【完結】旦那様、溺愛するのは程々にお願いします♥️仮面の令嬢が辺境伯に嫁いで、幸せになるまで

春野オカリナ

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その後の対策

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 「俺がルドルフの側にいるのが気に入らないのだな。血を分けた祖母なのに…」

 そう、第一王子ルドルフは側妃の子なのだ。第二王子は、王妃の子だ。

 王妃は、『ビクトリア女王』自ら選定し、息子に娶らせた彼女の駒なのだ。

 亡くなった父王弟アントニオは、母である彼女の言う通りにはならない性格だった。不仲説が流れる程、会えば言い争いを繰り広げていた。それに比べ、兄の現王は、母の言いなりの様な男だった。

 その大公の息子である俺がルドルフを支持しているとなれば、俺が狙われた理由もわかる。

 あの人にとって子供は、現王ただ一人なのかも知れない。

 今も絶大な権力を持って王を傀儡の様に使っている。『ビクトリア女王』今の俺達がかなう相手ではなかった。

 (力をつけなければ、ヴィオレットと子供を守れない!)

 俺の中に新たな目標が生まれた。

 「その目は、決心がついた様だな!」

 鋭い声でセドリックか問う。

 「ああ、殺らなければ殺られる!俺は力をつけて帰ってくる。そして、ヴィオレットと子供を必ずや取り戻す」

 「心配するな!お前がいない間は、俺達が守るよ」

 「すまん、ルドルフ」

 俺は、必ず力をつけて大公家を再興して見せると心に誓った。

 「もう一度だけヴィオレットに会いたい。話がしたい」

 ふと、懇願するようにセドリックの方に目をやると

 「残念だが、今は無理だ。我が家も監視されている。下手に動けば妹の身が危ない。今は我慢してくれ」

 絞るような声でセドリックは、答えた。

 「事件はどうなった?」

 「この事件は恐らく末端の貴族を生け贄にするつもりだろう」

 「それじゃあ、揉み消したのと変わらないじゃあないか」

 「仕方がない。これがこの国の現状だ。俺は、秋に立太子する事になった。」

 「ルドルフ、第二王子はどうなる?」

 「彼は隣国の王女に婿入りする事になった。だから、側妃を娶った。それが立太子の条件だ!お前だけじゃない、俺も自分が情けないんだよ」

 苦渋の顔を見せたルドルフを初めて俺は、見た気がした。いつも飄々とのらりくらりやり過ごしている様に見せ掛けていた男の姿はなかった。

 俺達は、皆この瞬間から己の進むべき道を歩まざるを得なかった。

 ルドルフの側妃は、第二王子の婚約者だった。隣国の王女が訪問した際に、接待を委されていた第二王子に一目惚れした。

 国に帰った王女は、父王に懇願し、我が国に正式な申し入れをした。隣国とのいさかいを避ける為、彼は国の犠牲になった。

 物腰の柔らかな優しい少年は、誰よりも潔かった。王位継承権を放棄し、身一つで隣国に渡った彼の姿は、清々しい程立派な大人の男に成長させた。

 彼を見送った後、俺達も各々の道を歩み始めた。

 俺は、ヴィオレットに会うことなく旅立った。

 そして、彼女は8ヶ月後、俺の子供を産み落とした。

ーーージョゼフィーネ・アンサンブルーー 

 今、目の前にいる愛しい人、ヴィオレットの忘れ形見である。
 



 
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