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正王都の一コマ
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「おおっ!なんと美麗な…」
「あれがプリチャード家の聖兄妹ですか…」
「兄シャノン様が嫁がれた北ルテティアの副王都はついにルッソから東部までの街道を繋ぎ、なんでもすっかり様変わりしているとか」
「あのさびれた北部が?」
「いやいや、それだけではありませんよ。妹シェイナ様がご結婚予定の北ルテティアに編纂されたエンブリー伯爵領、あちらはあちらで昨年発見された金の採掘が軌道に乗り、人が押しかけかつてないほどの賑わいを見せているとか」
「聞いておりますぞ。溶岩石の枯渇でいよいよ東も終わりかと思えば…いやはやどうなっておるのか」
「全ては聖なる力のお導きだ。プリチャード家…何とかしてこの機会に既知を得たいものだ」
「コンラッド元殿下の帰還祝い…国を挙げての大祝賀であるからな」
今年の神霊祭はいつぞや行われた、タイトル〝王の帰還” の時より盛大になりそうだ。
何故なら今回はアドリアナ様の愛息〝コンラッド、十の難行”からの帰還を祝した式典と大夜会だからだ。
その規模を見ていると、如何にアドリアナ様がコンラッドの無事を喜んでいるかが分かると言うものだ。テンションマックス…とでも言おうか。
でもまあ事実、コンラッドの帰還を以って元帥には軍神の冠がつくわけだし、この盛大さには元帥の意向も反映されているんだろう。そんなわけで元王様も二年ぶりに王都入りしている。
南の小国群をかけたセナブムとの闘いはすでに日増しに激しさを増している。けど戦況は有利だと聞いているし軍神…の称号を得ることで、一気に士気が上がる事は請け合いだろう。
そう。厳密にいうとこの式典とは、元帥が国教会より軍神の称号を授かるためのものであって、コンラッドの帰還をお祝いするのがメインではない。
コンラッドが主役になるのはその後の夜会の方だ。その場ではコンラッドのロアン侯爵位継承、アーロンとの結婚が発表されることとなっている。
いずれにしても、本日王城には国中の高位貴族が集まった、と言っても過言ではない。城内の人口密度がエグい…
「お久しぶりですアドリアナ様」
「元気そうねシャノン」
式典が始まるまでの待機時間、僕たちは王族専用のサロンでしばしの歓談を楽しんでいた。あ、ほらこれでも一応第二王子妃だから。
「アドリアナ様、お会いしとうございました」
「あらシェイナ、髪は伸ばしていないのね」
「慣れてしまうとこのほうが楽で」
「そうしていると益々昔のあなたのようだわ、ねえシャノン」
「あ、はは…」
いや、本人だからね。
「あらシャノン、手をつないでいるのは誰かしら」
「陛下、当家の嫡男ダニエルにございます。ダニエル、ご挨拶を」
「は、はい。へーか、お、おめ、おめもしかないましてこーえーにございます」
「あら可愛らしい、やっと会えたわねダニエル」
「ようやく挨拶の口上を淀みなく言えるようになりましたので」
「ホホホ…プリチャード侯、目尻が下がっていてよ。幾つになったのかしらダニエル」
「さんさいです。もうすぐよんさいになります」
小さな手が指を折ってその年齢をさらにアピールする。アアン可愛い!
