堕天使の魔法陣(ステアーズ)~昨日の最弱は今日の最強~

二人乗り観覧車

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覚醒

18.決戦前夜

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「アイリスのしたいことを僕に教えてくれないかな?」

エリアスはアイリスが言ったことを聞きはしたし、早とちりの考えを収めるまではしたが、アイリスの願いというものをまだ聞いていない。

「わたし、わたし……。」

一度に心の中を落ち着けるアイリス。

エリアスの温もりは一度離れていく。
それをちょっと名残惜しいなんて思ったりもして無意識下でその頬を朱に染めていた。

「村に、戻りたい。私の子供、助けたい。」

エリアスは静かにアイリスの目を見て頷く。

「じゃあそうしようか。これからは協力関係だ。僕の目的のためにアイリスも動く。アイリスの目的のために僕も動くんだから。」

それにさ、と一言何事もないように加える。

「ひとりってやっぱり寂しいからさ」



階層を探索していく。

この階層で出てくる相手はゴブリンメイジとゴブリンジェネラルの集団、レッサースピリット、オークがほとんどとなっている。

二人は倒しなれたそれらの敵を片手間に倒しながら奥へ奥へと進んでいく。

アイリスは一向に減ることのない憎悪の感情を起爆剤として『貯憎』をこのレベル帯の相手に優位を取れるような強さに調整して相手取っていく。

彼女にも武器は装備されている。
でもそれはただの硬いだけのガントレット。
アイリスが『貯憎』を使う時には身体能力の全てが爆発的に増加する。エリアスもこれまでもそこそこの魔石を溜め込んで彼女のために等価交換を行ったりしたのだが、アイリスの強化は凄まじいものらしくどれもが耐えきることが出来なかった。だからただ硬いこと。これが今武器を選ぶ中で一番の判断基準なのだ。

近接戦闘に関してはもうアイリスにエリアスはでも足も出なくなっている。だからといってエリアスが役立たずかと言えばそうではなく、魔導銃ソフィアを自由自在に操りながら近づかせる前に全てを殲滅していく。

アイリスの近接戦闘の合間を縫って後方から支援での銃声が響き渡り、連携が取れるようにもなってきたていた。

だが、近接戦闘が出来ないとなるとエリアスはただの脆弱な存在へと成り下がってしまう。そのために時々には魔力腕マナライズを利用することによる戦闘で戦闘勘を失わないようにしていたりもするのだ。

超強化があるアイリスほど頑丈な体をしていないエリアスは剣の間合いでは対処できない魔物も想定して新たな機能も銃に装備したりしてもいたりする。

と、見慣れたクリスタルの道を歩いていくとその道は今までの道とは異なり不自然に一本道となっている。

その道にはどうやら魔物がポップしないような設定になっているのか不自然なほどの静けさを保っていた。

「これって……」

「そろそろ、中ボス、かな?」

考えていることは同じようであった二人。

1年半~2年ほどかけてやっとたどり着いた1階層へと帰るための試練。それと同時に2人の『神の試練ステアーズ』の階位上昇、つまり強化のための機会でもあるのだ。

無意識に身体に力が入り少し強ばるアイリス。
対照的に力が入るもそれが武者震いのようになるエリアス。

奥へと進んでいくにつれて大きないつの扉がつきあたりに現れた。

無骨な扉ではあるが恋焦がれていた場所へとたどり着ける尊い扉だと考えると2人のテンションは上がる。

だから、

「エリアス、今日は、ここで休も?」

流行る気持ちを抑えられないエリアスへと話しかけるアイリス。確かに今いっても中ボスだろうと軽く捻り倒せるかもしれない。だがもしもの事だってなくはない。

ここはダンジョン。
こういう時に限ってイレギュラーとはよく起こるなんて言われている。迷信かもしれないけれども、大事を取るのは必要な事だ。

ダンジョンの構造上だが、地上に戻れる魔導具に関しては転移の魔法陣が設置してある所にのみしか移動することができない設定になっているはずなのでこんな階層のこんな奥地に人が来る可能性は限りなく低いと言っていい。
ダンジョン探索を年単位で真面目にやる集団はなかなかいないものだ。

