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第10話 初めての喧嘩 ―後編―
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誰だろうと思いながら部屋の扉を開けると、そこにはエドが立っていた。
「おっ、いたか! なにして――」
エドが話しかけたのも束の間、エドを見たヒカリは、自分の中に溜めこんでいた不満が、怒りの感情となって溢れ出した。
「遅いよ! なんで! なんで! なんでずっといないのよ! ……私は、仕事がしたくてここに来たわけじゃない! 私は……。……魔女になりたくてここに来たの!」
ヒカリは大声で怒鳴り散らしてしまった。本当はもっと冷静でいたいのにそれができない。少し前の自分なら嫌なことがあっても、冷静でいることなんて簡単だったのに。
「……魔女になりたいなら。……仕事も大切だって言われたんじゃねえのかよ」
エドは少し目線を下げて、歯を食いしばった様子で言った。
「魔女になりたいんだったら、仕事もしなきゃダメだって言われたんだろ! 俺たち魔法使いを信じないやつが、魔女になんてなれっこねえよ!」
エドがものすごく怒っている表情で、しっかりとヒカリの目を見つめながら言う。ヒカリは自分の歯がゆい思いを、エドに受け入れてもらえなかったのが本当に辛かった。その結果、大声で泣きながらエドを突き飛ばし、走って部屋の外へ出て行ってしまう。
ヒカリは気がつくと、靴も履かずに海沿いを泣きながら歩いていた。
「あー! なんで感情的になるかな! もう!」
今まで抱えていた魔法の修行ができない不満よりも、エドに対して怒鳴り散らしてしまった後悔の方で、嫌な気持ちになっていたのだ。誰かと喧嘩した後というのは、こんなにも辛いものなのかと痛感した。その後も黙って歩き続けた。頬を流れる涙が少しずつ減っていき、徐々に心が穏やかになってくるのがわかる。せっかくだから浜田海水浴場まで行ってみよう。それからどこかに座ってゆっくり海を見ながら、エドになんて謝ったらいいか考えよう。そんなことを考えながら歩いていく。
浜田海水浴場に到着したヒカリは、目の前で海が見渡せるベンチに座った。なぜだろうか、やはり海を見ると心が落ち着く。少しの間、静かに海を見ていた。
「……そういや、こんなに感情的になったのは、すごい久しぶりかも」
ヒカリはボソッとつぶやいた。
「そりゃ、本気だからだろ」
ヒカリはその声に驚いて後ろを振り返った。すると、そこにはエドがいた。
「エド……」
ヒカリはエドを見た後、自分の膝の上に組んだ手へと視線を移す。
「…………ギャーギャー言ったりしてごめんね」
自分の手を見ている状態で少しだけ間を空けてから、エドに謝りの言葉を伝えた。
「……俺もいきなり厳しいこと言って悪かった」
エドの言葉はいつもよりも弱々しかった。
「そんなことないよ。エドの言うとおりだもん」
エドは悪くないと思ったので否定した。少しだけ沈黙が流れる。
「そう言えば、仕事は大丈夫なの?」
ヒカリはエドが仕事で忙しいのに、自分の相手をしていて大丈夫なのかと、心配になって問いかける。
「まぁ、仕事は大丈夫。シホが代わりに行ってくれたから」
エドは少し頭をかきながらそう言った。
「えっ! シホさんが?」
ヒカリはシホが任務実行員の仕事をしていることに驚いた。
「ちょっと脅されてな……」
エドは少し不気味な苦笑いをしていた。
「ははは! 何それ!」
ヒカリはエドとシホが面白そうなやり取りをしていたのだろうと思い、笑ってしまった。すると、エドがヒカリの目の前に立った。
「ちょっといいか?」
エドはそう言うとヒカリをお姫様抱っこし、宙に浮いたほうきに乗せ、ヒカリの後ろにまたがって二人で空に飛び立った。急に空に飛び立つから驚いてしまい、胸のドキドキが止まらない。
「うわー! ちょっと! ちょっと! 心の準備が……!」
ヒカリはエドにしがみつき戸惑いながら言う。
「そんなもん……魔女になるって決めた時からできてるだろ?」
