306 / 310
スパの一コマ
しおりを挟む
結婚式まであと一か月…となった初夏の風吹く緑の北部。
…え?北部なのに緑とはこれ如何に?だって?
失礼な。北部にだって緑薫る季節くらいは一応ある。…あっという間に終わっちゃうだけで。
そんなある日の出来事。
「…というわけでここにスパが欲しいな…と思ってて…、これはロイドが作ってくれた試作スパです」
「スパ…保養所だと説明を受けたが…」
「はい。スパ内ではこれらの水着を着用して炭酸泉に入っていただきます。この炭酸泉には血行促進、老廃物の排出、美肌効果、またそれに付属するさまざまな二次的健康効果が期待されます」
「ほう?」
この『向こう側』シリーズの中世寄りの近世、隠し味に現代、が混ざり合った世界観に〝大勢で温泉に裸で浸かる”…という概念は残念ながらまだまだない。ギリ入浴という概念があっただけでも儲けものだ。
一人用サイズの湯船に身体を横たえることすら出来ない世界観もありえたんだから…恐ろしい…
とにかくルテティア国教のもとでは、むやみに他人の前で裸になるのはNGである。(屋外で真っ裸とか現代もNGだけどね☆)
そのためこのスパでの入浴だが、女性はひざ丈のコットンフランネルで作られた専用のワンピース、受け男は薄手のシャツとひざ丈のドロワーズ、一般男男性は前世でいうワンピース型男性用水着みたいなものを着用するのがルールになった。
「こっちがマッサージルームです。ここではリンパと血流の滞りを解消し不定愁訴の改善に努めます。これは筋肉、そして精神の緊張をほぐすのにも効果的です」
そしてここでは薄手のガウンを着用たままマッサージを受ける。このマッサージを教えてあげたのは何を隠そうこの僕だ。
僕は長い入院生活で身体が固まることも多かった。そこで時々リハビリ室でマッサージを受けたり電気を当てたりしていたのだが、それがここで生かされるとは…これだから生きること、すなわち日々勉強、ムダなことなんて一つもないってそう思う。
「今日は僕とアレイスターだけの貸し切りです。だから泳いだって良いですよ?」
「泳ぎはしないが…君が言うようそれほど身体に良いものならば期待しよう」
というわけでここは脱衣場なのだが…
「うっ!」
ここのところメキメキと身体が変化してきたアレイスター。少年のしなやかさを残しつつも青臭さの抜けた身体は、一歩間違えたら囚人服になるこのワンピース型水着を、オリンピック選手かのように着こなしている。
やっぱり紺地に流星型のマークを入れたのが…
「どうかしたかい?」
「いえ…、カッコいいですね…」
「おや、お気に召したかい?それは光栄だ」
「……」
そうなってくると気になるのが自分の姿だ。
正直言うと僕はこのドロワーズというものがあまり好きではない。
画的にはシャノンの容姿に良く似合うこのフリルがいっぱいついたブルマー…カッコいい大人に憧れる僕としてはちょっと子供っぽすぎて…イケてない。
そうだ!上のシャツだけならワンチャン、ただのラッシュガードに見えないだろうか?…うん、イケる!
「待てシャノン!何をしている!」
「なにって…ドロワーズを脱いでます。お湯に入るには重いですし…ああ、安心してください。穿いてますよ?」
この国の男性用下着とはいわゆるスパッツみたいな形だ。それが長中短あるのだが、短いのは一見ボクサーパンツみたいで、フンドシとか腰布みたいな下着じゃなくて良かったと、僕は転生直後心の底から安堵した。だがその直後すぐに受け男はフリルの少ないドロワーズ(みたいなの)だと知り心の底からガッカリしたのだ。慣れてしまった今となってはあれももはや良い思い出だ。
脱線したが、ここには忘れた人のために、ちゃんと替えの下着も用意がある。僕はドロワーズの代わりに一番短いパンツをちゃんと穿いていたのだよ。裸はNG、規則は守らないとね。
「それなら良い…、驚いたよ…」
「何のことですか?まあいいです。さあ行きましょう」
湯船に入る前に、用意されているかけ流しのシャワーでいったん身を清める。これも大切な入浴マナーだ。穴の開いた竹竿をパイプ代わりに並べてお湯を流しているだけなのだが…アレイスターはそれにも目を見開いて感心していた。問題はこれが未だ尚、人力…という一点だろう。
さて、かけ湯が終われば待ちに待った温泉だ!ああ!この日をどれ程待ちわびたことか…では早速記念すべき一歩を…
チャポ…「アレイスター、飛び込んじゃいけませんよ。マナーですからね」
「飛び込まないが…」
僕に続いて小さな露天に身体を沈めていくアレイスター。その表情を見るにまんざらでもなさそうだ。
「どう?気持ちいいでしょう?」
「ああ。四肢を伸ばして湯に浸かるのは気持ちの良いものだな」
「このシュワシュワがなんとも…んあー!気持ちいい…」プクプクプク…
「シ、シャノン!」
ザバァ!「プワッ!ふうサイコー」
久し振りの温泉に舞い上がる僕をアレイスターはさっきから呆れて眺めている。その表情からは困惑が滲み出ていて…なんだろう?王子の嫁がはしたない!とか思って見てるんだろうか?
