【完結】色欲の悪魔は学園生活に憧れる

なかじ

文字の大きさ
33 / 60
第二部

33※ 有×春樹

しおりを挟む


 微妙に春樹×秋名×春樹も入りますがエロ描写はほぼないです。



======================================


「っはるき、はるきぃ……っ!」
「あぁ、ああっ! っはぁ、あ、んんっ」

 春樹の寝室はカーテンも閉じられ真っ暗で、一糸纏わぬお互いの白い身体だけが浮いて見えた。春樹は俺の上に跨り、喘ぎながら腰を振っている。ぬち、ぬち、と濡れた春樹の中が俺の性器を包む度、得も言われぬ快感が俺を襲い、じわじわと魔力が身体に漲るのを感じる。

「すごい、苦しくない! ずっとこのままでいられるなんて、夢みたい!」
「っが、んぁっ! ぁっ!」
「静海くん、ほら、もっとぉ、もっと抱いて!」

 春樹の体調は今までの不調が何だったのかと言うほどに回復し、医者も己の目(及びレントゲン)を疑うような有様だった。勝手に面会謝絶の部屋に入っていた俺は医者に叱られてしまったが、春樹の調子が良くなったことでお咎めなしとなった。春樹は軽い検査をして家に返され、俺は有無を言わさず春樹の家に引きずりこまれた。寝室に引っ張られ、服を剥かれ、性器を吸われ、現在搾り取られている真っ最中である。超気持ち良い。

「良いっ! いいよぉっ! もっとっ! あっ、あっ! ッッ――!!」

 春樹が胸を反らして射精すると春樹の性器から放たれた精液がびちゃびちゃと胸や顔にかかった。目眩がしそうなほど強烈な精気だ。淫魔が喉から手が出そうなほど甘美な匂いを振りまいている。

「嬉しい。僕はこれで完全に君のもの。あんな煩わしい身体もなくなった……最高の気分だよ」

 春樹は俺の性器を身体に入れたまま、目をギラギラと輝かせている。

 なぜ身体が急に回復したのか、春樹はその理由が俺にあると判断して問いかけてきた。
 俺は偽り無く、自分の身分や種族、春樹の身に何があったかを話したが、春樹は一度も疑うことなく俺の言葉を素直に信じた。それどころか、秋名のような戸惑いもなく、自分が人間ではなくなったであろう事実を受け入れ、俺が驚くほど早く順応し、喜び、性(生)を謳歌している有様である。

「春樹、しょ、初っ端から飛ばしすぎではないか?」
「僕は君みたいな素晴らしい悪魔に魂を売り渡したことを誇りにすら思うよ」

 春樹は俺の身体に飛んだ自分の精液を舐め上げながら、俺の胸の先端を摘んで弄んでいる。ただ摘まれているだけでも俺の身体はジワジワと熱を持ち、性器が膨らんでしまう。
 元とはいえ、人間の春樹にここまでいいように弄ばれるとは思わなかった。

「んぁ、あっ! 春樹っ!」
「ふふ、もっとしようね。出なくなったら僕が入れてあげる」
「っはぁ、んぁ、あっ、やだぁ、乳首いたぃっ」
「痛いのも気持ち良いでしょ? ふふ、有くんのおちんちんビクビクしてるよ」

 春樹には全てお見通しらしい。俺の好きな胸も耳も舐められ、骨抜きにされてしまう。
 動いてくれと腰を揺らして、春樹は俺の様子を見るようにゆったりと腰を動かし始める。足りない。けどこのもどかしさも堪らない。抗えないセックスの気持ち良さを、俺はイウディネに叩き込まれている。全てが快感だ。

 あぁ、もっとと強請るように腰を動かすと、春樹がその動きに合わせて腰を大きく上下させる。艶かしくゆらめく春樹の細い腰を掴んでその奥へと射精すると、気持ちよすぎて呻くような声が勝手に唇から溢れた。

「ふふ、有くん……さぁ、僕を思う存分味わって」
「んぁっ、春樹ぃっ……イッたばっか、あっ、ぁああっ……んぅっ、んんっ、んぁっ……!」

 木の根が絡むように寄り添いながらキスを繰り返す。深く繋がった場所から溢れる魔力がマグマのように熱かった。



+++



「うわー! すっごい家! 何このテレビでっか!? これ一人で暮らしてるの!? さすが早良総合病院の一人息子……」
「秋名、人の家に来てあまりキョロキョロしては失礼ですよ」
「あ、そっか。すいません!」

 あれから5時間ほど経ち、秋名とイウディネが俺を迎えに春樹の家にやって来た。秋名は春樹の家の豪邸っぷりにはしゃぎ、イウディネに窘められている。すっかり先輩後輩だ。

「我が君がここまで消耗しているのはお仕置きして以来ですね」
「春樹はすごい吸引力だったぞ……」
「会長って掃除機か何かなの?」
「ごめんね有くん……」

 魔力を消耗したばかりだというのに、春樹は問答無用で俺をベッドにくくりつけてくれた。よほど健康になったのが嬉しかったのか、何度突き上げても足りないと言われる。精液を出すと魔力も出てしまうので多少堪えたはずなのに、我慢できず何度も達してしまった。おかげで俺は久しぶりにガス欠状態だ。