「こうしてみると『神託』であったあなたは特別聡明だったのね、シャノン。あなたの初謁見時の口上、学院の論文発表で壇上に立ったカサンドラのようで…今も忘れられなくてよ」
「は、はは…特別仕様ですから…」
「ぼくはできてませんか…?」シュン…
「アノはそのままでいい。背伸びはしないで」
「ねえさま…」
「僕とノン、それにブラッド兄様もついてるでしょ。安心してアノ。立派なプリチャードの当主になるんだよ」
「はい!」
「ホホ、頼もしいこと」
和やかな時間、コンラッドも戻り心配事の無くなったアドリアナ様からは、脳下垂体から過剰な幸福ホルモンの分泌が感じられる。
けど僕は知っている。アドリアナ様がハッピーな理由はそれだけじゃないって。
アドリアナ様にこんな顔をさせているのは…
後ろに立ってる顧問と呼ばれる貴人のおかげだ。
彼はケイレブ王の遠い甥にあたる方で、見識を深めるために今まで遠い他国を廻っていたのだとか。その外遊を終え帰国したのを機に、こうしてアドリアナ様に助言を与えるお役目を担ったのだが…ムフフ、なんだかお似合いじゃない?
そうそう。シャノンと似たタイプのアドリアナ様には、燃え立つ戦火の王より知的なタイプのほうがお似合いだ。慎み深いアドリアナ様はなんだかんだ言って側配など持たないだろうが、こうして彼が側にいて日々穏やかに過ごせているならそれだけで十分じゃないか。お父様に聞いたら周囲も黙認しているらしいよ。
「げ、コンラッド」
「相変わらずだな君は。まあいい。アーロンとは仲良くやっているそうじゃないか」
「アーロンは見どころがありますから。コンラッドは…ねぇ?」
「ねぇ…?とはどういう意味だ!こんな時ぐらいねぎらいの言葉を口にしてはどうだ」
「冗談ですよ。よく頑張りました。褒めてあげます。南の世紀末覇者みたいな熊の集団を倒すのに王様から手勢を借りたことも、西の強盗団退治にブラッドの力を借りたことも、北西部のオラオラ詐欺集団を一斉検挙するのにロイドの知恵を借りたことも、全部含めて僕は評価してますよ」
嫌味じゃないよ。無理はヨクナイ。
必要な時に必要な応援を素直に頼める。それもまた善き統治者への道…
そもそもそれには「この人を助けてあげたい」って思わせる人格が必要だからね。ジェロームみたいな。
アレイスター?アレイスターにはどっちかというと「骨は拾ってやる!好きにやって来い!」って思ってるかな。
「それでロアン侯爵領はどこになるんですか?」
「それなのだが…」
王妃様はコンラッドとアーロンに、二年前のあの日フレッチャー領をそっくりそのまま、と提案があったそうだ。
なんだかんだ言っても、あそこは領土も広く、国でも有数の豊かな地に位置している。
「だがアーロンが難色を示してね。フレッチャーの色が付いた地など欲しくは無い、と」
それもまた納得のいく心理だ。
かといって今から王都の地形を変えてロアン領を復活させるのは無理だろう。
「だから王都を挟んで真逆の方角にある土地をいただいたのだ」
「真逆…」
フレッチャー領が南南東だから逆って言うと北北西…
「はぁん?こっちくんな!てか北西なんて土地の条件も良く無いのに…なんで近づいてくるんですか!やめてください!」
「近づいたわけではない。アーロンの望む方角と…それにだ、アーロンに相応しいロアンを再興するなら何もない土地から始めるのが相応しいと思ったまでのこと」
この顔…本当にそれだけだろうか…いいや、なんだかんだで婚約者だった僕にはわかる。まだ何か隠して…あっ!
「わかった!もしかしてその領…ブラッドのボイル領近くだったりします?」
「……」
スパン!「いい加減独り立ちしなさいよ!」
コン×ブラには萌えないって言ってるでしょうが!
