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第一章 幸せは己が手で
一歩ずつ.01
しおりを挟むこつ、こつ、と爪で机を叩く。
『エル怒ってる』
『エル泣いちゃう?』
泣かないさ。ただ物凄くイラついてはいるけれど。
これからX組で教鞭をとるにあたって、俺は彼らに1週間の猶予を与え、たった3つの課題を渡した。まずは1日3回の均等の取れた食事と睡眠、そして柔軟や筋肉訓練、走り込み等の運動。特に魔力のない生徒はとにかく肉弾戦で魔法士に太刀打ちする為には体力が基本になってくる。魔力の制御ができない生徒の器を少しでも広げる狙いもあるが。
次に、魔法に関する基礎書の熟読。何も教えてもらわなかった彼等は魔法についてあまりにも無知だ。俺は知っている前提でしかきっと語れないから、基礎の基礎くらい自分で勉強してくれというわけだ。
最後に、自分の「なりたい姿」を明確にする事。これは決して将来の夢だとかそんな綺麗事、夢物語を聞きたい訳ではなくて、「こんな武器、こんな魔法を使ってこういう風に戦えるようになりたい」という、理想の自分について聞かせて欲しいからだ。彼らの中にある、自分は出来損ないであるという根強い劣等感を解消するには、彼ら自身が理想とする姿に俺が近づけてやることが1番近道になる。
そして、今日が課題の期限。つまり講義の初日である訳なんだが。
「……なーんで、お前たちしか来ないわけ?」
何で俺の目の前には、ミツリとカシギしかいないのか。俺の爪の音にびく、と大きく震えるミツリが気まずそうに俯く。その姿にさらに苛立ちが募るが、真面目に来た彼らに怒るのも八つ当たりをするのもお門違いだ。
「……多分寝坊か、いつも通り欠席かと」
少し顔を青ざめさせながら目を逸らすカシギの言葉に、合点がいく。つまり、この2人以外の11人は俺が出した1つ目の課題を真面目にやらなかったわけだ。慰めるように俺の膝に座る精霊を人撫でする。別にいいさ、そう簡単に彼らの長年身についた不規則な生活が戻るとは思っていないし、人というものがそう簡単に思い通りに動いてくれる訳が無い。
「まぁ、別に此方から迎えに行ってやるほど俺は優しくないから、来ないなら3人だね」
「は、はい」
俺は正規の教師でもなければ、慈善事業家でもない。今回こうしてここにいるのだって、他でもない殿下の依頼だからであってただのお願いなら断っているところだ。つまり、巫山戯た態度の学生如きに割いてやる時間も金もないわけである。2人に修練着に着替えるように言い、俺も椅子から立ち上がった。
修練場につくと、何処かの組との合同修練になってしまうから遠慮してくれ、と涙ながらで管理人に言われたので迷わず入っていく。既に中にいた群衆からざらざらとした悪意ある視線を感じた。……そんな心では魔物が湧くぞ。
勿論無視をして、俺は気まずそうな2人を急かして奥の方へと向かった。
「まずは、1週間の課題の成果を見せてもらう。俺が上から適当に水魔法で攻撃するから、2人は避けてね。全身濡れたら終了」
「はい、頑張ります」
「5分以上逃げ切れたら褒めてあげる」
修練場の地面にそこら辺に落ちていた木の枝でぐるりと大きな円を書いていく。2人にはこの範囲の中で自由に逃げてもらう。流石にもう1つの組の方まで逃げていかれたら文句をつけられそうだから。……既に結構怒ってらっしゃるみたいなので。
ーーバシャァアアアン!!!!
ーーズシャアアアア!!
ーーひぃいい!
ーーぅわぁああああ!!!
