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第1章
第16話 ちょっと変わった移動手段
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ユラユラと心地よくネットが揺れる。
太陽の光は木の葉に遮られ、昼間でもほんのりと暗くて涼しいこの場所は、昼寝には最適な場所だと思う…
しかも今は、果実の甘い香りを風が運んでくるオプション付き…
うたた寝くらいで起きるつもりだったのだが、思った以上に心地よくて、がっつり寝てしまったのは仕方がない。
それでも、寝ていたのは長くて2時間程度だろう。
体調を崩しているわけでも、寝不足なわけでもないのに、昼間にそれ以上の時間寝続けるなんて、昔からできなかったから多分そのくらいだろう。
しかし…まだ寝ぼけているのだろうか…?
目は覚めた筈なのに、小刻みに体が揺らされるような不思議な感覚が続いている…
…
…
いや、これは本当に揺れている?
何かが起きたのだと感じ、意識が一気に覚醒する。
視線を周りに向けてみるが、特に変わった様子は…
いや、周りの景色が後ろに向かって流れている?
これは…移動しているのか?
(ナビさん。現状を教えて欲しい。)
『回答提示。マスターが眠っている間に、休眠状態だった旅する魔樹が目覚めました。
その後、マスター達を乗せたまま移動を開始、現在に至ります。』
…また何か起きた…
巻き込まれはテンプレのものだけにして欲しい…そしたら全力で回避できるのに…
(ナビさん、旅する魔樹だっけ?そんなものに俺は乗った覚えはないぞ?)
『情報提示。マスター達のいた木が、旅する魔樹だったようです。』
…は?
え?まじか?
てかトレントって魔物じゃないのか?
そんなものに乗っていて危険はないのだろうか?
そもそも、ナビさんでも感知できなかったのはなんでだ?
(ナビさん、今の状態は危険じゃないのか?それと、今まで分からなかったのに何か理由があるのか?)
『回答提示。現時点で旅する魔樹からの敵意や害意のような波長は感じられません。そのため危険は無いと思われます。
感知が今までできなかった原因は、旅する魔樹が休眠状態にあったため、通常の樹木と変わらない波長になっていたためです。』
ただの木だと思っていたものが、魔物だったってことか?
そんなことある…いや、地球じゃ無いんだしそこに疑問を持っても仕方ないか…
それに、前にもキノコをくれた熊の接近は警告されなかったし、ナビさんの感知機能は敵意のあるものにしか働かないのかもしれない…
ま、ナビさんがいなければ、今日まで五体満足で要られたと思えないし、感謝はしても文句を言うつもりは一切ない。
とりあえず、今すぐ危険がないのなら、焦らないで冷静に対処した方が良いだろうな。
何気なく下を見ると、旅する魔樹は、その巨体を自らの根で持ち上げ、その根を器用に動かして進んでいるらしいのが見て取れた。
昔観た映画に、こんなふうに動く怪獣がいた気がするが、あれは木じゃなくて薔薇から作られたんだったか?
(ナビさん、この木、旅する魔樹の進行方向は?)
『情報提示。目的地に設定していた、集落の方向に進んでいます。』
優子が寝込んでいたため、一時的に非表示にしてもらっていた透明な矢印を、ナビさんは再表示してくれた。
それを見ると、本当に目的の方向に進んでいるようだ。
移動速度は、自分達が歩くよりもだいぶ早く感じるが、速度の割に振動は少なく、ほとんど音もしない。
目的地に向かって進んでくれるなら、歩くより断然快適なのは間違いないのだが…
(ナビさん、このまま進んだ場合なんだけど、集落に住む人から攻撃される可能性はある?)
『回答提示。可能性はあります。』
だよね…
魔物や、まだ会ったことはないけど魔獣なんて物騒なのが彷徨いる世界で、いきなりこんなでかい木が近づいてきて、それが旅する魔樹って魔物だと分かったら、集落を守るために攻撃してくるよな…
どうしたものかと、無意識に唸りながら考えていると、優子が起きてテントから出てきた。
「ぼん?なんか少し揺れてるみたいだけど…え?何が起きてるの?」
揺れを感じて目を覚ましたのか、優子もテントから出てきた。
そして周りを見渡して、木が移動していることに気がついたようだ。
「この木、旅する魔樹って魔物だったみたいでな…今は目を覚ましたみたいで、勝手に動いているみたいなんだよ。」
「え?魔物って、大丈夫なの?」
「多分…敵意はないみたいだから、襲われたりはしないと思うよ。」
ナビさんに確認したから間違いないと思う。
「そう、ぼんが言うなら大丈夫だね。」
俺に対する信頼なのか、優子はそう言って安心した様子で微笑んでいた。
「ま、なんだ…揺れて落ちるかも知れないから、あまり端に行かないようにしてくれよな。」
「ん。大丈夫だよ。」
なぜだか分からないが、優子の笑顔を見ていると、急に気恥ずかしい気分になってしまい、顔が熱くなり慌てて顔を逸らしてしまった。
多分、体が若返ったことで、精神的にも同じくらいの若さに戻っているのかもしれない…
気を紛らわすために、少しナビさんに問いかけることにした。
(ナビさん。今の速度で進むと、集落にはどのくらいで着くのかな?)