「アレイスターも潜ったらいいのに」
「そうだな…頭を冷やしたい…」
と言いながらお湯に潜るアレイスターだが、頭を冷やすなら逆効果じゃないだろうか?
ザバァァ!
ほら見ろ。慌ててお湯から飛び出たアレイスターときたら真っ赤っかじゃないか。
「のぼせたなら外でお水でも掛けたらどうですか?」
「い、いや…シ、シャノン、その、そのシャツは身体に張り付き丈が些か…」
「些か?」
「何でもない…」
なんだろ?言いたいことがあるのなら言えばいいのに。これはそのための試入泉なんだから。
「…確かこの建物は男女ごとに分けられていたね」
「ええそうですよ。当然です」
混浴はNG、覗きはヨクナイ。あ、受け男は女湯ね。
「それならいい。シャノン、だが君はいずれにしても私が同行しない入泉を固く禁じる」
「ええっ⁉ 」
何という暴君!
僕はその後出来得る限りの説得と抵抗を試みたのだが…
いつもなら途中で折れるアレイスターが、何故か今回ばかりは最後まで頑なに主張を曲げなかった。
プンスコ!
…え?北部なのに緑とはこれ如何に?だって?
失礼な。北部にだって緑薫る季節くらいは一応ある。…あっという間に終わっちゃうだけで。
そんなある日の出来事。
「…というわけでここにスパが欲しいな…と思ってて…、これはロイドが作ってくれた試作スパです」
「スパ…保養所だと説明を受けたが…」
「はい。スパ内ではこれらの水着を着用して炭酸泉に入っていただきます。この炭酸泉には血行促進、老廃物の排出、美肌効果、またそれに付属するさまざまな二次的健康効果が期待されます」
「ほう?」
この『向こう側』シリーズの中世寄りの近世、隠し味に現代、が混ざり合った世界観に〝大勢で温泉に裸で浸かる”…という概念は残念ながらまだまだない。ギリ入浴という概念があっただけでも儲けものだ。
一人用サイズの湯船に身体を横たえることすら出来ない世界観もありえたんだから…恐ろしい…
とにかくルテティア国教のもとでは、むやみに他人の前で裸になるのはNGである。(屋外で真っ裸とか現代もNGだけどね☆)
そのためこのスパでの入浴だが、女性はひざ丈のコットンフランネルで作られた専用のワンピース、受け男は薄手のシャツとひざ丈のドロワーズ、一般男男性は前世でいうワンピース型男性用水着みたいなものを着用するのがルールになった。
「こっちがマッサージルームです。ここではリンパと血流の滞りを解消し不定愁訴の改善に努めます。これは筋肉、そして精神の緊張をほぐすのにも効果的です」
そしてここでは薄手のガウンを着用たままマッサージを受ける。このマッサージを教えてあげたのは何を隠そうこの僕だ。
僕は長い入院生活で身体が固まることも多かった。そこで時々リハビリ室でマッサージを受けたり電気を当てたりしていたのだが、それがここで生かされるとは…これだから生きること、すなわち日々勉強、ムダなことなんて一つもないってそう思う。
「今日は僕とアレイスターだけの貸し切りです。だから泳いだって良いですよ?」
「泳ぎはしないが…君が言うようそれほど身体に良いものならば期待しよう」
というわけでここは脱衣場なのだが…
「うっ!」
ここのところメキメキと身体が変化してきたアレイスター。少年のしなやかさを残しつつも青臭さの抜けた身体は、一歩間違えたら囚人服になるこのワンピース型水着を、オリンピック選手かのように着こなしている。
やっぱり紺地に流星型のマークを入れたのが…
「どうかしたかい?」
「いえ…、カッコいいですね…」
「おや、お気に召したかい?それは光栄だ」
「……」
そうなってくると気になるのが自分の姿だ。
正直言うと僕はこのドロワーズというものがあまり好きではない。
画的にはシャノンの容姿に良く似合うこのフリルがいっぱいついたブルマー…カッコいい大人に憧れる僕としてはちょっと子供っぽすぎて…イケてない。
そうだ!上のシャツだけならワンチャン、ただのラッシュガードに見えないだろうか?…うん、イケる!