ひぇ、と知らない生徒たちが小さな悲鳴を漏らしているのを片耳に、カシギとミツリの様子を眺める。かなり真面目に課題をこなしてきた様子の2人は、この一週間でついた体力や反射神経に驚いているようで、反射的に降ってくる水を避けた後に「俺今の避けれるの!?」と自分自身に突っ込んでいる。
俺はと言えば、想像を遥かに超えて真面目にやってきた2人に少しだけ感心していた。精霊も褒めているし、今日中にカシギは魔法についても教えてやってもいいかもしれない。少しだけ気分が良くなった。
「はい、終了。2人とも15分間逃げ切ったよ」
「じ、じゅうごふん」
「うん、想像以上だ。1分持てば許してやろうと思ってたけどまさかねぇ」
へたり込む2人の前にしゃがみ、よく頑張ったとわしわし頭を撫でてやる。ぽかんと口を開ける彼らに硬い表情筋で微笑んでやると、照れたように俯いてしまった。褒められなれていないのだろう。
2人には休憩時間を与えて、俺は修練場の扉の影から此方を見つめていた馬鹿どもを振り返った。視線が会うと、びくりと肩を震わせる彼等に指で来るように伝える。おそるおそる近付いてくるX組の生徒たちは、俺を恐れてか、何故か地面に全員跪いた。
「……遅れて、ごめんなさい」
「形ばかりの謝罪はいらないよ。明日から頑張って起きな」
「許してくれるんですか?」
「ただ、この一週間体力作りをサボったお前たちと真面目にやったカシギとミツリの間に空いた差は、謝罪如きで覆らないことを忘れないように」
2人でどんどん先に行ってしまうよ、と告げる。彼等が失った1週間を補填してやる程俺は甘い蜂蜜菓子の様な人間ではない。気まずそうに目を逸らす彼等は、同じ土俵にいた人が突然先に進んでいってしまった時の不安を知らないのだろう。ーー喪失感、焦燥感、嫌悪感。俺は全部経験してきたよ。
とりあえず11人は4人ずつ(1組は3人)に分けて、先程のように水遊びをさせておき、体力の戻った2人の方に歩く。悲鳴を背後に近付くと、彼等はよたつくこともなく立ち上がった。目線は俺の後ろの円だ。
「この水遊びは毎日やるから。慣れてきたら氷に変えるけど」
「こ、氷は刺さりますよね」
「うん。怪我しても動かないと前線では死ぬからね」
ドン引きする2人。流石に片腕もいだりとか貫通させたりしないから安心しろと言えば、当たり前ですと冷たく返される。なんだと、既に発射された氷まで制御するのは結構難しいことなんだぞ。俺はできるけど、多分合同の組の雑魚教師の魔力では無理だ。
おもむろに右耳のピアスに手を触れ、その瞬間目の前に現れた1つの机と3つの椅子。カシギが目を見開いた。先に俺が座り、促す。じろじろと現れた机と椅子を見る2人も、恐る恐る席に着いた。
因みにこの数分で3組全員が全滅したので、拭く用の布を与えて放置しておく。
今から魔法について勉強するから、と告げる。2人はあからさまにわくわくとした表情になった。カシギは特に、自分に魔力が少量でもあると分かったのだからずっと楽しみにしていたのだろう。
俺は机の上に置いてあった、美しい装飾がされている1本の棒を持ち上げる。すると、ただの透明色であった棒は、澄んだ水色と紫色に姿を変える。その美しさに、座っていた生徒たちからもざわめきが漏れた。いつの間にか、講義間の休憩の時間になっていたらしく、知らない生徒たちも一定の距離を開けて何人か集まってきていた。皆見たことも無い魔法具を興味深そうに見つめている。
「これは、俺が開発した属性元素分類のの為の魔法具。この通り、俺が触れれば水と刻だから水色と紫色に変化する。」
火属性ならば赤色に、光属性も使えるのなら金色も混ざる。
水属性ならば水色に、刻属性も使えるのなら紫色も混ざる。
地属性ならば緑色に、力属性も使えるのなら黒色も混ざる。
風属性ならば黄色に、音属性も使えるのなら銀色も混ざる。
因みにこの色分けは、色彩表を広げて各元素の精霊達にどの色が好きかと尋ねたところ、彼等が選んだ色に設定しただけで、本来魔力に色とかは別にない。
既に一般にも水晶型の属性元素分類魔法具は普及しているし、この学校にも勿論あったが、あれは注いだ魔力がその都度抜けずに蓄積されやすい性能になっていて、順番が後になればなるほど他人の魔力と混ざって分類しづらくなるという粗悪品なのだ。だからこそカシギの様に魔力があるのにないと判断される生徒が出てきてしまう。
「はい、先生。では何故そんな粗悪品が普及したのですか?」
