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第二部
33※ 有×春樹
しおりを挟む微妙に春樹×秋名×春樹も入りますがエロ描写はほぼないです。
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「っはるき、はるきぃ……っ!」
「あぁ、ああっ! っはぁ、あ、んんっ」
春樹の寝室はカーテンも閉じられ真っ暗で、一糸纏わぬお互いの白い身体だけが浮いて見えた。春樹は俺の上に跨り、喘ぎながら腰を振っている。ぬち、ぬち、と濡れた春樹の中が俺の性器を包む度、得も言われぬ快感が俺を襲い、じわじわと魔力が身体に漲るのを感じる。
「すごい、苦しくない! ずっとこのままでいられるなんて、夢みたい!」
「っが、んぁっ! ぁっ!」
「静海くん、ほら、もっとぉ、もっと抱いて!」
春樹の体調は今までの不調が何だったのかと言うほどに回復し、医者も己の目(及びレントゲン)を疑うような有様だった。勝手に面会謝絶の部屋に入っていた俺は医者に叱られてしまったが、春樹の調子が良くなったことでお咎めなしとなった。春樹は軽い検査をして家に返され、俺は有無を言わさず春樹の家に引きずりこまれた。寝室に引っ張られ、服を剥かれ、性器を吸われ、現在搾り取られている真っ最中である。超気持ち良い。
「良いっ! いいよぉっ! もっとっ! あっ、あっ! ッッ――!!」
春樹が胸を反らして射精すると春樹の性器から放たれた精液がびちゃびちゃと胸や顔にかかった。目眩がしそうなほど強烈な精気だ。淫魔が喉から手が出そうなほど甘美な匂いを振りまいている。
「嬉しい。僕はこれで完全に君のもの。あんな煩わしい身体もなくなった……最高の気分だよ」
春樹は俺の性器を身体に入れたまま、目をギラギラと輝かせている。
なぜ身体が急に回復したのか、春樹はその理由が俺にあると判断して問いかけてきた。
俺は偽り無く、自分の身分や種族、春樹の身に何があったかを話したが、春樹は一度も疑うことなく俺の言葉を素直に信じた。それどころか、秋名のような戸惑いもなく、自分が人間ではなくなったであろう事実を受け入れ、俺が驚くほど早く順応し、喜び、性(生)を謳歌している有様である。
「春樹、しょ、初っ端から飛ばしすぎではないか?」
「僕は君みたいな素晴らしい悪魔に魂を売り渡したことを誇りにすら思うよ」
春樹は俺の身体に飛んだ自分の精液を舐め上げながら、俺の胸の先端を摘んで弄んでいる。ただ摘まれているだけでも俺の身体はジワジワと熱を持ち、性器が膨らんでしまう。
元とはいえ、人間の春樹にここまでいいように弄ばれるとは思わなかった。
「んぁ、あっ! 春樹っ!」
「ふふ、もっとしようね。出なくなったら僕が入れてあげる」
「っはぁ、んぁ、あっ、やだぁ、乳首いたぃっ」
「痛いのも気持ち良いでしょ? ふふ、有くんのおちんちんビクビクしてるよ」
春樹には全てお見通しらしい。俺の好きな胸も耳も舐められ、骨抜きにされてしまう。
動いてくれと腰を揺らして、春樹は俺の様子を見るようにゆったりと腰を動かし始める。足りない。けどこのもどかしさも堪らない。抗えないセックスの気持ち良さを、俺はイウディネに叩き込まれている。全てが快感だ。
あぁ、もっとと強請るように腰を動かすと、春樹がその動きに合わせて腰を大きく上下させる。艶かしくゆらめく春樹の細い腰を掴んでその奥へと射精すると、気持ちよすぎて呻くような声が勝手に唇から溢れた。
「ふふ、有くん……さぁ、僕を思う存分味わって」
「んぁっ、春樹ぃっ……イッたばっか、あっ、ぁああっ……んぅっ、んんっ、んぁっ……!」
木の根が絡むように寄り添いながらキスを繰り返す。深く繋がった場所から溢れる魔力がマグマのように熱かった。
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「うわー! すっごい家! 何このテレビでっか!? これ一人で暮らしてるの!? さすが早良総合病院の一人息子……」
「秋名、人の家に来てあまりキョロキョロしては失礼ですよ」
「あ、そっか。すいません!」
あれから5時間ほど経ち、秋名とイウディネが俺を迎えに春樹の家にやって来た。秋名は春樹の家の豪邸っぷりにはしゃぎ、イウディネに窘められている。すっかり先輩後輩だ。
「我が君がここまで消耗しているのはお仕置きして以来ですね」
「春樹はすごい吸引力だったぞ……」
「会長って掃除機か何かなの?」
「ごめんね有くん……」