だいたい狩場として美味しいのは15階層から20階層だと言われているらしい。だからそれ以降の階層からは危険度も上がり、40階層くらいまで行かないと実入りが逆に少なくなってしまうということで探索者たちの人数派少なくなる傾向にある。20階層から40階層でしっかりと情報と装備を集めて少なく見積もっても五年はかかる。

フラグでもなんでもなくこの場所は限りなく安全なのだ。

「エリアス、いつも周り気にして、疲れてる。だからここで休も?私にはエリアスの、体調を気遣うこと、くらいしか出来ない、から。」

「そうか。そうだね、アイリスがそう言ってくれるならそうしようか。」

今晩はこの扉の前で一日を過ごすことを決める。

この扉の前の空間は実はセーフティーエリアと言われるダンジョンの中の数少ない安全地帯。アイリスの言ったことは最善の選択であった。

休息は大切だ。

たった一日。

されど1日だ。

その一日にないて命が零れ落ちていく人間なんて腐るほどいるのだから。

「エリアス、ご飯にするから、あれ出して!」

「はいはい。」

エリアスはボロい見た目のブラックボックスからフライパンや包丁、コンロなど料理に必要な器具を取り出していく。

エリアスはアイリスに出会うまではそんなにまともな料理をすることは無かった。
美味しい植物をパントリーからとっておいて、ブラックボックスに入れ、そのまま美味しくいただくかドロップした肉類のアイテムを火で焼くだけだった。

それも魔力による火だから火力調節はなかなか上手くいかず料理という行為に面倒くささを覚えさせた。

アイリスが来てから変わった。

「ねえねえ、いい道具を、異世界から召喚、すればいい、のでは?」

なんていわれたから黙って言う通りにしたのが正解だったのか間違いだったのか。

今、ここに並んでいる器具の全ては魔石との交換で手に入れたお料理セットだ。
最初はアイリスも全く料理ができなかったのにわずか半年ちょっとでそれはまあちょっとした料理人が泣いちゃうような腕前になってしまった。

最近では異世界の「あつりょくなべ」とやらを気に入ったようでそれを使っていつも楽しそうに料理をしている。

エリアスが取り出した魔石コンロを使うことによって小さな火力調節までで出来るから焦がす心配もない。

最近では、自分の知っている料理のレパートリーの数が少ないからとエリアスに料理についてのレシピを求めてくるようになり、これも異世界から召喚してみた。

どうやら「ちきゅう」という場所から来たようでなぜか、お料理セットよりもたくさんの魔石が必要だったことに首をかしげながらも日々美味しくなっていくアイリスの料理にガッチリと胃を掴まれているエリアスでもあった。

今日は「ビーフシチュー」を作るらしい。
エリアスは料理に関しては完全なポンコツであることが生活の中で分かったので野菜を切って、等価交換で食材を得る以外の仕事は回ってくることは無い。

料理をして周りへの匂いの分散を気にする人がいる?

