもり…?
「…ちゃんとお話しできたら明明明後日ジェロームに合わせてあげる」
「バブブバブバ?」
今のは「何が聞きたいの?」かな?
ジェロームで釣れるとは…さすが僕の分身…
「じゃあえっと、ジェロームが好き?」
「アウ」
「やっぱりー。趣味良いね。僕も。じゃコンラッド」
「ブーブー」
「だよねー。じゃあ本題、二~三謝っておこうかな…」
「バブゥ?」
僕は良い機会とばかりに、シェイナに数々の暴挙を謝りたおした。何をって?そりゃもちろん、宝飾品を売った事をだ…。だってしょうがないじゃないか…、シャノンが転生してくるなんて思わなかったんだから…
「ブー!ブー!」ポコポコ
「痛っ!痛いってシェイナ!し、仕方ないでしょ!色々とすることがあったんだから」
「ブー!バブブブバブー!」
何言ってるか分からないけどスゴク罵倒されたのは伝わってくる…
僕は言い訳半分、その手に入れたお金で何をしたのか、詳細に語って聞かせた。
シェイナが生まれた頃、僕は双子をあやしながら、身の上に起きた驚愕の出来事をまるで童話の読み聞かせみたいに聞かせてはいたが、赤ちゃん相手にそれほど詳しく話している訳でない。
なので改めて、断罪後の三つの分岐、そしてそのために何をすべきだったか、そのために何をしたのかをもう一度説明した。
「ねっ?だから許してくれる?」
「…アブ…」
「ちゃんと要らないの売ったから大丈夫。なんかゴテゴテして趣味の悪いのとか」
「…アププププ」
見せて見ろ…って言われた気がする…
「あんまり怒らないでね」
僕は諦めてキャビネットの引き出しを開けた。
売ったものは、三つあるゴージャスなキャビネットのうちの一つ、その中のたった引き出し一つ分だ。引き出しの中にはジャラジャラといろんな宝飾品が並べられている。
僕は常々こんなに持っててどうするんだろう?と思っていた。シャノンはたしかに受けキャラだけど、男の子だから大して装飾品は使わないのに。だからこその断捨離である。
けどまあ…、この三つのチェストこそが、名門プリチャード侯爵家の息子で、王家に連なるカサンドラ様の息子で、第一王子殿下の婚約者でもあるシャノンの力を分かりやすく表している。
チェストの一つはまるまるシャノンにすり寄る貴族家から贈られたプレゼントなのだ。それくらいシャノンの宝石好きは知られてた。
「だからね、売ったのはほとんど貰い物の宝飾品だよ。さすがに僕も代々伝わる家宝は売らないって」
って、それを目録見て分別してくれたのニコールさんだけど…
「パ、ププウゥ!アブッブ!」
焦ったように何かを探すシェイナ。な、なに…?あ、もしかして…
「シェイナ。あの最高級のルビーは売ったよ。怨念こもってそうだし」
「…」フルフル
「それじゃないの?あ、自分で買い集めてた裸石?あるよ。こっち」
シャノンの趣味である宝石収集。その中でも大きな石は、ベルベッドの布が張られたキレイな箱に並べられている。
これもノベルゲーの断罪後は奪われてしまったんだな…と思うと実に切ない…
んん?キョロキョロするシェイナ。ああ!あれか!
「シェイナ、記念のファーストジュエリーはこっちだよ」
緊急時のへそくり、とっておきの金平糖。
僕はシェイナに説明した。これはジェロームからの贈り物で、小さな裸石はキレイな六角形の箱に詰められた金平糖の中に混ざっている、と。
中身を見るなり、シェイナは金平糖の方をその小さな手で一粒摘まんだ。
「シェイナ、危ないから口に入れちゃダメだよ」
「…」フルフル…
思えばこれは、ジェロームから贈られた記念すべきファーストギフ…ト…?
