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夫が正体を明かしたら
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艶やかな黒く長い髪を三つ編みにし、黒と赤のオッドアイの神秘的な瞳を持ち、祖父譲りの美貌の青年が私の隣に座っている。
にこりと微笑まれると、吸い込まれそうになった。顔は、熱を帯びた様に赤くなっているのを感じていた。
「ジョーは、この顔が好き?」
「え、いえ、いつものエルリック様も素敵です」
思わず言葉に詰まってしまった。
「魔力封していない時はこの姿なんだ。因みに毎晩、ジョーには見せてたんだけど、余裕がなかった?」
エルリックの爆弾発言にダンドーラ侯爵とクリーク公爵は飲んでいた紅茶を喉に詰まらせた。苦しそうに噎せながら
「お、お前、いきなり何を言い出すんだ、ゲホッ」
「え、エルリック様、そんな恥ずかしい事を…」
(こんな場所で、親族のいる所で夫婦の夜の営みを匂わす発言は控えて欲しいのだけど)と思っていると
「俺は爺さんにそっくりなんだよ。だからこの姿は、好きじゃない」
(拗ねてる、ちょっと可愛いかも)
ジョゼフィーネは、エルリックが子供の様な仕種をしているのが、愛しいかった。
「まあ、俺はこの姿で王都の学園に通ってたんだ。名前も変えてね。グレイは母の実家だから。まあ、婆さんに許可を貰ってね」
「だから、やたらと色々な情報を持っていたのか」
「まあ、そうですね。俺は、暗部も兼ねているから、今回も婆さんが見逃す様なら勝手に処分しようかと思っていたんだけど」
エルリックは、ジョゼフィーネを見ながら、
「ごめんね。こんな俺は教えたくなかったんだけど、ジョーはもう俺の奥さんだから隠し事されるのは、嫌だろうと思って明かしたんだ。それにブラックボンド家がどういう家かも知ってもらいたかったんだ」
「教えて下さい。エルリック様の事をもっと知りたいです」
「本当に俺の天使、可愛い」
と言って、額に唇を落とした。
「話が進まないだろう」
割って入ったのは、ダンドーラ侯爵だった。
続きを促した。深いため息を着きながら
「元々、家の一族は魔術師で、しかも流浪の民なんだ。一定の場所には、留まらない掟だったんだけど、この国の初代国王からの依頼で、北の魔の森を討伐したときにあの土地を任されて定住した。いつでも好きにこの国から出ることを条件にね」
「エルリック様は、国を出たいとお思いですか?」
「以前はそう思っていたが、ヴィオレットに出会って、考えが変わった」
「お母様ですか?」
「お、お前まだ、ヴィオレットの事が好きなのか?しつこいぞ!彼女は私の妻でジョゼフィーネの母親だぞ」
「誤解しないで、ヴィオレットの事は仕事上の相談や商会の事で親しかっただけだから、その才能が欲しかった。だから彼女が身籠った時に生まれて来る子の比護者を申し出たんだけど、クリーク公爵に断られたんだ」
「まあ、仕方がないでしょう。誰でも10歳の子供の言うことなんて相手にしなくても」
クリーク公爵が答えた。
「なるほど、そなたのジョゼフィーネへの執着心はその頃からなのだな。エルリックよ」
静かにお茶を飲みながら、『ビクトリア女王』は尋ねた。
「俺は、あの頃から実質上、ブラックボンド家の当主だからな。表向きは親父だけど、【神眼】を持ってない親父は一族の長にはなれない」
全員が絶句した。
この男はまだかくし球を持っている
にこりと微笑まれると、吸い込まれそうになった。顔は、熱を帯びた様に赤くなっているのを感じていた。
「ジョーは、この顔が好き?」
「え、いえ、いつものエルリック様も素敵です」
思わず言葉に詰まってしまった。
「魔力封していない時はこの姿なんだ。因みに毎晩、ジョーには見せてたんだけど、余裕がなかった?」
エルリックの爆弾発言にダンドーラ侯爵とクリーク公爵は飲んでいた紅茶を喉に詰まらせた。苦しそうに噎せながら
「お、お前、いきなり何を言い出すんだ、ゲホッ」
「え、エルリック様、そんな恥ずかしい事を…」
(こんな場所で、親族のいる所で夫婦の夜の営みを匂わす発言は控えて欲しいのだけど)と思っていると
「俺は爺さんにそっくりなんだよ。だからこの姿は、好きじゃない」
(拗ねてる、ちょっと可愛いかも)
ジョゼフィーネは、エルリックが子供の様な仕種をしているのが、愛しいかった。
「まあ、俺はこの姿で王都の学園に通ってたんだ。名前も変えてね。グレイは母の実家だから。まあ、婆さんに許可を貰ってね」
「だから、やたらと色々な情報を持っていたのか」
「まあ、そうですね。俺は、暗部も兼ねているから、今回も婆さんが見逃す様なら勝手に処分しようかと思っていたんだけど」
エルリックは、ジョゼフィーネを見ながら、
「ごめんね。こんな俺は教えたくなかったんだけど、ジョーはもう俺の奥さんだから隠し事されるのは、嫌だろうと思って明かしたんだ。それにブラックボンド家がどういう家かも知ってもらいたかったんだ」
「教えて下さい。エルリック様の事をもっと知りたいです」
「本当に俺の天使、可愛い」
と言って、額に唇を落とした。
「話が進まないだろう」
割って入ったのは、ダンドーラ侯爵だった。
続きを促した。深いため息を着きながら
「元々、家の一族は魔術師で、しかも流浪の民なんだ。一定の場所には、留まらない掟だったんだけど、この国の初代国王からの依頼で、北の魔の森を討伐したときにあの土地を任されて定住した。いつでも好きにこの国から出ることを条件にね」
「エルリック様は、国を出たいとお思いですか?」
「以前はそう思っていたが、ヴィオレットに出会って、考えが変わった」
「お母様ですか?」
「お、お前まだ、ヴィオレットの事が好きなのか?しつこいぞ!彼女は私の妻でジョゼフィーネの母親だぞ」
「誤解しないで、ヴィオレットの事は仕事上の相談や商会の事で親しかっただけだから、その才能が欲しかった。だから彼女が身籠った時に生まれて来る子の比護者を申し出たんだけど、クリーク公爵に断られたんだ」
「まあ、仕方がないでしょう。誰でも10歳の子供の言うことなんて相手にしなくても」
クリーク公爵が答えた。
「なるほど、そなたのジョゼフィーネへの執着心はその頃からなのだな。エルリックよ」
静かにお茶を飲みながら、『ビクトリア女王』は尋ねた。
「俺は、あの頃から実質上、ブラックボンド家の当主だからな。表向きは親父だけど、【神眼】を持ってない親父は一族の長にはなれない」
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