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21.友達
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「ルーナ様!!どうしてプレゼント受け取ってくれなかったんですか?!」
扉を開けたのはセラさんだった。前回会ってすぐ、宿屋の私宛にプレゼントが届いた。改めて、元に戻してくれたお礼の手紙と共に。冷たくしようと思った矢先のことだったので、手紙は受け取ったが、プレゼントは開封せずに送り主に書いてあった住所へ返送した。手紙も添えていたのだけど…。手には送り返したプレゼントを持っている。
「セラさん、手紙にも書きましたが、プレゼントは受け取れません。ここにも来ないでください。」
「ジョンにも『憧れを恋と勘違いしている』と言われました。確かに、ルーナ様のことを よく知りもしないのに早とちりだったかもしれません……。……ルーナ様!私と お友達になってくれませんか?!お願いします!!」
セラさんはペコリと頭を下げた。
友達……。正直、ヒロインに嫌われたくはない。そして、もし本当にブラック・ドラゴン討伐がラストだとすると……仲良くなっていれば、ルカの討伐を思いとどまってくれるかもしれない。
友達なら、いいだろうか……。
「……友達なら……。あ、『様』付けは辞めてください。」
「『お姉さま』もダメですか?」
……やっぱり早まったかな?ちょっと不安になってきた……。
「ダメです。」
キッパリと告げた。
「わかりました。『ルーナさん』なら、大丈夫ですよね?」
「……はい。ところで、ジョンさんは、一緒じゃないんですか?」
「ジョンは寄るところがあるというので……ルーナさんに早く会いたくて、先に来てしまいました。すみません、お仕事中なのに。」
「……。」
てへっと笑った顔は、無邪気で可愛い。……が、ジョンさんと一緒に来てほしかった、と思ってしまった。
「えっと、こちらの方は……?」
そう言われて、アルの紹介をしていないことに気づいた。
「アル・フォスターって言って、私たち幼馴染で。アル、こちらは聖女のセラさん。」
「アルさん、よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします。……じゃぁ、ルーナ、俺は帰るよ。」
「あ、うん!またね。」
アルが出るのと同時に、ジョンさんが入ってきた。
「アルも来てたのか?」
「こんにちは、ジョンさん。ルカを心配して、たまに寄ってくれるんです。」
「そうなんですね……。セラ、ルーナさんと話せた?」
「うん。友達になってくれました!!」
ぱぁっと笑う姿はゲームの姿と重なって見えた。
「ルーナさん、仕事は何時に終わりますか?話したいことがあるんですが……。」
「もうすぐ終わるので……先にスズラン亭へ行っててください。」
時計を確認して、そう伝えた。
扉を開けたのはセラさんだった。前回会ってすぐ、宿屋の私宛にプレゼントが届いた。改めて、元に戻してくれたお礼の手紙と共に。冷たくしようと思った矢先のことだったので、手紙は受け取ったが、プレゼントは開封せずに送り主に書いてあった住所へ返送した。手紙も添えていたのだけど…。手には送り返したプレゼントを持っている。
「セラさん、手紙にも書きましたが、プレゼントは受け取れません。ここにも来ないでください。」
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セラさんはペコリと頭を下げた。
友達……。正直、ヒロインに嫌われたくはない。そして、もし本当にブラック・ドラゴン討伐がラストだとすると……仲良くなっていれば、ルカの討伐を思いとどまってくれるかもしれない。
友達なら、いいだろうか……。
「……友達なら……。あ、『様』付けは辞めてください。」
「『お姉さま』もダメですか?」
……やっぱり早まったかな?ちょっと不安になってきた……。
「ダメです。」
キッパリと告げた。
「わかりました。『ルーナさん』なら、大丈夫ですよね?」
「……はい。ところで、ジョンさんは、一緒じゃないんですか?」
「ジョンは寄るところがあるというので……ルーナさんに早く会いたくて、先に来てしまいました。すみません、お仕事中なのに。」
「……。」
てへっと笑った顔は、無邪気で可愛い。……が、ジョンさんと一緒に来てほしかった、と思ってしまった。
「えっと、こちらの方は……?」
そう言われて、アルの紹介をしていないことに気づいた。
「アル・フォスターって言って、私たち幼馴染で。アル、こちらは聖女のセラさん。」
「アルさん、よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします。……じゃぁ、ルーナ、俺は帰るよ。」
「あ、うん!またね。」
アルが出るのと同時に、ジョンさんが入ってきた。
「アルも来てたのか?」
「こんにちは、ジョンさん。ルカを心配して、たまに寄ってくれるんです。」
「そうなんですね……。セラ、ルーナさんと話せた?」
「うん。友達になってくれました!!」
ぱぁっと笑う姿はゲームの姿と重なって見えた。
「ルーナさん、仕事は何時に終わりますか?話したいことがあるんですが……。」
「もうすぐ終わるので……先にスズラン亭へ行っててください。」
時計を確認して、そう伝えた。
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