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あの日…
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私とエッセン様は10年前の決別をした。ようやく私の中の不完全燃焼だった初恋は淡く消えて思い出となっていった。
その後、グレースとエッセン様は何処か憑き物が落ちたような顔をして、屋敷を出て行った。
きっとお互いに未練が断ち切れず、昔の思い出に縋っていたのだと思う。抱えていた思いを少し吐き出してエッセン様は心が楽になったのかもしれない。一方でグレースは、大人しかった私が自分を追いつめる言葉を言うなんて想像もしていなかったのか虚をつかれた表情を浮かべていた。
誰にだって多少なりとも過ちを犯すことはある。でも、それを悔いて、二度と起きない様に努力する事は出来るはず。
だから私は、負の連鎖を断ち切るために、10年前の婚約破棄にけじめをつけたのだ。
私達4人のこれからの未来のために──。
ふうっと一息付いた私の隣のロイドが肩をそっと抱いてくれている。その何気ない優しさに今までも癒されてきた。やり直す前ならこんな小さな事も見逃していた。
当たり前で、本当は当たり前ではない触れ合いが今は愛しい。
穏やかな幸せな時間が過ぎて行く。でも確実に運命のあの日が迫っていた。
子供達と賑やかにクリスマスツリーの飾りつけをしながら、笑い合っている。こんな風に過ごせる時間が来るなんて、前回にはなかったことだ。
そしてついに12月22日を迎えた。
出勤前のロイドがいつもの様に出かける挨拶をする。私は前回聞き逃してしまった言葉を期待していたが、彼はそれ以上何も言わなかった。
だから敢えて私も何も聞かない事にした。ただ、今日という日が無事に終わることを祈るだけ……。
夕方、ロイドは無事に戻ってきたが、足を引きずっている。
「どうしたの?何かあった」
「実はドジを踏んで、椅子に足を引っ掛けた拍子に少し捻ってしまってね。代わりに孤児院の調査は別の同僚が言ったんだ」
私は、孤児院という言葉に反応した。
ロイドが無事だという事はその同僚が事故に遭ったのだろうか?
「な…その人は無事なの?」
「ああ、問題なく帰ってきた。でもエッセンとグレースに会ったらしい」
「えっ、二人で孤児院を訪問していたの?」
私は驚いた。だってこれは前回になかったこと。グレース一人で訪問したはず。これは良いことなのだろうか悪いことなのだろうか。怖い……。私の知っている未来ではない。勿論やり直しているのだから多少の事は変わっていくことは理解できる。それでも、この幸せを失いそうな不安が押し寄せてくる。
「何か理由があるようで、10才くらいの男の子を気にかけていた。院長と何か特別な話をしているようで、かなり待たされたと聞いている。同僚が『あの方たちはどうしてここへ』と問いかけたら、エッセン達はその子を引き取る相談をしていたようだ。彼らも前を向いていくことを選んでくれて安心したよ」
「そ…そうね。それなら良かった。私達がしたことは無駄ではなかったのね」
「ああ、きっとエッセンも君にはっきり別れの言葉を告げられて、心の整理がついたのかもしれない。本当に子供を引き取ったならお祝いをしないとな。色々あったがまた友人関係に戻れたらいいと僕はそう思っている」
確かにロイドのいう事は分かる。でもそうなる為には時間が必要だろう。
その日の夜は日付が変わるまで眠れなかった。時計の針が真上の『12』という数字を長針短針がさした時、事故の日が終わりを告げた事に安堵して眠った。
隣には子供達を挟んでロイドの安らかな寝息が聞こえてきていた。
良かった何事もなく運命の日が終わった。
その時は本当にそう思ったのだ。この幸せがずっと続くと──。
次の日、ロイドを見送るとき不思議な違和感と既視感を覚えた。
「行ってくるよ。サリナ。今日は久々に早く帰れると思うよ」
「行ってらっしゃい。気を付けね。足の方は大丈夫なの?」
「ああ、昨日よりはましだし、今日はデスクワークだけだからあまり歩かなくて済むからね」
「それならいいのだけれど……」
「それと、これを、昨日もらったんだけれど、渡しそびれてね。時間あれば子供達と行ってくるといい」