「結婚式は?」
「入領したのち親しい友人だけを呼んで静かに行うつもりだ。大勢招けば中にはロアンの件を面白おかしく噂する者も居よう。詮索されるのは不快なのでね」
「北西部…仕方ない、招待されてあげますよ」
「そうしてやってくれ。アーロンが喜ぶ」
ナンダカンダでコンラッドとは腐れ縁が続いて行くんだろう。けど二年の難行で精神的にも成長を遂げた今のコンラッドなら…
そろそろ友人に格上げしてやってもいいかと思う。そんな冬の日の出来事。
「あれがプリチャード家の聖兄妹ですか…」
「兄シャノン様が嫁がれた北ルテティアの副王都はついにルッソから東部までの街道を繋ぎ、なんでもすっかり様変わりしているとか」
「あのさびれた北部が?」
「いやいや、それだけではありませんよ。妹シェイナ様がご結婚予定の北ルテティアに編纂されたエンブリー伯爵領、あちらはあちらで昨年発見された金の採掘が軌道に乗り、人が押しかけかつてないほどの賑わいを見せているとか」
「聞いておりますぞ。溶岩石の枯渇でいよいよ東も終わりかと思えば…いやはやどうなっておるのか」
「全ては聖なる力のお導きだ。プリチャード家…何とかしてこの機会に既知を得たいものだ」
「コンラッド元殿下の帰還祝い…国を挙げての大祝賀であるからな」
今年の神霊祭はいつぞや行われた、タイトル〝王の帰還” の時より盛大になりそうだ。
何故なら今回はアドリアナ様の愛息〝コンラッド、十の難行”からの帰還を祝した式典と大夜会だからだ。
その規模を見ていると、如何にアドリアナ様がコンラッドの無事を喜んでいるかが分かると言うものだ。テンションマックス…とでも言おうか。
でもまあ事実、コンラッドの帰還を以って元帥には軍神の冠がつくわけだし、この盛大さには元帥の意向も反映されているんだろう。そんなわけで元王様も二年ぶりに王都入りしている。
南の小国群をかけたセナブムとの闘いはすでに日増しに激しさを増している。けど戦況は有利だと聞いているし軍神…の称号を得ることで、一気に士気が上がる事は請け合いだろう。
そう。厳密にいうとこの式典とは、元帥が国教会より軍神の称号を授かるためのものであって、コンラッドの帰還をお祝いするのがメインではない。
コンラッドが主役になるのはその後の夜会の方だ。その場ではコンラッドのロアン侯爵位継承、アーロンとの結婚が発表されることとなっている。
いずれにしても、本日王城には国中の高位貴族が集まった、と言っても過言ではない。城内の人口密度がエグい…
「お久しぶりですアドリアナ様」
「元気そうねシャノン」
式典が始まるまでの待機時間、僕たちは王族専用のサロンでしばしの歓談を楽しんでいた。あ、ほらこれでも一応第二王子妃だから。
「アドリアナ様、お会いしとうございました」
「あらシェイナ、髪は伸ばしていないのね」
「慣れてしまうとこのほうが楽で」
「そうしていると益々昔のあなたのようだわ、ねえシャノン」
「あ、はは…」
いや、本人だからね。
「あらシャノン、手をつないでいるのは誰かしら」
「陛下、当家の嫡男ダニエルにございます。ダニエル、ご挨拶を」
「は、はい。へーか、お、おめ、おめもしかないましてこーえーにございます」
「あら可愛らしい、やっと会えたわねダニエル」
「ようやく挨拶の口上を淀みなく言えるようになりましたので」
「ホホホ…プリチャード侯、目尻が下がっていてよ。幾つになったのかしらダニエル」
「さんさいです。もうすぐよんさいになります」
小さな手が指を折ってその年齢をさらにアピールする。アアン可愛い!
