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前世の私③
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学年が上がったころには自分の意見を言えるようにもなっていて、勉強も優秀な部類になっていた。
けど、同世代の男の子の中には乱暴な子もいてたので、必要最低限の関りで意図的に地味に過ごしていた。
そして、学期途中に珍しくこんな田舎に転校生がやってきた。
同じ学年の女の子で名前は『前田せな』。
色白でアーモンドみたいな形の目をした綺麗な女の子だった。
その子は黒板に名前を書いて教室にいる生徒たちに深々と一礼した。
これから自己紹介かな?
と待っているけど何も始まらない。
妙な沈黙が続いた。
「ああ、前田さんはほとんど耳が聞こえない難聴なんだ。
だからみんなと話すときは文字で話す筆談か、前田さんが口の動きを見て話を理解できるように、分かりやすいコミュニケーションをとること。
分かったね。」と先生が慌てて説明した。
「…。」みんな無言だった。
ほとんど耳が聞こえないのに授業受けられるの?
っていう疑問が全員によぎったと思う。
今思えば、あんな田舎町だから、せなちゃんのように耳が聞こえない児童が通う学校が近くになかったとか、色々事情があったんだろう。
子供は大人の事情も分からず時に残酷だ。
せなちゃんは、美少女だからどうしても注目を浴びてしまう子だった。
せなちゃんの気を引きたくて男子がわざとおどけたり、ふざけたりするのを何度も見かけた。
初めは耳が聞こえない、美少女という物珍しさから小さなちょっかいだったけど、それがどんどんエスカレートしていくのは傍観者の私でも分かるほどだった。
せなちゃんが一人でいる時、男子たちがわざと、せなちゃんを囲んで色々とまくし立てる。
せなちゃんは口の動きを読み取ろうとするが、複数で一斉に話しかけるために、読み取りきれないようにわざとやっていた。
明らかにこれはいじめだろうと思い、勇気を出して職員室に居る担任の先生を呼びに行った。
でも、先生が教室に入るなり
「せんせーい。僕たち前田さんに色々学校の事教えてあげてるんでーす!」とけらけら笑ってごまかされた。
先生も、現場を押さえたわけではないから、何も介入できずにまた職員室に帰っていってしまった。
先生が居なくなった後、次は私が男の子たちに囲まれた。
「おい!お前だろ!先生に俺たちの事チクったのは!」
やばいと思った。
こんな事になるなら勇気なんて出さなきゃよかった…。
私は後悔しながら黙っていると、いじめのリーダー格の男の子に好き勝手言われた。
ちなみに、その男の子は修也というらしいが、すごく前歯が出ていたので出っ歯族と心の中で名前を付けた。
出っ歯族はニヤニヤしながら言いたい放題だ。
「おい、お前大人しくしてるけど、愛人の子なんだろ?
うちのかーちゃん言ってたぜ。
ルキアってだっせー名前で地味な顔じゃん。
おい、お前らもそう思うだろ?」
取り巻きの男子たちはちょっとおどおどしながら同調する。
「そ、そうだよな。俺もその名前だっせーって思ってた。はははは。…は。」
「何だよ!もっと言ってやれよ!
こいつ最近ちょっと成績が良いからって調子乗り出してやんの!
ここに来たときひらがなも知らなかったくせにな!
どうせ奥様にもいじめられてるんだろ!
お前はいらない子だって言われて、めそめそ泣いてるんだろうな!あーあ、おっかしい!」
はあ?誰が奥様にいじめられてるって?
可愛がられてはないし笑いかけてもらったこともないけど、いじめられているのとは絶対違う。
勉強が分かるように家庭教師をつけてくれたし、ご飯も出してくれる。
おやつだって手を洗ったら毎日出してくれる。
お稽古も厳しいけど出来るようになったら『なんや、出来るようになったやない。』って言ってくれる。
奥様は私をいじめるような人と違う!
「奥様はそんなことしない。あほな事言わんといて。」
静かな声で出っ歯族に言い返した。
怖かったけど、奥様を悪く言われるのは腹が立つ。
「な、な、な、何やと!お前、今俺の事あほって言ったか?