「待てシャノン!何をしている!」
「なにって…ドロワーズを脱いでます。お湯に入るには重いですし…ああ、安心してください。穿いてますよ?」
この国の男性用下着とはいわゆるスパッツみたいな形だ。それが長中短あるのだが、短いのは一見ボクサーパンツみたいで、フンドシとか腰布みたいな下着じゃなくて良かったと、僕は転生直後心の底から安堵した。だがその直後すぐに受け男はフリルの少ないドロワーズ(みたいなの)だと知り心の底からガッカリしたのだ。慣れてしまった今となってはあれももはや良い思い出だ。
脱線したが、ここには忘れた人のために、ちゃんと替えの下着も用意がある。僕はドロワーズの代わりに一番短いパンツをちゃんと穿いていたのだよ。裸はNG、規則は守らないとね。
「それなら良い…、驚いたよ…」
「何のことですか?まあいいです。さあ行きましょう」
湯船に入る前に、用意されているかけ流しのシャワーでいったん身を清める。これも大切な入浴マナーだ。穴の開いた竹竿をパイプ代わりに並べてお湯を流しているだけなのだが…アレイスターはそれにも目を見開いて感心していた。問題はこれが未だ尚、人力…という一点だろう。
さて、かけ湯が終われば待ちに待った温泉だ!ああ!この日をどれ程待ちわびたことか…では早速記念すべき一歩を…
チャポ…「アレイスター、飛び込んじゃいけませんよ。マナーですからね」
「飛び込まないが…」
僕に続いて小さな露天に身体を沈めていくアレイスター。その表情を見るにまんざらでもなさそうだ。
「どう?気持ちいいでしょう?」
「ああ。四肢を伸ばして湯に浸かるのは気持ちの良いものだな」
「このシュワシュワがなんとも…んあー!気持ちいい…」プクプクプク…
「シ、シャノン!」
ザバァ!「プワッ!ふうサイコー」
久し振りの温泉に舞い上がる僕をアレイスターはさっきから呆れて眺めている。その表情からは困惑が滲み出ていて…なんだろう?王子の嫁がはしたない!とか思って見てるんだろうか?
「アレイスターも潜ったらいいのに」
「そうだな…頭を冷やしたい…」
と言いながらお湯に潜るアレイスターだが、頭を冷やすなら逆効果じゃないだろうか?
ザバァァ!
ほら見ろ。慌ててお湯から飛び出たアレイスターときたら真っ赤っかじゃないか。
「のぼせたなら外でお水でも掛けたらどうですか?」
「い、いや…シ、シャノン、その、そのシャツは身体に張り付き丈が些か…」
「些か?」
「何でもない…」
なんだろ?言いたいことがあるのなら言えばいいのに。これはそのための試入泉なんだから。
「…確かこの建物は男女ごとに分けられていたね」
「ええそうですよ。当然です」
混浴はNG、覗きはヨクナイ。あ、受け男は女湯ね。
「それならいい。シャノン、だが君はいずれにしても私が同行しない入泉を固く禁じる」
「ええっ⁉ 」
何という暴君!
僕はその後出来得る限りの説得と抵抗を試みたのだが…
いつもなら途中で折れるアレイスターが、何故か今回ばかりは最後まで頑なに主張を曲げなかった。
プンスコ!
1,532
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
もう一度君に会えたなら、愛してると言わせてくれるだろうか
まんまる
BL
王太子であるテオバルトは、婚約者の公爵家三男のリアンを蔑ろにして、男爵令嬢のミランジュと常に行動を共にしている。
そんな時、ミランジュがリアンの差し金で酷い目にあったと泣きついて来た。
テオバルトはリアンの弁解も聞かず、一方的に責めてしまう。
そしてその日の夜、テオバルトの元に訃報が届く。
大人になりきれない王太子テオバルト×無口で一途な公爵家三男リアン
ハッピーエンドかどうかは読んでからのお楽しみという事で。
テオバルドとリアンの息子の第一王子のお話を《もう一度君に会えたなら~2》として上げました。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる