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第五章 再会
番外編 幼子と疳の蟲
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いつも素直で穏やかなスイだが、その日は酷い癇癪を起こしていた。怒るだけでなく泣く様になってしまい、従者や姉兄がどうあやしても機嫌は直らず、遂には外から雷鳴が聞こえ始める始末。これには流石に全員が顔色を変えた。
こんな時に限ってイズミもサクも不在だ。このままでは屋敷に雷が落ちると慌てふためいていると、聞いた事の無い大声で泣き喚くスイに、何事かとシュウトが顔を見せた。
「……随分、疳の蟲が強いな。腹を空かせている可能性はないのか?」
何気ない一言だったが、その場にいた全員がハッとした。姉兄であるシズクとミズキが瞬時に指示を出し、従者達は素早く動いた。
そうして、幼子が口にしやすいようにくし型にし、更に一口大に切った梨がスイの前に差し出された。
しかし、スイは顔を背けると声を荒らげて食べるのを拒否し、困り果てた皆はシュウトに眼を向ける。
サクがいない今、スイに最も懐かれているのはシュウトだ。縋り付く様な視線に、シュウトはたじろぎながらスイの前に腰を下ろした。
「スイ、おやつに梨食べないか?」
『ひっ……ひっく……ぶぅーー……』
シュウトに涙を拭ってもらい、頭を撫でられて漸く泣き止みはしたが、何か不満気に口を尖らせている。これはこれで可愛らしいと一部の従者と姉兄が和んだが、未だ緊迫感がある空間を見つめていると、スイがシュウトに向かって手を伸ばした。
意図を察したシュウトがスイの両脇に手を入れて抱き上げ、自分の脚の上に座らせる。胡座で出来たくぼみに、小さな身体はすっぽりと収まった。
「スイ。お腹空いてるなら、あーって口を開けてくれるか?」
『あー』
「良い子だ。はい」
『ん』
先程までとは打って変わって、大人しく素直に小さな口を開いて梨を待つ様子は微笑ましい。
初対面の時に比べ、随分と幼児の対応に慣れたシュウトが摘んだ梨を口許に近付けると、スイはぱくりと食いついた。
「こら、俺の指は食うな」
『んんぅー』
口を閉じて笑いながらもぐもぐと頬を動かし、飲み込むと口を開ける。また梨を近付けると、スイは一口で頬張った。
『んー、んーんー、んー』
鼻歌だろうか。それとも何か話しているのかもしれない。行儀が悪いと注意すべきなのだが、今は皆が目を瞑る事にした。どちらにせよ、ご機嫌になったのは確かなのだ。外からも雷鳴は一切聞こえなくなった。
膝の上で梨を二切れ分食べ終わったスイの右手に、ちらりと視線を向けたシュウトは手を拭くとスイに水を飲ませた。
『ぷはぁ』
「お腹いっぱいか?」
『あい、ごちそーたまれしたっ!』
「よしよし、ちゃんと出来て偉いな」
『あい!』
返事をしながら上げられた右手を、シュウトが掴んだ。きょとんとした顔で見上げてくるスイと眼を合わせながら、シュウトはスイの手の平に自分の手の指を当てる。
「こしょこしょこしょ」
『! やー! やめてー! きゃー!』
手の平を擽られて暴れながらきゃあきゃあと笑うスイは、手の平に小さな衝撃を感じた気がしてまた眼を丸くした。
従者の一人が、静かに部屋を出て行く。
『ふぇ?』
「どうした?」
『……? んー?』
離された手を見て、スイは不思議そうに首を傾げる。擽られた右手も、左手と何も変わらない。少しの間左右の手を見比べていたが、次第に舟を漕ぎ始めた。
「スイ、眠いならお昼寝しようか」
『んぅー……だっこ……』
「あぁ、おいで」
手を伸ばしたスイを抱き上げて自分に体重を預けさせると、シュウトはスイの背中をぽんぽんと一定の感覚で軽く叩く。程なくして、小さな寝息が聞こえ始めた。
「マモリ」
「はい。お部屋までお運び致します」
「シズクとミズキは、布団を敷くのを手伝ってあげてくれ」
「はい、わかりました」
「あねうえ、ぼくといっしょにふとんをもとう」
「うん」
シズクとミズキが走っていく音を聞きながら、従者の一人であるマモリにスイを預ける。この場にいた幼い者達が皆去った後、シュウトはずっと握っていた拳を緩めた。
親指と人差し指に挟まれて、糸より僅かに太い何かが蚯蚓の様に蠢いている。
「久しぶりに見たな、疳の蟲」
視えない者の中には、子どもが癇癪を起こした時の比喩表現だと思ってい者もいるが、一応は生命体だ。魔物とは違う。しかし精霊の類でもない。姿形から蟲と呼ばれている。
何処から来てどうやって憑くのか、詳しい事は知られていない。
疳の蟲自身に人を傷付ける力は認められていないが、憑かれた子は普段どれ程大人しくても酷い癇癪を起こす様になる。小さな子がいる家には厄介な蟲だ。
それに、龍が住む土地で結界の中にある家……様々な加護に守られている子に憑けるのだから、その存在は侮れない。
「申し訳ございません。只今結界を確認しております」
「あぁ。こいつに結界が効くのかわからないが……侵入の可能性がある所は潰しておきたい。スイにまた憑かれるのは避けなければ」
スイは生まれながらに強い霊力を持つ。自制心や理性が育ってない時分に憑かれて癇癪を起こされると、今日は未遂で済んだが精霊術を暴発させる危険性が高い。
「それと、今回の事はソウジロウにも知らせておいてくれ」
「はっ」
畳に額をつけて謝る従者に指示すると、シュウトは疳の蟲を摘んだまま縁側に出た。
風魔法で蟲を切り裂き、ばらばらになったそれを庭へ投げ捨てる。雷雲など微塵もない晴天の下、魔法で生まれた小さな雷が残骸を塵にした。
「蟲切り、完了」
そう呟くと、シュウトは自分の部屋へと戻ろうとして足を止めた。
「(スイのあんな泣き方は初めて聞いたな……。喉に負担がかかったかもしれない。喉に良い物を作っておいてもらえば、起きた時に飲むのにも丁度良いだろう)」
姪思いの若い叔父は、方向を変えて厨へ向かった。
こんな時に限ってイズミもサクも不在だ。このままでは屋敷に雷が落ちると慌てふためいていると、聞いた事の無い大声で泣き喚くスイに、何事かとシュウトが顔を見せた。
「……随分、疳の蟲が強いな。腹を空かせている可能性はないのか?」
何気ない一言だったが、その場にいた全員がハッとした。姉兄であるシズクとミズキが瞬時に指示を出し、従者達は素早く動いた。
そうして、幼子が口にしやすいようにくし型にし、更に一口大に切った梨がスイの前に差し出された。
しかし、スイは顔を背けると声を荒らげて食べるのを拒否し、困り果てた皆はシュウトに眼を向ける。
サクがいない今、スイに最も懐かれているのはシュウトだ。縋り付く様な視線に、シュウトはたじろぎながらスイの前に腰を下ろした。
「スイ、おやつに梨食べないか?」
『ひっ……ひっく……ぶぅーー……』
シュウトに涙を拭ってもらい、頭を撫でられて漸く泣き止みはしたが、何か不満気に口を尖らせている。これはこれで可愛らしいと一部の従者と姉兄が和んだが、未だ緊迫感がある空間を見つめていると、スイがシュウトに向かって手を伸ばした。
意図を察したシュウトがスイの両脇に手を入れて抱き上げ、自分の脚の上に座らせる。胡座で出来たくぼみに、小さな身体はすっぽりと収まった。
「スイ。お腹空いてるなら、あーって口を開けてくれるか?」
『あー』
「良い子だ。はい」
『ん』
先程までとは打って変わって、大人しく素直に小さな口を開いて梨を待つ様子は微笑ましい。
初対面の時に比べ、随分と幼児の対応に慣れたシュウトが摘んだ梨を口許に近付けると、スイはぱくりと食いついた。
「こら、俺の指は食うな」
『んんぅー』
口を閉じて笑いながらもぐもぐと頬を動かし、飲み込むと口を開ける。また梨を近付けると、スイは一口で頬張った。
『んー、んーんー、んー』
鼻歌だろうか。それとも何か話しているのかもしれない。行儀が悪いと注意すべきなのだが、今は皆が目を瞑る事にした。どちらにせよ、ご機嫌になったのは確かなのだ。外からも雷鳴は一切聞こえなくなった。
膝の上で梨を二切れ分食べ終わったスイの右手に、ちらりと視線を向けたシュウトは手を拭くとスイに水を飲ませた。
『ぷはぁ』
「お腹いっぱいか?」
『あい、ごちそーたまれしたっ!』
「よしよし、ちゃんと出来て偉いな」
『あい!』
返事をしながら上げられた右手を、シュウトが掴んだ。きょとんとした顔で見上げてくるスイと眼を合わせながら、シュウトはスイの手の平に自分の手の指を当てる。
「こしょこしょこしょ」
『! やー! やめてー! きゃー!』
手の平を擽られて暴れながらきゃあきゃあと笑うスイは、手の平に小さな衝撃を感じた気がしてまた眼を丸くした。
従者の一人が、静かに部屋を出て行く。
『ふぇ?』
「どうした?」
『……? んー?』
離された手を見て、スイは不思議そうに首を傾げる。擽られた右手も、左手と何も変わらない。少しの間左右の手を見比べていたが、次第に舟を漕ぎ始めた。
「スイ、眠いならお昼寝しようか」
『んぅー……だっこ……』
「あぁ、おいで」
手を伸ばしたスイを抱き上げて自分に体重を預けさせると、シュウトはスイの背中をぽんぽんと一定の感覚で軽く叩く。程なくして、小さな寝息が聞こえ始めた。
「マモリ」
「はい。お部屋までお運び致します」
「シズクとミズキは、布団を敷くのを手伝ってあげてくれ」
「はい、わかりました」
「あねうえ、ぼくといっしょにふとんをもとう」
「うん」
シズクとミズキが走っていく音を聞きながら、従者の一人であるマモリにスイを預ける。この場にいた幼い者達が皆去った後、シュウトはずっと握っていた拳を緩めた。
親指と人差し指に挟まれて、糸より僅かに太い何かが蚯蚓の様に蠢いている。
「久しぶりに見たな、疳の蟲」
視えない者の中には、子どもが癇癪を起こした時の比喩表現だと思ってい者もいるが、一応は生命体だ。魔物とは違う。しかし精霊の類でもない。姿形から蟲と呼ばれている。
何処から来てどうやって憑くのか、詳しい事は知られていない。
疳の蟲自身に人を傷付ける力は認められていないが、憑かれた子は普段どれ程大人しくても酷い癇癪を起こす様になる。小さな子がいる家には厄介な蟲だ。
それに、龍が住む土地で結界の中にある家……様々な加護に守られている子に憑けるのだから、その存在は侮れない。
「申し訳ございません。只今結界を確認しております」
「あぁ。こいつに結界が効くのかわからないが……侵入の可能性がある所は潰しておきたい。スイにまた憑かれるのは避けなければ」
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「はっ」
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そう呟くと、シュウトは自分の部屋へと戻ろうとして足を止めた。
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