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後編
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次の日、私は、王宮魔導士の父に連絡をとると、王宮に夫や義父母と一緒に来るよう連絡がありました。
「こんな姿、誰にも見せたくない」
「何でこんなことになったんだ」
皆、顔を青くさせてぶつくさ言っていましたが、私は無視していました。
王宮に来ると、謁見の間に通され、
「何故、こんなことになったのか?事情を説明しなさい」
と国王陛下に促され、夫と義父母が説明しました。
すると、父は真っ赤な顔で今にも部屋を木っ端微塵にしそうな勢いで、怒り狂っていました。
その横で国王陛下は青ざめていました。
「はぁ、この国にまだこんな愚か者がいたとは」
国王陛下の言葉に義父母は、真っ赤に俯いた顔から怒りがにじみ出ています。
夫は、しょんぼりしてますね。きっと、自分の姿が恥ずかしいのでしょう。
「まあ、この程度の悪戯で済まされたのは、不幸中の幸いですな」
宰相閣下がおっしゃいました。
「宰相、彼らはわかっていない様だから、説明してやってくれ」
「畏まりました。では、説明させて頂きます。そちらにいらっしゃる伯爵夫人のカテリーナさんは、妖精王のお気に入りなんですよ。彼女の実家は、大変優秀な魔法使いを排出している家系で、しかも皆、妖精と契約できる大変珍しい家なのですな。その上、女の子が生まれると必ず妖精王が求婚しに来る程、稀有な存在なんですよ。」
「当時、夫人が生まれたらあの『時の鐘』がなり、ヘンゼル家に花弁が空から降り注がれた位でした。」
『時の鐘』とは、妖精が祝福を与えると鳴ると云われているものだ。
父が続けて、
「カテリーナは、覚えているかな。15歳の誕生日に一人の青年から求婚された事を、彼が妖精王なんだが、お前は、『普通の人』がいいと断ったんだ。そして、ドロッセル伯爵を選んだ。妖精王の加護は代々、女の子にしか、与えられないんだ。だから、我が家は、女子が生まれると跡継ぎに定められているんだ。」
そういえば、3人の娘も妖精がついていたわね。
「でも、伯爵から熱烈な求婚にこちらも折れたんだが、因みに王家以外の高位の貴族から降るような縁談が合ったのに、お前が選んだのは、彼だった」
何だか、皆落ち込んでいますね。別に夫を愛していますし、本当に普通の人が良かったんですが、今まで、大切にしてもらったし、他所の家の様に愛人もいませんしね。
「私には、不満はありませんけど。夫と結婚して良かったと思っていますわ。但し、産まれる子供の性別には、口を挟んで欲しくないですわ。産まれる子供には、何も罪はないのですから」
私が発言すると、夫は顔を綻ばせました。私は昔からこの夫が可愛いいと思ってしまうので、仕方がない。
「兎に角、今後はよく考えて物を言う様に、つまらない夫婦喧嘩で国が滅んだら、大変な事になるからな」
国王陛下にそう告げられ、私達は自宅に帰りました。
義父母は、もう何も言いません。夫は、ひたすら謝ってくれたので、私は、許す事にしました。
次の日には、元に返り、夫のお腹は引っ込み、代わりに私のお腹が膨れました。
ーーーー4ヶ月後、私は双子の男の子を産みました。どうやら、妖精に気に入られた様で、『時の鐘』が鳴り響きました。
あれから夫は、更に優しくなりました。
「すまない、妊娠があんなに大変な事だと思わなかったんだ。二度とあんなバカな事は言わないし、生涯かけて君を愛すると誓うよ」
と、反省もして、今まで以上に夫婦仲も上々です。
私達の長女の所に、たまに妖精王の彼がやって来ます。きっとあの子が今のお気に入りなのでしょう。
妖精は気まぐれもの、大きくなったらあの二人がどうなるかは、まだ分かりません。
今日も私は、子供達と夫と賑やかな一日を過ごしています。