「まあ、きっと喜ぶと思うわ」
ロイドが渡したのは移動遊園地のチケットだった。クリスマスのこの時期にマーケットが開かれて、子供用に簡単な遊び場ができるのだが、生活するのに必死な私達には手に入らないものだった。
同僚からもらったというチケットを受け取った時に何やら子供たちが喧嘩をし始めた。様子を見に行こうとした瞬間、
「サリナ、僕は君と結婚できて幸せだ。愛しているよ」
そう耳元で囁かれ、キスされた。いつもの挨拶の頬のキスではなく。それは特別な想いの入ったキスだった。その時のロイドは何処か寂しそうに悲しそうでいて嬉しそうな複雑な顔をしていた。
「わたしもよ。愛しているわ」
そう告げると、彼は玄関を出て行った。
私は他愛もない喧嘩をしている子供たちに移動遊園地のチケットを見せると、現金な子どもたちは直ぐに笑顔になって早くいこうと急かし始めた。
家の片づけや用事が済んだ後に、子供達を連れてマーケットに向かった。
子供達は前から来てみたかった遊園地に夢中になっていた。そうして夕方帰宅して今日の夕飯の献立を料理人のトムと確認していた時だった。
ドンドンとけたたましく玄関の扉を叩く音が聞こえた。
扉を開けると、カーマンベル伯爵家の執事が立っていて、
「サリナ様、ご無沙汰いたしております。火急の要件でまいりました。ご夫君が事故に遭われて亡くなりました。直ぐに病院にお連れするように主人に言いつかっております。早くお支度なさってください」
『亡くなった』『事故に遭って』
どういう事……。日付は変わったわ。夫は死ぬはずがないそんなの間違いよ。これは夢よ。悪夢を見ているのよ。
茫然自失状態の私をライナーとマルサが無理やり着換えさせ、迎えにきたカーマンベル伯爵家の馬車に乗せた。
病院の霊安室で夫は既に冷たくなっていた。何のぬくもりも感じられなかった。
ただ、その場に立ち尽くす私を心配して、エッセン様が声をかけてきた。
「すまない。ロイドは私の父の従姉妹の子供のを庇って馬車に撥ねられたんだ」
「なぜ、どうしてこんな事になったの。私達は幸せになるはずだった。そうでなければ何の為の、誰のための…」
『やり直しだったの──』
私は心の中でそう叫んで、ロイドの遺体に縋りつく様に泣き崩れていた。
「うううっ──。うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────」
どのくらい泣いていたのか分からなかったが、段々頭がはっきりとしてきた時に、周りが見えてきた。
グレースの姿を見て疑問が浮かんだ。グレースは生きている。でもロイドは死んだ。どこで間違ったんだろう。
今日はロイドはデスクワークだと言っていた。どうして外に出たの?一体何があったの。
私の疑問に答えたのはエッセン様で、
「実は今日、孤児院の養子縁組の書類をロイドが届けてくれた。その後にマイケル…あの子を連れて職員の人が来たんだ。あの子に生まれの秘密を明かした時、酷く混乱してね。屋敷を飛び出してしまったんだ。馬車に撥ねられそうになったところをロイドが庇って逆に撥ねられた。彼なら避けられたんだろうが、足を痛めていたからそれで避け損なったみたいだ」
淡々とした口調で、事の経緯を語っているエッセン様の言葉を何処か他人事のように聞いていた。もしかしたら、もう一度やし直せるかもしれない。そんな絵空事を考えている。
次の日、葬儀の事で両家の両親が揃ったが、前と違って私は落ち着いてた。それが不気味に見えたのだろう。彼らは後追いを考えて、常に母ロレーヌか義母ミランダが付いていたと言うより、監視していた。
葬儀の終盤に1人の少年が俯いている。
「僕を庇ったせいで、ロイドさんは馬車に撥ねられて亡くなりました。僕が飛び出したりしなければ…申し訳ありません」
少年は10歳ぐらいの年で、確かにエッセン様に似ている。成程、血の繋がりがあったのか。だから、グレースは彼に会いに何度も孤児院を訪れたのか。
そう思ってみていた。彼が憎いわけでもない。仕方のないことなのだ。結局はこうなる運命だったのだと納得するしかなかった。
今の私は彼に優しい言葉を掛けたくてもかけられない。何を言えばいいのか分からなかった。