エドは遠くを見つめながら言った。
「…………そうだね!」
ヒカリは笑顔でうなずいた。すぐ横に見えるエドの真剣な顔と、左腕に感じるエドの体温が不安な気持ちを和らげてくれる。気がつくと、寮が米粒に見えるくらいの高さまで飛び上がっていた。海鳥が自分達よりも下を飛んでいる不思議な感覚。夕陽が沈んでいくのは向こうの水平線。自分の中にあった負の感情が澄んでいくのがわかる。
「やっぱり魔法ってすごいね……。こんな夢みたいなことができちゃうんだもん」
ヒカリは沈んでいく夕陽を見ながら言う。
「俺ら魔法使いからしたら、普通の人間だってすごいと思うけどな」
エドは落ち着いた口調で言った。
「そうなの?」
ヒカリはエドの発言を理解できず不思議に思った。
「普通の人間は、魔法じゃできないことをやれるからさ!」
エドは少し笑みを浮かべながらそう言った。
「……うーん。よくわからないな」
ヒカリは難しい問題を解いているような表情で言った。
「そりゃ、そうさ! まだ始まったばかりなんだからよ!」
エドは笑顔で言った。
「そうだね」
ヒカリは笑顔でうなずいた。
「今はまだよくわからないかもしれないけど。……魔女になるためには、仕事をするのも決して無駄なことではないって、ほんの少しでもいいから思っておいてほしいんだ」
エドは真剣な表情でそう言った。
「……うん。わかった」
まだ魔女になるために、なぜ仕事が必要なのかはわかっていないけど、エドがこれだけ真剣に言っているのだから、純粋に信じてみたいと思えた。
「よし! それじゃ今から魔女修行その一、空飛ぶイメージ定着特訓を始める!」
エドは左手の拳を斜め上に突き上げ、笑顔を浮かべながら楽しそうにそう言った。
「えっ! いきなり修行始まっちゃうの?」
ヒカリは急な話だったので戸惑った。
「やると決めたらやるんだよ!」
エドは笑顔のままそう言った。
「いつ決めたのよ!」
ヒカリは思わずツッコミを入れてしまった。
「今決めた! 文句あるか?」
エドは笑顔でヒカリを見て言う。
「ない!」
エドの勢いのある行動が面白かったので、ヒカリは笑顔で即答した。その後、二人はしばらく空を飛んだ。
「おっ、いたか! なにして――」
エドが話しかけたのも束の間、エドを見たヒカリは、自分の中に溜めこんでいた不満が、怒りの感情となって溢れ出した。
「遅いよ! なんで! なんで! なんでずっといないのよ! ……私は、仕事がしたくてここに来たわけじゃない! 私は……。……魔女になりたくてここに来たの!」
ヒカリは大声で怒鳴り散らしてしまった。本当はもっと冷静でいたいのにそれができない。少し前の自分なら嫌なことがあっても、冷静でいることなんて簡単だったのに。
「……魔女になりたいなら。……仕事も大切だって言われたんじゃねえのかよ」
エドは少し目線を下げて、歯を食いしばった様子で言った。
「魔女になりたいんだったら、仕事もしなきゃダメだって言われたんだろ! 俺たち魔法使いを信じないやつが、魔女になんてなれっこねえよ!」
エドがものすごく怒っている表情で、しっかりとヒカリの目を見つめながら言う。ヒカリは自分の歯がゆい思いを、エドに受け入れてもらえなかったのが本当に辛かった。その結果、大声で泣きながらエドを突き飛ばし、走って部屋の外へ出て行ってしまう。
ヒカリは気がつくと、靴も履かずに海沿いを泣きながら歩いていた。
「あー! なんで感情的になるかな! もう!」
今まで抱えていた魔法の修行ができない不満よりも、エドに対して怒鳴り散らしてしまった後悔の方で、嫌な気持ちになっていたのだ。誰かと喧嘩した後というのは、こんなにも辛いものなのかと痛感した。その後も黙って歩き続けた。頬を流れる涙が少しずつ減っていき、徐々に心が穏やかになってくるのがわかる。せっかくだから浜田海水浴場まで行ってみよう。それからどこかに座ってゆっくり海を見ながら、エドになんて謝ったらいいか考えよう。そんなことを考えながら歩いていく。
浜田海水浴場に到着したヒカリは、目の前で海が見渡せるベンチに座った。なぜだろうか、やはり海を見ると心が落ち着く。少しの間、静かに海を見ていた。
