涙袋 ~現代居酒屋千夜一夜物語~

与四季団地

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   第84夜・『フェロモンT子…ストーカーやらハラスメント(2)』

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 T子には、高校時代にはこんなことがあった。

 いつも、数学の教師(屈強な体育会系っぽい教師)がクラスに来ると、真っ先にT子の席に来て、「お前は可愛いなぁ^^」と頭を撫でるのだそうだ。

 T子はキョトンとしつつ、逆らうわけにもいかず、それを受ける。

 クラスの皆も、その教師の行いが、あまりにも大胆なので、教師としての問題行動とは見ることができない。

 その教師には、同じ高校に娘が通っていた。

 ある日、その教師は、「お前、数学の点が低いので、娘と一緒に個人的に教えてやるから、今度の休み、予定を作るな!」と言うのだ。

 なんか、断れない強引さ!

 で、教師が迎えに来たので、日曜日、勉強道具を持って、その車に乗り込む。

 で、教師の家に行き、娘さんと勉強するものとばかり思っていたのだが、「まず、飯を食おう!」とファミレスに、「私、ご飯食べたばかりなのに・・・」と思いつつ、ドリアを食べ、続いて、パフェを食べようとした。

 すると、「やばい、うちの生徒だ!」と、店に入ってきた客を見ていった教師と、腰をかがめて、店から逃げることに・・・、「あああ、パフェ・・・!」。

 そして、案の定、ラブホテルに連れていかれ、それでも、机で勉強させられる。

 が、迫られる。

 あらかじめ「110」を打ち込んでいた携帯の、後は「ON」するだけの状態を示し、「かけるよ!」と言って逃げる。

 逃げた後に、自分の手を見たら、強い力で握られていたので、真っ赤になっていたそうだ。

 帰宅して、友人を呼んで事件を話していたら、教師から電話があった。

 T子が応対していると、電話の向こうで、教師が泣きじゃくったそうだ。

 それを聞いたT子の友人、T子から携帯をもぎ取ると、「うぜーんだよッッ!!!」と叫ぶのだった・・・。

   ◇

 T子には、このような話が無数にある。

 なんか、子供のころから、一種のフェロモンみたいなものが周囲に発散されるらしく、ほぼ全ての男が、何らかの魅力を彼女に抱くようだ。

 私が、何故、この人と仲良くできているか、についてだが、

 私には、そのフェロモンを感じることが出来ても、それに魅了されることがないからかもしれない。

 T子さんは、私を、他の男とは違うと思っているようだ。

 私は、色っぽさ・ムチムチよりも、清潔感とか均整、華奢さとかさっぱりした女性・・・、ちゅうか、少女・幼女に魅力を感じるほうなので…^^;

 ただ、このT子さん、外見は色気ムンムンだが、デートを繰り返していると、非常に無邪気ではある。

 美味しいものを目の前にすると、ニヤニヤ笑いが止まらず、モシャモシャと食い続けるさまは、子供みたく可愛い^^

                                                                        ・・・(すぐに続く 2014/05/09)
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