『回答提示。現在の速度を維持して進むと、約4時間で集落の周辺まで到着します。』
寝ていた時間を2時間だと仮定しても、合計6時間…
元いた場所からだと、1日歩いてギリギリ到着するかどうかくらい距離があったはずなので、およそ半分の時間しか掛からないことになる…
やっぱり結構早いみたいだ。
(ナビさん、因みにだけど、集落の警備範囲っていうのかな、魔物が近付いたのが分かる境界みたいなものはあるの?
あるなら、その有効範囲と、範囲手前までに、この旅する魔樹を止めることができるかを教えて欲しい。)
『回答提示。集落の周囲1kmの複数地点に、魔物が嫌う波長を出す嫌魔石がいくつか配置されているため、その距離から先に旅する魔樹が進むことはありません。
また、植物系の魔物には、高度な思考能力がないため、マスターの命令を理解する可能性は低いと判断します。』
集落には、やはり何かしらの魔物避けは施されているらしい。
良かったのは、集落に警告を伝えるタイプのものではなく、嫌う波長を出すものだったことかな。
警告するタイプだと、こっちまで警戒されてしまうからね。
それにしても、かなり大型だと思う旅する魔樹にも、結界系も道具が有効なのは凄い。
そのお陰で、有効範囲の手前で止まってくれるしな。
残念なのは、旅する魔樹を制御するのが無理そうなことかな…
制御できるなら、車みたいに移動手段として使えると思ったんだけど、そんなに都合よくはいかないらしい。
…とりあえず、目的地の方に向かってくれているみたいだし、集落からも離れた位置で止まってくれるようだから、ありがたく乗せて行ってもらうとしよう。
ーーーー
作者です。
もうすぐ村に到着です。
やっと他の人が出てきますね…
感想その他、お時間あれば是非。
太陽の光は木の葉に遮られ、昼間でもほんのりと暗くて涼しいこの場所は、昼寝には最適な場所だと思う…
しかも今は、果実の甘い香りを風が運んでくるオプション付き…
うたた寝くらいで起きるつもりだったのだが、思った以上に心地よくて、がっつり寝てしまったのは仕方がない。
それでも、寝ていたのは長くて2時間程度だろう。
体調を崩しているわけでも、寝不足なわけでもないのに、昼間にそれ以上の時間寝続けるなんて、昔からできなかったから多分そのくらいだろう。
しかし…まだ寝ぼけているのだろうか…?
目は覚めた筈なのに、小刻みに体が揺らされるような不思議な感覚が続いている…
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いや、これは本当に揺れている?
何かが起きたのだと感じ、意識が一気に覚醒する。
視線を周りに向けてみるが、特に変わった様子は…
いや、周りの景色が後ろに向かって流れている?
これは…移動しているのか?
(ナビさん。現状を教えて欲しい。)
『回答提示。マスターが眠っている間に、休眠状態だった旅する魔樹が目覚めました。
その後、マスター達を乗せたまま移動を開始、現在に至ります。』
…また何か起きた…
巻き込まれはテンプレのものだけにして欲しい…そしたら全力で回避できるのに…
(ナビさん、旅する魔樹だっけ?そんなものに俺は乗った覚えはないぞ?)
『情報提示。マスター達のいた木が、旅する魔樹だったようです。』
…は?
え?まじか?
てかトレントって魔物じゃないのか?
そんなものに乗っていて危険はないのだろうか?
そもそも、ナビさんでも感知できなかったのはなんでだ?
(ナビさん、今の状態は危険じゃないのか?それと、今まで分からなかったのに何か理由があるのか?)
『回答提示。現時点で旅する魔樹からの敵意や害意のような波長は感じられません。そのため危険は無いと思われます。
感知が今までできなかった原因は、旅する魔樹が休眠状態にあったため、通常の樹木と変わらない波長になっていたためです。』
ただの木だと思っていたものが、魔物だったってことか?