「え?シェイナ…それ欲しいの?」
彼は金平糖に思い出でもあるんだろうか…?その顔には赤ちゃんには見えないような切なさが浮かんでいる。
箱ごと胸にギュッと抱きかかえて離さないシェイナ。
…裸石はもともとシャノンのものだし、返せというなら返すのもやぶさかでない。
けど!金平糖はジェロームが僕に贈ってくれた初めてのプレゼントで…ウググ…、くっ!ぼ、僕は長男だから耐えられる!
「…持っていきなさいシェイナ(血涙)」
大丈夫。僕にはお手製のキャンドルがある…ぐすん…
その汚名を挽回…返上…挽回…返じ…。とにかく、あと10日ほどしか居ないジェロームと、どうやって仲を深めようか、今もこうして明日の計画を立てている。
えーと、ギリ学校が始まるから制服姿も見てもらって…、その頃はブラッドも帰って来てるはずだから最後の夜は何が何でも泊まってもらって…それから…
「シャノン様、少しよろしいですか?」
「ルーシー、どうしたの?」
「モリセット邸の執事が使いをよこしまして…、エンブリー男爵の訪問を延期していただきたいと」
「な!なんで!」
「なんでもバーナード伯がエンブリー卿との面会をお望みのようで…そのバーナード伯の日程が明日しか取れないそうです」
う~ん、ジェロームにも王都の繋がりはあったほうがいいだろう…。良妻たるもの、夫の足は引っ張らない。
「じ、じゃあ明後日で…」
「商業ギルドへ行かれるそうです」
だぁぁぁぁ…オフィシャルなら仕方ない…
「ぐっ!…明明後日!」
「シャノン様の出仕がございます」
おのれ!ここでも阻むか!燃え落ちろ王城!
「明明明後日…これ以上は無理…」
僕の忍耐が…
「畏まりました。そうお伝えいたします」
くっ!残一週間を切ってしまった。なんてこった!
けどその翌日、僕はジェローム来訪の延期を不幸中の幸いと考えていた。なぜならアノンが重めの夏風邪をひいたからだ。
こんな時にお会いしても気が気じゃない…。僕は病人ファーストな男だ。
なので僕は「シェイナの面倒は大船に乗った気分で任せろ!」と、ミルクとおむつを持って自室へと彼女を連れ込むことにした。…なんか響きが良くないな…、自室で子守することにした。
ピンポン感染はよくない。それに乳母たちも病人の看病しながらシェイナの相手をするのは大変だろう。それに僕はこう見えて、前世でまだ元気な頃は弟妹たちの面倒をよくみていた。
僕のために色々我慢してくれた弟妹たちの代わりに、せめて今の弟妹たちに恩返し…と常々考えている。自己満だけど。
「良いのですかシャノン様?奥様が社交でお留守の間に勝手をして…」
「乳母の許可はもらったけど?」
「あれは許可とは言いません。有無を言わせなかったじゃないですか」
「いいの」
僕は高飛車シャノンだから。
それに、いちど二人っきりになりたかった。乳母やニコールさんの目を気にしてコソコソじゃなく。正真正銘の二人っきりに。だって僕とシェイナは二人で一つ。
今日はお父様もブラッドもまだ領地から帰って無くてニコールさんも不在で、しかも乳母たちはアノンに掛かり切りときた。千載一遇のチャンス!
「ニコールさんが帰るまではカイルもルーシーも立ち入り禁止。兄妹水入らず!いいね!」
「か、かしこまり…ました…」
そして現在に至る…
「シェイナ、お兄ちゃんと腹割って話そう。シェイナは本当にもう神子じゃないんだね?」
「アプ~?」
「…もしかして…だけど、記憶はあるよね?」
「……」フイッ
この反応…
「あるんだねシェイナ。お兄ちゃんの目を誤魔化そうったってそうはいかないよ!こっち見なさい」
「…」サッ
ふーん、バックレるつもり…?
「…ちゃんとお話しできたら明明明後日ジェロームに合わせてあげる」
「バブブバブバ?」
今のは「何が聞きたいの?」かな?
