疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン

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戦い終了?

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ケントの様子を見たゲイブは

「くそ!厄介なことになりそうだ…。」と焦る。


「お兄様!ゲイブの左胸に一気に白の魔力で攻撃しましょう!」
リリアがケントに伝える。


「ああ。何処まで使いこなせるか分からないが、やるしかない!」

(そうだ。やるしかない。今認識した白の魔力が枯渇しても構わない!僕の意志でやり切るんだ!)
リリアとケントが隣同士並び、白の魔力をゲイブの左胸に向けて攻撃する。

ゲイブは攻撃を避けようとするがまとわりついているダンと精霊のツルでなかなか上手く動けない。


「いける!」とケントが思った時、ゲイブが口の中からドス黒い巨大な魔力をリリアとケントに向けて吐き出した。

ドス黒い魔力はゲイブの捨て身の攻撃だった。巨大過ぎて跳ね返すことも出来ない。

攻撃を当てられるではなく、飲み込まれるに近い表現だった。

ロイは二人を守るよう結界を張った。
しかし、あまりにもゲイブの攻撃が強力すぎてロイの結界が溶けるように侵食される。

(いけない。これは逃げないと。でも、この機会を逃せば私たちに勝ち目はない。お兄様も逃げていないわ。)

リリアに不安が募ったその時、緑色の結界とその上に更に分厚い強力な金色の結界が二人を守るように張られた。


どの結界もリリアとケントが出している魔力攻撃だけは通しゲイブのドス黒い魔力からは守ってくれる。

「父上の魔力だ。」

「親父の金色か。あんな分厚い結界よく出せるな。」

ケントもロイも自分の父親が守ってくれたことをすぐに理解した。


父親二人は
「流石、アルバ家の魔力じゃないか。」

「陛下もまだまだ現役でございますな。」とお互いの魔力を褒めあっていた。


「ケント!リリア!ゲイブに対する憎しみだけで攻撃をするな!自分達の信念、願う未来をしっかり持って戦え!」
リリア、ケントの父親は大きな声で子供たちに激励を送った。

ケントとリリアはゲイブの魔力に包まれているが結界の中で守られている。

「お兄様、聞こえましたか?お父様の激励。」

「もちろんだ。僕は自分の信念を貫く。もう惑わされない。リリア、ありがとう。」
ケントがリリアに礼を言ったタイミングでゲイブのドス黒い魔力が薄くなってきた。

「さあ、最後ですわ。私は皆さんの未来のためにゲイブを倒します。」
「僕は、間違いを認め、償うためにゲイブを倒す。」

「「自分の信念を持って。」」

二人の言葉が重なった。

ゲイブを目で捉え二人の魔力攻撃を更に強く発動する。お互いの白い魔力が折り重なり更に大きい攻撃になる。
勢いもついた攻撃がゲイブの左胸を突き、貫通した。

「くそ…。ここまでか…。」ゲイブがそう思った時、ゲイブの体が一気にボロボロと重たい灰に変わり解体されていく。

ゲイブは丸焦げになり、原型を留めていない。

風がふくとそのままチリとなり何処かへ流れそうになっている。




ケントは力を出し切り、そのまま倒れそうになる。

リリアがケントを受け止める。

「リリア、まだ余力があるのか?あんなに魔力を放出したのに…。」

「ふふふ。ある人から色々教わったのです。」とダンを見る。

ダンは習性により、ゲイブが全て灰に変わるまで気を抜かずに見続けている。

そしてゲイブが全て解体され消された。

灰の中にはケントに突き刺そうとして結局自身が取り込んだ魔道具が転がっていた。

「終わったのね…。」

「みたいだな。…リリア、本当にすまなかった。僕のせいでこのような事になったんだ。アルバ家から廃嫡でも処刑でも何でも受け入れる。」

ケントからの言葉にリリアの胸がぎゅっと締め付けられた。
皐月ではなくリリアの感情と分かった。

(もう、今の私はほとんどが皐月でなくリリアなのね。安心した。)
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