そんなことある…いや、地球じゃ無いんだしそこに疑問を持っても仕方ないか…
それに、前にもキノコをくれた熊の接近は警告されなかったし、ナビさんの感知機能は敵意のあるものにしか働かないのかもしれない…
ま、ナビさんがいなければ、今日まで五体満足で要られたと思えないし、感謝はしても文句を言うつもりは一切ない。
とりあえず、今すぐ危険がないのなら、焦らないで冷静に対処した方が良いだろうな。
何気なく下を見ると、旅する魔樹は、その巨体を自らの根で持ち上げ、その根を器用に動かして進んでいるらしいのが見て取れた。
昔観た映画に、こんなふうに動く怪獣がいた気がするが、あれは木じゃなくて薔薇から作られたんだったか?
(ナビさん、この木、旅する魔樹の進行方向は?)
『情報提示。目的地に設定していた、集落の方向に進んでいます。』
優子が寝込んでいたため、一時的に非表示にしてもらっていた透明な矢印を、ナビさんは再表示してくれた。
それを見ると、本当に目的の方向に進んでいるようだ。
移動速度は、自分達が歩くよりもだいぶ早く感じるが、速度の割に振動は少なく、ほとんど音もしない。
目的地に向かって進んでくれるなら、歩くより断然快適なのは間違いないのだが…
(ナビさん、このまま進んだ場合なんだけど、集落に住む人から攻撃される可能性はある?)
『回答提示。可能性はあります。』
だよね…
魔物や、まだ会ったことはないけど魔獣なんて物騒なのが彷徨いる世界で、いきなりこんなでかい木が近づいてきて、それが旅する魔樹って魔物だと分かったら、集落を守るために攻撃してくるよな…
どうしたものかと、無意識に唸りながら考えていると、優子が起きてテントから出てきた。
「ぼん?なんか少し揺れてるみたいだけど…え?何が起きてるの?」
揺れを感じて目を覚ましたのか、優子もテントから出てきた。
そして周りを見渡して、木が移動していることに気がついたようだ。
「この木、旅する魔樹って魔物だったみたいでな…今は目を覚ましたみたいで、勝手に動いているみたいなんだよ。」
「え?魔物って、大丈夫なの?」
「多分…敵意はないみたいだから、襲われたりはしないと思うよ。」
ナビさんに確認したから間違いないと思う。
「そう、ぼんが言うなら大丈夫だね。」
俺に対する信頼なのか、優子はそう言って安心した様子で微笑んでいた。
「ま、なんだ…揺れて落ちるかも知れないから、あまり端に行かないようにしてくれよな。」
「ん。大丈夫だよ。」
なぜだか分からないが、優子の笑顔を見ていると、急に気恥ずかしい気分になってしまい、顔が熱くなり慌てて顔を逸らしてしまった。
多分、体が若返ったことで、精神的にも同じくらいの若さに戻っているのかもしれない…
気を紛らわすために、少しナビさんに問いかけることにした。
(ナビさん。今の速度で進むと、集落にはどのくらいで着くのかな?)
『回答提示。現在の速度を維持して進むと、約4時間で集落の周辺まで到着します。』
寝ていた時間を2時間だと仮定しても、合計6時間…
元いた場所からだと、1日歩いてギリギリ到着するかどうかくらい距離があったはずなので、およそ半分の時間しか掛からないことになる…
やっぱり結構早いみたいだ。
(ナビさん、因みにだけど、集落の警備範囲っていうのかな、魔物が近付いたのが分かる境界みたいなものはあるの?
あるなら、その有効範囲と、範囲手前までに、この旅する魔樹を止めることができるかを教えて欲しい。)
『回答提示。集落の周囲1kmの複数地点に、魔物が嫌う波長を出す嫌魔石がいくつか配置されているため、その距離から先に旅する魔樹が進むことはありません。
また、植物系の魔物には、高度な思考能力がないため、マスターの命令を理解する可能性は低いと判断します。』
集落には、やはり何かしらの魔物避けは施されているらしい。
良かったのは、集落に警告を伝えるタイプのものではなく、嫌う波長を出すものだったことかな。
警告するタイプだと、こっちまで警戒されてしまうからね。
それにしても、かなり大型だと思う旅する魔樹にも、結界系も道具が有効なのは凄い。
そのお陰で、有効範囲の手前で止まってくれるしな。
残念なのは、旅する魔樹を制御するのが無理そうなことかな…
制御できるなら、車みたいに移動手段として使えると思ったんだけど、そんなに都合よくはいかないらしい。
…とりあえず、目的地の方に向かってくれているみたいだし、集落からも離れた位置で止まってくれるようだから、ありがたく乗せて行ってもらうとしよう。
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