ジェロームで釣れるとは…さすが僕の分身…
「じゃあえっと、ジェロームが好き?」
「アウ」
「やっぱりー。趣味良いね。僕も。じゃコンラッド」
「ブーブー」
「だよねー。じゃあ本題、二~三謝っておこうかな…」
「バブゥ?」
僕は良い機会とばかりに、シェイナに数々の暴挙を謝りたおした。何をって?そりゃもちろん、宝飾品を売った事をだ…。だってしょうがないじゃないか…、シャノンが転生してくるなんて思わなかったんだから…
「ブー!ブー!」ポコポコ
「痛っ!痛いってシェイナ!し、仕方ないでしょ!色々とすることがあったんだから」
「ブー!バブブブバブー!」
何言ってるか分からないけどスゴク罵倒されたのは伝わってくる…
僕は言い訳半分、その手に入れたお金で何をしたのか、詳細に語って聞かせた。
シェイナが生まれた頃、僕は双子をあやしながら、身の上に起きた驚愕の出来事をまるで童話の読み聞かせみたいに聞かせてはいたが、赤ちゃん相手にそれほど詳しく話している訳でない。
なので改めて、断罪後の三つの分岐、そしてそのために何をすべきだったか、そのために何をしたのかをもう一度説明した。
「ねっ?だから許してくれる?」
「…アブ…」
「ちゃんと要らないの売ったから大丈夫。なんかゴテゴテして趣味の悪いのとか」
「…アププププ」
見せて見ろ…って言われた気がする…
「あんまり怒らないでね」
僕は諦めてキャビネットの引き出しを開けた。
売ったものは、三つあるゴージャスなキャビネットのうちの一つ、その中のたった引き出し一つ分だ。引き出しの中にはジャラジャラといろんな宝飾品が並べられている。
僕は常々こんなに持っててどうするんだろう?と思っていた。シャノンはたしかに受けキャラだけど、男の子だから大して装飾品は使わないのに。だからこその断捨離である。
けどまあ…、この三つのチェストこそが、名門プリチャード侯爵家の息子で、王家に連なるカサンドラ様の息子で、第一王子殿下の婚約者でもあるシャノンの力を分かりやすく表している。
チェストの一つはまるまるシャノンにすり寄る貴族家から贈られたプレゼントなのだ。それくらいシャノンの宝石好きは知られてた。
「だからね、売ったのはほとんど貰い物の宝飾品だよ。さすがに僕も代々伝わる家宝は売らないって」
って、それを目録見て分別してくれたのニコールさんだけど…
「パ、ププウゥ!アブッブ!」
焦ったように何かを探すシェイナ。な、なに…?あ、もしかして…
「シェイナ。あの最高級のルビーは売ったよ。怨念こもってそうだし」
「…」フルフル
「それじゃないの?あ、自分で買い集めてた裸石?あるよ。こっち」
シャノンの趣味である宝石収集。その中でも大きな石は、ベルベッドの布が張られたキレイな箱に並べられている。
これもノベルゲーの断罪後は奪われてしまったんだな…と思うと実に切ない…
んん?キョロキョロするシェイナ。ああ!あれか!
「シェイナ、記念のファーストジュエリーはこっちだよ」
緊急時のへそくり、とっておきの金平糖。
僕はシェイナに説明した。これはジェロームからの贈り物で、小さな裸石はキレイな六角形の箱に詰められた金平糖の中に混ざっている、と。
中身を見るなり、シェイナは金平糖の方をその小さな手で一粒摘まんだ。
「シェイナ、危ないから口に入れちゃダメだよ」
「…」フルフル…
思えばこれは、ジェロームから贈られた記念すべきファーストギフ…ト…?
「え?シェイナ…それ欲しいの?」
彼は金平糖に思い出でもあるんだろうか…?その顔には赤ちゃんには見えないような切なさが浮かんでいる。
箱ごと胸にギュッと抱きかかえて離さないシェイナ。
…裸石はもともとシャノンのものだし、返せというなら返すのもやぶさかでない。
けど!金平糖はジェロームが僕に贈ってくれた初めてのプレゼントで…ウググ…、くっ!ぼ、僕は長男だから耐えられる!
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