「……そういや、こんなに感情的になったのは、すごい久しぶりかも」
ヒカリはボソッとつぶやいた。
「そりゃ、本気だからだろ」
ヒカリはその声に驚いて後ろを振り返った。すると、そこにはエドがいた。
「エド……」
ヒカリはエドを見た後、自分の膝の上に組んだ手へと視線を移す。
「…………ギャーギャー言ったりしてごめんね」
自分の手を見ている状態で少しだけ間を空けてから、エドに謝りの言葉を伝えた。
「……俺もいきなり厳しいこと言って悪かった」
エドの言葉はいつもよりも弱々しかった。
「そんなことないよ。エドの言うとおりだもん」
エドは悪くないと思ったので否定した。少しだけ沈黙が流れる。
「そう言えば、仕事は大丈夫なの?」
ヒカリはエドが仕事で忙しいのに、自分の相手をしていて大丈夫なのかと、心配になって問いかける。
「まぁ、仕事は大丈夫。シホが代わりに行ってくれたから」
エドは少し頭をかきながらそう言った。
「えっ! シホさんが?」
ヒカリはシホが任務実行員の仕事をしていることに驚いた。
「ちょっと脅されてな……」
エドは少し不気味な苦笑いをしていた。
「ははは! 何それ!」
ヒカリはエドとシホが面白そうなやり取りをしていたのだろうと思い、笑ってしまった。すると、エドがヒカリの目の前に立った。
「ちょっといいか?」
エドはそう言うとヒカリをお姫様抱っこし、宙に浮いたほうきに乗せ、ヒカリの後ろにまたがって二人で空に飛び立った。急に空に飛び立つから驚いてしまい、胸のドキドキが止まらない。
「うわー! ちょっと! ちょっと! 心の準備が……!」
ヒカリはエドにしがみつき戸惑いながら言う。
「そんなもん……魔女になるって決めた時からできてるだろ?」
エドは遠くを見つめながら言った。
「…………そうだね!」
ヒカリは笑顔でうなずいた。すぐ横に見えるエドの真剣な顔と、左腕に感じるエドの体温が不安な気持ちを和らげてくれる。気がつくと、寮が米粒に見えるくらいの高さまで飛び上がっていた。海鳥が自分達よりも下を飛んでいる不思議な感覚。夕陽が沈んでいくのは向こうの水平線。自分の中にあった負の感情が澄んでいくのがわかる。
「やっぱり魔法ってすごいね……。こんな夢みたいなことができちゃうんだもん」
ヒカリは沈んでいく夕陽を見ながら言う。
「俺ら魔法使いからしたら、普通の人間だってすごいと思うけどな」
エドは落ち着いた口調で言った。
「そうなの?」
ヒカリはエドの発言を理解できず不思議に思った。
「普通の人間は、魔法じゃできないことをやれるからさ!」
エドは少し笑みを浮かべながらそう言った。
「……うーん。よくわからないな」
ヒカリは難しい問題を解いているような表情で言った。
「そりゃ、そうさ! まだ始まったばかりなんだからよ!」
エドは笑顔で言った。
「そうだね」
ヒカリは笑顔でうなずいた。
「今はまだよくわからないかもしれないけど。……魔女になるためには、仕事をするのも決して無駄なことではないって、ほんの少しでもいいから思っておいてほしいんだ」
エドは真剣な表情でそう言った。
「……うん。わかった」
まだ魔女になるために、なぜ仕事が必要なのかはわかっていないけど、エドがこれだけ真剣に言っているのだから、純粋に信じてみたいと思えた。
「よし! それじゃ今から魔女修行その一、空飛ぶイメージ定着特訓を始める!」
エドは左手の拳を斜め上に突き上げ、笑顔を浮かべながら楽しそうにそう言った。
「えっ! いきなり修行始まっちゃうの?」
ヒカリは急な話だったので戸惑った。
「やると決めたらやるんだよ!」
エドは笑顔のままそう言った。
「いつ決めたのよ!」
ヒカリは思わずツッコミを入れてしまった。
「今決めた! 文句あるか?」
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「ない!」
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