 そして俺がもう動けないとなるや、今度は足を開かされ、抜かずの10発(以降は数えていない)とあいなった。そうしてやっと終わったかと思いきや、注がれた魔力で回復したことがバレ、再び跨がられる。制御したくとも身体が言うことをきかなかった。射精が止められず、延々これを繰り返した。

「それで、その……」

 春樹はもじもじしながら下半身を気にしている。頬を赤らめ『もう帰っちゃうの?』という視線を投げてよこすのはやめて欲しい。思わずイウディネと秋名に視線で助けを求めてしまいそうになった。

 そう。色欲の悪魔、その代表格である俺がここまで消耗しているにも関わらず、春樹はまだ足りないと言うのである。儚げな美少年がとんだ性豪に進化してしまった……。

「俺は少し休憩だ。……という訳で、後は秋名に任せた」
「は?」
「そっか。じゃあ白州くん借りるね」
「え!? うおっ!? 腕の力強ッッ!?」

 秋名は春樹に腕を引っ張られ、前のめりになってバタバタと寝室に連れ込まれている。秋名、後は頼んだ。白目剥いて失神する前にはどうにか助けてやりたい。(希望であり、予定であるからその限りではない)

「我が君」
「ディネ」

 イウディネが俺をソファに座らせ、腕輪のついた手首を眺める。抵抗しなかったとはいえ、俺は隷属したばかりの相手に魔力を吸い尽くされた。以前だったらこんなことはありあえない。
 ならばそれは、俺の魔力は今回の隷属でも大幅に減ってしまったいうことなのだろう。

「心配をかけたな」
「これ以上は無茶をしてくれるなと言いたいですが、その権限を奴隷は持ちませんから」

 イウディネは進言はしても、命令はしない。決めるのはいつも俺でなければならない。この短い期間で俺は不出来な主と思われることばかりを繰り返している。

「痛ましいか?」
「いえ、貴方はどんな姿でも美しい」

 俺の問いにイウディネは微笑んだままゆっくりと頭を横に振る。ちゅ、と手首に静かに口付け、腕を離すその様子は、まるで何かの儀式のように見えた。

「ディネ。俺に腕輪は必要か?」
「……そうですね。まだ、かろうじて二つは必要かと」
「そうか。あと2人ぐらい……いや、悪魔でいるためには1人がせいぜいか……」
「……まだ人間の隷属を続けるつもりなのですか?」

 俺の魔力は溜まらぬまま減り続けている。きっとこのまま人間を隷属していたら俺の魔力はイウディネ以下どころか、通常の淫魔と変わらない状態になってしまうだろう。
 魔力の器の大きさを誇る王族の俺が、淫魔と同等になるなんて、兄達からいよいよ見限られる可能性も高くなってきた。それまでは皆と楽しくすごしていたいものだ。

「俺は今まで数え切れないほど寝たが、あの三人が欲しいと思ったのだ。それで十分だろう?」
「……」
「ただ、俺が淫魔まで堕ちれば、お前達が後ろ指をさされるな。そればかりは気がかりだが……」
「貴方様は本当に……」

 イウディネの手が腕を押し、俺はソファに押し倒される。俺は消耗しきっていて抵抗する気もおきず、イウディネをぼんやりと見上げていた。
 イウディネは俺の服を乱暴に脱がし、赤く尖った胸の先端を指先で押しつぶす。

「んっ」
「我が君を貶す者などいませんよ。いたとしても私が殺せばいなかったことになるでしょう。我が君のことを軽薄に語るものは舌を引き抜き、尻穴から串刺しにしてやります」
「ディネ……」
「私の愛おしい方、ご安心ください。貴方様だけは何があっても守ってみせます」

 俺を嘲る者達を惨たらしい拷問にかけて殺すイウディネを想像して性器が硬くなってしまう。あぁ、堪らない。消耗しているというのにイウディネが欲しくなってしまう。いや、消耗しているからこそディネが欲しいのだ。

「む? 何か聞こえたか?」
「……秋名ですね」

 二回からぎゃああ、とか、ひぃいいん、とか、秋名の悲鳴なのか喘ぎなのかわからない声が聞こえてくる。春樹にいじめられているようだが、こんな大声が聞こえるほどのプレイって何なのだ……。

「どうする?」
「今は私を優先しませんか?」
「……そうだな。秋名も楽しんでいるようだ」

 主と先輩は性豪の相手をしている可愛い奴隷兼後輩を見捨てた。啄むようにキスを繰り返していると、『らめぇえええ』とまた秋名の叫びが聞こえる。

「激しいな」
「すごいですね」

 一体何をされているのだろうか。俺には思い当たる節がありすぎて逆にわからなかった。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!

MEIKO
BL
 本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。  僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!  「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」  知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!  だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?  ※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。

イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです! 元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。 持ち主は、顔面国宝の一年生。 なんで俺の写真? なんでロック画? 問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。 頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ! ☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。

処理中です...