女のくせに、愛人の子のくせに生意気なんじゃ!」
出っ歯族が私に向かってきたから、私はとっさに出っ歯族に足払いを仕掛けた。
これは昔世話をしてくれた近所のおばちゃんに伝授してくれた護身術だ。
この護身術は、おばちゃんが夜中家に居れてもらえなかった私が、変な男に襲われたときに少しでも身を守れるようにとユーチューブを見ながら教えてくれたクソ素人向けのものだ。
実際暴漢には合ってないけど、今日おばちゃんの親切が、良いのか悪いのかすごくヒットしたよ。
スローモーションで出っ歯族が漫画のように顔面から倒れるのを眺め、おばちゃんに心の中で報告をしていた。
おばちゃんへの報告が終わったころに、出っ歯族をまじまじ見ると彼は鼻血を出しながら泣いていた。
あーあ、涙と血が混じって汚らしい。
歯が出ているから鼻血なのに歯にも血がついているわ。
と妙に冷静な自分が居た。
出っ歯族の悲壮な鳴き声を聞いて、先生が教室に再登場した。
走ってきたのか息が切れてるわ。
やっぱり大人は走るの早いなあ。
出っ歯族が流血したあたりから私の何かが色々吹っ切れた。
どうせ何しても愛人の子って言われるのはこれからも続くし、実際私は奥様の子供じゃない。
だから何なんだ。
あんたらに迷惑かけたんか?
外野は黙っとれって何かの映画で聞いたけど、なるほど、こういう時に使うセリフなんやな。
と俯瞰して物事を冷静にとらえることが出来るようになった。
子供ながらに割り切りと言う言葉が、すとんと腑に落ちた出来事だった。
「おい!何がどうなってる!何故修也が血だらけなんだ!」
担任の先生は割と若い男の人でまだ結婚してないって言ってたな。
今はこの情報どうでも良いけど。
「あ、あ、あいつが俺の足引っかけて倒れたんです!」
出っ歯族がしらけている私を指さした。
う~ん、こういう時はどっちが悪いんや?
「佐多さん、本当か?君が悪いのか?」
どっちが良いか悪いかを聞かれてる?
奥様を悪く言った出っ歯族か、足をひっかけた私か?
そんなの、決められるもんなの?
「…。分かりません。」
「わ、分からないって何だ!相手は血を流してるんだぞ!」
まあ、血は汚らしく流してますね。
でも、もしかしたら私が血を流していたかもしれないじゃん。
こんな汚らしい泣き顔にはならないけど。
そもそも前田さんにいじめみたいなことしてたのが悪いんじゃないの?
これってどこから説明しなきゃならないんだ?
「えっと…。」
「先生!悪いのはこいつです!佐多です!
なあ、お前らもそう思うだろ?
こいつが俺の足をわざと引っ掛けたの見ただろ!?」
取り巻きの男子たちはお互い顔を見合っている。
「そうなのか?ちゃんと答えなさい!」先生が圧をかけるように男子たちに聞いた。
「そ、そうです。佐多さんが修也君の足を引っかけました…。」一人の取り巻きが証言した。
いやいや、その部分だけ切り取ったらそうだけどさあ、けど、何かそれは違うよなあ。
「ほら!先生!こいつらも証言してます!佐多が悪いんです!」
「う~ん。そうなのか…。前田さんは見てたんだろ?」
先生はせなちゃんを見た。
けど「ああ、前田さんは聞こえないもんな…。」
と言い、すぐせなちゃんから視線を外してそれ以上何も聞こうとしなかった。
「う~ん。とりあえず修也は保健室行って病院に連れて行ってもらおう。
もう授業はないし放課後の生徒同士の喧嘩として報告しないとな。
佐多さん、とりあえず夜にご家族に連絡するから今日はもう帰えりなさい!さあ、修也行くぞ。大丈夫か?」
先生は出っ歯族の肩を支えながら早々に教室を後にした。
「あ…えっと…。じゃあ、俺たちもかえるわ。じゃあな!」
と取り巻き達もそそくさと退散しようとしている。
その中で一人、私に何か言いたそうにしている男の子がいた。
「おい!お前も帰るぞ!」と急かされ、何やら困った顔をしつつも一緒に教室を出て行った。
けど、同世代の男の子の中には乱暴な子もいてたので、必要最低限の関りで意図的に地味に過ごしていた。
そして、学期途中に珍しくこんな田舎に転校生がやってきた。
同じ学年の女の子で名前は『前田せな』。
色白でアーモンドみたいな形の目をした綺麗な女の子だった。
その子は黒板に名前を書いて教室にいる生徒たちに深々と一礼した。
これから自己紹介かな?