ーーーー完
「こんな姿、誰にも見せたくない」
「何でこんなことになったんだ」
皆、顔を青くさせてぶつくさ言っていましたが、私は無視していました。
王宮に来ると、謁見の間に通され、
「何故、こんなことになったのか?事情を説明しなさい」
と国王陛下に促され、夫と義父母が説明しました。
すると、父は真っ赤な顔で今にも部屋を木っ端微塵にしそうな勢いで、怒り狂っていました。
その横で国王陛下は青ざめていました。
「はぁ、この国にまだこんな愚か者がいたとは」
国王陛下の言葉に義父母は、真っ赤に俯いた顔から怒りがにじみ出ています。
夫は、しょんぼりしてますね。きっと、自分の姿が恥ずかしいのでしょう。
「まあ、この程度の悪戯で済まされたのは、不幸中の幸いですな」
宰相閣下がおっしゃいました。
「宰相、彼らはわかっていない様だから、説明してやってくれ」
「畏まりました。では、説明させて頂きます。そちらにいらっしゃる伯爵夫人のカテリーナさんは、妖精王のお気に入りなんですよ。彼女の実家は、大変優秀な魔法使いを排出している家系で、しかも皆、妖精と契約できる大変珍しい家なのですな。その上、女の子が生まれると必ず妖精王が求婚しに来る程、稀有な存在なんですよ。」
「当時、夫人が生まれたらあの『時の鐘』がなり、ヘンゼル家に花弁が空から降り注がれた位でした。」
『時の鐘』とは、妖精が祝福を与えると鳴ると云われているものだ。
父が続けて、
「カテリーナは、覚えているかな。15歳の誕生日に一人の青年から求婚された事を、彼が妖精王なんだが、お前は、『普通の人』がいいと断ったんだ。そして、ドロッセル伯爵を選んだ。妖精王の加護は代々、女の子にしか、与えられないんだ。だから、我が家は、女子が生まれると跡継ぎに定められているんだ。」
そういえば、3人の娘も妖精がついていたわね。
「でも、伯爵から熱烈な求婚にこちらも折れたんだが、因みに王家以外の高位の貴族から降るような縁談が合ったのに、お前が選んだのは、彼だった」
何だか、皆落ち込んでいますね。別に夫を愛していますし、本当に普通の人が良かったんですが、今まで、大切にしてもらったし、他所の家の様に愛人もいませんしね。
「私には、不満はありませんけど。夫と結婚して良かったと思っていますわ。但し、産まれる子供の性別には、口を挟んで欲しくないですわ。産まれる子供には、何も罪はないのですから」
私が発言すると、夫は顔を綻ばせました。私は昔からこの夫が可愛いいと思ってしまうので、仕方がない。
「兎に角、今後はよく考えて物を言う様に、つまらない夫婦喧嘩で国が滅んだら、大変な事になるからな」
国王陛下にそう告げられ、私達は自宅に帰りました。
義父母は、もう何も言いません。夫は、ひたすら謝ってくれたので、私は、許す事にしました。
次の日には、元に返り、夫のお腹は引っ込み、代わりに私のお腹が膨れました。
ーーーー4ヶ月後、私は双子の男の子を産みました。どうやら、妖精に気に入られた様で、『時の鐘』が鳴り響きました。
あれから夫は、更に優しくなりました。
「すまない、妊娠があんなに大変な事だと思わなかったんだ。二度とあんなバカな事は言わないし、生涯かけて君を愛すると誓うよ」
と、反省もして、今まで以上に夫婦仲も上々です。
私達の長女の所に、たまに妖精王の彼がやって来ます。きっとあの子が今のお気に入りなのでしょう。
妖精は気まぐれもの、大きくなったらあの二人がどうなるかは、まだ分かりません。
今日も私は、子供達と夫と賑やかな一日を過ごしています。
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とても楽しく拝読しました。
このような形式は、かなり読みやすくサクサクと読むことができました。
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