「ねえ、おとうさんがやすらかにねむれるように、はなをいれるのをてつだって」
小さなマリーが少年に白い花を渡した。彼はマリーからそれを受け取って、私に一礼すると花をロイドの棺の中に入れたのだ。
その後、グレースとエッセン様は何処か憑き物が落ちたような顔をして、屋敷を出て行った。
きっとお互いに未練が断ち切れず、昔の思い出に縋っていたのだと思う。抱えていた思いを少し吐き出してエッセン様は心が楽になったのかもしれない。一方でグレースは、大人しかった私が自分を追いつめる言葉を言うなんて想像もしていなかったのか虚をつかれた表情を浮かべていた。
誰にだって多少なりとも過ちを犯すことはある。でも、それを悔いて、二度と起きない様に努力する事は出来るはず。
だから私は、負の連鎖を断ち切るために、10年前の婚約破棄にけじめをつけたのだ。
私達4人のこれからの未来のために──。
ふうっと一息付いた私の隣のロイドが肩をそっと抱いてくれている。その何気ない優しさに今までも癒されてきた。やり直す前ならこんな小さな事も見逃していた。
当たり前で、本当は当たり前ではない触れ合いが今は愛しい。
穏やかな幸せな時間が過ぎて行く。でも確実に運命のあの日が迫っていた。
子供達と賑やかにクリスマスツリーの飾りつけをしながら、笑い合っている。こんな風に過ごせる時間が来るなんて、前回にはなかったことだ。
そしてついに12月22日を迎えた。
出勤前のロイドがいつもの様に出かける挨拶をする。私は前回聞き逃してしまった言葉を期待していたが、彼はそれ以上何も言わなかった。
だから敢えて私も何も聞かない事にした。ただ、今日という日が無事に終わることを祈るだけ……。
夕方、ロイドは無事に戻ってきたが、足を引きずっている。
「どうしたの?何かあった」
「実はドジを踏んで、椅子に足を引っ掛けた拍子に少し捻ってしまってね。代わりに孤児院の調査は別の同僚が言ったんだ」
私は、孤児院という言葉に反応した。
ロイドが無事だという事はその同僚が事故に遭ったのだろうか?
「な…その人は無事なの?」
「ああ、問題なく帰ってきた。でもエッセンとグレースに会ったらしい」
「えっ、二人で孤児院を訪問していたの?」
私は驚いた。だってこれは前回になかったこと。グレース一人で訪問したはず。これは良いことなのだろうか悪いことなのだろうか。怖い……。私の知っている未来ではない。勿論やり直しているのだから多少の事は変わっていくことは理解できる。それでも、この幸せを失いそうな不安が押し寄せてくる。
「何か理由があるようで、10才くらいの男の子を気にかけていた。院長と何か特別な話をしているようで、かなり待たされたと聞いている。同僚が『あの方たちはどうしてここへ』と問いかけたら、エッセン達はその子を引き取る相談をしていたようだ。彼らも前を向いていくことを選んでくれて安心したよ」
「そ…そうね。それなら良かった。私達がしたことは無駄ではなかったのね」
「ああ、きっとエッセンも君にはっきり別れの言葉を告げられて、心の整理がついたのかもしれない。本当に子供を引き取ったならお祝いをしないとな。色々あったがまた友人関係に戻れたらいいと僕はそう思っている」
確かにロイドのいう事は分かる。でもそうなる為には時間が必要だろう。
その日の夜は日付が変わるまで眠れなかった。時計の針が真上の『12』という数字を長針短針がさした時、事故の日が終わりを告げた事に安堵して眠った。
隣には子供達を挟んでロイドの安らかな寝息が聞こえてきていた。
良かった何事もなく運命の日が終わった。
その時は本当にそう思ったのだ。この幸せがずっと続くと──。
次の日、ロイドを見送るとき不思議な違和感と既視感を覚えた。
「行ってくるよ。サリナ。今日は久々に早く帰れると思うよ」
「行ってらっしゃい。気を付けね。足の方は大丈夫なの?」
「ああ、昨日よりはましだし、今日はデスクワークだけだからあまり歩かなくて済むからね」
「それならいいのだけれど……」
「それと、これを、昨日もらったんだけれど、渡しそびれてね。時間あれば子供達と行ってくるといい」
「まあ、きっと喜ぶと思うわ」
ロイドが渡したのは移動遊園地のチケットだった。クリスマスのこの時期にマーケットが開かれて、子供用に簡単な遊び場ができるのだが、生活するのに必死な私達には手に入らないものだった。
