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10.運命の糸車④
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ゲイルはその日、レスティーナを伴って馬車で王城に向かっていた。
レスティーナを連れて行く理由は二つあり、一つ目はクロイツェルの誤解を解き、改めて交流をさせる為だ。
そしてもう一つは、屋敷に残しておくと、またアマンダがこれ見よがしにマリアンヌとの仲睦まじい母子愛を見せつけて、レスティーナの心を抉る真似をしないとも限らない。
性質が悪い事に、アマンダの行いは計画して意図的に行っている訳ではない。無自覚に無意識でしている節がある。
だが、アマンダの問題行動を咎めたり、諌めても本人に自覚がないから、何を言っても理解しあえない。
そもそも、アマンダがゲイルに執着している事自体がアマンダの勝手な妄想と思い込みなのだから……。
昔、それを否定すると泣き叫んだ挙句、側にあったナイフで自分を傷付けて自殺未遂をしたのだ。
それ以来、ゲイルはアマンダの想いを否定しなくなった。諦めたのだ。例えその所為で、周りに人がいなくなろうともゲイルはアマンダに執着されてから全ての人間関係に終止符を打った。
ゲイルは逃げたのだ…アマンダと向き合うことにも…自分の気持ちからも…ゲイルがレスティーナとカインデルを大切にするのには訳がある。それは二人が最後までそんなゲイルを見捨てなかった友人の子供だからだ。
カインデルは国王エドウィンの息子…レスティーナはアルフォードの娘であり、ジュリエッタの娘でもある。アマンダの感は当たっている。
ゲイルは、アルフォードが恋に落ちた時と同じくして、ジュリエッタに恋をした。しかし、ゲイルには体の事があり、ジュリエッタに気持ちを打ち明けることはしなかった。
だから、親類のソニアにジュリエッタを会わせたのだ。娘を亡くしたソニアの心を救うためでもあったが、何より身分違いの恋に悩んいるジュリエッタを救いたかったのかもしれない。
もし、ジュリエッタがゲイルを選んでいたなら、レスティーナは自分と彼女との最愛の娘となっただろう。そして、カインデルと結ばせれば誰よりも幸せな家族になれたかもしれない。
そんなゲイルの浅ましい気持ちを見抜く様にアマンダは、レスティーナとカインデルを冷遇している。特に自分の娘が生まれてからは……。
屋敷を留守にしがちのゲイルに出来る事は限られている家令テレンスにアマンダの行動を見張らせ、行き過ぎた事にはレスティーナを助ける様に指示するだけだった。
本音を言えばレスティーナとクロイツェルとの婚約も反対なのだ。
出生の秘密を知らないレスティーナはカインデルを実の兄だと信じている。本当の事を伝えたいが、エドウィンから止められている。
アルフォードとジュリエッタが亡くなった時、王家がレスティーナを庇護する事を躊躇ったのは、カインデルと結ばせるというゲイルの勝手な思いからだった。
来るはずもない未来を夢見て……。
しがみ付いていた妄想の所為で…ゲイルはその後、自分の過ちを後悔することになろうとは思いもしなかったのだった。
全ては、愛する人の忘れ形見を手元に置きたいと願った事が、レスティーナに地獄の様な苦しみを与える事になろうとは思ってもいなかったのだ。
馬車は王城の直ぐ近くまで来ていた……。
レスティーナを連れて行く理由は二つあり、一つ目はクロイツェルの誤解を解き、改めて交流をさせる為だ。
そしてもう一つは、屋敷に残しておくと、またアマンダがこれ見よがしにマリアンヌとの仲睦まじい母子愛を見せつけて、レスティーナの心を抉る真似をしないとも限らない。
性質が悪い事に、アマンダの行いは計画して意図的に行っている訳ではない。無自覚に無意識でしている節がある。
だが、アマンダの問題行動を咎めたり、諌めても本人に自覚がないから、何を言っても理解しあえない。
そもそも、アマンダがゲイルに執着している事自体がアマンダの勝手な妄想と思い込みなのだから……。
昔、それを否定すると泣き叫んだ挙句、側にあったナイフで自分を傷付けて自殺未遂をしたのだ。
それ以来、ゲイルはアマンダの想いを否定しなくなった。諦めたのだ。例えその所為で、周りに人がいなくなろうともゲイルはアマンダに執着されてから全ての人間関係に終止符を打った。
ゲイルは逃げたのだ…アマンダと向き合うことにも…自分の気持ちからも…ゲイルがレスティーナとカインデルを大切にするのには訳がある。それは二人が最後までそんなゲイルを見捨てなかった友人の子供だからだ。
カインデルは国王エドウィンの息子…レスティーナはアルフォードの娘であり、ジュリエッタの娘でもある。アマンダの感は当たっている。
ゲイルは、アルフォードが恋に落ちた時と同じくして、ジュリエッタに恋をした。しかし、ゲイルには体の事があり、ジュリエッタに気持ちを打ち明けることはしなかった。
だから、親類のソニアにジュリエッタを会わせたのだ。娘を亡くしたソニアの心を救うためでもあったが、何より身分違いの恋に悩んいるジュリエッタを救いたかったのかもしれない。
もし、ジュリエッタがゲイルを選んでいたなら、レスティーナは自分と彼女との最愛の娘となっただろう。そして、カインデルと結ばせれば誰よりも幸せな家族になれたかもしれない。
そんなゲイルの浅ましい気持ちを見抜く様にアマンダは、レスティーナとカインデルを冷遇している。特に自分の娘が生まれてからは……。
屋敷を留守にしがちのゲイルに出来る事は限られている家令テレンスにアマンダの行動を見張らせ、行き過ぎた事にはレスティーナを助ける様に指示するだけだった。
本音を言えばレスティーナとクロイツェルとの婚約も反対なのだ。
出生の秘密を知らないレスティーナはカインデルを実の兄だと信じている。本当の事を伝えたいが、エドウィンから止められている。
アルフォードとジュリエッタが亡くなった時、王家がレスティーナを庇護する事を躊躇ったのは、カインデルと結ばせるというゲイルの勝手な思いからだった。
来るはずもない未来を夢見て……。
しがみ付いていた妄想の所為で…ゲイルはその後、自分の過ちを後悔することになろうとは思いもしなかったのだった。
全ては、愛する人の忘れ形見を手元に置きたいと願った事が、レスティーナに地獄の様な苦しみを与える事になろうとは思ってもいなかったのだ。
馬車は王城の直ぐ近くまで来ていた……。
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