と待っているけど何も始まらない。
妙な沈黙が続いた。
「ああ、前田さんはほとんど耳が聞こえない難聴なんだ。
だからみんなと話すときは文字で話す筆談か、前田さんが口の動きを見て話を理解できるように、分かりやすいコミュニケーションをとること。
分かったね。」と先生が慌てて説明した。
「…。」みんな無言だった。
ほとんど耳が聞こえないのに授業受けられるの?
っていう疑問が全員によぎったと思う。
今思えば、あんな田舎町だから、せなちゃんのように耳が聞こえない児童が通う学校が近くになかったとか、色々事情があったんだろう。
子供は大人の事情も分からず時に残酷だ。
せなちゃんは、美少女だからどうしても注目を浴びてしまう子だった。
せなちゃんの気を引きたくて男子がわざとおどけたり、ふざけたりするのを何度も見かけた。
初めは耳が聞こえない、美少女という物珍しさから小さなちょっかいだったけど、それがどんどんエスカレートしていくのは傍観者の私でも分かるほどだった。
せなちゃんが一人でいる時、男子たちがわざと、せなちゃんを囲んで色々とまくし立てる。
せなちゃんは口の動きを読み取ろうとするが、複数で一斉に話しかけるために、読み取りきれないようにわざとやっていた。
明らかにこれはいじめだろうと思い、勇気を出して職員室に居る担任の先生を呼びに行った。
でも、先生が教室に入るなり
「せんせーい。僕たち前田さんに色々学校の事教えてあげてるんでーす!」とけらけら笑ってごまかされた。
先生も、現場を押さえたわけではないから、何も介入できずにまた職員室に帰っていってしまった。
先生が居なくなった後、次は私が男の子たちに囲まれた。
「おい!お前だろ!先生に俺たちの事チクったのは!」
やばいと思った。
こんな事になるなら勇気なんて出さなきゃよかった…。
私は後悔しながら黙っていると、いじめのリーダー格の男の子に好き勝手言われた。
ちなみに、その男の子は修也というらしいが、すごく前歯が出ていたので出っ歯族と心の中で名前を付けた。
出っ歯族はニヤニヤしながら言いたい放題だ。
「おい、お前大人しくしてるけど、愛人の子なんだろ?
うちのかーちゃん言ってたぜ。
ルキアってだっせー名前で地味な顔じゃん。
おい、お前らもそう思うだろ?」
取り巻きの男子たちはちょっとおどおどしながら同調する。
「そ、そうだよな。俺もその名前だっせーって思ってた。はははは。…は。」
「何だよ!もっと言ってやれよ!
こいつ最近ちょっと成績が良いからって調子乗り出してやんの!
ここに来たときひらがなも知らなかったくせにな!
どうせ奥様にもいじめられてるんだろ!
お前はいらない子だって言われて、めそめそ泣いてるんだろうな!あーあ、おっかしい!」
はあ?誰が奥様にいじめられてるって?
可愛がられてはないし笑いかけてもらったこともないけど、いじめられているのとは絶対違う。
勉強が分かるように家庭教師をつけてくれたし、ご飯も出してくれる。
おやつだって手を洗ったら毎日出してくれる。
お稽古も厳しいけど出来るようになったら『なんや、出来るようになったやない。』って言ってくれる。
奥様は私をいじめるような人と違う!
「奥様はそんなことしない。あほな事言わんといて。」
静かな声で出っ歯族に言い返した。
怖かったけど、奥様を悪く言われるのは腹が立つ。
「な、な、な、何やと!お前、今俺の事あほって言ったか?