魔力を消耗したばかりだというのに、春樹は問答無用で俺をベッドにくくりつけてくれた。よほど健康になったのが嬉しかったのか、何度突き上げても足りないと言われる。精液を出すと魔力も出てしまうので多少堪えたはずなのに、我慢できず何度も達してしまった。おかげで俺は久しぶりにガス欠状態だ。
そして俺がもう動けないとなるや、今度は足を開かされ、抜かずの10発(以降は数えていない)とあいなった。そうしてやっと終わったかと思いきや、注がれた魔力で回復したことがバレ、再び跨がられる。制御したくとも身体が言うことをきかなかった。射精が止められず、延々これを繰り返した。
「それで、その……」
春樹はもじもじしながら下半身を気にしている。頬を赤らめ『もう帰っちゃうの?』という視線を投げてよこすのはやめて欲しい。思わずイウディネと秋名に視線で助けを求めてしまいそうになった。
そう。色欲の悪魔、その代表格である俺がここまで消耗しているにも関わらず、春樹はまだ足りないと言うのである。儚げな美少年がとんだ性豪に進化してしまった……。
「俺は少し休憩だ。……という訳で、後は秋名に任せた」
「は?」
「そっか。じゃあ白州くん借りるね」
「え!? うおっ!? 腕の力強ッッ!?」
秋名は春樹に腕を引っ張られ、前のめりになってバタバタと寝室に連れ込まれている。秋名、後は頼んだ。白目剥いて失神する前にはどうにか助けてやりたい。(希望であり、予定であるからその限りではない)
「我が君」
「ディネ」
イウディネが俺をソファに座らせ、腕輪のついた手首を眺める。抵抗しなかったとはいえ、俺は隷属したばかりの相手に魔力を吸い尽くされた。以前だったらこんなことはありあえない。
ならばそれは、俺の魔力は今回の隷属でも大幅に減ってしまったいうことなのだろう。
「心配をかけたな」
「これ以上は無茶をしてくれるなと言いたいですが、その権限を奴隷は持ちませんから」
イウディネは進言はしても、命令はしない。決めるのはいつも俺でなければならない。この短い期間で俺は不出来な主と思われることばかりを繰り返している。
「痛ましいか?」
「いえ、貴方はどんな姿でも美しい」
俺の問いにイウディネは微笑んだままゆっくりと頭を横に振る。ちゅ、と手首に静かに口付け、腕を離すその様子は、まるで何かの儀式のように見えた。
「ディネ。俺に腕輪は必要か?」
「……そうですね。まだ、かろうじて二つは必要かと」
「そうか。あと2人ぐらい……いや、悪魔でいるためには1人がせいぜいか……」
「……まだ人間の隷属を続けるつもりなのですか?」
俺の魔力は溜まらぬまま減り続けている。きっとこのまま人間を隷属していたら俺の魔力はイウディネ以下どころか、通常の淫魔と変わらない状態になってしまうだろう。
魔力の器の大きさを誇る王族の俺が、淫魔と同等になるなんて、兄達からいよいよ見限られる可能性も高くなってきた。それまでは皆と楽しくすごしていたいものだ。
「俺は今まで数え切れないほど寝たが、あの三人が欲しいと思ったのだ。それで十分だろう?」
「……」
「ただ、俺が淫魔まで堕ちれば、お前達が後ろ指をさされるな。そればかりは気がかりだが……」
「貴方様は本当に……」
イウディネの手が腕を押し、俺はソファに押し倒される。俺は消耗しきっていて抵抗する気もおきず、イウディネをぼんやりと見上げていた。
イウディネは俺の服を乱暴に脱がし、赤く尖った胸の先端を指先で押しつぶす。
「んっ」
「我が君を貶す者などいませんよ。いたとしても私が殺せばいなかったことになるでしょう。我が君のことを軽薄に語るものは舌を引き抜き、尻穴から串刺しにしてやります」
「ディネ……」
「私の愛おしい方、ご安心ください。貴方様だけは何があっても守ってみせます」
俺を嘲る者達を惨たらしい拷問にかけて殺すイウディネを想像して性器が硬くなってしまう。あぁ、堪らない。消耗しているというのにイウディネが欲しくなってしまう。いや、消耗しているからこそディネが欲しいのだ。
「む? 何か聞こえたか?」
「……秋名ですね」
二回からぎゃああ、とか、ひぃいいん、とか、秋名の悲鳴なのか喘ぎなのかわからない声が聞こえてくる。春樹にいじめられているようだが、こんな大声が聞こえるほどのプレイって何なのだ……。
「どうする?」
「今は私を優先しませんか?」
「……そうだな。秋名も楽しんでいるようだ」
主と先輩は性豪の相手をしている可愛い奴隷兼後輩を見捨てた。啄むようにキスを繰り返していると、『らめぇえええ』とまた秋名の叫びが聞こえる。
「激しいな」
「すごいですね」
一体何をされているのだろうか。俺には思い当たる節がありすぎて逆にわからなかった。
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