「こうしてみると『神託』であったあなたは特別聡明だったのね、シャノン。あなたの初謁見時の口上、学院の論文発表で壇上に立ったカサンドラのようで…今も忘れられなくてよ」
「は、はは…特別仕様ですから…」
「ぼくはできてませんか…?」シュン…
「アノはそのままでいい。背伸びはしないで」
「ねえさま…」
「僕とノン、それにブラッド兄様もついてるでしょ。安心してアノ。立派なプリチャードの当主になるんだよ」
「はい!」
「ホホ、頼もしいこと」
和やかな時間、コンラッドも戻り心配事の無くなったアドリアナ様からは、脳下垂体から過剰な幸福ホルモンの分泌が感じられる。
けど僕は知っている。アドリアナ様がハッピーな理由はそれだけじゃないって。
アドリアナ様にこんな顔をさせているのは…
後ろに立ってる顧問と呼ばれる貴人のおかげだ。
彼はケイレブ王の遠い甥にあたる方で、見識を深めるために今まで遠い他国を廻っていたのだとか。その外遊を終え帰国したのを機に、こうしてアドリアナ様に助言を与えるお役目を担ったのだが…ムフフ、なんだかお似合いじゃない?
そうそう。シャノンと似たタイプのアドリアナ様には、燃え立つ戦火の王より知的なタイプのほうがお似合いだ。慎み深いアドリアナ様はなんだかんだ言って側配など持たないだろうが、こうして彼が側にいて日々穏やかに過ごせているならそれだけで十分じゃないか。お父様に聞いたら周囲も黙認しているらしいよ。
「げ、コンラッド」
「相変わらずだな君は。まあいい。アーロンとは仲良くやっているそうじゃないか」
「アーロンは見どころがありますから。コンラッドは…ねぇ?」
「ねぇ…?とはどういう意味だ!こんな時ぐらいねぎらいの言葉を口にしてはどうだ」
「冗談ですよ。よく頑張りました。褒めてあげます。南の世紀末覇者みたいな熊の集団を倒すのに王様から手勢を借りたことも、西の強盗団退治にブラッドの力を借りたことも、北西部のオラオラ詐欺集団を一斉検挙するのにロイドの知恵を借りたことも、全部含めて僕は評価してますよ」
嫌味じゃないよ。無理はヨクナイ。
必要な時に必要な応援を素直に頼める。それもまた善き統治者への道…
そもそもそれには「この人を助けてあげたい」って思わせる人格が必要だからね。ジェロームみたいな。
アレイスター?アレイスターにはどっちかというと「骨は拾ってやる!好きにやって来い!」って思ってるかな。
「それでロアン侯爵領はどこになるんですか?」
「それなのだが…」
王妃様はコンラッドとアーロンに、二年前のあの日フレッチャー領をそっくりそのまま、と提案があったそうだ。
なんだかんだ言っても、あそこは領土も広く、国でも有数の豊かな地に位置している。
「だがアーロンが難色を示してね。フレッチャーの色が付いた地など欲しくは無い、と」
それもまた納得のいく心理だ。
かといって今から王都の地形を変えてロアン領を復活させるのは無理だろう。
「だから王都を挟んで真逆の方角にある土地をいただいたのだ」
「真逆…」
フレッチャー領が南南東だから逆って言うと北北西…
「はぁん?こっちくんな!てか北西なんて土地の条件も良く無いのに…なんで近づいてくるんですか!やめてください!」
「近づいたわけではない。アーロンの望む方角と…それにだ、アーロンに相応しいロアンを再興するなら何もない土地から始めるのが相応しいと思ったまでのこと」
この顔…本当にそれだけだろうか…いいや、なんだかんだで婚約者だった僕にはわかる。まだ何か隠して…あっ!
「わかった!もしかしてその領…ブラッドのボイル領近くだったりします?」
「……」
スパン!「いい加減独り立ちしなさいよ!」
コン×ブラには萌えないって言ってるでしょうが!
「結婚式は?」
「入領したのち親しい友人だけを呼んで静かに行うつもりだ。大勢招けば中にはロアンの件を面白おかしく噂する者も居よう。詮索されるのは不快なのでね」
「北西部…仕方ない、招待されてあげますよ」
「そうしてやってくれ。アーロンが喜ぶ」
ナンダカンダでコンラッドとは腐れ縁が続いて行くんだろう。けど二年の難行で精神的にも成長を遂げた今のコンラッドなら…
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