女のくせに、愛人の子のくせに生意気なんじゃ!」
出っ歯族が私に向かってきたから、私はとっさに出っ歯族に足払いを仕掛けた。
これは昔世話をしてくれた近所のおばちゃんに伝授してくれた護身術だ。
この護身術は、おばちゃんが夜中家に居れてもらえなかった私が、変な男に襲われたときに少しでも身を守れるようにとユーチューブを見ながら教えてくれたクソ素人向けのものだ。
実際暴漢には合ってないけど、今日おばちゃんの親切が、良いのか悪いのかすごくヒットしたよ。
スローモーションで出っ歯族が漫画のように顔面から倒れるのを眺め、おばちゃんに心の中で報告をしていた。
おばちゃんへの報告が終わったころに、出っ歯族をまじまじ見ると彼は鼻血を出しながら泣いていた。
あーあ、涙と血が混じって汚らしい。
歯が出ているから鼻血なのに歯にも血がついているわ。
と妙に冷静な自分が居た。
出っ歯族の悲壮な鳴き声を聞いて、先生が教室に再登場した。
走ってきたのか息が切れてるわ。
やっぱり大人は走るの早いなあ。
出っ歯族が流血したあたりから私の何かが色々吹っ切れた。
どうせ何しても愛人の子って言われるのはこれからも続くし、実際私は奥様の子供じゃない。
だから何なんだ。
あんたらに迷惑かけたんか?
外野は黙っとれって何かの映画で聞いたけど、なるほど、こういう時に使うセリフなんやな。
と俯瞰して物事を冷静にとらえることが出来るようになった。
子供ながらに割り切りと言う言葉が、すとんと腑に落ちた出来事だった。
「おい!何がどうなってる!何故修也が血だらけなんだ!」
担任の先生は割と若い男の人でまだ結婚してないって言ってたな。
今はこの情報どうでも良いけど。
「あ、あ、あいつが俺の足引っかけて倒れたんです!」
出っ歯族がしらけている私を指さした。
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そんなの、決められるもんなの?
「…。分かりません。」
「わ、分からないって何だ!相手は血を流してるんだぞ!」
まあ、血は汚らしく流してますね。
でも、もしかしたら私が血を流していたかもしれないじゃん。
こんな汚らしい泣き顔にはならないけど。
そもそも前田さんにいじめみたいなことしてたのが悪いんじゃないの?
これってどこから説明しなきゃならないんだ?
「えっと…。」
「先生!悪いのはこいつです!佐多です!
なあ、お前らもそう思うだろ?
こいつが俺の足をわざと引っ掛けたの見ただろ!?」
取り巻きの男子たちはお互い顔を見合っている。
「そうなのか?ちゃんと答えなさい!」先生が圧をかけるように男子たちに聞いた。
「そ、そうです。佐多さんが修也君の足を引っかけました…。」一人の取り巻きが証言した。
いやいや、その部分だけ切り取ったらそうだけどさあ、けど、何かそれは違うよなあ。
「ほら!先生!こいつらも証言してます!佐多が悪いんです!」
「う~ん。そうなのか…。前田さんは見てたんだろ?」
先生はせなちゃんを見た。
けど「ああ、前田さんは聞こえないもんな…。」
と言い、すぐせなちゃんから視線を外してそれ以上何も聞こうとしなかった。
「う~ん。とりあえず修也は保健室行って病院に連れて行ってもらおう。
もう授業はないし放課後の生徒同士の喧嘩として報告しないとな。
佐多さん、とりあえず夜にご家族に連絡するから今日はもう帰えりなさい!さあ、修也行くぞ。大丈夫か?」
先生は出っ歯族の肩を支えながら早々に教室を後にした。
「あ…えっと…。じゃあ、俺たちもかえるわ。じゃあな!」
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ご了承下さいますようお願いします。
尚、只今感想欄を閉じております。
今後開けるかもしれませんが。
ですので、誤字や脱字などないよう何度も確認をしておりますが、それでも見つけてしまわれましたら申し訳ありません。
その他、ユルユルで設定ございます。
そのあたりをご理解して読んで頂けましたら大変有り難く思います。
よろしくお願い致します!
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