「いい質問。それには2つ理由がある。1つは良い性能であるほど高値がつくから、どうしても安価である程度の保証もされている粗悪品が売れてしまうこと。2つ目は属性元素の分類は簡単なものでは無いこと」
周囲からざわめきが漏れる。彼らにとってみれば、ただ水晶型の魔法具に手をかざすだけの単純な作業だったのだろう。しかし実際はそんなに単純な話ではない。
「何故なら、精霊たちは本来魔力ありきの精霊ではなく、精霊がいての魔力だから。つまり、俺たちが合う属性精霊を選ぶんじゃなくて精霊が何となく合いそうな俺達に力を分けてくれる。属性元素分類魔法具はその理を崩してしまいかねない」
精霊たちからしてみれば、人族が精霊を選ぶという下克上宣言したも同然の、無礼極まりない魔法具にほかならないという訳だ。あくまで人族は精霊の力を貸してもらって初めて、かの美しい力を使うことが出来ることを忘れてはならない。しかし、この魔法の根幹とも言える理を近年の馬鹿な魔法士達は忘れてしまいがちだ。
「だから、精霊から語り掛けてくれるまで本来は待つべきなんだけど、魔力が少ないとそもそも精霊の声が聞けないから。精霊に必死に頼み込んで作ってきた」
「……先生の魔法具と粗悪品の違いはなんですか?」
「1つ、精霊の許可をとっている。1つ、1回ずつ初期化できる。1つ、かなり繊細に分類できるから魔力が少ない人向け。1つ、初期化できるから魔力を溜め込まないので壊れにくい」
大雑把な従来品よりも非常に高性能になっております。今なら破格、お値段1つ30エル!と告げれば、カシギは下級貴族の一財産じゃないですかと苦笑した。ミツリは「30エル=高額」とメモしている。
それにしても、随分と観衆が増えている。ぐるりと周りを見渡すと、随分な生徒たち(教師も混ざっている)が集合しているようだ。講義はどうした講義は。
その時だった。一定の距離を開けて群がる観衆の中から1人の生徒が近づいてくる。生徒はカシギやミツリを見ることも無く俺の前に立つと、ーーゆっくりと跪いた。
ーーギャァアアアアアア!!!!!
観衆から絶句、悲鳴が上がる。思わず耳を塞ぐと、そんな俺を見てか、生徒は片手を上げた。一気に静まり返る。カシギを見れば、呆然と震えて椅子から立ち上がり、ミツリを引っ張って共に平伏した。
「突然お邪魔して申し訳ありません」
「うん。邪魔。今講義の途中なんだけど」
「……そこのは良いと言っております」
カシギやX組の生徒たちは、生徒の発言にブンブンと首を縦に降って俺から遠く離れていった。ーー成程、随分立場のある生徒という訳だ。魔法具をくるくると手で弄びながら、跪く彼を見下ろす。
「俺は、『ロサ王立魔法学園男子部生徒総代兼生徒会執行部会長』エドアルド・フローレス。ずっとただ貴方様にいつか会える日を楽しみに生きておりました」
「フローレス家と行ったら騎士団の第1幹部の……」
「はい、王家の分家筋として騎士落ちした家です。ーー今日は貴方の側で見ていてもいいですか?生徒会は講義出席は自由なので」
一切邪魔もしないし、X組の生徒を見下げることもしないと宣言する彼に、それならまぁいいかと許可をする。それに、生徒たちにも物怖じしない度胸を身につけて貰う良い機会になる。彼如きに萎縮しているようでは困るのだから。
すっかり全身乾ききった生徒達13人をを席に座らせ(生徒会長が立っているのに自分達は席に着く事に戦いていた)、講義を再開する。それでもチラチラと俺の背後を見る彼等に、俺は思わず机を思いっきり叩いた。
ーーバァン!!
ぎくり、と肩を震わせる彼等の目を見つめる。
「集中して」
「……ごめんなさい」
「はい。じゃあ再開するよ。質問はある?」
「……魔力が無い生徒が触れた場合はどうなりますか?」
ミツリの質問に、俺は思わず満面の笑みを浮かべてしまう。やはり、彼は馬鹿じゃない。きっと異界では優秀な生徒だったのだろう。
「とってもいい質問だ。結論から言うと起こることもある。」
例えば、十傑第2位の様に呪術に適性がある場合は漆黒に(力属性の場合は地属性の緑色も混ざる)なる。そして、他種族の能力に適性がある場合ーー
「真っ白になる」
他種族とはつまり、ほぼほぼの確率で「天族」だ。ミツリは必ず真っ白に染まるだろう。忌み子が注ぐ清らかな祈りをその目で見た生徒会長は何を思うだろう。
これは、半年後に向けて俺が投じる最初の一石だ。一つ一つ、彼等が傍で護る神子に対して疑念を痛くようになればいい。
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