同僚からもらったというチケットを受け取った時に何やら子供たちが喧嘩をし始めた。様子を見に行こうとした瞬間、
「サリナ、僕は君と結婚できて幸せだ。愛しているよ」
そう耳元で囁かれ、キスされた。いつもの挨拶の頬のキスではなく。それは特別な想いの入ったキスだった。その時のロイドは何処か寂しそうに悲しそうでいて嬉しそうな複雑な顔をしていた。
「わたしもよ。愛しているわ」
そう告げると、彼は玄関を出て行った。
私は他愛もない喧嘩をしている子供たちに移動遊園地のチケットを見せると、現金な子どもたちは直ぐに笑顔になって早くいこうと急かし始めた。
家の片づけや用事が済んだ後に、子供達を連れてマーケットに向かった。
子供達は前から来てみたかった遊園地に夢中になっていた。そうして夕方帰宅して今日の夕飯の献立を料理人のトムと確認していた時だった。
ドンドンとけたたましく玄関の扉を叩く音が聞こえた。
扉を開けると、カーマンベル伯爵家の執事が立っていて、
「サリナ様、ご無沙汰いたしております。火急の要件でまいりました。ご夫君が事故に遭われて亡くなりました。直ぐに病院にお連れするように主人に言いつかっております。早くお支度なさってください」
『亡くなった』『事故に遭って』
どういう事……。日付は変わったわ。夫は死ぬはずがないそんなの間違いよ。これは夢よ。悪夢を見ているのよ。
茫然自失状態の私をライナーとマルサが無理やり着換えさせ、迎えにきたカーマンベル伯爵家の馬車に乗せた。
病院の霊安室で夫は既に冷たくなっていた。何のぬくもりも感じられなかった。
ただ、その場に立ち尽くす私を心配して、エッセン様が声をかけてきた。
「すまない。ロイドは私の父の従姉妹の子供のを庇って馬車に撥ねられたんだ」
「なぜ、どうしてこんな事になったの。私達は幸せになるはずだった。そうでなければ何の為の、誰のための…」
『やり直しだったの──』
私は心の中でそう叫んで、ロイドの遺体に縋りつく様に泣き崩れていた。
「うううっ──。うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────」
どのくらい泣いていたのか分からなかったが、段々頭がはっきりとしてきた時に、周りが見えてきた。
グレースの姿を見て疑問が浮かんだ。グレースは生きている。でもロイドは死んだ。どこで間違ったんだろう。
今日はロイドはデスクワークだと言っていた。どうして外に出たの?一体何があったの。
私の疑問に答えたのはエッセン様で、
「実は今日、孤児院の養子縁組の書類をロイドが届けてくれた。その後にマイケル…あの子を連れて職員の人が来たんだ。あの子に生まれの秘密を明かした時、酷く混乱してね。屋敷を飛び出してしまったんだ。馬車に撥ねられそうになったところをロイドが庇って逆に撥ねられた。彼なら避けられたんだろうが、足を痛めていたからそれで避け損なったみたいだ」
淡々とした口調で、事の経緯を語っているエッセン様の言葉を何処か他人事のように聞いていた。もしかしたら、もう一度やし直せるかもしれない。そんな絵空事を考えている。
次の日、葬儀の事で両家の両親が揃ったが、前と違って私は落ち着いてた。それが不気味に見えたのだろう。彼らは後追いを考えて、常に母ロレーヌか義母ミランダが付いていたと言うより、監視していた。
葬儀の終盤に1人の少年が俯いている。
「僕を庇ったせいで、ロイドさんは馬車に撥ねられて亡くなりました。僕が飛び出したりしなければ…申し訳ありません」
少年は10歳ぐらいの年で、確かにエッセン様に似ている。成程、血の繋がりがあったのか。だから、グレースは彼に会いに何度も孤児院を訪れたのか。
そう思ってみていた。彼が憎いわけでもない。仕方のないことなのだ。結局はこうなる運命だったのだと納得するしかなかった。
今の私は彼に優しい言葉を掛けたくてもかけられない。何を言えばいいのか分からなかった。
「ねえ、おとうさんがやすらかにねむれるように、はなをいれるのをてつだって」
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