一瞬で婚約破棄されたけど、帝国で元気に魔女やってますよ。

奈加末 奏哉

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帝国への旅立ち 編

旅の途中で...

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 父に、半ば強制的に送り出されたレリシアだったが、存外、旅を楽しんでいた。

 馬車には冒険者の護衛が2人ついており、意外なことに両名とも女性だった。

「護衛といえば、筋骨隆々の男の人を想像してたんですが、女性なのですね。ビックリです!」

 レリシアがそう言うと2人は笑った。

「あぁ、珍しいだろうな!私たちは魔道師なんだ、こう見えても結構強いんだぜ!?」

「護衛はきちんと果たせると思いますので、ご安心ください。」

 頼もしい限りだ。

 そうして彼女たちとしばらく雑談をしていると、思い出したかのように、2人とも名前を名乗ってくれた。

 男勝りな性格で、燃えるような赤い髪を持った少女はグレンシアと名乗った。

 そして、お淑やかで、長い艶やかな黒髪を持った少女はカスミと名乗った。

 しばらく雑談をして、ふと気になったことを2人に尋ねてみた。

「何故おふたりは冒険者になったんですか???」

「私は魔物を倒しまくって金を稼いで美味い肉を食べるためだ!!!」

 グレンシアらしい理由だ、とレリシアは笑った。

 冒険者は危険な分、かなりお金は稼げるらしい。

「カスミさんは何故?」

「実は、私たちデオリア魔法学校という学校に通っていまして、その学費を稼ぐためです。グレンは家庭が裕福なのですが、私は裕福でないので、自分で学費を稼がないとダメなのです...。」

 なるほど関心である。

 しかし、もう一度言葉を反芻すると、気になることを言っていた。

「え?デオリア魔法学校に通われているんですか??」

「...?ええそうですが。」

「すごい偶然!実は私もこれから入学するんです!」

「そうなんですか!?」

 カスミは心底驚いたような顔をしていた。

「おふたりは何回生ですか?」

「ちょうど2回生になったばかりです。」

「私も2回生から編入するんですよ!」

 どうやらこの2人とは同級生になるようだ。

「編入生ってことはレリシアさん、かなりの使い手ですね???」

 デオリア魔法学校は、2回生からの編入は10枠しかなく、毎年とんでもない高倍率になる。

 従って、なにか突出した能力が無いと中々入学することは出来ないのだ。

 しかし、レリシアはコネ入学、魔法を習ったことすらない。

「そ、そうなんですよー(棒)」

 レリシアは、はぐらかすために曖昧な返事を返した。

「レリシアが同級生か!でも負けないからな!!!」

 グレンシアは闘志を燃やしているらしい。

(そんな事言われても絶対勝てないのよね...。)

「一緒のクラスになれたらいいですね!」

 カスミはそう言うが、もし一緒のクラスになって、模擬戦でもしようものなら、コネ入学がバレてしまう。

「え、えぇ、そうですわね。」

 レリシアは苦笑いを浮かべながらそう答えた。

 すると、馬車が突然急停止した。

「なんだ!?」

「ひとまず、外の様子を見に行きましょう。」 

 外へ出てみると、魔物の群れが馬車の通路を阻み、こちらに敵意を剥き出しにしていた。
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