32 / 54
ビッチ
しおりを挟む
『アイスジャベリン』
俺は佐間に向けて氷の槍を放つが、ひらりと躱されてしまう。
やはりこんな女でもステータスは高いようで一筋縄ではいかない。
「あなたのスキルはさっき一度見たからもう通じないわよ。結構いいスキルだとは思うけど相手が悪かったわね」
「舐めるな! 『アイスジャベリン』 貫かれて死んでしまえ!」
「だから、それはもう見切ったって言ってるでしょう」
佐間は本当に『アイスジャベリン』を見切っているようで、再びあっさりと躱して再度俺に向かってナイフを投げてきた。
こいつの投げるナイフは戻って来て背後から襲って来る。
俺は上半身の動きで向かってきたナイフを躱してから、後方にも意識を集中するが、足下が沼にはまったように動かない為に後方への対応が、剣を背後に向けて立てるぐらいしか出来ない。
致命傷を避ける為、正中ラインに剣を立てナイフを防ごうと試みるが、ナイフは俺の剣を避けて腰部の横に刺さった。
「ぐっ……」
その瞬間激痛が走り、焼けた様な痛みが広がって行く。
これ以上はまずい、三本目をくらえば動きが鈍り、佐間を倒す事が難しくなってしまう。
火炎剣で飛んで来るナイフを焼き切るか?
ただ、これは佐間を倒す為の奥の手として残しておきたい。
「ふふん、そんなので私の『トリックorトリート』が防げるわけ無いじゃない。やっぱりバカは死なないと治らない様ね」
「それがお前のスキル名か。ナイフを曲げるだけのクズスキルだな。スキルなしでもそのぐらい出来そうだ」
「ふん、口の減らない奴ね。本当はもう後がないんでしょう。見え見えよ」
まだか……
まだなのか?
本格的に追い詰められて来た。
「いや、そんな貧相なナイフが何本刺さっても、致命傷にはなり得ないな。アリにたかられたようなものだ」
「現実が見えてない様ね。私はアリじゃなくて象だと思うわよ。あなたがアリで私は象。プチっと踏み潰してやるわよ」
そう言うと佐間はナイフを両手に何本も持ちこちらへと投擲してきた。
流石にこの数はまずい。
無理にでも避けようと身体を動かすと、不意に足下が軽くなった。
どうやら、これまでの無駄なお喋りが功を奏して『ブラッディアース』の発動限界を過ぎたらしい。
「お喋りが過ぎた様だな」
俺は全力でナイフを回避してそのまま前方へと走り出す。
恐らく背後からナイフが追って来る筈だが、どこまで追って来るのかわからないので止まる事はできない。
「なんっ……」
俺は佐間の目の前まで走り、そのまま一気に背後まで回り込んで振り向いた瞬間、佐間の目前までナイフが迫っていた。
殺ったか?
一瞬そう思ったが、ナイフは佐間に刺さる事は無く、全てその場へと落下した。
どうやら、スキルの発動主を攻撃しないか、もしくは、瞬時に意のままに操れるという事なのだろう。
まあ、いい。いずれにしろ俺の手でけりをつけてやる。
俺は背後から剣を佐間に向けて振るうが、佐間も前方へと飛んで回避する。
「おおおあああ~!」
俺は痛みを無視して前方へと踏み込み追撃をかける為に、更に剣を振るうが俺の剣は佐間を捉える事なく、空を切った。
こいつ、ビッチだが強い……
俺は佐間に向けて氷の槍を放つが、ひらりと躱されてしまう。
やはりこんな女でもステータスは高いようで一筋縄ではいかない。
「あなたのスキルはさっき一度見たからもう通じないわよ。結構いいスキルだとは思うけど相手が悪かったわね」
「舐めるな! 『アイスジャベリン』 貫かれて死んでしまえ!」
「だから、それはもう見切ったって言ってるでしょう」
佐間は本当に『アイスジャベリン』を見切っているようで、再びあっさりと躱して再度俺に向かってナイフを投げてきた。
こいつの投げるナイフは戻って来て背後から襲って来る。
俺は上半身の動きで向かってきたナイフを躱してから、後方にも意識を集中するが、足下が沼にはまったように動かない為に後方への対応が、剣を背後に向けて立てるぐらいしか出来ない。
致命傷を避ける為、正中ラインに剣を立てナイフを防ごうと試みるが、ナイフは俺の剣を避けて腰部の横に刺さった。
「ぐっ……」
その瞬間激痛が走り、焼けた様な痛みが広がって行く。
これ以上はまずい、三本目をくらえば動きが鈍り、佐間を倒す事が難しくなってしまう。
火炎剣で飛んで来るナイフを焼き切るか?
ただ、これは佐間を倒す為の奥の手として残しておきたい。
「ふふん、そんなので私の『トリックorトリート』が防げるわけ無いじゃない。やっぱりバカは死なないと治らない様ね」
「それがお前のスキル名か。ナイフを曲げるだけのクズスキルだな。スキルなしでもそのぐらい出来そうだ」
「ふん、口の減らない奴ね。本当はもう後がないんでしょう。見え見えよ」
まだか……
まだなのか?
本格的に追い詰められて来た。
「いや、そんな貧相なナイフが何本刺さっても、致命傷にはなり得ないな。アリにたかられたようなものだ」
「現実が見えてない様ね。私はアリじゃなくて象だと思うわよ。あなたがアリで私は象。プチっと踏み潰してやるわよ」
そう言うと佐間はナイフを両手に何本も持ちこちらへと投擲してきた。
流石にこの数はまずい。
無理にでも避けようと身体を動かすと、不意に足下が軽くなった。
どうやら、これまでの無駄なお喋りが功を奏して『ブラッディアース』の発動限界を過ぎたらしい。
「お喋りが過ぎた様だな」
俺は全力でナイフを回避してそのまま前方へと走り出す。
恐らく背後からナイフが追って来る筈だが、どこまで追って来るのかわからないので止まる事はできない。
「なんっ……」
俺は佐間の目の前まで走り、そのまま一気に背後まで回り込んで振り向いた瞬間、佐間の目前までナイフが迫っていた。
殺ったか?
一瞬そう思ったが、ナイフは佐間に刺さる事は無く、全てその場へと落下した。
どうやら、スキルの発動主を攻撃しないか、もしくは、瞬時に意のままに操れるという事なのだろう。
まあ、いい。いずれにしろ俺の手でけりをつけてやる。
俺は背後から剣を佐間に向けて振るうが、佐間も前方へと飛んで回避する。
「おおおあああ~!」
俺は痛みを無視して前方へと踏み込み追撃をかける為に、更に剣を振るうが俺の剣は佐間を捉える事なく、空を切った。
こいつ、ビッチだが強い……
0
あなたにおすすめの小説
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる