【完結】私は、愛しい貴方に毒を盛る

春野オカリナ

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二滴目は…

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 始めてのデートは、私が14歳の時、街の中をお忍びスタイルで買い物をしました。とても楽しい一時でした。

 「エスメラルダ嬢、何処に行こうか?行きたい所はある?」

 「では、甘い物が食べられる所に行きたいです」

 私は素直にそう答えた。アンドリュ様は優しく微笑んで、私をエスコートして下さいました。

 とても幸せな気持ちでした。アンドリュ様は美しいお顔なので、道行く方々が振り返ります。対して私は平凡な顔なので、何だか一緒にいると比べられるような気になって俯くと

 「どうしたの?楽しくない?疲れたのならそこのベンチで休もうか?」

 「大丈夫です。ただ、私の様な平凡な女の子と一緒だとアンドリュ様が嫌な思いをされるのではと思っただけです」

 「ふふ、エスメラルダ嬢は可愛いね。そんな事を気にしているの?大丈夫だよ。君は可愛いよ。僕のお姫様」

 「お姫様なんて…恥ずかしいです」

 「でも僕にとってはお姫様だよ」

 アンドリュ様の言葉に私は勇気付けられ又、歩き始めました。

 街で人気のカフェに着くとアンドリュ様が

 「今日は美味しい物を沢山食べようね」

 と言って、色々な種類のケーキを選びました。

 「全部は食べられないから、他はお土産にして持って帰ればいいよ」

 私はイチゴのケーキで、アンドリュ様はショコラケーキを食べました。

 「エスメラルダのケーキを一口ちょうだい。あーん」

 「えっ、アンドリュ様恥ずかしいです。人が見ています」

 私が恥ずかしがっているのをちょっと意地悪そうに笑って、

 「エスメラルダが可愛いから揶揄って見たくなったんだ。ごめんね」

 「もう、アンドリュ様ったら、意地悪ですね」

 「拗ねた顔も可愛いね」

 私は、足の先まで真っ赤になっていることでしょう。

 その後も露店等を巡って、楽しく過ごしました。
 
 あれからも私が17歳までずっと二人で色々な所をデートしました。

 皆楽しい思い出です。その楽しい思い出を込めて毒薬を入れたのです。

 そして、三滴目は…
 
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