そんな時のためにスキルがある。と言いたかった。
けれども、能動的な〈収束〉の行使はどうやら不可能なようであるから代替案を設置した。

結局交換しました。

この部屋から匂いが出ていかないようにするためのおあつらえ向きの魔石がありましたとさ。

しばらくのどかな時間を過ごしながら料理の完成まではエリアスは手伝おうとする度にすげなくアイリスにあしらわれていた。

そして今、エリアスとアイリスの目の前には完成したビーフシチューが並んでいる。

ちょっと豪華に今日はデザートもある。交換比率のコスパが悪いために元気を出したい時にだけ出現する。

「美味しい!今までで最高じゃない?」

照れて笑うアイリスの笑顔。

それもエリアスにとってはご馳走であった。

「そう?わたしてきには、もっと美味しくできる、と思う」

ストイックにもまだこれが最高の出来ではないらしい。

「じゃあ戻ったらまた食べさせてよ。」

「うん、!」

エリアスの言葉の意味を正しく理解して顔をほころばせるアイリス。

そうして楽しい時間はすぐ過ぎていき、魔除けの結界石が青く淡い光を出し始める時間帯となった。

二人は布団を出し(持ってる理由は略)横になる。

そして目をつぶる。

明日に向けて早く寝なければならないと思う二人。
けれども二人の意識はなかなか睡眠という意識の闇に落ちていくことは無かった。

十分が経っても眠れない。

それは明日への楽しみゆえなのだろうか。それとも不安ゆえなのだろうか。
どちらにしろ高ぶっているその心はなかなか落ち着いてくれないものだ。

と、エリアスの隣の布団からガサゴソ音がした。

アイリスは自分の寝床を離れ、エリアスはそれに気づかないふりをした。

そして新たにゴソゴソとエリアスのちょうど隣で音がして布団の中が少し暖かくなる。

「アイリス?」

ふとんといってもちょっと寝袋が大きくなったくらいのものなのでどうしても色々なところがあたったり、距離が近づいてしまう。

たまにアイリスはこういう事をやることがあるが、今日はいつもと様子が違うとエリアスは感じていた。

「どうしたの?」

背中に顔をうずめながらぎゅーっとしてくるアイリスの抱き枕になりながらエリアスは改めて聞く。

「わたし、明日には、戻れるんだよ、ね?」

「そのはずだね。」

「それは、嬉しいの。嬉しいんだけど、ね…………」

尻すぼみに小さくなっていく声量とその声音は彼女の心の闇を如実に表していた。

アイリスは基本的に根本のところはそんなに変わっていない。一つ例外として「エリアス」という大きな精神的支柱が一つあるだけ。
その支柱がもし倒れてしまえばどうなるのか。
それはアイリスが一度エリアスト別れようとした時の別れの態度から最悪の一手をためらいもなく踏んでしまうことは想像に難くない。

「怖い?」

「怖い、の。私の子供を、救えない、ことが。エリアスを、失うことが。」

「そんなの僕とアイリスがいればどうにかなるよ。アイリスだってまだ手は残ってるじゃん。」

不思議そうな顔をするアイリス。

「手が残ってる?」

「異能使ってないでしょ?それに僕は心配しているんだ。アイリスが強すぎて僕が止められないかもしれないからね。」

いつも通りのアイリスの弱さを紛らわすためにピエロを演じるエリアス。

「それに、僕の等価交換はまだまだ考えている奥の手もあるから心配しないで。」

「違うよ」

いつもより芯の通った声音がエリアスの耳に届く。

「私は、エリアスが心配。」

「僕が?どこを見てそんなこと……」

「エリアス、弱いところ、を全く見せない。だから私の心より、エリアスの心の方が心配、なの。」

エリアスの体の向きをぐるんと180度回転させる。

目と鼻の先にはお互いの顔がある状態だ。

「私は、そんなに、頼りない?」

そんなアイリスの問いかけに、心が震えてしまう。
エリアスの心はスキルで補正をかけられないし、異能で保護もできない剥き出しのものだから。

知らないうちにしばらく忘れていたはずの涙がエリアスの双眸から零れ頬を濡らしていく。

優しい言葉に飢えていたのはアイリスよりも何倍もエリアスの方が上だったのかもしれない。
まだ幼い。それに加えてアイリスはもともとそんな環境になかったからか優しさというものに無頓着でもあったけれども、エリアスは幸運であったために優しさを知ってしまっていた。

だから一人になってから本当はずっと心細かったのだ。
優しさを分け与えくれる者はいない。死というものがチラつくそんな場所で一人。それを1年間。人目を避け、魔物を避け、それで労ってくれるのは自分自身だけ。

だからなのか。

アイリスのその言葉。自分を心配しているというその言葉をそんな純粋な目をして言われてしまえばわかってしまう。
思い出してしまう。
懐かしさのようなものを感じる。

拭っても拭っても後からあとから止めなく流れてくる涙さえもが心地よくさえ感じてしまっている。

「エリアスは、私を守ってくれる。なら、私も、エリアスを守る、からね?」

いつできるようになったのか。それとも今できるようになったのか。

初めて見るアイリスの満面の笑みを見ながら、エリアスは泣きながら、安らかに眠りに落ちて言った。




「ほんと、ありがとね?」

眠ったエリアスの顔を愛おしそうに眺めながら、アイリスも高ぶっていた気分はおさまり眠りへと誘われていった。


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